Episode FULL・BLAST 久遠の歌姫   作:ホシボシ

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超絶久しぶりの更新で申し訳ない!
活動報告にも書いたんですけど、先行最終回乗せておきます。
結構ガチで最後のほうに書こうと思っていた内容をそのまんま乗せてるので、ごりごりのネタバレになります。
プラス、そこに至る過程とか説明してないし、一部はこの先行最終回のみの設定もあったりするんで、まあ何となくな雰囲気だけ感じてください。

あとあとがきにも書きますけど、今回、歌詞使用コードを入れてます。
わからない人がいたらってことで書くんですが、ハーメルン様ではコードを入れれば歌詞を書くことができます。
ただ、それにはそのサイトにいって、いろいろ確認したり、コードを入れないとダメなので、もしもこれを見てくれている人のなかで、自分も書いてるっていう作者さんがいたら注意してください。

コードを入れずに歌詞を書くのはサイト的にダメなのでね。
まあ詳しくはサイトの右上にある取扱説明書のところに書いてありますので、そこを見てもらえばいいかなってかんじです(´・ω・)b






先行最終回 Fullblast Memories

 

 

夢を忘れたのはいつだろうと考えていて気づいた。

それが夢ではなかったことに。

 

フラッシュバックする文字。

 

 

『未来は無限大(メビウス)だ』

 

『5つの光が導く未来』

 

『オールガンダム』

 

『良い子は見ちゃ駄目』

 

『嵐を呼ぶ幼稚園児』

 

『全てを破壊し、全てを繋げ』

 

 

その意味は――

 

 

◆◆◆

 

 

呆れ顔の従姉妹をしつこく口説いて、無理やり隣に座らせた。

DVDを見せた。自分が好きなものを彼女たちにも好きになってほしかったからだ。

でもそれは特別めずらしいことではないし、そこにはきっと価値なんてものは欠片も存在していないのだと思う。

 

みんなは賢くなっていく。

俺だって、少しは頭がお利巧の状態で見ていたから、そこにある大きな言葉を軽いものだと思って見ていた。

それは素晴らしいことだけど、わかるけれど、けれどもそれは――、なにかこう、どっか達観しているわけで。

なあ、なあそうだろ? わかるだろ? わかるよな。

 

わかるはずだ。

だって、『そういうもの』だから。うまく言えないけど、それはそうなんだ。

大人になったらそういうものなんだ。みんな大人にはなるんだ。生きていれば。

精神の差はあると思うけど、たぶんみんな大人にはなる。

大人になればわかることなんだ。みんなだいたい背が伸びるように。

だいたい理解するものなんだ。それはどういうシステムなのかはいまいちわからないけど。

 

だから、なあ。わかるだろ?

子供と大人は違うんだ。大人はそりゃやっぱり子供よりかは少し賢いものなんだ。

いろいろ知ってるものなんだ。だから本当に怪人なんていないし、あぁいや、怪人みたいなやつはいるけど、それでもやっぱり炎を出したり、ワープしたりする化け物なんていないわけで。

世界征服をもくろむ秘密結社とか、なんかそういうのって、いないんだ。

 

わかるだろ?

だから別に、そこら辺にある漫画やアニメとそんなに違いなんてないんだよ。なかったんだよ。

なあ、そうだろ?

 

 

仮面ライダー

 

 

『ファイナルフォームライド』『ハハハハッピー!』

 

 

光が迸ると、瞬く間にキュアハッピーの体が変形していく。

何がどうなったかは知らないが、なにやら大きさまで変わっていくような――

 

 

「完成! ハッピーロボ!」

 

『えーッ! またコレー!?』

 

 

銀色の巨躯、ハッピーは目を丸くして自分の体を確認していた。

一方で動きが鈍っていく。ああ、そうだ。これも前と同じだ。ハッピーの脳天部分にハッチがあり、それが開くと戦士たちがなだれ込んでくる。

以前のハッピーロボとは少し内装が変わっている。中央の一番高い座席にはディケイド、右下にはしん王、左下にはディエンドが着地と同時に座した。

 

 

「行くぞ! 海東! しん王!」

 

「誰に言ってる。任せたまえ」

 

「ほい!」

 

 

操縦するために必要なのは以前だと二本のレバーだったが、今は違う。

なにやらスーパーファミコンのコントローラに酷似したアイテムだった。

 

 

「グォオオオオオオオオオオオオ!」

 

 

前方で、古代怪獣ガドラスが吠える。

数多の命を食らった口が、恐怖の咆哮を放つ。

ディケイドは、グッとコントローラーを掴む。数多くの死があった。数えきれない苦しみがあった。

 

 

「だけどッ! それももう終わりだ! ABAB左右!」

 

 

中央のモニターに表示されるコマンド。

しん王とディエンドはそれに合わせて素早くボタンを押していく。Aを押し、Bを押し、そして十字キーの左、そして右。

するとコマンドが認証され――

 

 

ハ ッ ピ ー の 右 手 が 豚 に な る!

 

 

『ええええええええええええええ!?』

 

「「「ブリブリパァアアアアアアアアアアンチ!!」」」

 

 

ハッピー本人が混乱している中、彼女の右手がガドラスに叩き込まれた。

ぶりぶりざえもんの顔が衝撃を生み出し、ガドラスは踏み込むものの地面をえぐりながら後ろに下がっていく。

 

 

「まだだ! BBAB↑↓!」

 

「ほい! BBABうえした!」

 

「フン! BBAB上下!」

 

 

ハッピーロボが両手を前に突き出すと、ジェット噴射と共に腕が分離して飛んでいく。

 

 

『とんでったあぁあああああああ!』

 

「驚くのはやめたまえ! まだある!」『カメンライド』『ゾルダ!』

 

『開いたぁあああああああああ!』

 

 

ハッピーロボのお腹が開くと、そこには展開するマグナギガと、ゾルダが見えた。

ここでダブルパンチがガドラスに到着する。コマンド技、みさえパンチ。

しんのすけも恐怖する宇宙最強のおしおき技、『グリグリ』が再現される。

拳がガドラスのこめかみと思わしき場所へ押し当てられ、そこをグリグリし始める。

そして敵が悲鳴をあげて、動きを鈍らせている間にゾルダがチャージを完了させ、エンドオブワールドが発動された。

 

 

「ガァアアァアアア!」

 

 

次々と着弾していくミサイルやレーザー。ガドラスは悲鳴をあげて地面に倒れた。

それを見て、しん王はベルトにあった四色のボタンのうち、黄緑色を選んで押した。

 

 

『TOPPEMA・FORM』

 

 

しん王の形状が変化し、見た目や人格が仲間の『トッペママペット』に切り替わる。

 

 

『トッペマ! ミクお姉さんをお助けするゾ!』

 

「まかせて! 今こそ運命のレールを戻しましょう!」

 

 

トッペマフォームは魔法を操ることができる形態だ。

ハッピーロボが目を光らせると、エネルギー波がガドラスを打ち上げる。

さらにそこへ飛来していく無数のトランプカード。

 

 

「スゲーナスゴイデス!」

 

 

トランプがフォーメーションを組み、そこで発光。

空中にいたガドラスを閉じ込める檻に変わる。そこで両手が戻ってきて、ハッピーロボへ連結。それを見てディケイドは最後のコマンドを入力した。

 

 

「今だ! ABBAAB→→←!」

 

 

エービービーエーエービーみぎみぎひだり。

連動するように音声が鳴り響く。ファイナルアタックライド・ハハハハッピー。

それは必殺技の発動。ハッピーロボに大量のエネルギーが溢れ、大きく両手を広げてハートシルエットをなぞる。

そこへ集中していく強力なエネルギー。ハートが収束し、ハッピーロボはそれを両手で掴み、狙いを定める。

 

 

『まかせて! プリキュア! ハッピィイイイッッ!』

 

 

思い切り両手を突き出すと、ピンク色のレーザービームが発射された。

 

 

『シャワアアアアアアアアアアアアアア!!』

 

 

高密度のエネルギー波がガドラスを飲み込んでいく。

一方で地面のほうではメビウスが剣を振るっていた。

しかし毒蠍男は肥大した左手のハサミでそれを受け止める。

何度か攻撃を繰り返しても同じだった。毒蠍男はメビウスを受け流そうと、向かってきた弾丸をハサミでガードしていく。

 

 

「うッ!」

 

 

アキバレッドが銃を連射しながら前に出るが、いずれもガードされたままだ。

殴りかかるが、ヒラリと体を反らされて回避される。それだけでなく毒蠍男はアキバレッドのマフラーを掴み引き寄せ、足を払う。

 

 

「ぐが!」

 

 

倒れたところへ追撃の蹴りが飛んでくる。

アキバレッドが地面を転がっていくなか、毒蠍男は頭部から尾を模した器官を伸ばし、鞭のようにして振り回す。

それは向かってきたビームを蹴散らすと、S(スター)B(ビルド)S(ストライク)ガンダムの腕に巻き付く。

 

 

「おもしれェ! 振り切ってやる!!」

 

 

レイジは操縦のための光球を掴み、思い切り引き寄せるが、激しい抵抗感を感じて歯を食いしばる。

全力のブーストだったが、毒蠍男はビクともしない。

そこで左腕のハサミが向けられた。気づいた時にはもう遅い、ハサミから弾丸が発射されてSBSに直撃する。

爆発で力が緩んだ。毒蠍男は頭をふるい、SBSを振り回してメビウスとアキバレッドにぶつけて投げ飛ばす。

 

 

「ぐあぁあぁ!」『わぁあ!』

 

