表の顔は探偵で、裏の顔は忍び   作:カオスカラミティ

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今回は前回のアメリカの時と違って、かなり新一にキツイ事を言います。


愚かな探偵のもとへ

越水七槻と共に香坂夏美の祖母の屋敷へ行ってから、数ヶ月後。

 

―天宮探偵事務所にて

 

闇影「……。」

 

雪泉「朝刊の一面を見てどうしたんですか?」

 

七槻「しかも見てるというより、睨んでるしね。」

 

闇影「2人とも、これも見てみろ。」

 

そう言って、闇影は見ていた新聞の一面を2人に見せる。そこには「事件を解決したのは高校生!?高校生探偵・工藤新一、お手柄!!」と書いてあった。

 

七槻「ああ、最近話題になり始めた高校生探偵の工藤新一君だっけ?確か、2人は1年前にアメリカで会ってるんだよね?」

 

雪泉「はい。それでお兄様、この記事がどうしたのですか?」

 

闇影「内容を読んでいけば分かる。」

 

闇影にそう言われて2人は記事を読み進めていくと、2人の眉間にシワが寄っていく。

 

雪泉「お兄様が、この記事を睨んでいた理由が分かりました。」

 

七槻「ええ。この工藤新一という高校生探偵、放置しておけば“あの”高校生探偵と同じ道を辿るわね。」

 

闇影「(ラベンダー屋敷事件に関わったクズか。)だから、今のうちにあいつに忠告しておこうと思ってな。」

 

雪泉「賛成です。」

七槻「私も。」

 

闇影「なら、早速愚かな探偵のもとへ向かおうか。」

 

 

―約1時間後・帝丹高校前

闇影「おっ、出てきたな。」

 

工藤新一が通う帝丹高校の前で闇影達3人が立っていると、目的の人物が2人の女性を伴って現れた。

 

そして、闇影達はその3人の前に立つ。

 

新一「何だ、あんた達は?」

 

闇影「たった1年で俺達の顔を忘れるとはな。事件以外の事は記憶しないように出来てるのか、その頭は?」

 

新一「はあっ!?なんだと!?(怒)」

 

蘭「やめなさいよ新一。あの闇影さんと雪泉さんですよね?お久しぶりです。」

 

雪泉「お久しぶりですね、蘭さん。」

 

蘭「はい!あっ、でもそちらの女性は初めましてですよね?」

 

七槻「ええ、私は越水七槻。こちらの闇影所長に雇われている探偵事務所の所員よ。」

 

?「ちょっと2人とも。私の事、忘れてないわよね?」

 

蘭「分かってるってば、今から紹介するから。こっちは親友の鈴木園子です。園子は鈴木財閥の令嬢なんですよ。」

 

?→園子「初めまして、鈴木園子でぇ〜す!!」

 

雪泉・七槻「初めまして。」

 

闇影「さて、何で俺達が1年ぶりにお前の前に現れたかだが、ここでは人目があり過ぎる。いったん、俺の探偵事務所に来い。」

 

雪泉「ちなみに拒否権はありませんよ。」

 

七槻「君の今後に関わる事だからね。」

 

闇影の「事務所に来い」という言葉に、反論しようとする新一だが、闇影達3人の鋭い視線に負けて素直に後をついていく事にした。

 

 

―天宮探偵事務所にて

闇影「さて、何でここに連れてこられたか分かるか?」

 

新一「いや……。」

 

雪泉「では、単刀直入に言いましょう。貴方、何で探偵をやってるんですか?」

 

新一「何でって……そりゃ、俺は探偵だから……。」

 

闇影「違う。雪泉が言ってるのは、許可証も無いのになぜ探偵をやってるかと聞いてるんだ。許可証が無いなら、お前は探偵じゃなく“自称”探偵だ。」

 

蘭「待っ、待って下さい!新一はこれまでいくつか事件を解決してて……。」

 

雪泉「それがどうしたんですか?事件をいくつか解決したからといって、許可証無しに探偵をしても良い理由にはなりません。」

 

七槻「それに君、普通に現場に入っては事件を解決する時に推理ショーなんて事をするんだって?それは何故?」

 

新一「それは……俺はいつか平成のシャーロック・ホームズになりたくて……そのホームズがそうしてるし……。」

 

七槻「つまり、ホームズの真似事をしているのね。しかも、事件関係者だけじゃなく一般人がいる前でもやった事があるみたいね。」

 

新一「は…はい…。」

 

闇影、雪泉、七槻の怒涛の質問に新一はどんどん声を小さくして答えていく。

 

闇影「バカか、お前は?推理ショーは物語の中だから出来る事だ。現実にやったらどうなるか、分かるだろう?」

 

新一「それ、は……。」

 

園子「い、良いじゃない推理ショーくらい。犯人は逮捕出来てるんだし。」

 

雪泉「良くありません。事件の関係者のみならまだしも、関係無い一般人までいる中で推理ショーを行えばどうなるか?犯罪の被害者と加害者が一般人にバレてしまい、晒し者にされるかもしれないんですよ?」

 

七槻「なのに君は、その事を一切考えずに自分の欲を満たす為だけに現場を荒らし、推理ショーを行っている。」

 

闇影「はっきり言って、お前がやってる事は捜査妨害のなんでもない。」

 

新一「………。」

 

闇影「だが、まだ引き返せるはずだ。」

 

新一「えっ?」

 

闇影の言葉に何も言えなくなった新一はうつむくが、続く闇影の言葉に驚いて顔を上げる。

 

闇影「『現場に入って捜査妨害をするな。』、『一般人の前で推理ショーを披露するな。』、『欲を満たす為に目立とうとするな。』、そしてこれが1番重要な事だが、『謎は謎のままにしておいた方が、良いものもあると覚えておけ。』それらが守れるなら良し。だが、それらを守れないなら……」

 

新一「守れないなら?」

 

闇影「いつか取り返しのつかない事になるぞ?」

 

新一「っ!?(ゾクッ!)」

 

そう言いながら、圧をかける闇影に新一は寒気を感じて首を縦に振った。

 

闇影「俺達が言いたいのはそれだけだ。もう帰って良いぞ。」

 

新一「はい……失礼します…。」

蘭・園子「失礼します…。」

 

 

 

闇影「さて、言いたい事は言えたし、これからどこかで外食でもするか。まだ七槻と香奈がウチに来たお祝いをしてないしな。」

 

七槻「えっ?本当に?」

 

雪泉「ええ、本当ですよ。それじゃ、香奈さんを呼んできて下さい七槻さん。」

 

その後、レストランで七槻と香奈が天宮探偵事務所に来てくれたお祝いをして、その日を終えた闇影達だった。




ある程度書いたら、月閃の闇である刹那が1年間、アメリカでどういう生活をしていたかの番外編みたいなのを書こうと思います。
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