Fate/DisspectOrder 作:一般デーモンコマンド
というわけで、続きです。
「ハハハハハ!素晴らしい!これぞ冒涜の一撃!」
龍魂珠は高らかに笑う。光の渦に呑まれたランスロットを見て勝利を確信していた。
「さぁて。断片を回収したら、次は貴様だ、ギョロ目人間モドキ...っていないではないか。いつの間に逃げたのだ?」
龍魂珠は辺りを見渡すが、そこにさっきまでいたはずのジルの姿はない。やれやれと思いながら、ランスロットが光に呑み込まれた場所へと近づいた時...
「Aurrrrr……Arrrrrthurrrrrrrrーー!!」
『
「はっ...?」
降り注ぐ銃撃、ミサイル、矢の雨。
この時代には似つかない現代兵器が龍魂珠とオルタリア・エミーチャーを襲った。
「ぎゃあぁぁぁぁ!?」
「――――!?」
爆発音と共に城の壁の一部が吹き飛ぶ。そこから龍魂珠は吹っ飛んでいった。
「urrrr...オ...ウ...」
EXライフで生き残ったオルタリア・エミーチャーはまだ生きていた敵に対して再び剣を構える。再び、
「Arrrrrthurrrrrrrr!!!」
「――――――!!?!?」
一瞬にして近づいたランスロットの連打によって、最後の命を刈り取られてしまうのだった。
◇
龍魂珠がランスロットの宝具で城から吹っ飛んでいった時。
一方で立香達は、邪ンヌが操る竜、ファフニールを倒すため、『竜殺し』ジークフリートにかかった呪いを治すために聖人と呼ばれるサーヴァントを探していた。
「もうすぐティエールですが...ドクター、サーヴァントの反応はありますか?」
マシュの言葉にロマニが機械を操作する音と共に答える。
『ちょーっと待ってね...よし、ティエールに2騎のサーヴァントの反応がある。早速コンタクトを...』
その時、街の方からゴォッ!と火が上がった。
「今、火が上がりましたね」
マシュが若干げんなりした様子で言う。アマデウスもかなり嫌そうにしていた。
「このロクでもない雑音...今までにないほど嫌な予感が...!」
「...とにかく、確認してみよう」
「わ、分かりました!皆さん、ついてきてください」
マシュの案内のもと、立香達はティエールへと向かう。そして、街へ入って直ぐに目に入ったのは...
「このっ!この、この、このっ!ナマイキ!なのよ!極東の!ド田舎リスが!」
「うふふふふ。生意気なのはさて、どちらでしょう?出来損ないが真の竜であるこのわたくしに勝てるとお思いで。エリザベートさん?」
紫がかったピンク髪の洋装の少女と、明るい緑髪の和装の少女が、言い争っているところであった。
「...」
「...」
「...うわぁ、最悪だ。もうこんなの音に対する冒涜だよ。でも龍魂珠君は喜ぶよ、多分」
心の底から嫌そうな顔をしながら、暫くなにも喋っていない龍魂珠(分身)を見るアマデウスを後目に、立香は言う。
「聖人じゃないよね」
「まさか!仮にそうだったら、それこそ僕の怒りの日だ!あれが聖人だったら、世界の宗教がひっくり返る!」
「と、とにかく止めましょう!」
マシュが一番に二人の争いを止めに入る。それに立香も続き、アマデウスもいやいや続き、ジークフリートもすまなそうに続くのだった。
それからどうなったかと言うと...
「や、やられました...きゅぅ」
「き、今日はここら辺にしといてあげるわ...」
止めても喧嘩をやめないため、立香達に力付くで止められていた。
そして、聖人について聞くと、争っていたサーヴァントの1人、清姫が少し前に出会ったらしい。真名はゲオルギウス。聖ジョージとも呼ばれた聖人だそうだ。
西で出会ったと聞いた立香達は、直ぐ様西にいるジャンヌ達に連絡した。
「...はい、こちらもサーヴァントを探知できました。今から、コンタクトするところです」
どうやら既に出会っているようだ。通信越しに話を聞くと、無事に協力してくれるようだ。
それに、立香達とジャンヌ達は安堵していると...
ギャォォォォォ!!!
