Fate/DisspectOrder 作:一般デーモンコマンド
「...終わったようだな」
「そうだねぇ」
白い空間でそう言い合う二体のドラゴン。炎龍神ヴォルジャアクと、海龍神クリスドは、空間に映し出された龍魂珠の特異点攻略の様子を見ていた。
「どうやらヤツはまだ本格的には動いていないようだな」
「まさか混成の力に干渉しようとするとは思わなかったけどね。アレも、まだ自分の力を試している最中なんだろうね」
「試している、か。それで我らすらを支配下におく龍魂珠の力を操るのはまさしく脅威だな」
「んー、ま、混成の力っていう一部分だからこそもあると思うけどね。流石に完全体の龍魂珠は無理...だと思いたいねぇ」
そうボヤくクリスドにヴォルジャアクは呆れつつ、改めて龍魂珠の動向に目を向けた。
「どうにか龍魂珠に力を早く取り戻させたいが...あやつが残りの力がある特異点に行くには時間がかかるだろうな」
「そうだねぇ...あちらの世界の黒幕、ソロモンがヤツに気づく前に完全体に戻って欲しいところだけど...」
「...どうこう言っても仕方ないな。ともかく、我々は我々で計画を進めるぞ」
ヴォルジャアクは映像を切り替える。そこに映し出されたのは...
超獣世界を支える一本の柱であった。
◇
「...戻ったのか」
アルテラを倒し、素材を手にした龍魂珠。気づけば、カルデアの中へと戻ってきていた。
「おかえり、三人とも。お疲れ様、見事に聖杯を回収したね」
「ドクター...特異点は...?」
「無事に修正されたよ。また一歩、グランドオーダー達成に近づいたわけだ」
「だが、それと同時に謎は増えているけどねー」
現れたのはダ・ヴィンチ。ダ・ヴィンチはマシュに近づくと、慣れた手つきで盾から聖杯を取り出した。
「聖杯!?なぜ人間モドキモドキの盾からでてくるのだ!?」
「ちょちょいと私が細工したのさ。聖遺物は聖遺物の中、ってワケ。じゃ、無事納品確認〜!次もまた頑張ってくれたまえ〜!」
(ぬぉぉ!我の聖杯ーっ!くそっ、あの肉柱に気を取られすぎていたっ!!)
龍魂珠が立香たちと戦っていたフラウロスについてそう考えているのは、龍魂珠はあの場に分身...つまり、ディスタスとしての自身を残していたからだ。立香たちがフラウロスを倒すと同時に
そんな龍魂珠の後悔は誰にも気づかれず...話は、そのフラウロス、それに変化したレフの話題になっていた。
「結局、あの姿になったあと、レフは君たちに倒された。そのまま塵へとなり...目的はなんだったのか、謎が残ってしまった」
険しい表現でロマニは続ける。
「レフは我らが御柱、と言った。つまり、まだ他にレフと同じ役割を持った敵がいるということだ。それがなんなのかは、現段階では分からない」
「今の僕らにできることは一つずつ、聖杯を回収し、特異点を修復することだけだ」
「あと、龍魂珠の力も回収しなきゃだしね」
「...うん。そうだね、立香ちゃん。龍魂珠も僕たちの仲間だ。助けになってあげないと」
「...ふん、勝手にしろ」
照れているのか、そっぽを向く龍魂珠の姿を見て素直じゃないなぁと言わんばかりに顔を見合わせる立香たち。
実際は、次の聖杯はどうやって回収するか考えているだけなのだが、立香たちはそれを知る由もない。
そうして、話し合いは終わり...立香、マシュ、そして龍魂珠は、自室へと戻っていっていた。
「お疲れ様、マシュ、龍魂珠」
「はい、お疲れ様です先輩。ドクターに言われた通り、しっかり身体を休めましょうね」
「我も休むのには賛成だ」
一人で考える時間も欲しいしな...と龍魂珠は思う。
(今回の成果は混成の力、そして手に入れた素材。ククク、すべての力を取り戻すのが楽しみだ)
龍魂珠は計画を練り続ける。全ては、自身の望む新世界のために。
(まだまだ利用させてもらうぞ、カルデア)
こうして、第二特異点の修復が終わったのだった。
――0060年:永続狂気帝国セプテム――
――定礎復元――
「フォーウ...」
セプテム終了!次はみんな大好きオケアノスだ!