「くッッ!」「のわわわあ!」

 

 

SBS、メビウス、アキバレッドがそれぞれ転がっていくのを見て毒蠍男は笑った。

なかなかしぶとい奴らだ。何度も殺したと思ったが、懲りずに向かってくる。そんな姿が害虫を思わせた。

そういえば話を聞くにショッカーを最も苦しめた男は、農作物を食い荒らす卑しいバッタであるというじゃないか。

 

 

「だが所詮、害虫は害虫。私の毒を打ち込まれ、もがき苦しんで死ぬ運命なのだ」

 

 

ハサミをアキバレッドに向け、高威力の光弾を発射する。

しかしそこで何かが飛来してアキバレッドの前に立つとシールドを展開させて、光弾を受け止めた。

女の子だ。それもアニメだ。おまけに萌え萌えだ。

リアルな空間にアニメキャラが浮かんでいる違和感はあるが、毒蠍男はかまわず追撃の光弾を発射した。

アキバレッドは飛び上がり、もう一つ飛来してきたフィギュアを手にすると、着地。

前にいたアニメの女の子を抱いて、庇う。

 

 

「超妄想!」『ズッッバーン!』

 

 

一閃。

いつの間にか持っていたフィギュアが短剣に変わっていた。

それだけでなく、抱きしめた女の子がアーマーに変わっていた。

 

 

「公認様たちは最悪の運命を何度も変えてきた!」

 

 

超アキバレッド。

 

 

「ずっと見てきたんだ。だからおれも、一度くらいはできるはずだ!」『ムギュ…///』

 

 

剣を構え、すぐに切りかかっていく。

そこへSBSも続いた。ビームサーベルを構えると走り、毒蠍男を目指す。

 

火花が散った。

毒蠍男の身体能力は高い。

強化されていないほうの手であっても刃を直接掴み、それほどダメージを負っているようには見えなかった。

 

それでもアキバレッドは。SBSは全力で武器を振るった。

その中でメビウスも腕に力を込めて立ち上がる。

するとそこへバイクが走ってきた。電王だ。マシンデンバードを停車させると、ソードフォームからフォームチェンジを行う。

 

 

「早くしろよ。時間はねぇぞ!」『ULTRA・FORM』

 

 

鎧が切り替わる。

と、いうより鎧がどこかへいって光が集中していく。

それが晴れると、電王が全く新しい姿に変わっていた。主導権を得ているのは"ウルトラマンタロス"。

というか、タロウである。

 

 

「メビウス! あれを使うんだ!」

 

 

その声に気付いたメビウスは電王を見た後、強く頷いた。

毒蠍男と戦った時、以前は勝てなかった。

だが今は勝てる。なぜか? 決まっている。特訓をしたから。というのもあるが、なによりもそれは彼が――

 

 

『REALIZE』

 

 

メビウスの頭上に、彼が使っている戦闘機・"エスポワール"の強化形態"フェニックスウイング"が現れる。

搭乗のために呼び出したのではない。メテオールでできた戦闘機は一瞬でメビウスよりも小さくなると、分離し、次々と肉体へ装備されていった。

両翼は背中に装備され、文字通り翼へ。ジェット部分は脚へ。そして戦闘機のコックピット部分がある先端は胸に装備された。

 

そう、鎧になったのだ。これを装鉄鋼(メタルブレスト)と呼ぶ。

闘士メビウス・バーニングブレイブ。

踏み込み、構えると背中の翼が激しい熱を放った。

炎の翼。生まれた紅蓮のエネルギーがすべて胸のパーツへ集中していく。

 

そのあまりりの熱に、毒蠍男も気づいた。

跳ね、ハサミから光弾を連射しメビウスのチャージを邪魔しようとする。

しかし光弾がメビウスに近づいた瞬間、炎に包まれ、蒸発するように消え失せた。

 

そうしているとチャージが完了する。

メビウスは一瞬だけ視線を空へ移動させ、そして再び、毒蠍男を見る。

 

 

「メビュームバースト!!」

 

 

熱線が発射された。毒蠍男は掌を突き出し、それを受け止める。

すぐに顔が歪む。強い。が、しかし、耐えられぬわけではなかった。

踏み込み、吠える。熱線が幾重にも割れる。さらに踏み込み、力を込めた。

そこで攻撃が終わる。メビウスは呼吸を荒げ、地面に膝をついた。

 

 

「期待させておいて、この程度か」

 

 

焼け爛れた掌。しかし逆を言えば、それだけだ。

毒蠍男は呆れた様子で――

 

 

「!!」

 

 

いや、違う。

感じた熱が消えていない。

正確には、その熱さが移動している。前方だったものが後方に二つ。

振り返り、気づいた。メビウスが放った炎のレーザーを受け止めた際に枝分かれしたエネルギーをSBSが盾で、アキバレッドが剣で吸収していたのだ。

 

 

「覚悟しろよ虫野郎」

 

 

SBSが吸収したエネルギーを放つ。

それはパワーゲートを通過し、巨大な熱線へと変わる。一方でアキバレッドは燃える剣を、頭部の髪を模した部分に擦り付けた。

生まれる火花。そして尚も勢いを増す炎。轟々と燃える剣が迫る。

 

 

「グゥゥ! グアアアァ!」

 

 

熱線が直撃、動きを止めたところへ炎の斬撃が一閃。

毒蠍男の全身に炎が纏わりつく。それをかき消そうともがいている時、メビウスは鎧をパージさせて走り出した。

腕輪に手を伸ばす。伸びる光の剣。さらにそこへエネルギーが纏わりつく。

毒蠍男が炎を消した。そして見る。眼前にまで迫るメビウスを。

 

 

「タアアアアアアアアアアア!!」

 

「グアァアアアアアアアアア!!」

 

 

切り抜く。光が無限大のマークを残した。

ブレードオーバーロード。それを受けた毒蠍男はよろけ、そして倒れる。

 

爆発が巻き起こった。

同じくしてガドラスもまた倒れ、消滅した。

ロボ形態が解除されたハッピーは地面に着地し、そこにディケイドたちも続いた。

 

 

「やったぁ! これで――」

 

 

これで、なに?

ハッピーは続きが言えなかった。理由は二つある。

まずは一つめ、文字通り声が出なかったからだ。

声が出せない。音が消えた。

世界が、消えた。

 

 

『キングダム!』

 

 

許された音。ガイアメモリ。

 

 

「愚かだな」

 

 

つい先ほど死んだはずの毒蠍男が笑っていた。

ムネモシュネが起動され、新たな創作が、新たな『歌』が適応されたからだ。

 

大ショッカーは新たな技術を得て、スーパーショッカーへ。

そしてそのスーパーショッカーがさらにスーパー大ショッカーへ。

 

ありとあらゆる技術が世界に牙をむく。

新しい創作も、もちろんそのために形を変えていく。

 

 

「お前たちはここで死ぬ。これは確定された物語なのだ」

 

 

ハッピーは腹を貫かれて死んだ。

アキバレッドは炎に包まれて死んだ。

しん王は爆発に飲み込まれて死んだ。

SBSは踏みつぶされて死んだ。

 

 

「………」

 

 

メビウスの首が地面に落ちた。

ディケイドは目の前で大口を開けている怪獣を見る。

それはガドラスに似ているが、違う。所々に見える蠍を思わせる姿。

 

 

「我が名は、サソリガドラス」

 

 

サソリガドラスはディケイドを食らった。

牙がディケイドの腕を千切る。足の骨を粉々にする。

咀嚼され、ディケイドは真っ暗な闇の中へ消えていった。

あるのはただ、恐怖と絶望だけだ。

 

 

そう、絶望。

 

 

暗い。真っ暗だ。

 

明かりがあるのに、何も見えない。

 

先が、まったくわからない。

 

 

「……ぁ」

 

 

続きが、思いつかない。続きが書けない。渡来(わたらい)美久(みく)は、目を見開いて、ペンを床に落とした。

 

 

◆◆◆

 

 

昔から歌が好きだった。

放課後に親友とカラオケに行くのが好きだった。

けだるい日も、ムカムカした日も、辛いことがあっても、とりあえず大声で歌えばそれなりに楽になった。

 

まあまあ点数も取れたし、ちょっと勇気を出して出場した喉自慢でも褒められたから、気分がよかった。

エゴサしたらまあまあイラっとするコメントもあったけど、すごいって言ってもらえて気持ちはよかった。

SNSで注目してもらえれば一気にデビューが近づく。それが今の世の中だし、シンデレラストーリーを狙ってみるのはアリだった。

 

ある日、ちょっと体調が悪かった。

少し寝てればいいでしょって思ってたら、なんかちょっと、悪かったみたい。

 

 

「あー、もう」

 

 

とりあえず吐いたものを片付けて、ベッドに寝転ぶ。

まあまあ最悪だったけど、治るって言われたし、事実ちょっと治ってきてたし、でもまあ、ほら、まあまあ辛かった。

 

そんなある日、隣の病室に男の子がやってきた。

鍔芽(つばめ)くんっていうらしい。話し相手いなかったら、正直ちょっとうれしかった。

まだ6歳なんだって。なのに、かわいそうだね。

 

 

「これなに? かっこいいねぇ」

 

「うん」

 

 

仮面ライダーのベルトはまあまあ大きくて、それをつけてるちっちゃい鍔芽くんは可愛かった。

 

 

「このお人形は?」

 

「うるとらまん」

 

「あ、これ知ってるよウルトラマンセブンでしょ?」

 

「うん」

 

 

