ハイスクールB✕H プリキュアになってしまった転生者   作:ボルメテウスさん

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奇跡

「ソラちゃん! ツナ君!!」

 

 俺達が、眼前にいるヘラクレスとジャンヌを吹き飛ばすのと同時だった。

 

 こちらに向かって聞こえてくる声に、俺達はすぐに振り返る。

 

 そこには涙目になってこちらに近づくましろ達の姿が見えた。

 

「ましろさん! 皆さん!!」

 

 その皆の顔を見て、ソラもまた嬉しそうに笑顔で返して、受け止める。

 

「もぅ、急に居なくなったから心配したんだよ!! それに、あの姿になったからびっくりしたんだから!」

 

「ごめんなさい、いきなり捕まってしまって、脱出するのに時間がかかってしまいました」

 

「だけど、なんであの姿でも平気だったんですか? 何よりも」

 

 そう疑問に思っていると、感じた気配。

 

「それは、俺も聞きたい所だね、プリキュア」

 

「曹操」

 

 それと共に、その手にある黄昏の聖槍をこちらに構える。

 

「もう、これ以上は止めてください。こんな事続けたって」

 

「すまないが、俺ももう、これ以上退く事は出来ないからね」

 

 それと共に曹操もまた、黄昏の聖槍をこちらに真っ直ぐと向ける。

 

 黄昏の聖槍から放たれる黄金の光が、俺の方まで届いており、それが既に避けられない戦いだと理解する。

 

『ソラ』「分かっています」

 

 それを見たソラもまた頷く。

 

「ならば、全力でかかってきなさい! ヒーローが相手になります!」

 

 そう、ソラは宣言すると共に。

 

「ならば、僕達、英雄が君達を打ち倒そう!」

 

 互いの宣言が合図となり、戦いが始まる。

 

 ソラは、己の身体から溢れ出る力を感じていた。

 

 俺のこれまでの未知の力はソラの中で完全に調和し、一つとなっていた。

 

 

 

 それはまるで、最初から一つの存在として生まれていたかのように。

 

 ソラは、ゆっくりと深呼吸をする。

 

 すると、ソラの中にあった不安感が消えていき、心が落ち着く。

 

 同時に、目の前にいる曹操に対して強い闘争心を燃やす。

 

 そして、改めて曹操の姿を見る。

 

 その姿はまさに歴戦の勇士であり、英雄と呼ぶに相応しい威風堂々としたもの。

 

 だが、そんな相手に負けるわけにはいかない。

 

 それと同時だった。

 

「はぁ!」

 

 黄昏の聖槍から放たれたオーラが俺達に向けて、放たれた。

 

 

 

 だが、ソラはその攻撃を紙一重で余裕で避ける。

 

 しかし、曹操はそのまま攻撃を緩める事無く連続で放つ。

 

 その動きは流麗かつ苛烈。

 

 曹操の持つ黄昏の聖槍はただでさえ強力な武器だと言うのに、更にそこから繰り出される技の数々。

 

 それら全てが必殺級の攻撃である事に間違いは無いだろう。……だけど。

 

「遅いですよ」

 

 ソラは静かに呟いた後、曹操の背後に回り込むと同時に蹴りを放つ。

 

「それは失礼」

 

 その一撃に対して、曹操は黄昏の聖槍の持ち手で受け止めた。しかし、その勢いまでは殺しきれず、吹き飛ばされてしまう。

 

 だが、それを予想していたのか曹操はすぐに体勢を整えて着地をした。

 

 しかし、ソラもまたすぐに走り出した。

 

「っ!? 速い!!」

 

「まだまだです!」

 

 そのまま流れるような動作で拳や蹴りを放ち続ける。

 

 その速さはもはや残像すら見えず、目では追いきれない程であった。

 

「ぐぅ……ッ!!?」

 

 それでもなお、反撃しようとする曹操であったが、それも叶わずに防戦一方となる。

 

「なるほど、さすがはヒーローと名乗るだけの事はある! だが、私もそう簡単に負ける訳にはいかんのだよ!」

 

 曹操は気合を入れるように叫ぶと共に、黄昏の聖槍を振るう速度を上げる。

 

 それに合わせて、ソラの動きもより速くなっていく。

 

 その速度は最早視認する事は不可能に近い程の領域にまで達するが、二人の攻防は未だに互角と言える状態を保っていた。

 

 曹操の実力は決して低くない。むしろ、高い部類に入ると言ってもいい。

 

 だけど。

 

「私達は負けません!」『なんたって、俺達は』

 

 それと共に、俺とソラの声は徐々に一つと重なっていき。

 

「『ヒーローだから!!』」

 

