表の顔は探偵で、裏の顔は忍び   作:カオスカラミティ

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本来なら、プラーミャと松田殉職(しないけど。)は1つの話にする予定でしたが、このまま書くと物凄い字数になりそうなので分ける事にしました。


原作開始3年前・2つの爆弾part1

11月6日・闇影の自宅マンションにて(闇影・22歳)

 

自宅前に爆弾が置かれてから、4年の月日が経った。その間に我が探偵事務所はまぁまぁ盛況だ。

 

というのも、4年前のひったくりにあった女性が大企業のご令嬢だったらしくてその後、彼女や彼女の父親が他の企業の方にうちの事務所を紹介したらしい。

 

フォロス「世の中、何がどう転ぶか分かりませんねマスター。」

 

闇影「そうだな。だが、おかげで結構な数のツテが出来た。」

 

スピカ「大企業の社長が十数名に、有名な私立探偵が数人、鈴木財閥に大岡財閥、警視庁の小田切さんと白馬さんでしたか。確かに、物凄いツテですね。」

 

トゥバーン「そんじょそこらの探偵事務所じゃ、絶対に持てないツテだな。」

 

闇影「そうだな。そういえば、その小田切さんから何かの書類が届いていたな。」

 

そう言って、闇影は自宅のリビングに置いてあった〈重要書類在中〉と書かれた封筒を開封し、中を見るとロシアを中心に活動している爆弾魔の事が書かれていた。

 

闇影「フムフム。」

 

トゥバーン「何が書いてあるんだ?」

 

闇影「ロシアを中心に活動している爆弾魔が、日本に来ている可能性があるらしい。名はプラーミャ。性別、年齢は共に不明。特徴として顔を見られないようにマスクをしているらしい。」

 

フォロス「しかし、なぜロシアの爆弾魔が日本に?」

 

闇影「さぁな?だが用心するに越した事はない。」

 

フォロス「そうですね。」

 

スピカ「それよりマスター。そろそろ買い物に行きましょう。」

 

警視庁の小田切から送られてきた重要書類を見た一同は、とりあえず用心しようという事にした。そしてスピカの言葉に、闇影は今日の買い出しを思い出す。

 

闇影「たしか、日用品と今日明日の食材だったな。よし、行くか。」

 

 

 

その後、闇影は買い出しの為に街中へと繰り出した。そして馴染みの店に行こうとした時、ふと目を向けた路地にパトカーが止まっているのが目に入った。どうやらすぐ側にある廃ビルの立ち入りを禁止しているようだ。

 

スピカ(何かあったんですかね?)

 

トゥバーン(まっ、犯罪率が他のどこよりも群を抜いて多い地域だ。大なり小なり、何か起こるだろうさ。)

 

闇影(そうだな。)

 

そして、闇影はその路地を通り過ぎようとした時……

 

―パンッ!パンッ!

 

闇影(銃声!?)

 

フォロス(銃声となると、穏やかではありませんね。一応何が起こっているのか、確認しておきますか?)

 

闇影(そうだな。人気(ひとけ)の無い所で忍び装束に着替えて、様子を見よう。)

 

 

 

その頃、廃ビル内では4年前に闇影の自宅前にいた萩原の同期の松田陣平が2種類混合型の液体爆弾の解体中だった。しかし…

 

松田「テメェ、楽しい楽しい爆弾解体中に邪魔してんじゃねぇよ!!」

 

「……。」

―パンッ!

 

廃ビルに爆弾を仕掛けた犯人――プラーミャが松田に向かって銃を発砲した。

 

―ギンッ!

 

松田「班長!?」

 

伊達「丸腰で銃持ってる奴に凄んでるんじゃねぇ!!オラァッ!!」

―ズドンッ!

 

だが、間一髪で伊達が壊れた車のドアを盾にして松田の現れ、銃弾を防いだ。そしてそのドアを構えたまま、プラーミャに突っ込んでいくが相手は軽やかに飛んで避け、再び銃を構える。

 

―ドガッ!

 

松田「景!!」

 

諸伏「零は無事?」

 

降谷「2人とも、すまない!」

 

伊達「奴が壊した車のドアを持ってきて、正解だったな。」

 

再び銃を構えたプラーミャだが、松田の同期で公安の諸伏景光の回し蹴りで吹き飛び、銃を手放してしまった。そして手放した銃は諸伏がキャッチし、プラーミャに向かって構える。

 

その後、プラーミャを追っていた降谷が合流し、同じように銃をプラーミャに向ける。

 

プラーミャ「……。」

―ダッ!