って、言ってたけど後で聞いたら、それはゼロっていうんだって。

一緒でしょ? ねえ? 似てるもんね。

それから鍔芽くんと一緒にニチアサを見るようになった。

まあ、なんか、普通に見れた。ちょっと演技は新人さんだからアレだったけど、スーパー戦隊見て、ライダー見て、それから――

 

 

「プリキュアはみないの?」

 

「うん……」

 

「そっか。ははは、まあ恥ずかしいか。お姉ちゃんが子供の時はよく見てたなぁ。ドレスみたいなの買ってもらって。あれまだあったかな? 捨ててはないと思うんだけど……」

 

 

いろいろ話してると、共通のアニメが好きだってわかった。

クレヨンしんちゃんはいいよね。子供のころから見てた。頭からっぽで見れるし、お尻出てたら鍔芽くんもケラケラ笑ってた。

ベッドの下にガンダムのおもちゃが置いてあった。

内容知らないけど、ポスターがかっこよかったから、ショッピングモールにある映画館におじいちゃんと一緒に行ったらしい。でも音が大きくて怖いから、初めのほうで出ておもちゃだけ買って帰ったとか。

その玩具も、箱を開けたら人形が入ってるって思ったんだけど、実際は組み立てないといけなかったみたいで、そのままほったらかしにしてるみたい。

 

鍔芽くんは普段は普通の男の子って感じだけど、やっぱり疲れてる日は多かった。

この前も小さな体を丸めて吐き気と戦ってた。

私は部屋に戻って音楽を聴きながら詩を書く。

 

いつか、私も自分の歌を届けたい。

でも本当にいい時代になった。私みたいな人がいっぱい有名になってってる。

私もまずは『初音ミク』を使おうと思った。それで有名になったら自分が歌って、めちゃくちゃ上手いじゃんって言ってもらうんだ。

 

 

「………」

 

 

今日は鍔芽くんのママがお見舞いに来ていた。

鍔芽くんを見て、廊下で泣いてた。

肩を震わせて、声を殺して。

 

私はそれを見て、通り過ぎた。

いつか私は治る。鍔芽くんは、きっと無理だろうけど。

私は歌詞を書く。音楽は病室でも聞ける。少しは元気を出してくれるかもしれない。

そしたらこんな人生だって――

 

 

「え?」

 

 

ある日、先生が死んでた。

看護師さんも死んでた。

病室へ行くと、鍔芽くんのご両親が土下座していた。化け物に。

わたしたちの病気を治してもらうかわりに――

 

 

「ムネモシュネの核にはお前がなれ」

 

 

私は叫んだ。でも誰もこなかった。

 

 

「死を紡ぎ続けろ」『キングダム』

 

 

USBメモリみたいなものが私の体の中に入っていく。私はそこで意識を失った。

目が覚めると、初音ミクが笑っていた。

それが鏡に映る自分だと気づくのに、私はそれなりの時間を要した。

 

たぶん、私がオタクだったのが悪い。

好きだった歌が凶器になった。孤児院の子たちが巻き込まれて世界に閉じ込められたらしい。

 

私は歌を作り続けなければならない。

ある時は他人のをまるままコピーして。ある時は自分がとっておいた大切な世界を捧げて、呪いの歌にした。

 

鍔芽くんは治ったけど、眠り続けている。

私も治ったけど、狭い病室でまだ文字を紡ぎ続けてる。

吐き気は収まらない。治っただけじゃん。新しい人生が、最悪。

あと何年。ううん、永遠に私はここにいる。ここで書いて、殺して、書いて、殺して、書いて、殺す。

 

 

ときたま、考える。

吐き気がする中で考える。

これは現実? それとも――、夢?

 

っていうか、たぶんもう知ってる。

これは現実であり、夢であり、だってつまりそれは創作っていう、ヤツ。

 

 

あるけど、ない。

 

ないけど、ある。

 

 

化け物とかたぶん関係ない。あいつらがいなくてもたぶん私は、私たちは終わってた。

死んでたし、たぶん気づいていた。だから書けない。

怪人がいればとか、それはただ願望でしかない。私はとっくの昔に気付いていた。

死からは逃れられない。悲しみからは逃げることができない。

 

自殺した友達を思い出した。

カラオケに一緒に行ってた時は、あんなに楽しそうだったのに、よくわからない。

たぶん、なんか、いじめられていたらしいから、それが原因だと思うけど。

わからない。わかるけど、わからない。

 

だってそれは一時的なもので、一応なんか対処法とかあるでしょ?

でも、きっと、あの子はなんか、もう終わらせてもいいって思ってたから、たぶん死んだんだと思ってる。

わからない人はたくさんいる。この前も誰か死んだってニュースで見た。

 

頭痛い、なんか自殺者が多くなったって、ニュースで……。

 

死んだ両親を思い出した。

事故だった。車と車がぶつかったら、どうやら人は死ぬらしい。

なんかそういうの前も見たよ。なんかが崩れて下にいた人がたまたま死んだ。

たまたま、死ぬ。たまたまで死ぬ。

 

 

「――ヵ」

 

 

たぶん、夢は叶わない。

叶う人もいるけど、たぶん叶わない人が多い。

っていうか夢がない人のほうがたぶん多い。

惰性で生きてとか、そういうレベルじゃない。

刹那的な快楽とか、夢とか、そういうのを抱えていく。そうしている間にどうしようもないことが世界で起こって、結構死ぬ。

 

それってたぶん、そんなに珍しいことじゃないと思う。

私の人生はたぶん、辛いことがほとんどだ。

そしてそういう人がたくさんいる。

 

悪いことがおき続ける星の人。

あぁ、もう、ダメだ。もう疲れて、泣きたくて――

しんどい。

 

 

「あの、もう辛いんでやめてもいいですか」

 

 

そういうと私は毒蠍男に殴られた。

本当に痛かった。本気で辛かった。だから私はまだマシなほうなんだと思う。

だって理由がある。私には逃げることが許される正当な権利がある。

諦めてきたものの気持ちが、今ならすべてがわかる。

 

だから、もう、書けない。続けることができない。

この世界を愛していないのに、いったいどんな言葉を紡げるというの?

だから、ごめんなさい。

ごめん……、なさい

 

 

 

終わり。

 

 

 

 

「………」

 

 

そうか、終わりなのか。司はぼんやりとした頭でそれを理解した。

空を見上げてみる。宇宙のように星がある。いつか、どこかで見た記憶がある。

あれは、そう、確かCOBRAと戦う前に――

 

 

「終わりらしいぞ」

 

 

今、司はベンチに座っていて、隣には知らない男が座っていた。

彼は、そう、前にあったことがある。あれもまたCOBRAと戦う前のヒーローショーで見かけた男だった。

名前は門矢士というらしい。同じ名前だ。司がポツリとつぶやくと、士は当たり前だと笑った。

 

 

「いや、そうでもないのか、今はもう」

 

 

士はそう言って、空を見上げた。

ずっと見てきたらしい。ずっと見られていたのか、司は少し恥ずかしくなった。

士が言うには、彼には毎回訪れた世界で役割が与えられるらしい。それはいろいろで、警察関係者の時もあれば、コックだとか、なんかもうとにかくいろいろだ。

じゃあ今回はなんだと思う? そう聞かれて、司は沈黙した。

わからない。服装を見ても、特に何かの職業に関連しているとは思わなかった。

しいていうなら、首にかかっているカメラ。

 

 

「カメラマンとか?」

 

「残念ハズレだ。もっとよく見ろ」

 

 

司は目を凝らした。

そこで気づいた。士の腰にあったディケイドライバーを。

 

 

「仮面ライダー」

 

 

少し鮮明になる。

それでも鮮度が、落ちている気がした。

 

 

「俺、仮面ライダーが好きでした」

 

「ああ」

 

「なれるなら、なりたいとも思ってて」

 

「そうか。夢が叶った気分はどうだ?」

 

「夢――? 夢なんてそんな。それはもっと軽いものです」

 

 

そうか。士は興味なさげに呟いて、カメラで司を撮った。

カシャリと音がする。勝手に撮影されて、少しムッとしたが、出てきた写真を見て司は黙った。

それは今の彼じゃない。子供の時の顔だった。

 

 

「変わってないってこと? 成長してないってことですか?」

 

「さあな」

 

 

士は小馬鹿にしたように笑う。

 

 

「仮面ライダーになって何がしたかった?」

 

「何がって、そりゃあ……」

 

 

司は声が出なかった。

なんていうか、言葉が見つからない。必死に探すけど、うまく説明できないものが喉に突っかかっていた。

 

 

「いろいろあるんだろうな。お前みたいなヤツは珍しくない。まあ俺のような完璧な人間には、そんなレベルの低い悩みなんて理解できないが」

 

 

司はムッとした。どれ、ここはひとつ文句を言ってやろう。

 

 

「解釈違いだ! だから仮面ライダーって答えがわからなかった!」

 

「そりゃ仕方ない。だって俺は、十番目(ディケイド)なんだ」

 

 

十人十色。時代に合わせて、あるいは型破りなものが現れても不思議じゃない。

 

 

「最初のヤツは理想的だろ」

 

 

士の後ろにクウガが立っていた。司はそれは確かにと思った。

 

 

「お前は今までいろいろな世界を巡ってきた。それは試練っていう名の旅らしいな」

 

 

じゃあ今回もきっと同じだ。士はそう言って立ち上がる。

いつの間にか彼の姿が消えていた。司は慌てて立ち上がる。

彼を追いかけるためだ。追いかけて、追いついて、そしたら、そしたら……、任せようと――

 

