表の顔は探偵で、裏の顔は忍び   作:カオスカラミティ

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警察学校組で伊達救済が、一番難しかった……。

もう1人救済したい人物がいるんですが、それを書こうとすると、とんでもない文字数になるので区切る事にしました。


原作開始1年前①・警察手帳と妖魔

諸伏という男を救ってから1年が経ったある日の事。

 

闇影「待ちやがれ!!」

 

男「クソッ、しつこいぞ!!」

 

米花町の街中で闇影は1人の男を追いかけていた。

 

実はこの男はコンビニ強盗常習犯で、闇影がよく行くコンビニにも現れた。そこに偶然闇影が来店し、逃走した強盗犯を追いかけている、という事だ。

 

闇影「フッ!」

―ドゴッ!

 

男「グワッ!!」

 

闇影「もう逃げられねぇぞ!!」

 

闇影は逃げる犯人に飛び蹴りをくらわせ、犯人が倒れた瞬間に背中に乗り、腕をひねり上げた。

 

するとパトカーのサイレンが鳴り響き、闇影の側にパトカーが停車した。さらに、男性が2人がこちらに走ってくる。

 

伊達「お前さんが、強盗犯を捕まえてくれたっていう兄ちゃんか!?」

 

闇影「ええ。」

 

伊達「よし高木、ワッパかけろ。」

 

高木「はい、伊達さん!」

 

その後、逮捕された強盗犯はパトカーから降りてきた警官によって最寄りの警察署へと連行された。

 

伊達「いやぁ、助かったぜ。あの野郎、前々から捕まえなきゃいけなかったんだが、この辺に土地勘があんのか、逃げ足が速くてな。」

 

闇影「いえ、お役に立てて良かったです。」

 

高木「伊達さん、それより早く署に戻らないと……。」

 

伊達「おっと、そうだったな。ついでに兄ちゃんの聴取もやっちまおう。というわけなんだが、時間は大丈夫か?」

 

伊達と高木という刑事が署に戻ろうとすると、伊達が先程の強盗犯を捕まえた状況を聴取する為に、闇影にも聞いてほしいと頼んできた。

 

もちろん闇影は快諾し、3人で最寄りの警察署へと歩いていく。その途中、3人はお互いに自己紹介をし、色々な事を話す事にした。

 

闇影「へぇ〜、伊達刑事は高木刑事の教育係なんですか。」

 

伊達「おう。まだまだひよっこだが、見どころがある奴なんだぜ。」

 

高木「いやいや、伊達さんどころか、佐藤さんと比べたら僕なんて……。」

 

闇影「まぁ、これからですよ。色んな事を経験し、それを活かしていけば1人前になりますよ。」

 

伊達「おっ、兄ちゃん。良い事言うねぇ〜!」

 

闇影が高木を勇気づける為に言った言葉に、伊達は闇影の首に手を回して褒める。

 

伊達「良い事言って、高木を勇気づけてくれた礼に良いもん見せてやるぜ。」

 

闇影「何ですか?」

 

伊達「こいつはまだ、高木にも見せてない物だから丁度良いんだけどよ。」

 

そう言って伊達は上着の内ポケットを探り、警察手帳を取り出そうとするが……

 

伊達「おっと。」

 

高木「大丈夫ですか、伊達さん?徹夜明けなんですから、無理に見せなくても……。」

 

伊達「ハハッ、大丈夫大丈夫。」

 

徹夜明けのせいで警察手帳を落としてしまい、それを拾おうとする伊達。その時……

 

―キキィィィッ!!

 

伊達「っ!?」

 

高木「危ない、伊達さん!!」

 

闇影「フッ!!」

 

―ズガァァァァンッ!!

 

居眠り運転で道をそれたトラックが、伊達に向かって突っ込んでくる。それを見た高木は『危ない!』と叫ぶが、トラックはもう伊達に接触しそうになっていた。

 

そしてトラックは、物凄い音を立てて激突した

 

 

 

 

 

 

 

誰もいない空きビルの1階に。

 

伊達「痛てて。」

 

高木「だっ、伊達さん!!大丈夫ですか!?」

 

伊達「おう、高木。大丈夫だぜ。この兄ちゃんが俺を引っ張ってくれなきゃ、お陀仏だったぜ。」

 

闇影「間一髪でしたね。これ、どうぞ。」

 

伊達「おっ、サンキュー。」

 

トラックが激突した後、高木は急いでトラックの向こう側へと走ると、そこには軽く擦りむいた手をさすっている伊達にバンソーコーを渡している闇影がいた。

 

高木「ハァァ〜、寿命が縮みましたよ〜……。でも闇影君、ありがとう。伊達さんを助けてくれて。」

 

伊達「俺からも礼を言うぜ。もし、兄ちゃんが助けてくれなかったら、あの世行きだぜ。」

 

闇影「当然の事をしたまでですよ。」

 

その後、事故処理をした後、3人は予定通りに最寄りの警察署に到着し、闇影は強盗犯確保の聴取を受けた。

 

 

―夕方

伊達「こんなに遅くなっちまってすまねぇな。良かったら、送ろうか?」

 

闇影「大丈夫ですよ。それよりも伊達さん、もう二度警察手帳を落とさないように工夫した方が良いですよ。」

 

伊達「おう、そうするわ。それじゃ、気をつけて帰れよ。」

 

闇影「はい。それでは失礼します。」

 

聴取が終わった闇影は警察署の入り口まで伊達に送ってもらい、帰る間際に『二度と警察手帳を落とさないように』と注意した。

 

そして、闇影は伊達に一礼して自宅マンションへと帰っていった。

 

伊達「……。」

 

高木「あれ、伊達さん?どうしました?」

 

伊達「いや、何でもねぇ。」

 

高木にはそう言った伊達だが、実は気になっている事があった。それはトラックが自分に衝突しそうになった時の事だ。

 

伊達(あの時、トラックが俺に衝突するまで残り1m位しか無かった。普通なら、絶対に間に合わねぇのにあの兄ちゃんは間に合った。何でだ?)

