Fate/DisspectOrder 作:一般デーモンコマンド
「来るぞっ!」
龍魂珠が叫ぶと同時にワイバーンの軍勢がやってくる。その中の何体かを見れば、ジャンヌ・オルタとその他のサーヴァントが確認できた。
『サーヴァントもいる!相手もどうやら全力でこちらを倒そうとしているようだ!』
ジャンヌ・オルタとサーヴァント達が目の前に降り立つ。ジャンヌ・オルタはジャンヌを見るとニヤリと笑い、言った。
「こんにちわ、
その言葉に、ジャンヌは毅然とした態度で答える。
「いいえ。私は残骸でもないし、そもそも貴女でもありませんよ、竜の魔女」
「...?貴女は私でしょう?何を言っているのです?」
「今言った所で貴女に届くはずがありません。この戦いが終わってから、存分に言いたいことを言わしてもらいます」
その言葉に、ジャンヌ・オルタは興奮した様子で言う。
「ほざくな...!この竜の群れを見ろ!今や我らが故国は竜の巣になった!」
「ありとあらゆるモノを喰らい、このフランスを不毛の土地に変えるだろう!」
「それでこの世界は完結する。それでこの世界は破綻する。そして、竜同士が際限なく争い始める。無限の戦争、無限の捕食!」
「それこそが、真の百年戦争!」
「『邪竜百年戦争』だ!」
「そうか。では死ね」
いつの間にか現れた邪竜フニール−4が口から火炎をジャンヌ・オルタに向けて放った。
「!? ファヴニール!?何故お前が使役している!?」
「この程度のドラゴン如き、使役するなど造作もないわ。寧ろ、この程度で満足していた貴様に我は驚くな」
「〜〜〜!ワイバーン達!
迫りくるワイバーン達。それに対して龍魂珠が焦ることなくフニールに指示を出そうとした時、ワイバーン達に砲弾が打ち込まれた。ついでにフニールにも打ち込まれた。
「ギャォォッ!?」
「何だ?」
砲弾が放たれた方を見ると、そこには長髪の鎧を着た男と、その部下であろう戦士たちがいた。
「ジル!」
ジルは戦士達を鼓舞する。
「撃て!ここがフランスを守れるかどうかの瀬戸際だ!全砲弾を撃って撃って撃ちまくれ!」
「恐れるな、嘆くな、退くな!人間であるならばここでその命を捨てろ!恐れることはない、なぜなら我らには!」
「
その様子を見たジャンヌも勇気を貰ったように明るくなる。対して、ジャンヌ・オルタは忌々しげに言った。
「チッ、反吐が出る。...しかし、ワイバーンは抑えられましたが、問題ありません。我がサーヴァント達、前に出ろ!」
バーサーク・セイバー、バーサーク・ランサーがまず降り立つ。
「やぁ君達!健勝なようでなによりだ!」
「シュヴァリエ・デオン、此度は悪に加担するが、我が剣に曇りはない。...さぁ、全力で立ち向かって見せろ!この悪夢を滅ぼすために!」
シュヴァリエがその剣を構えた。
「来たか。堕落し、浅ましい姿を晒すことは恥ではない。しかし、敗北は何よりの恥だ。聖杯を求め、傀儡にその身を貶めてもなお...」
「余は不死身の吸血鬼を謳おう。それしか最早、残されてはいないからな」
バーサーク・ランサーが、その持つ槍を構えた。
「デオン、貴女はこのわたしが止めます!」
マリーが一歩前に出る。それに、アマデウスも続いた。
「マリーがやるなら僕もだ。最後までサポートさせてもらうよ」
「なら、ランサーの方は私達が!マスター、指示を!」
「うん。頼むよ、マシュ!」
「せっかく直してもらったのに何もしないのも気が引ける。ここは俺も助っ人しよう」
マシュと立香、そしてジークフリートがランサーの前へと立ちふさがる。
一方、龍魂珠は虎視眈々とチャンスを狙っていた。
(勝手に戦ってくれることほど楽なことはないからな。フニールにはジャンヌの戦いを助けさせるとして...後は...)