でもやめた。

そんなことはできなかった。目の前に、クウガからディケイドがいた。

十人の仮面ライダーを無視できるほど、司は情熱を失ってはいなかった。

 

 

「それが、答えだろ」

 

 

ディケイドが司の心臓を指さす。

クウガからディケイドまでズラリと並んでいる姿を見て、司の全身に『なにか』が流れた。それを忘れるなとディケイドは言うのだ。

司だけじゃなく、すべての人に向かって。

 

 

「仮面ライダーの試練をクリアできるかどうかは、お前次第だ。聖司」

 

 

ライダーシンドローム。何かが聞こえた気がした。

 

 

◆◆◆

 

 

見せたのは過去だった。

祖父に買ってもらった仮面ライダーの人形、祖母に買ってもらったウルトラマンの人形。

二人が亡くなった時も、鍔芽は強くソレを握り締めていた。

 

覚えてる。

見えたんだ、父親に連れて行ってもらった映画館。

今度は途中で抜け出さない。だって、握り締めていたウルトラマンと仮面ライダーの人形が。

 

希望だったんだ。何でも買ってやるから生きてくれと、父は涙を流した。

鍔芽は何もいらないからまた連れて行ってと笑った。

 

病室のベッドで体を丸めた鍔芽は怖くなかった。

夜は楽しみだった。今日はウルトラマンになりきれるパジャマ。

明日は仮面ライダーの光るパジャマ。

次の日はスーパー戦隊の光る――

 

 

「ハハハハハハハハハハハ!!」

 

 

サソリガドラスは思い出を踏み潰して笑う。

 

 

「愚かな生き物だ! 弱く、無様ッッ!!」

 

 

サソリガドラスはループする世界を全て見てきた。

そして思う。つくづく人間とは救えない醜いものだということが。

奪い、憎み、そして殺す。それは怪人が手を出さずともおのずと導かれてきたことだ。

デッドマンガスや、エノメナの発狂電磁波など少しばかり背中を押しただけにしかすぎない。ましてやそれ以外でも人間は簡単に死んでいく。

 

鍔芽や美久も同じだ

病で死ぬ? ただでさえ弱い人間が醜く衰弱して死ぬ?

そんなもの、笑うなというほうが不可能ではないか。

 

 

「わかっていた。わかっていただろう! 夢は叶わない。愛は生まれない。人生にあるのは苦しみだだけだ!!」

 

 

人は死ぬ。無様に死ぬ。衰弱か、病か、事故か、殺人か。

いずれにせよ苦しみだ。人間はそこからは絶対に逃れられない。

体は衰える。使い物にならなくなるかもしれない。

頭のおかしなヤツに絡まれ、傷つけられるかもしれない。

ある日、ハンドルを誤った対向車に轢き殺されるかもしれない。

大切にしている何かを盗られる可能性は高い。金か、道具か。頭の悪いヤツは騙され続けるのがお似合いだ。

命も、夢も、愛も、得られれば必ず失う。

 

 

「死を尊べ。絶望を憂うな!」

 

 

もう一度、心に刻むべきだ。

改めて知ってくれ。人間は生きていれば、必ず死ぬ。苦しいぞ。辛いに決まっている。

お前だけではない。友人も、ペットも、家族も、恋人も、すべてだ。すべてが死ぬ。

苦しみ、死んでいくのだ。

 

 

「悪意満ちた世界こそが真実!!」

 

 

それを少しだけ早めにスーパー大ショッカーは提供しているだけだ。

美久は泣いていた。もう無理だ。もう書けない。

私はもう、何もない。何も抱けない。

だから、だから……、だから――……

 

 

「たすけて……!」

 

 

ブラックアウト。

 

 

「う゛ぅ! げぇ!」

 

 

一人ぼっちの部屋で鍔芽が苦しんでいた。

体を丸めて、小さな手で桶を掴んで、そこに吐いていた。

外は暗い。病室には誰も来ない。

鍔芽は震えていた。反射なのか、吐けば吐くほど涙が溢れた。

 

きっともう、会えない。

ママにも、パパにも、美久お姉ちゃんにも。

美久お姉ちゃんが泣いていた。殴られていた。

だから、つらいから、こわいから――

 

 

「だずげでっで……!!」

 

 

抗がん剤だったか、その影響で鍔芽は吐いた。

 

 

苦しい。

 

 

苦しいから――、それが少しでも和らぐように星空みゆきは鍔芽の背中をさすり始めた。

 

 

「大丈夫だよ。くるしいね、かわいそうに。でも大丈夫だからね」

 

 

その、みゆきの声は、世界で一番優しいと約束しよう。

彼女は少しでも鍔芽の苦しみが消えるように背中を撫でる。

そして、机の上にある絵日記を見た。

 

そこには稚拙な絵があった。

でもそれを誰が馬鹿にできるだろうか。そこには赤い人間が描かれていた。

それはなんらかの『レッド』であると赤木信夫はすぐにわかった。

奇しくも今日の鍔芽のパジャマはスーパー戦隊だった。

 

描かれていたのは何もレッドだけではない。

黄色いズボンと赤いシャツを着ているのは自分だとしんのすけはすぐにわかった。

すぐ近くには自分とそう変わらない男の子が泣いている。苦しんでいる。

しんのすけという男の子は少々お下品だし、女性好きで、困った子ではあるが、『その意味』が分からぬほど幼稚ではなかった。

 

 

「がんばれ! がんばれッ! おれたちがついてる!」

 

 

信夫はおっさんなのに、涙目になって鍔芽少年の手を握り締めた。

 

 

「楽しいぞ! オタクだからあんまり参考にしないほうがいいかもしれないけど、生きてれば楽しいことがいっぱいあるんだ!!」

 

 

右手を握った。だからしんのすけは左手を握り締める。

言葉はないが、きっと伝わるはずだ。みゆきは鍔芽を抱きしめた。

あの絵日記にプリキュアがいたのは、鍔芽の優しさだ。

美久が好きだったヒロインをそこにいれればきっとプリキュアは来てくれる。そしたら彼女はきっと美久を――

 

 

「ひとりじゃないよ」

 

 

白と赤のロボット、それはガンダムだ。セイは間違いないと言った。

ベッドの下にあるガンプラを作ってあげよう。きっといつの日か、鍔芽は怒るだろう。

あれは自分が組み立てたかったのにと。それでいい、それがいい。きっとわかってくれる。

セイは必死に組み立てたし、レイジはそれを手伝った。

 

その間に、ミライはウルトラマンの人形を見る。

司は仮面ライダーの人形を見た。

飾ってあった。いつでも手にできるようにだ。

辛い時や、痛い時はそれを握り締める。

ある時は自分がそうだと空想する。

ある時は必死に助けを求める。

 

ずっと傍にいた。

だって、それは、鍔芽を助けてくれるから。

鍔芽が大好きだったものだから。

 

 

「確かに! 人生には辛い時が訪れる!」

 

「!!」

 

「でも、それだけじゃない! それを上回る光がある!!」

 

 

サソリガドラスは思わずその巨体をのけ反らせ、すぐに前のめりになった。

そこにあった光景は到底信じることのできないものであり――

だとしたら、もしそれが本当ならば大いに危惧するべきものであった。

殺した筈だ。もう立ち上がる気力も無くすほどの苦痛を与えたはずだった。

 

完全勝利を確信したのに、なぜ、なぜか――?

なぜ、あの『七人』がまだ歩いてくるのか。

左から信夫、しんのすけ、ミライ、司、セイとレイジ、みゆき。

 

 

「なぜ、なぜだ! なぜまだ物語が紡げる!!」

 

 

これは、なんだ? なんの話だ?

うろたえるサソリガドラスを見て、司が目を細めた。

 

 

「俺は、偽者だ」

 

 

これは仮面ライダーの物語ではない。

 

 

「でもだからこそ俺は戦う! あの日、俺はそれを信じた……!!」

 

 

その言葉に、誰よりも強くミライが頷いた。

彼もまた本物ではない。それは本人が一番わかっている。遠い宇宙の、その欠片の、些細な一部でしかない。

だからきっと見えなくなった。

でもあの時、鍔芽の想いを目にしたとき、ミライは強く祈った。

どんなに辛いことがあっても傍にいる。傍にいてくれる。

それがミライの信じたものだ。だからまた見えるようになったんだ。

あの空に輝く"ウルトラの星"が。

 

 

「俺は今日、ウルトラマンになります」

 

「そうだな。俺もだ」

 

 

気づけば、七人の姿が変わっていた。

アキバレッド、仮面ライダーしん王、ウルトラマンメビウス、仮面ライダーディケイド、スタービルドストライクガンダム、キュアハッピー。

並び立つ戦士たち。そうだ、今、ここに立っている。

肩を並べて立っている。その意味が分からぬほど愚かじゃない。

 

 

「俺は、仮面ライダーになる」

 

 

かつて、人は死の果てにある楽園を創作した。

なぜかはわからないが、一部だけはわかる。その先に良いことがあると信じたからだ。

そして信じてほしかったからだ。

 

仮面ライダーもそうだ。

焼野原、川に流れる死体を掴んで泣いた少年の前に、仮面ライダーは現れた。悲しみの時代の果てに連れていくためだ。

どうしようもなく辛いことがある。折れ、倒れるものもいるだろう。

その手を掴むためにウルトラマンは宇宙からやってきた。

 