 

諸伏「待て!!」

 

―バシュン!!

 

諸伏・伊達「っ!?」

 

諸伏「クソッ!!」

伊達「危ねえ!!」

 

降谷「2人とも、離れろ!!……逃さないよ。」

―パンッ!パシュンッ!

 

しかし、銃を向けられているプラーミャは逃走し、そして腕に仕込んであったアンカーを隣のビルへと撃ち出す。それを見た諸伏はスピードを上げて迫るが、あと一歩のところでプラーミャはそのまま飛び降りた。

 

諸伏はバランスを崩して落ちかけるが、伊達が掴んで事なきを得たがその直後、背後から降谷がその場から離れるように言う。

 

すると降谷は躊躇なく発砲し、プラーミャのアンカーのロープを切る。ロープが切れた事でプラーミャは落ちていくが、本人は慌てる事無く隣のビルの非常階段へと飛び移った。

 

降谷「班長、頼む!!」

 

伊達「マジかよ!!」

―ブンッ!!

 

プラーミャが隣のビルへと飛び移ったのを見た降谷は、上着を脱ぎ捨てて伊達に向かって走り、降谷の意図を理解した伊達は驚きながらも手を組み合わせる。

 

そして、降谷がそれを踏み台にして飛び上がるのと同時に伊達は腕をおもいっきり上げて、降谷を高く飛ばした。

 

降谷「班長、景!!こいつの仲間がまだいるかもしれない!!松田を頼む!!」

 

伊達「ああ、お前も気をつけろよ!!」

 

降谷「ああ!」

 

諸伏「班長、俺は零の援護に向かうよ。あいつの相手は零だけじゃ危険だ。」

 

伊達「分かった。」

 

プラーミャより1階下の非常階段に着地した降谷は、そのままプラーミャを追いかけ始め、残った仲間達には松田の護衛を頼む。

 

しかし、諸伏は降谷1人でプラーミャの相手はキツイと判断し、援護に向かう事にして伊達と別れた。

 

 

―隣ビルの屋上

降谷「……。」

 

プラーミャを屋上に追いつめた降谷は、少しでも奇襲を避ける為に体の右側を壁に付けて、正面と背後、左側に意識を集中する。

 

「……。」

―ブンッ!

 

降谷「っ!!……手榴弾!?くっ!!」

 

―ズドォォォンッ!!

 

降谷「……。」

 

「……。」

―チャキッ。

 

降谷の背後から現れたプラーミャは、手榴弾を投げてきて、それを見た降谷はワンバウンドした手榴弾をキャッチし、少しでも遠くへと放り投げる。

 

しかし、爆風を間近で浴びてしまった降谷は屋上の出入口の壁に叩きつけられてしまい、意識を失ってしまった。

 

そして、それを見たプラーミャは降谷の拳銃を手に取り、トドメを刺す為に引き金を

 

 

 

―ガシッ!

 

闇影「お前だな?プラーミャって奴は?」

 

「っ!?」

 

引けなかった。間一髪で忍び装束に身を包み、顔には白地に黒い龍が描かれている仮面を付けた闇影がプラーミャの腕を掴んだのだ。

 

「っ!!」

―ブンッ!パンッ!パンッ!

 

闇影「フッ!」

 

「っ!?」

 

銃を持っている腕を掴まれたプラーミャは、反対の手で闇影を殴り飛ばそうとするが、その前に闇影は離れる。そして、それを好機と見たプラーミャは2発発砲するが、闇影は顔をずらすだけでそれを回避した。

 

闇影「遅い。フンッ!」

―バシッ!ズンッ!

 

「っ!!!……〜〜〜!!」

ブンッ!ブンッ!ブンッ!

 

闇影「フッ!ハッ!ハアッ!」

―ガッ!ガッ!バシンッ!

 

闇影「ゼアッ!!」

―ズドンッ!!

 

「〜〜〜っ!!?」

 

銃弾を回避した闇影は、一瞬で相手の目の前に移動してプラーミャが持っている拳銃を右手でかち上げ、そのまま右手で肘打ちをくらわせた。

 

何者か分からない輩に重い一発を受けたプラーミャは怒り、右フック、左ストレート、キックと連続で繰り出すが、闇影はその全てを左手だけで防いだ。

 

そしてお返しと言わんばなりに、キックを防いだ時に出来た相手の隙を狙って、右手に力を込めて突き出すと、闇影の掌底をまともに受けたプラーミャは吹き飛んだ。

 

―パンッ!