その時、龍魂珠の前に忌々しい敵が現れた。
「urrrr...」
「...貴様は、鎧人間モドキ!わざわざ我の前に現れるとはなぁ!」
現れたのは、龍魂珠を城から吹き飛ばした怨敵、ランスロットだった。ランスロットを見た龍魂珠は言う。
「貴様に吹き飛ばされてから数時間!貴様の事をどう殺すかで頭がいっぱいだった!そのムカつく思考がようやく晴れることに我は歓喜を隠せん!」
龍魂珠の身体が3色に輝くと、光と闇が溢れ出し、連結していく。
「『聖魔連結王バロディアス』!貴様を倒すためだけにわざわざ作ったこのディスペクターで我が持つ素材の1つになるがいいわ!」
バロディアスが叫ぶ。それに対抗するようにランスロットも吠えた。
「――――!」
「urrrrrrrrrrrr!!」
「さぁ、存分に暴れろ、バロディアス!」
バロディアスの手のひらに闇のエネルギーが集まる。それをバロディアスがランスロットへと向けて放ち、それをランスロットが避ける。
「urrrrrr!」
ランスロットが距離を詰め、ラッシュをバロディアスへと叩き込む。しかし、そこは聖魔連結王。ランスロットのラッシュを受けて尚、EXライフを消費することなく耐えきった。
バロディアスはランスロットを掴み、お返しといわんばかりに自らに連結している腕全てを使ってランスロットを殴りつける。
「urrr...!」
ランスロットの鎧はへこみ始めていた。追い打ちをかけるように『連結秘伝アンビバレンツリンク』を発動すると、バロディアスの手のひらから闇の瘴気が溢れ出し、ランスロットの力を奪っていく。
「u...Aurrrrr……Arrrrrthurrrrrrrrーー!!」
『
ボロボロの身体に残った力を全て使い、至近距離で宝具をランスロットは発動した。
剣、槍、そして城でも見せた現代兵器の雨がバロディアスを襲う。ランスロットは衝撃でバロディアスの手から離れ、後方に着地する。
これは倒した。そうランスロットが思った時であった。
「EXライフ発動。さらに!『バロディアス砲』、発射!」
龍魂珠の言葉と共にバロディアスが居た場所から光と闇の混ざったエネルギー砲が360°放たれた。
「ギャアァァァ!?」
「うわぁぁぁぁっ!」
「何ですかこれはーー!?」
離れたところからフニールや立香達の叫ぶ声が聞こえたような気がした龍魂珠だったが、それは一旦おいておくことにした。
「u...rrrr...」
ランスロットは息も途切れ途切れの状態だった。もはや、宝具を使うどころか、殴ることもできないだろう。
「どうだぁ!?これが、貴様が我に与えてくれた屈辱!きっちり返してやったぞ!...さぁ、フィナーレだ。バロディアス!この不届き者にきっちりと味あわせてやれ!」
バロディアスの中にあるエネルギーが渦巻いていく。そして、ある程度溜まった時、龍魂珠が叫んだ。
「アタック・チャンス発動!喰らえ!
『聖魔王秘伝ロストパラダイスワルツ』!!」
全てを暴く光と全てを飲み込む闇が合わさり、ランスロットの身体を端から消し飛ばしていく。
「rrrrr...ワガ、オウヨ...」
「...」
ランスロットは光の粒子となり...消滅した。
「フフフ...ハーハッハッハ!大・勝・利!素材もゲットだぁ!」
喜ぶ龍魂珠だったが...
「――」
「えっ。な、何ぃぃぃぃ!?」
バロディアスの連結が解除され、消滅していく。ロストパラダイスワルツの負荷に耐えられなかったようだ。
(嘘だっ!...いくらプロトタイプの聖魔連結王とはいえ、流石に耐えると思ったのに!自分の技で消滅してどうするのだぁ!?)
こうして、ランスロットの素材と引き換えに、せっかく作ったバロディアスはあっさりと失ってしまうのだった。
バロディアス君(享年1話)
哀れよのぉ...(はずれポンの助並感)