そうだ。(そら)だ。

涙がこぼれないように見上げた向こうに正義があるとガンダムは伝えたかった。

家族や友人、そこにあるものを忘れないでくれとクレヨンしんちゃんが言う。

どんな人間にも個性があると、助け合えば道は開かれると、あの子も誘えるようにスーパー戦隊は数を増やした。

男だけじゃない。女の子だって"あの感情"を伝えたい。だからプリキュアは微笑みかけた。

 

なにも不思議なことじゃない。

悲しい思いをする人が、一人でも少なくなるように。

抱えている不安や苦しみが少しでも和らぐように。

彼らが――、生まれたんだ。

 

 

「悲しみを吹き飛ばしッ! 苦しみを打ち砕く! それが必要だと思ったから! 生まれたんだ!!」

 

 

ディケイドは声が掠れるほどに叫んだ。

喉など気にしている場合ではないからだ。この思いは、少しでも多くの人間の耳に届けなければならないのだから。

 

 

「心が悪意に負けないように、彼らは正義を口にしたんだッッ!!」

 

「黙れ! 黙れ黙れ黙れェエエエエエエ!!」

 

 

サソリガドラスが吠える。全ての音を飲み込む絶望。

 

 

「どれだけ世界が融合しようが、どれだけ戦士が集まろうが無駄なのだ! 我々スーパー大ショッカーが提示する力こそが全て! お前たちに私を倒すのは不可能だ!」

 

「不可能を可能にする。それがウルトラマンだ!」

 

 

己の夢を語ることができるように。

大きな声で愛を謳えるように。

誰かを愛すること、誰かに手を差し伸べること、そんな優しさを笑う人はいるだろうけど、きっとそれが正しいことであると胸を張って言えるように――!

キミの、味方がここにいると、気づいてもらえるために。

 

 

「ウルトラマン、ガンダム、プリキュア、スーパー戦隊、しんちゃん、仮面ライダー」

 

 

鍔芽が、美久が好きだった。

 

 

「憧れていた、希望だったヒーローが全員そろってるんだ。ショッカーなんかに負けるワケないんだよ」

 

 

これはきっと最後の試練。

ヒーローの試練なんだ。

 

 

「聞け! スーパー大ショッカーサソリガドラス!」

 

 

自分よりもはるかに小さいディケイドなのに。指をさされたらサソリガドラスは思わず一歩後ろに下がった。

 

 

「俺は絶対に諦めない! ディケイドは破壊者だ! だから悪を破壊し、悲しみを破壊する!」

 

「恐怖が絶望を振りまくなら! 俺は希望の光を示します! 正義のメビウスは、決して千切れることはない!」

 

 

メビウスが続いた。

そこでスタービルドストライクが前に出る。

 

 

「ごちゃごちゃ難しいことを話すつもりはねぇがよ! 悪意が全てみたいに言うテメェの主張はムカっ腹が立ってしかたねェ! なあセイ?」

 

『そうだね。鍔芽くんはこれからもっと楽しいことをするべきなんだ。ボクにとってガンプラがそうだったように、彼にもきっとすべてを忘れて熱中できる何かが見つかる。そして今、それがボクたちなら、ボクたちはそれを裏切っちゃいけないッ!』

 

 

ガンプラは情熱を注げば、いつもそれに応えてくれた。

だからたくさんのビルダーが生まれた。辛い時もあっただろう。悲しい時もあっただろうに。

でもプラモを作るのが楽しくて仕方ないから、生きていけたんだ。

確かにプラモもいつか壊れるだろう。でもそれを楽しむために買って、ワクワクしながら組み立てて、少しでもカッコよくなるためにスミ入れだとか塗装を努力した思い出は決して消えない。

 

 

『それが本当の永遠なんだ!!』

 

「黙れ!!」

 

 

叫び、サソリガドラスがもう一度吠えた。

しかしどうしたことだ。どれだけ声を大にしても、ディケイドたちは全く怯まない。

 

 

「なぜ? なぜだ!!」

 

「怖くないからだよ!」

 

 

ハッピーのまっすぐな瞳に貫かれ、サソリガドラスはもう一歩後ろへ下がった。

 

 

「ええい! どうした美久よ! 次の物語を用意しろ! 次の絶望だ! 鍔芽がどうなってもいいのか!」

 

「無駄だよ。もう美久ちゃんは貴方なんかに負けない!」

 

 

そもそもハッピーたちがここに来たのは、なぜだったか?

忘れるものか。『たすけて』という声を聴いたからだ。それは鍔芽が苦しむ美久を見て言った言葉だ。そして美久が呟いた言葉だ。

それを言ったのはなぜか? なんで世界に穴を開けたんだ?

 

 

「わたしたちが消えなかったからでしょ! ううん! 消せなかったんだよ!!」

 

 

その時、雫が、ポタリと落ちた。

 

 

「どんなことがあっても、わたしたちを信じてくれた時の気持ちがあったから!」

 

 

間違いない。目が合った。

 

 

「美久ちゃん聞こえてる? 待っててね! わたしたちが絶対に助けるから! 大丈夫! すぐに終わるよ! そしたら、そしたら……!」

 

 

美久は泣いていた。死の物語を紡ぐために使っていたペンが入っていたのは、ママに買ってもらったプリキュアの筆箱だった。

 

 

「ウルトラハッピーだよね!」

 

 

美久は頷いた。ペンを投げ捨て、プリキュアの筆箱を抱きしめた。

 

 

「私は救いのヒーロー。ぶりぶりざえもん」

 

 

一瞬だけ人格が変わった。

というより、本当はこっちのほうが戦わなければならないのだが、今日は調子が悪いらしい。

本当らしい。いつもなら怪獣とか秒でやれるらしいが、今日はちょっとアレらしいので、さっさとひっこんでいった。

 

 

「オラが考えたヒーローだゾ」

 

 

現在のブリブリフォームに変身するためのイマジンの姿がそれである。

ヒーローは決して諦めない。ヒーローは決して救いを求める人を見捨てたりはしない。

駆けつけてくれた仲間たちもそうだ。今、"彼の中"には超絶最強無敵のスーパーヒーローたちがいる。

ならば何を恐れる必要があるのだろうか。

夢のクレヨンで描いた未来が、悪党なんかに消せるはずがない。

 

 

「美久おねえさんと、鍔芽くんをお助けする」

 

 

鍔芽のとうちゃんとかあちゃんは泣いていた。

そんな悲しいことがあっていいはずがない。

 

 

「友情と情熱があるかぎり、オラは不死身だ――ッ!」

 

 

信夫は小さなしんのすけを見て、かつての自分を思い出す。

 

 

「ずっとおれの味方だった。だから、おれも裏切るわけにはいかないよな」

 

 

こどおじだけど、それでもみんな子供だったし、やがて大人になる。

みんな憧れて玩具を買った。でもお金を持っているのは大人だ。親や、親せきは自分も知っているから、それをプレゼントする。

憧れる大切さを。かつての思い出を。そして目の前にいるものへの愛を。

みんな、心をそこへ乗せる。それは鍔芽たちも同じだ。掴み、伸ばした手の傍に自分たちがいた。

 

 

「その想いは、抱きしめなきゃいけない!」

 

 

そうやって繋いできたものだ。それを愛した。

ここに公認様はいない。ならば今日だけは――

 

 

「おれがッ、ヒーローになる!」

 

 

そうだ。全員が構えた。

すべての視線がサソリガドラスを捉えた。

声が重なる。それはあまりにも簡単な答えだから、当然のことだった。

 

 

「「「「『「「正義は必ず勝つ!」」』」」」」

 

 

恐怖を与え続けていたと思っていた。

しかしどうしたことか、このサソリガドラスの中に生まれた感情の正体は。

吠える。すると世界が割れた。それは果てしない荒野だ。

はるか彼方、サソリガドラスは着地し、もう一度吠えた。

 

するとその体から闇が溢れ、次々と怪人が生み出されていく。

これは世界だ。ヒーローたちを殺すためだけの世界。

その物語をサソリガドラス自ら、直々に紡いでやろうという。

 

 

「全ての希望を闇で覆いつくしてやる! 死は絶対だ! お前たちは永遠に敗北し続けるのだァア!!」

 

 

頭上にムネモシュネが現れ、サソリガドラスの体内に侵入していく。

そこでディエンドが空から降ってきて着地する。

 

 

「どうやら僕らを存在ごと消し飛ばすつもりらしい。どうする? 司」

 

「決まってる。俺たちは"たすけて"って声を聞いてここにきた。なら答えは一つだ」

 

 

ディケイドは振り返る。全員が頷いた。

 

 

「行くぞみんな!」

 

 

おう! その声もまた重なった。

合言葉は、キープザフェイス。正義を貫け!

