Fate/DisspectOrder 作:一般デーモンコマンド
「ふんふん!それで未来を取り戻すために、この時代へとやってきたのですね!とってもステキ!丸いのにカッコいいですわ、アンさん!」
「はっはっは、そうだろうそうだろう」
マリー・アントワネットとヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトと出会った龍魂珠。
その目的(カルデアの)を告げ、二人からの信頼を得ていた。
「ところでだが...マリー達は何をしていたのだ?」
「わたしたちは、かの聖女であるジャンヌ・ダルクに会いに行っているの!」
その言葉にアマデウスが補足する。
「現地の人間から話を聞いたんだけどね。どうも処刑された筈のジャンヌ・ダルクが人々を襲っているらしいんだ。それを聞いたマリアが会いたいと言い出してね...」
ジャンヌ・ダルク。確かレクスターズの1人にそんな名前のやつがいたような。と龍魂珠は思った。
歩みを進める。たまに骸骨のような敵や、ワイバーンが現れ、襲ってくるが、ディスタスや
マリー達の協力で蹴散らした。
龍魂珠は慢心していた。現れる雑魚はディスタスで一蹴できる。強力なサーヴァントは自身の仲間になった。もはや敵なし、計画は順調だと感じていた。
森を抜ける。出た場所は広い平原だった。その時、龍魂珠は初めて気付いた。空に線が引かれていたのだ。森にいたときは木で気づかなかった。
「おい...何だ、あれは」
「...僕達にも分からない。ここに初めて召喚された時からずっとあったからね」
アマデウスの答えに落胆しながらも、龍魂珠はそれ以上は聞かない事にした。どうせ立香共が調べるだろうし。と、龍魂珠は思った。
雑談しながら、まだまだ進む。途中でボロボロの砦があった。鎧を纏った人間たちがいたので、何があったかを聞くと...
「死んだはずのジャンヌ・ダルクが、異邦の人間たちとどこかにいった、と」
「じゃあ、こっちに行けばジャンヌ・ダルクに会えるのね!それに、異邦の人間っていうのは...」
「立香共だろうな」
手がかりを得た龍魂珠達は更に進む。そして、1つのボロボロの街を見つけた、その時である。
「!サーヴァントの気配!しかもこれは...複数いるね...!」
「何だと?」
龍魂珠達が戦闘音が聞こえる場所に来ると、そこでは、複数のサーヴァントと、立香達が睨み合っていた。隣には、金髪の女性が居る。アレがジャンヌ・ダルクだろう。
その時。マリーが飛び出し、その力をふるった。
戦場に咲き始めた硝子の薔薇。それがマリーの宝具なのだろうと龍魂珠は考察しつつ、立香の元へと向かい、言った。
「少しぶりだな、立香?」
「龍魂珠!一体どこに居たの!?」
「貴様らから少し離れた場所だ。...さて、どういう状況か話して...いや、あの人間モドキ共を見れば分かるか」
新たにやってきた龍魂珠を見つめる敵のサーヴァント達。その中の、銀色の髪のサーヴァントが口を開いた。
「...サーヴァント、ですか。それに...いや、ホントに何アレ?丸いのいるんだけど」
「それ、私達に聞く?あなたがしらないなら私達も知らないに決まってるじゃない」
敵のサーヴァントの1人がそう言うのを聞きながら、マリーは龍魂珠の元へと走り、龍魂珠を連れて改めて敵性サーヴァント達の前に立ちふさがる。
「すー...ふー...おっほん!これが正義の味方として名乗りをあげる、というものなのね!」
「おい、何故我を連れてきた」
龍魂珠の言葉を無視して、マリーは続ける。
「...改めて。貴女が誰かは知っています。その強さ、恐ろしさも」
「正直に告白すると、今までで一番怖いと震えています」
「なら何で前に飛び出したのだ?アホなのか、貴様」
「アンさんは静かにしててください!」
「...」
(うわぁ、龍魂珠が心無しかしょんぼりしてるみたい)
立香は二人のやり取りを見て思った。
改めて、マリーは続ける。
「それでも!貴女がこの国を侵すのなら、わたしはドレスを破ってでも、貴女に戦いを挑みます!」
その時、マリーの宣言を聞いていたサーヴァントの1人がハッと気付いたように呟いた。
「まさか、貴女は...!」
「あら?...まぁ、わたしの
その言葉を聞いた銀髪のサーヴァントは感づいたサーヴァントに命令する。
「セイバー、彼女は何者?」
「...」
「...答えなさい」
そう言われ、セイバーは答える。
「この殺戮の熱に浮かされる
一息ついて、セイバーは言った。
「ヴェルサイユの華と呼ばれた少女。
...マリー・アントワネット」
明かされるマリーの真名。それにマシュ達は驚く。
「マリー・アントワネット王妃!?」
『嘘だろ!?本物!?うわぁ、サインほしいんだけど!』
「凄い、教科書で聞いたことある人だ...!」
各々が驚く中、相変わらずマリーに抱えられた龍魂珠はふんっとその様子を鼻で笑った。
「時代遅れめ、我はとっくに知っていたぞ?」
「そりゃあ君は僕達とずっと行動してたからね...」
アマデウスがぼそっとツッコんだ。
「無駄でしょうけど、質問するわ、我が愛しの国を荒らす竜の魔女さん。貴女はこのわたしの前で、まだ狼藉を働くほど邪悪なのですか?