「っ!」

 

 それと共にソラの拳が曹操に当たる。

 

 曹操はすぐに、何か玉を前に出した。

 

 しかし、その玉は当たっただけで、まるで意味はなく、砕け散る。

 

「なっ」

 

「『はぁぁぁ!!』」

 

 それと共に曹操が次から次へと玉を出そうとするも、もう既に遅すぎた。

 

「くっ……まだだ!!」

 

 曹操は咄嵯の判断で後ろに下がる事で直撃を避ける。

 

 だが、完全とは行かずにそのまま吹き飛ばされる。

 

 それと同時に、その手に黄昏の聖槍を真っ直ぐと構える。

 

「奇跡よ! 俺に勝利を!」

 

「っ!」

 

 それと共に、真っ直ぐと放たれた光。

 

 それはこれまでの比ではなかった。

 

 周辺を全て焼き尽くす程の光。

 

 それがこちらに向かって来る。

 

 避ければ、後ろにいる皆を巻き込んでしまう。

 

「ツナさん!」『あぁ』

 

 ソラの言葉。

 

 それに応えるように、俺も構える。

 

 右手の手の平と左手の手の甲を相手に向けて組み合わせ、四角形を作る独自の構える。

 

 

 

「曹操、一つ聞きます。あなたにとって、英雄とはなんですか」

 

 そう、ソラは曹操に問いかける。

 

「決まっている! 血筋と聖槍に選ばれた! 英雄であらねばならない!!」

 

 そう、曹操は言った。

 

「ならば聞く、お前は、お前達のヒーローとはなんなんだ!」

 

 その言葉と共に、俺達に問いかける。

 

「相手がどんなに強くても、正しい事を最後までやり抜く。それがヒーロー!」

 

 そう、ソラは叫ぶ。

 

『だからこそ、目の前にいる困っている誰かを助ける!』

 

 俺もまた、それに続けて言う。

 

 同時に背中を支える手の温もりを感じる。

 

 見ると、振り返ると、そこにはましろ達がいた。

 

 それを見て、ソラも俺もまた笑顔を浮かべる。

 

「『だからこそ、今、どう進んだら良いのか分からない、お前達を助けてみせる! それがヒーローだから!!』」

 

 それと同時に、光を正面から受け止める。

 

「俺達をだとっ」

 

 そう、曹操は驚きの顔を見開いた。

 

「過去に何かあったのかなんて、私達は知りません!」『お前達がやった事は許されない事かもしれない』

 

「『だけど、例え身勝手だとしても、迷っている人に、拳でも差し向けるから! だから! その光も受け止める!』」

 

 そうして、光は、俺達の手の中に収まっていく。

 

「なっまさか、これは、あの闇をも受け止めた」

 

 そして、俺達は、自然とその技の名を口に出した。

 

「『零地点突破・改』」

 

 それと同時に、ソラのマントから溢れ出た光。

 

 それはなんとましろ達にまで伝わる。

 

「これって、もしかして」

 

「今だったら」

 

「うん、久し振りにやろうか」

 

「えるぅ!」

 

 その言葉と共に俺達はまた驚きを隠せなかった。

 

「「「「「スカイミラージュ! トーンコネクト! ひろがるチェンジ!」」」」」

 

「プリズム!」「ウィング」「バタフライ!」「マジェスティ!」

 

 その言葉と同時に4人の姿は変わっていく。

 

 それは、俺達にとっては見覚えがある光景であり、そして、この世界では決して実現しなかった事。

 

「「「「きらめきホップ」」」」」

 

 

 

「「「「「爽やかステップ」」」」」

 

「「「「晴れ晴れジャンプ!」」」」

 

 同時に4人が俺達の横に揃う。

 

 それと共に自然に頷く。

 

「無限に広がる青い空! キュアスカイ!」

 

「ふわりひろがる優しい光! キュアプリズム!」

 

 

 

「天高く広がる勇気! キュアウィング!」

 

「アゲてひろがるワンダホー! キュアバタフライ!」

 

「降り立つ気高き神秘! キュアマジェスティ!」

 

 その言葉と共に、俺達は構える。

 

「レディ.GO! ひろがるスカイ! プリキュア!」

 

 

 

 それが、周囲に広めた。

 

「まさか、奇跡とは、これの事を言っているのか」

 

 そうしていると、周囲を暴れる化け物に目を向ける。

 

「あれが、もしもあなた達の、苦しみの塊であるんだったら、見ていてください」

 

「何をだ」

 

「晴れ渡るような空を」

 

 それと共に、俺達はすぐに飛び立つ。

次回のヒロインは

  • ソラ
  • ましろ
  • あげは
  • エル
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