 

 

◆◆◆

 

 

夕焼けが七つの戦士たちを照らしていた。

両手を伸ばし飛行するメビウス。デコルで追加した光の翼でハッピーは飛んでいる。

SBSのブースターから火が噴く。しん王のスーパー三輪車が空を駆けていた。

マシンディエンダーが駆ける。マシンイタッシャーが後ろについていた。

そしてディケイドはマシンディケイダーのアクセルグリップを捻る。

 

 

「忌々しい奴らめ! 滅びよ!」

 

 

サソリガドラスの叫びに呼応するように大量の怪人たちが向かってくる。

しかしその輝きは消えることなく、より激しく煌めいた。それはすべての不安を消し去る光なのだから。

 

 

「気合いだ! 気合いだ!! 気合いだァアアッッ!!!」

 

 

飛び出したハッピーの右手に集中する光。

ハート型のエネルギーを捕まえたまま、怪人の群れの中央部に着地する。

 

 

「プリキュアッッ!!」

 

 

全力を込めて目の前にいる怪人を殴った。

まるで拳が伸びるかのようにエネルギーが放出される。

光のレーザービーム、そのまま素早く一回転。怪人たちを押していき、一回所へ集中させていく。

 

 

「ハッピー! シャワーッ!!」

 

 

ハッピーが光る手を握り締めた。

エネルギーが収束し、ハート型になる。

 

 

「シャイニング!!」

 

 

それが、爆発。

桃色の炎に包まれて怪人たちが消滅していった。

 

 

「ジェットウインガー!」

 

 

ジェットマン、レッドホークから与えられた力を使ってアキバレッドは高速で飛行。

手にはムニュムニュズバーンを構え、翼と剣で怪人を切り抜いていく。憧れのヒーローとガチ恋のヒロイン。今のテンションは最高だ。

 

 

「愛を知らないお前たちに、おれは倒せない!」

 

 

剣を腰にセットし、空に舞い上がってかっこいいポーズを決める。

するとそこで怪人たちの体がバラバラに分離した。

 

 

『QUANTUM・FORM』

 

 

ロケットパンチが高速で飛行し、怪人たちを吹き飛ばしていく。

 

 

「行くよしんのすけくん!」『ほい!』

 

 

二人の声が重なり合う。スーパーロボットたちと戦った記憶は今も確かに。

 

 

「『正常合体!」』

 

 

カンタムフォームが赤く染まり、形状も変化する。

超カンタム。全身が赤く発行し、超超モードに変化。

それはまさに紅い閃光。一瞬で怪人たちが空に打ち上げられ、しん王の全身が展開して排熱が行われる。

しかしそこへさらに怪人がなだれ込んできた。すぐにしん王の小さな体が埋め尽くされ、怪人たちの群れの中に――

 

 

「『究極極限正常合体! 究極カンタム!!』』

 

 

白い竜巻が発生し、怪人たちが空に舞い上がった。

真っ白な形態になったしん王はすぐにボタンをタッチしてフォームチェンジを行う。

 

 

『ACTION・FORM』

 

 

人格がアクション仮面に変化。さらに強化がすぐに施された。

 

 

「フィーバー!!」『777』

 

 

肩パーツがオレンジ色の変化。さらにライダーパスをベルトへかざす。

 

 

『FULL CHARGE』

 

 

空に浮遊していたしん王は体を丸めて、そのまま高速回転。

まるでノコギリのようにして怪人の群れに突っ込んでいった。

 

 

『「アクションローリングサンダー!!」』

 

 

一瞬で群れから抜け出すしん王。

地面を滑り、わずかな沈黙。直後爆発が起こる。さらに爆発。そして爆発。

その爆炎の中をディケイドたちが突っ切って地面に着地した。

 

 

「馬鹿なッッ!!」

 

 

サソリガドラスは目を見開いた。

あれだけいた怪人が全滅した。それだけではなく、ディケイドたちがもうすぐそこに。

まさかあるというのか。敗北が。

抱いているというのか、あの無限を経てもなお、希望を。

湧き上がってくるというのか――ッッ!

 

 

「ならば消し去ってくれるわ! すべてを踏み潰すのが怪獣というものだ!!」

 

 

サソリガドラスの口が光る。

加速したのはSBSだ。盾を突き出し、前に出る。

 

 

「死ねェエエエエエエ!」

 

 

闇。

絶望。

不安。

死。

痛み。

それが、恐怖――……!

 

 

「負けねぇよ!!」

 

 

レイジが叫ぶ。負けないという。『ヒーロー』を信じる限り。絶対に。

届いただろうか。だからこそ強大な闇が一気に盾の中に吸い込まれた。

 

 

『レイジ! いけるよ!』

 

 

レイジは素早く光球を操作し、システムを選択する。

 

 

「潰すッッ!!」

 

 

出現するパワーゲート。

SBSの背中に光のマントが生まれたかと思うと、それがすぐに光の翼に変わった。

超高速で飛行すると、サソリガドラスの周りを飛び回り、次々に爆発が生まれていく。

そこへ生まれる無限大に似たマーク、それはメビウスの輪だ。腕を突き出し、徐々に巨大化していく。

両腕をクロスさせ、メビュームシュートを撃ちながら着地した。

 

かつて見た彼らは、栄光の輝きを得た。

しかし彼らはきっとそれらに価値を見出してはいないだろう。勲章や報酬も彼らは望んでいないだろう。

彼らが守りたいのは、ぼくらの微笑みだった。

 

 

『ファイナルアタックライド』『ファイナルアタックライド』

 

 

ディディディディエンド。ディエンドライバーからシアンのレーザーが発射されてサソリガドラスに直撃する。

二つの光線を受けて、完全に動きが止まった。

轟くエンジン音。マシンディケイダーの車体が跳ね、ディケイドはシートを蹴って跳躍する。

怪獣とディケイドの間に出現していく無数のホログラムカード、ディケイドは右足を突き出し、そこを通過していく。

 

 

「ハァアアアアアアアアアアアア!!」

 

 

ディメンションキックがサソリガドラスの鼻先に直撃した。

衝撃が拡散し、サソリガドラスは悲鳴を上げながら後退していく。

 

 

「図に乗るなァア!!」

 

 

が、しかし、ディケイドが着地した時だった。黒い稲妻が周囲に降り注ぐ。

ヒーローたちの悲鳴が聞こえる。凄まじい衝撃に体がバラバラになりそうだった。

サソリガドラスの笑い声が聞こえてくる。憎悪の衝撃は世界中を包み込み、一切の抵抗を許さない。

 

 

「希望が湧いたからなんだと言う! それを塗りつぶすのが我々の力というものだ!」

 

 

絶対的な力はいつだって文明を滅ぼしてきた。

兵器、災害、それはいつだって人の命の上を行くものだ。

ショッカーとはそういうものだ。怪獣とはそういうものだ。

弱い人間は、その破壊の道の次しか歩けない。

 

 

「星さえ見えない闇に包まれて死ぬがいい!」

 

 

ウルトラの星が消えていく。世界が闇に包まれていく。

 

 

「滅びこそが絶対だ! 未来永劫変わりゆくことのない定めというものなのだ!」

 

 

真っ暗な闇に消えていく。すべて。みんな。

 

 

………。

 

 

走馬灯。

死ぬ前に見るスローな世界。そこで司は、別れ際に士に言われたことを思い出した。

クロス・オブ・ファイア。それが仮面ライダーの力の源らしい。

それは純粋なエネルギーであると同時に、ある種『ルール』のようなものであった。

 

仮面ライダーとは、怪人のなりそこない。

言い方を変えれば同じ力で戦うものだ。

たとえばそれはカードであったり、スイッチであったり、メモリであったり。

だがもっと根本的なことをいうのであれば――

 

力。突き詰めて、それは『暴力』だ。

それは仮面ライダーだけじゃない。ウルトラマンも、ガンダムも、スーパー戦隊も、プリキュアも、しんちゃんでさえその炎を宿している。

それは怪人と――、世界を狙う悪が使うものだ。

だから溶けていくのは不思議じゃない。真っ黒な、闇の中に。

 

 

………。

 

 

「まけないで」

 

 

時間も空間も、ルールでさえも。

すべてがバラバラになった世界で、たった一つ、声が聞こえた。

小さな女の子の声だった。司は従姉妹の女の子に言われて目を開ける。

 

 

「がんばって! だって、ひーろーはまけちゃだめなの!」

 

 

だれひとりかなしまなくて、だれひとりしななくてもいい、そんなしあわせなみらいをつくることができる! それが『あなたたち』なの!

 

そんなちからにみんなはあこがれたの!

 

みんな、あなたたちになりたいっておもったの!

 

だからおねがい! かって!

 

むてきのひーろーは! わるものなんかにまけないで!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「滅びるものか!」

 

 

闇がバラバラに砕け散ったのは、その悪しき力を超えるものがあったからだ。

力の限り生きているなかで、ふとぼくらは忘れてしまう。

 

でも夢を忘れたとき、思い出す。

 

でも情熱を忘れたとき、思い出す。

 

でも勇気を忘れたとき、思い出す。

 

でも愛を忘れたとき、思い出す。

 

でも自由を忘れたとき、思い出す。

 

希望を忘れたとき、思い出す。

 

憧れを忘れたとき、思い出したんだ。

 

彼らの姿が心を貫いたから、炎は力を超えたのだ。

 

 

「ヒーローを愛した! この心がある限り!」

 

 

完全に闇で消し去ったはずなのに、それでもウルトラの星が輝いていた。

ぼくらはその輝きを覚えていた。

強く、美しい光のはずだ。だからこそ真っ暗な闇の中でもそこを目指していける。

 

 

「正義は永遠だ!!」

 

 

その時、電子音が鳴り響く。

新たなカードが生まれていたのだ!