 

諸伏「動くな!!」

 

闇影「おっと、あそこで気絶している警察の仲間が来たようだな。どうする?お前の勝機は限りなく0に等しいが?」

 

「……。」

―スッ。

 

闇影・諸伏「っ!!」

 

―カアァァァァッ!!

 

プラーミャが吹き飛んだ時と同時に、零の援護に駆けつけた諸伏がプラーミャの肩を撃った後に現れた。闇影がプラーミャに勝機が無くなった事を告げると、アンカーを発射した方とは反対側の袖から何かを落とした。

 

それが地面に落ちると、周囲が目を開けていられない程の光に包まれる。そして光が収まると、先程までそこにいたはずのプラーミャの姿は影も形もなくなっていた。

 

闇影「チッ!閃光弾を持っていたのか。用意周到な奴だ。」

 

諸伏「えっと、君は……。」

 

闇影「あんた、そこで伸びてる奴の仲間だろ?早く介抱してやったらどうだ?」

 

諸伏「あっ、ああ。そうだね。零、大丈夫か?」

 

プラーミャを逃がしてしまった事に少しイラつく闇影だが、とりあえず落ち着き、話しかけてきた諸伏に降谷の介抱を指示する。

 

そして、諸伏が降谷の元に向かうと闇影はその場から去ろうとする。しかし……。

 

降谷「まっ、待ってくれ……。」

 

闇影「ん?」

 

諸伏「零、爆風を至近距離で受けたんだ。念のためにあまり、喋らない方が……。」

 

降谷「これだけは、言わせて…くれ。」

 

闇影「何だ?」

 

降谷「ありがとう。助かったよ。」

 

降谷の感謝の言葉に一瞬、呆気にとられる闇影だがすぐにフッと笑って一言。

 

闇影「どういたしまして。『あまり無茶はするな。1人で出来る事なんて、たかが知れている。』」

 

諸伏「俺からも1つ。君はいったい、何者なんだ?」

 

闇影「それは言えないな。まぁ、ヒントを出すなら『悪忍』で無い事は確かだな。」

 

諸伏「ん?(何か今……。)」

 

闇影「じゃあな。」

 

諸伏「あっ、ちょっ!」

 

闇影が黒影から何度も聞いた言葉を、降谷に贈った。すると、今度は諸伏が闇影に何者かと問いかけてきたが、闇影はそれに答える事はせず、代わりにヒントとして『悪忍』という言葉を残してその場を去った。

 

 

 

―戦闘後

廃ビルから離れた場所の路地裏では、闇影がコスモビースト達の報告を聞いていた。

 

実は闇影は万が一の事があった時の為に、コスモビースト達を例の廃ビルに向かわせていたのだ。

 

闇影(爆弾は無事に解除されたんだな?)

 

フォロス(はい。4年前に萩原という男の側に居た、松田という男が解除しました。)

 

スピカ(でも、焦りましたよ!!残り2秒というギリギリで爆弾を解除したんですが、なんと遠隔操作されて爆弾が起動し、2種類の液体爆薬が危うく交わりかけたんですから!!)

 

トゥバーン(まぁ、その時に松田って男は何かを思い出してよ。口に入れてた班長って奴からもらったガムを、液体爆薬が交じる箇所に入れて、爆発を防いだがな。)

 

闇影(ずいぶんと機転が利く奴だな。それじゃ報告は以上のようだし。ずいぶん遅くなったが買い出しに行こう。今日はもう晩飯を食べたら、さっさと寝たい。)

 

その後、闇影は馴染みのスーパーで買い出しを済ませて帰宅した。




おまけ

事件後のゼロとヒロ
諸伏「う~ん……。」

降谷「どうしたんだヒロ?」

諸伏「あっ、零。実は、助けてくれた彼が言ってた言葉なんだけど……。」

降谷「ヒロの『君は何者なんだ?』に対する答えか?」

諸伏「うん。彼は『悪人じゃない。』って言ってたでしょ?」

降谷「そうだな。」

諸伏「でも、その『悪人』のイントネーションっていうか、言い方っていうの?何か違ってたんだよね〜。」

降谷「地方出身とかなんじゃないか?ほら、よく地方出身の人はその土地の言い方が抜けないから。」

諸伏「なるほど、そうかもしれないな。」

2人が闇影の正体を知るのは、もう少し先の話。
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