 

伊達は闇影が違法な薬でもやっているのか、と思ったが命の恩人がそんな事をするわけないと思い、考えるのをやめた。

 

伊達(まっ、世の中にはそんな事が出来るスゲェ奴がいるかもしれねぇしな。あのバカみたいにな。)

 

 

 

 

 

―伊達刑事、救済から1ヶ月後

 

闇影の自宅にて

 

闇影「何?四国の妖魔が?」

 

雪泉『はい。東京の妖魔異変は収まったのですが、今回の異変が原因で、他の地域の妖魔の活動が活発化してしまったようでして……。』

 

朝早くから雪泉から電話が来たので、何事かと思って出ると、闇影も参加した東京の妖魔異変関係の事だった。

 

闇影「厄介だな。その地域ごとに公認の善忍はいるだろうが、妖魔が活発化しているなら……。」

 

雪泉『はい。強力な妖魔が出てきてもおかしくはありません。ですので大変申し訳ないんですが、お兄様には四国に向かってほしいんです。』

 

闇影「それはもちろん構わないが、他の地域は大丈夫なのか?」

 

雪泉『あっ、それは大丈夫です。飛鳥さん達、〈半蔵学院〉や焔さん達、〈焔紅蓮隊〉などが手分けしてくださるので。』

 

闇影「分かった。なら四国は任せろ。」

 

雪泉『よろしくお願いしますお兄様。それでは失礼します。』

 

電話が終わると、闇影はフゥ〜と息を吐く。すると、そのタイミングでコスモビースト達が話しかけてきた。

 

フォロス「大変な事になりましたねマスター。」

 

トゥバーン「あれだけの規模の異変だから、周辺に何かしら影響が出るかと思ってたが……」

 

闇影「ああ。まさか、あの東京妖魔異変の影響が他の地域にまで及んでいたなんてな……。」

 

スピカ「とにかく、誰かが被害を受ける前にちゃっちゃと倒しちゃいましょう!!」

 

闇影「ああ。明日は事務所は臨時休業にして、すぐに四国に向かおう。」

 

 

 

―翌日

 

事務所を臨時休業にした闇影は新幹線に乗り、数時間かけて四国に来ていた。

 

闇影「さて、到着したな。雪泉の話だと、案内役がいるはずだが……」

 

?「月閃女学館卒業生の闇影様ですか?」

 

闇影「そうだが、貴女は?」

 

駅で案内役の人を待っていると、三十代後半の女性が現れて闇影かと聞いてきた。

 

?「貴方様と同じく、月閃女学館卒業生の真姫(まき)と申します。」

 

闇影「真姫さんか。それで?」

 

?→真姫「状況は道すがら。こちらに乗って下さい。」

 

真姫と名乗った闇影と同じ月閃女学館卒業生は、手で指し示した車に乗るように言う。闇影はそれに従い、助手席に乗り込む。

 

真姫「東京妖魔異変で、この辺りにいる妖魔も活発化しているのは聞いていると思われますが、まだ被害は出ていません。」

 

闇影「それは良かった。なら、被害が出る前に速攻で妖魔を潰そう。戦力はどの位だ?」

 

真姫「ざっと、忍び100に対して妖魔200でしょうか?」

 

闇影「なら、俺が動き回ってカバーするか。」

 

真姫「申し訳ありません。黒影様の養子であり、直弟子である闇影様にご苦労を強いてしまって。」

 

闇影「気にするな。力ある物が上手く立ち回るのは当然の事だ。」

 

車の中で、この後の事を話し合っている闇影と真姫。それから30分ほどして目的地に到着した。闇影は今の状況を真姫に確認する。

 

真姫「この先の山奥に妖魔が集結しています。」

 

闇影「こちらの戦力もすでに集結してるんだな?」

 

真姫「はい。」

 

闇影「よし。ならば、妖魔掃討作戦は明日決行だ。」

 

真姫「はっ!!」




オマケ(伊達救済後)

後日、伊達が非番の日に偶然出会ったので2人で喫茶店に入って、以前伊達が言っていた良い物を見せてもらった。

闇影「指輪ですか?」

伊達「ああ。彼女に渡そうと思って警察手帳に入れて、肌見離さず、持ってんだ。」

闇影「という事は、サプライズで渡すんですね?」

伊達「その通りだ。」

闇影「おめでとうございます。」

闇影がそう言うと、伊達は照れながら指輪をしまって一言。

伊達「ありがとよ。結婚式の日取りが決まったら、お前も呼ぶからな。」

闇影「自分は関係者じゃないですよ。」

伊達「ばっか野郎。お前が助けてくれたから、今こうしていられんだ。誰が何と言おうと、呼ぶからな。」

闇影「ハァ〜……。分かりました。楽しみにしていますよ。」

それだけ言うと、闇影は自分の分の代金を置いて喫茶店を出ていった。


ー喫茶店の外
闇影「彼女か……。ずっと戦いや鍛練ばかりだったし、作ってみても良いかもな。まぁ、かなり先の話だろうが……。」
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