 

 

『ファイナルフォームライド』『ディディディディケイド!』

 

 

ディエンドライバーを向けられた時、ディケイドの体が変形していく。

完成したのは、巨大なディケイドライバー。それは猛スピードで飛行し、巨大化していたメビウスの腰に巻き付いた。

ポーズをとるハッピー、アキバレッド、二人がカードに変わる。

ポーズをとったしん王、SBSもすぐにカードへ変わった。

その時、メビウスの体がディケイド・コンプリートフォームへ変わる。

さらに胸のヒストリーオーナメントに、カードに変わったヒーローたちが装着されていった。

 

まだ終わりじゃない。

そこへメビウスとディケイドのカードも追加される。

9つあるパネルにはまず両端に翼が描かれたカードが埋め込まれ、左からハッピー、アキバレッド、メビウス、ディケイド、SBS、しん王のカードが見える。

額にはコンプリートフォームのカードが。

そして胸の中央には全員の顔が書かれたカードが埋め込まれた。

"仮面ライダーディケイド・コンプリートフォーム・フルブラスト"。巨体が着地すると、地面から土片が巻き上がる。

 

 

「今も! 時代がヒーローを求めてる!!」

 

 

ディケイドが両腕を広げると、そこへみんなが現れる。

 

 

『スーパー』

 

 

金色に染まった超アキバレッドが。

 

 

『プリンセス』

 

 

ティアラと、白いドレスに身を包んだハッピーが。

 

 

『クライマックス』

 

 

春日部防衛隊の白いヘルメットに金色のV字アンテナ、青いゴーグル。

胸にぶりぶりざえもん、右肩にアクション仮面、左肩にカンタムロボ、背中にトッペマの顔がついたしん王が。

 

 

『コスモス』

 

 

宇宙のエネルギーオーラをまとったスタービルドストライクが。

 

 

『インフィニティー』

 

 

ウルトラマンの力を纏って変化したメビウスが、それぞれ並び立つ。

それを見てサソリガドラスは怒りに吠えた。両腕にあるハサミを思い切り振るい、二つの斬撃を発射する。

 

ヒーローたちはすぐに動いた。

アキバレッドが銃から黄金の光弾を放ち、ハッピーはプリンセスキャンドルを点火させてレーザーを放つ。

しん王はアクションビームを纏わせたカンタムパンチを発射。トッペマの魔力の炎で飛んでいくそれは、拳の先がぶりぶりざえもんに変わる。

SBSは星がきらめくレーザーを放ち、メビウスは腕を十字に組んで光線を。

そしてディケイドは銃から虹色の光線を放つ。

放たれた飛び道具は斬撃をいともかんたんに吹き飛ばして、サソリガドラスへ直撃する。

動きが止まったところで、今度はみんな武器を構えて走り出した。

 

アキバレッドは黄金に染まった剣を。

ハッピーはキャンドルを。しん王は第七沈々丸という日本刀を。

SBSは星屑がきらめくビームサーベルを。メビウスは腕輪から伸ばした剣を。

ディケイドはライドブッカーを振るい、切り抜けていく。

 

倒れるサソリガドラス。

しかしそこで角が光り、黒い稲妻が拡散する。

だがヒーローたちが手をかざすと、虹色のバリアが生まれ、それを防いでいく。

そこでディケイドの胸にある、ディケイドとハッピーのカードが光った。

 

 

『トドロキ』『ビート』

 

 

迸るホログラム。

立ち上がったサソリガドラスの左右に、仮面ライダー轟鬼と、キュアビートが出現する。

二人は持っていたギターをかき鳴らすと、音のエネルギでサソリガドラスを怯ませる。

すると次はしん王とアキバレッドのカードが光った。

 

 

『フブキマル』『シンケンレッド』

 

 

二人の侍が駆け、刀でサソリガドラスを切り裂いた。

サソリガドラスは火花と悲鳴をあげながらも、なんとか踏みとどまり、口から黒いレーザーを発射する。

 

 

『ターンエー』『オーズ』

 

 

月光蝶、ギガスキャン。蝶とクジャクの羽が輝き、飛行する。

それはエネルギーをかき分けながら移動し、サソリガドラスへ突進を決めた。

舞い上がった二つの翼、サソリガドラスの巨体が浮き上がり、空へ舞い上がる。

 

 

『ス・ノーマン・パー』『マジブルー』『ティガ』

 

 

ゆきだるまが空から降ってきてサソリガドラスを叩き落した。

さらにそこへマジブルーの魔法で生まれた水が降り注ぎ、スカイタイプが発射した冷気でサソリガドラスの体が氷で覆われる。

 

 

『ゴッド』『レオ』

 

 

それをゴッドガンダムが強引に砕いていく。

輝く手でサソリガドラスを掴み上げると、そこへウルトラマンレオの蹴りが命中して吹き飛ばしていく。

レオの足が入ったまま、さらに空から別の戦士が跳んできた。

 

 

『『ブラック』』

 

 

キュアブラックと仮面ライダーブラックの飛び蹴りが入り、サソリガドラスは手足をバタつかせながら後方へ吹っ飛んでいく。

 

 

『アールエックス』『ユニコーン』

 

 

その終わりに待っていたのはリボルケインであった。

刺し貫かれ、火花が噴出しているところへデストロイモードに変わったユニコーンガンダムがビームサーベルを振るいXの文字を刻み込む。

そこで消え去る戦士。全身から煙を上げながらサソリガドラスはフラついていた。

 

 

「馬鹿な……! そんな馬鹿な! 束ねた絶望が――ッ! なぜだ!!」

 

 

ディケイドが拳を突き出す。

 

 

「俺たちが、希望を束ねたからだ……!」

『ファイナルアタックライド』『フフフフルブラスト!』

 

 

振り返り、ヒーローを見る。

 

 

「決めるぞ! みんな!」

 

「はい!」「おう!」『うん!』「ああ!」「おっけー!」「ほい!」

 

 

戦士たちはカードに戻ると再びディケイドの胸に。

そこでディケイドは地面を蹴って高く飛び上がった。

メビュームシュートを発動するように両腕を伸ばすと、火花が生まれて、頭上にヒーローたちの紋章が並ぶ。

そのまま腕を十字に組むと虹色のオーラを纏った金色の光線が発射された。

 

 

「ハァアアアアアアア!!」

 

 

そこへ混じる幻影。

アキバレッドが、しん王が、ハッピーが、スタービルドストライクが、ディケイドが足を突き出してキックのポーズをとっている。

気づけばディケイドの姿がメビウスに戻っていた。

 

 

「認めるものかァアアア!」

 

 

サソリガドラスもまたドス黒い光線を発射してみせる。

ぶつかり合うエネルギー。そこでメビウスが吠えた。

彼の姿も光線の中に消え去り、ディケイドたちへ加わる。

 

 

「「「「「「「ハァアアアアアアアアアアアアアアアア!!」」」」」」」

 

 

声が重なった。

闇が、消える。

立ち尽くすサソリガドラス。その背後に基本形態に戻ったディケイドたちが着地していた。

 

 

「覚えておけショッカー!」

 

 

同時にポーズをとった。

メビウスは左腕を曲げ、メビウスブレスを前に。右腕は真横へ伸ばした。

アキバレッドは片足立ちで両腕を真横に伸ばしたあと、両足を開いて両手を広げる。

しん王は電王を真似たオレ参上のポーズを。

ハッピーは右手を上に、左手を下に伸ばす。

スタービルドストライクは右手を天に掲げ。

そしてディケイドは両手を擦り合わせるように叩いた後、左肘を曲げて前に、右手は腰の位置に持ってくる構えをとった。

するとサソリガドラスの全身に亀裂が走り、エネルギーが漏れる。

 

 

「ヒーローは必ず勝つ!!」

 

「ガァアアアアアアアアアアアアア!!」

 

 

サソリガドラスの体が大爆発を起こし、中にあったムネモシュネが、キングダムのメモリがバラバラに砕け散る。

何層にも重なっていた世界が崩れていく。

波の音がする。海水が岩に打ち付けられ、白い飛沫が巻き上がった。

夕日がある。それに照らされた六つのシルエットは、ずいぶんと個性的に思えた。

 

 

◆◆◆

 

 

「ッ!」

 

 

目覚めた美久はすぐに体を起こした。

すぐにフラついてしまうが、夏美が支えてくれた。

そこで美久は、すぐ傍で寝ていた鍔芽を見つける。

 

 

「大丈夫。ケガはありません」

 

 

夏美が微笑んでくれた。

釣られて、美久も笑みを浮かべる。

他の巻き込まれたものたちも同じだった。ケガはない。みんな助かったのだ。それを理解したとき、美久は大粒の涙を流した。

そして向こうから歩いてくるものたちを見たとき、彼女は泣き崩れた。

夏美は背中をさすりながら、笑顔で彼らに手を振った。

 

 

赤木信夫

 

星空みゆき

 

野原しんのすけ

 

イオリセイとレイジ

 

明日乃ミライ

 

聖司

 

 

一瞬だけ、彼らに別の姿に見えた。

そうか、きっと、あれが――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Episode FULL・BLAST

 

 

 

 

 

 

 

 

 

戦うために生まれた戦士がいた。

 

 

『生きてることは、夢見ること 光を浴びてウルトラマン』

 

『嵐の中を、駆けぬけてゆく 仮面ライダー』

 

 

テレビの中にいるヒーローを見て、男の子は目を輝かせていた。

隣に住んでいた少女は、面倒を見ることを頼まれている。

かわいらしいものだと笑った。

 

 

『悲しいとき、切ないとき、君は未来を飛び越えて』

 

『みんなの心にまた希望を灯すよ』

 

 

そこで、笑みを消した。

 

 

『野獣に歯向かい 野望をねじ伏せ』

 

 

ああ、なんてことだ。少女は男の子の手を引くと家を飛び出した。

つけっぱなしのテレビから音楽が鳴り続ける。

 

 

『危険な罠さえうち破る』

 

『炎えろ 炎えろ 炎えろ 炎えろ 炎えろ』

 

 

なぜこんな大切なことを忘れていたんだろうか。

少女は――、美久は焦っていた。

しかし彼女は何も悪くない。彼女は何も気負う必要はないのだ。

別にお礼がほしくてやったわけではない。

それはもう手に入ったのだから、何も言わずに去る。

それだけでいいのだ。

 

 

『かけがえのない地球人(ちきゅうびと)に ロマンをくれたウルトラマン』

 

 

鍔芽の部屋の窓にはウルトラマンの人形が立っていた。

 

 

『はるかな夢と 誇りをまもる仮面ライダー』

 

 

その隣には仮面ライダーのソフビが並んでいる。

 

 

『淋しいとき』

 

 

作った覚えのない高クオリティのガンプラがあったが、あれは果たして――?