通信機からワイバーンの叫ぶ声。どうやらジャンヌ達の所に、群れで襲ってきたようだ。さらに、『竜の魔女』...銀色ジャンヌの気配もあるようだった。
それに、ゲオルギウスは残って人々を守ろうとするが、マリーがその役目を任せてほしいと申し出た。
「わたしはフランスの王妃。ここからは未来でも、わたしにとっては過去でも現実でもそれほど違いはありません」
「市民を守るのはわたしにとっても大切な使命。そして貴方には、大局を動かす重要な役目が与えられています。...聖人ゲオルギウス。ジャンヌと共に、『
「マリー・アントワネットの名において、必ず街を守りますわ」
マリーのその宣言に、ジャンヌは悲痛な声で訴える。
「マ、マリー、2人で戦いましょう!1人ではだめでも、2人なら...!」
「ノン、それはだめよジャンヌ。きっとわたしはこの時のために呼ばれたのよ。敵を憎んだり倒したりするんじゃなくて、人を守るために。今度こそ、大切な国を、人達を守るために。それでよろしくて?ゲオルギウス様」
「貴女がそう望むなら。私はこの役割を伏してお譲りしましょう」
「マリー...」
悲しそうな顔をするジャンヌに、マリーはいつものようにそれはそれは元気に、美しく答えた。
「大丈夫。行って、ジャンヌ。...少しの間だけど、貴女の旗のもとで戦えてよかったわ」
「...待ってますから」
「えぇ。直ぐに追いつくわ」
そこで、通信は止まってしまった。
それに焦った声でマシュは言った。
「今なら、急げばまだ間に合うかもしれません!」
その言葉にジークフリートも頷く。
「そうだな。俺を復活させるために彼女達を失ってしまえば大損だ」
この場の全員でジャンヌ達の方へと向かい始める。しかし、間が悪く敵の軍勢がやってきてしまう。
早く彼女達を助けるために。立香達は、急いで敵を殲滅し始めるのだった。
◇
「ぁ、あぁ...」
ワイバーンを率いて現れたサーヴァント、シャルル=アンリ・サンソンをなんとか打ち倒したマリー。
疲れている彼女の前に、銀色ジャンヌ...ジャンヌ・オルタがファフニールと共に現れる。
「これで、3人。見込んだ者ほど早く脱落するとは、皮肉ですね」
「えぇ。案外残るのは、貴女の一番嫌っている吸血鬼2人なのでしょうね。...ごきげんよう、竜の魔女さん?ずいぶん遅い到着でしたのね?」
「ふん...
...なんて、無様」
「あら、彼女は希望を持っていったのよ?」
「サーヴァント1人連れて行った程度で、希望とは。馬鹿馬鹿しい」
2人は睨み合う。ジャンヌ・オルタが馬鹿にするように口を開いた。
「馬鹿馬鹿しいといえば、貴女がここに残っているというのもまたくだらない。そこまでして、民を守る使命に酔いしれたいのですか?」
「あぁ、幻滅です。魔女というのは、そんな理屈も分からないの?」
「確かにわたしは民に処刑されましたわ。嘲笑もあったし、蔑みもあったわ。...でも、だからといってそれを蒸し返す理由にはなりません」
にっこりと笑って、マリーは言い切った。
「わたしは民に乞われて王妃になった。民なくして王妃は王妃とは呼ばれない。だからあれは当然の結末だった。彼らが望まないなら、望まなくても退場する。...それが、国に仕える人間の
「いつだって
じっとジャンヌ・オルタを見つめて言った。
「
「―――黙れッ!!!」
ジャンヌ・オルタが攻撃態勢を取る。それにマリーも宝具を展開した。
「宝具展開。『
「わたしは喜んで輝き、散りましょう...!」
...その時だった。
マリーがジャンヌ・オルタへと突っ込もうとしたその瞬間。空から、丸いなにかが落ちてきた。
「えっ」
「何だ...!」
マリーとジャンヌ・オルタがその方向へと視線を向ける。そこに居たのは...
「潰す...絶対潰す...震えて待っていろ、鎧人間モドキが...!」
ランスロットの宝具によって城からぶっ飛ばされた龍魂珠であった。
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