...革命を止められなかった愚かな王妃であるわたし以上に愚かな魔女だと公言するの?」
マリーの言葉に、忌々しげに竜の魔女と呼ばれたサーヴァントは答える。
「...黙りなさい。貴女如きがこの戦いに関わる権利はありません」
「あら、どうして?」
「宮殿で花よ蝶よと育てられ、首を切られた王女に我々の憎しみが理解できるとでも?」
「そうね、それはわからないわ。だから余計に知りたいの、竜の魔女」
「...なに?」
マリーは胸を張って言った。
「わたしは、わからないことはわかるようにする。それが流儀です。だから今の貴女が見過ごせない。あぁ、ジャンヌ・ダルク。憧れの聖女!」
「今のわたしにわかることは、ただ貴女は八つ当たりしているだけということ。理由は不明、真意も透明。何もかも消息不明だなんて、日曜日に出かける少女のようですわよ?」
「流石に少女の方はもう少し分かるのではないか?」
「アンさん!」
「...」
(龍魂珠...)
「んん!とにかく、そんな貴女に向ける礼はありません!わたしはそこの、なにもかも分かりやすいジャンヌ・ダルクと共に意味不明な貴女の心を、その体ごと手に入れるわ!」
マリーがそう宣言する。その言葉に、マシュとジャンヌは困惑した。
「あら、しっぱいしっぱい。えっと、誤解しないでくださる?今のは単に、『王妃として私の足元に跪かせてやる』という意味ですから」
『壊れてく...ボクのなかのアントワネット像が壊れてく...』
ロマニが精神崩壊しかけているが、それはともかく。
「...茶番はそこまでだ。ならば貴女も私の敵。サーヴァント、彼女をやりなさい。回りの雑兵も、残りのやつらを片付けなさい!」
そう言って、周りから続々と雑魚が湧きはじめる。それを見て、龍魂珠はようやくか、と思いながらマリーの腕から抜け出す。
「...茶番に関しては我も同意だ。まぁ、とにかく...」
龍魂珠の身体が輝き始める。そして、周りから大量のディスタスが召喚された。
「貴様らを倒せばよかろう?人間モドキ共。
...立香達はマリーを手伝ってやれ。雑魚は任せるがいい」
「...なんかいつになくやる気じゃない?」
「そうか?我はいつもこうだが?」
そう言い残して、龍魂珠はディスタス軍団と共に雑魚の群れへと突っ込んでいった。
「龍魂珠さんはおいといて、私達もいきましょう、先輩!」
マシュの言葉に立香は頷き、改めて敵のサーヴァントと戦闘を始めるのだった。
◇
「フハハハ!!脆い、脆いぞ雑魚共が!」
周りでは、ディスタスと敵の群れが戦っていた。しかし、ディスタスの方が龍魂珠の力でブーストされているのか、優勢だった。
「新たに作ったディスタス、『Disイバーン』、そして『Disゾン』。それに既存のディスタス達。...圧倒的ではないか、我が軍は!」
倒れていく雑魚達。それを見て高笑いしながら、龍魂珠は考える。
(サーヴァントディスペクターを出すほどでもないな。...しかし)
チラリと立香達の方を向く龍魂珠。そこでは戦う金色のジャンヌと、それを見ている銀色のジャンヌが見えた。
(他のサーヴァントの断片をとるのは確定として...問題はアレだな。立香達が回収した聖杯と似た気配がする)
(恐らくあの銀色ジャンヌ人間モドキが前の特異点のセイバー枠だ。...つまりだ。アレについていけば聖杯は我の手中に...)
龍魂珠の中で計画が纏まる。マリー達と出会って、初めはマリー達と行動すればいいと思っていたが、違う。本当に狙うべき相手は、あの銀色ジャンヌだったのだ。
倒れていく雑魚達が落としていく物を回収しつつ、龍魂珠は立香達の方を確認する。どうやら、無事に敵のサーヴァントを退けれたようだ。
「皆さん、撤収です!」
マシュが声を掛けると、立香達はマリーの案内のもと、何処かへと走っていく。それにディスタスとして召喚した自分をついていかせ、龍魂珠自身は隠れて銀色ジャンヌの様子を伺う。
「...何を言っているのか全然聞こえんな」
と、銀色ジャンヌがある方向へと飛び去っていく。それを龍魂珠は『滅将連結パギャラダイダ』に乗って、こっそりと追いかけるのだった。
オリジナルディスタス紹介
Disイバーン
特異点で見つけたワイバーンのディスタス。翼が陶器に入れ替わっており、上空から獲物を襲う。ツインキャノン・ワイバーンよりパワーが2000低い。
Disゾン
特異点で見つけたゾンビのディスタス。手足が陶器に入れ替わっており、数の暴力で獲物を襲う。パワーは1000しかないバニラ。