 

 

『ひとりのとき』

 

 

施設の中庭で子供たちがスーパー戦隊ごっこで遊んでいる。

誰がレッドをやるかでジャンケンをしていた。

 

 

『人は誰かを愛すから』

 

 

間に合うだろうか。

鍔芽と一緒に見に行くしんちゃんの映画は15時だけど。

 

 

『やさしい地球に いま住むことできるよ』

 

 

美久は涙を流していた。

もう一度、会いたい。せめて昔憧れたプリキュアに。

 

 

『悪魔の牙抜き 地獄へ落として』

 

『自由と平和をとり戻す』

 

 

それは不思議な体験だった。

河原を走っていたら、いつの間にか虹色の空の下を走っていた。

 

 

『吠えろ 吠えろ 吠えろ 吠えろ 吠えろ』

 

「まって!」

 

『心と心 ふれあえば 二人の勇気はひとつだよ』

 

「まだお礼を言ってないからっっ!!」

 

 

そこで、司たちは振り返った。

 

 

『戦う勇者 手を組めば』

 

 

彼らは全員、笑っていた。

美久と鍔芽が元気そうだから、嬉しそうに笑ったのだ。

美久はそれを見て、泣きながらだったが、釣られて笑ってしまった。

 

 

『二人の願いはひとつだよ』

 

 

伝えていこうと思った。

たぶんきっと忘れるかもしれないけど、それがルールなのかもしれないけど、それでも絶対に残るものがある。

美久はそれを確信していた。

 

 

「不滅のヒーロー! ファイト ファイト!」

 

 

応援のために歌った。

心から湧き上がる歌詞があった。消えていく彼らに届くように、大きな声で。

 

 

「無敵のヒーロー ファイト ファイト!」

 

 

 

 

 

 

ウルトラマン、仮面ライダー、ガンダム、スーパー戦隊、クレヨンしんちゃん、プリキュア。

 

ほかにもたくさんのヒーローがいつもぼくらを見守ってくれている。

いつかまた世界に危機が迫った時、必ず彼らは助けに来てくれるだろう。

 

ぼくらも彼らに負けないように。

そしていつか、他の誰か困っている人を助けてあげてほしい。

それがきっと、彼らの望みのはずさ。

 

そうすれば、キミも誰かのヒーローになれるよ!

 

 

 

 

 

Episode FULL・BLAST 久遠の歌姫

 

先行最終回 Fullblast(フルブラスト) Memories(メモリーズ)

 

 

END

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

とある場所。

そこでウルトラマンのスペシウム光線と、仮面ライダー1号のライダーキックが炸裂した。

 

平和が戻り、人々は笑顔で手を振っている。

ウルトラマンと仮面ライダーは頷きあい、固い握手を行った。

 

 

「トォウ!」

 

 

仮面ライダーは飛び上がり、人間サイズに戻ると、サイクロンの上に飛び乗った。

 

 

「――シュワッチ!」

 

 

ウルトラマンは顎を上げて空を見上げると、飛び上がる。

いつかまた、誰かが求めてくれるなら、その時は一緒に戦おう。

 

言葉はなくてもわかっていた。

仮面ライダーはバイクを走らせ、ウルトラマンは空高く。

それぞれ方向は違うけれど、同じ場所を目指していった。

 

 

 

 

 

 





平成のヒーローは人間関係が複雑だったり、正義に迷ったりなんかするんですけど、やっぱそのブランドというか、シリーズの根本はわかりやすいものであってほしいなとは思います。
というのも、まあ今回歌詞機能で『戦うために生まれた戦士』を使用させていただきました。
これがまあ、かっこいい歌でしてね。
んで歌詞機能を使えるコードがダメだったので掲載はしていないんですがグレイトバトルフルブラストのEDめちゃくちゃカッコいい歌で。
あと最近、ウルトラマンでパワードが出てきたんで、パワードのOPも聞いて思ったんですけど、ああいうこてこてのヒーローソングってやっぱいいなって。
そしてそれが伝えてることを主にウルトラマンを中心にやってほしいと思ったので、まあある種、古かったり、ダサかったり、それこそ痛かったりするものがあっても、ヒーローには愚直に正義を叫んでほしいと思いましたね。


今回クロスオーバーに選んだ作品は、まあ一応選びはしたんですけど、どれも僕が好きなものなんでね。
もしまだ見てないものがあればぜひ一度見てみてください。

まあメビウスとかディケイドは、僕のを見てくれてる人は既に見てる人も多いと思うんですがたとえばビルドファイターズとかね。
僕はガンダムはゲーム中心で、そこまで詳しくないからあんまり語れはしないんですが、ガンダムに手を出せない人のなかで結構多いと思うのがミリタリーっぽい感じの空気が苦手だったりする人がいると思うんですよ。
でもビルドファイターズって部活アニメっぽいっていうか、遊戯王とかホビーアニメの系譜というか。
『軍』とか出てこないし、基本的にキャラクターの年齢が中学生くらいなんで、まあ見やすいかなって思います。
あと結構恋愛色が強くて、無印はハーレムじゃなくて、男女カップリングが乱立する系なんで、そういうのが好きな人にもおススメですね。

あとアキバレンジャーなんですけど、これもおもしろいっすね。
ただ構成しているのが、萌え、エロ、メタなんで、非常にクセはあると思うんですけど、脚本がルパパトとか、クウガの人なんで、安定してました。
これ一つネタバレなんですけど、シーズン2で出てきた敵の精神攻撃が、ガチ恋してるアニメキャラが他の男のキャラとキスしてる画像と、楽しみにしていた映画のネタバレツイートを瞼の裏に貼り付ける。っていう発想が、もうすごかったですね。
あと坂本監督がふとももが好きっていう情報も、確かここで触れられてたと思います。

あとしんちゃんは知ってる人も多いと思うんですけど、映画の『雲黒斉の野望』と『ヘンダーランドの大冒険』は見てほしいですね。
この二つって敵がしんちゃんを『殺そう』としてるんですよね。
まあヘンダーランドは少し柔らかいんですけど、それでもあのしんちゃんが一回心を折られるんですよね。
まあそれが結構珍しくて、そのシリアスが効いてるというか。
もちろん普通に映画としても面白いので、おすすめです(´・ω・)b

で、スマイルプリキュアなんですけど、まあこれもニチアサなんで見てる人は多いかもしれないんですけど、もしかしたら中には何かこう漠然とした抵抗感というのがある人もいると思うんですよ。
まあ僕はちょっと今、早起きができない体になってしまった+HDDがパンパンなので、ライダー以外はちょっと穴あきになっちゃったりしてるんですけど
そうじゃない人はごちゃごちゃ考えずにニチアサ全部見ればいいですね。おもしろいです。

あとこれ、ちょっとガチ勢の人に怒られるかもしれないんですけど、スマイルプリキュアってめちゃくちゃみんな可愛いんですよ。
当時はすごい衝撃的で。なんていうかまず絵柄で衝撃を受けたの、けいおんと、スマプリと、ラブライブなんですよ。
僕、オタクなんで、キュアピースがアレでしたね。ええ。ふふふ
でもまあ本当に内容もよくて、大切なメッセージも多いので純粋にオススメですね。
あともう一つ見始めた理由があって、メインの脚本が米村さん。つまりディケイドと同じ人なんですよね。



そういう意味で、結構つながりみたいなものがあって

まず仮面ライダー、ウルトラマン、ガンダムは、コンパチヒーローズっていうゲームで何度も共演していて。
ちょっとシリーズが今はもう終わっちゃってるっぽいんですが、ウィザードまではまあまあ出てました。
ヒーローズバーサスっていうゲームのOP映像めちゃくちゃかっこいいんで、まだ見てないひとがいたらぜひ見てみてください。

で、イマジンアニメで、キンタロスがプリキュアに触れてたり、ウルトラマンタロウが出てきたり。
プリキュアは確か、デカレンジャーとクロスしたドラマCDがあるっぽいんですよね。
で、クレヨンしんちゃんは、意外とがっつりクロスしてて。しん王はもちろん、キバとか、フォーゼもありましたね。
しかもスパロボに出てるんですよねしんちゃんって。だからストーリーでいろんな人と絡んだり、結構フットワーク軽いっていうか。
で、その同じスパロボにスーパー戦隊も出てるので。

あとクレヨンしんちゃん。
ヘンダーランドでやたら擦られる人がいて、その人はエンディングも歌ってるんですよね。
ギャレン、橘さんの……。はい、もうわかりますね。つながりました!

まあ、そういう感じで。
ウルトラマンと仮面ライダーはもちろん。スーパーヒーロー大戦や、コンパチの復活があればなどなど。
またいつかね公式でいろいろやってくれる時がくるのではないかと思ってます。

ディケイドのOPを初めて見たときとか、ウルトラ8兄弟の情報を見たときとか、スーパーヒーロー大戦とか。
なんかこう定期的に、高ぶるというのか、言いようのない不思議なワクワクみたいものを、与えてくれるものだと思ているので、これからもね、いろいろ楽しみにして、いろいろ書いていけたらいいなと思ってます(´・ω・)b


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