原神✕仮面 〜アギト、『契約』の地にて〜   作:ジュンチェ

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 ありがとうございます。 

 そう言えば、明日ようつべでアウトサイダーズとか限定作品が配信されるそうですよ。1日限定らしいですが。これは見なければ…


正義 Ⅱ

 

 

 

「――ハァ?」

 

 胡桃はご立腹だった。

 手のかかる居候が溺れて手当を受けていると聞いて不卜盧にすっ飛んできたものの…事情を聞けば実に呆れるようなものだった。

 

「レアモノの山菜を追いかけてたら間違ってヒルチャールの集落に足を踏み入れて?

 

 命からがら逃げ出したところ、川に落ちて?

 

 通りがかりの冒険者に打ち上げられたところを助けられたと?」

 

「………はい。へっくしょん!」

 

 布団にひっくるまりブルブルと震えるホシノの回答。

 勿論、アギトのことは伏せているので冒険者に助けられた以外の事の大半がまあ嘘になってしまうのだが…

 何にせよ、またしても面倒事を起こしたことに変わりはないので胡桃は『ぐぬぬ…』と可憐な少女に似つかわしくない渋い顔をしたが……やがて、ハァ…と溜め息をついて肩をすくめた。

 

「……まあ、取り敢えず命に別状が無いなら良いけど。全く、今は大事な時期なんだから少しは大人しくしてほしいな。」

 

 大事な時期?ホシノの知る限りで往生堂で特に大きな仕事があったなどは聞いていないのだが……と、首を傾げていた時だった。

 

「邪魔をするわよ。」

 

 突然、ゾロゾロとやってく不卜盧に雪崩れこんでくる人影…武装した千岩軍にその先頭には刻晴か立つ。璃月七星がこんな場所に何用か……只事ではない雰囲気を醸しだしながら彼女らは胡桃ごとホシノのベッドを取り囲む。

 

「アンタがホシノね。あなたにはスパイ容疑がかけられているわ。療養中のところ悪いけど、私たちに同行してもおうかしら。」

 

「…え? スパイ? 俺が??」

 

 唐突に告げられた預かり知らぬ罪状。戸惑うホシノに胡桃もまた反発する。

 

「待った待った。刻晴さま、いくらなんでも唐突すぎません?うちの従業員がスパイだなんて…それに、変な噂をたてられたりしたらウチも商売あがったり……」

 

「ファデュイの執行官と随分と親密にしていることは裏が取れているわ。それに、往生堂は元々彼を手放すつもりだと聞いていたのだけれど?」

 

「ちょ!?」

 

 手放す…? ホシノは考える…胡桃が自分を手放すということはつまり…

 

「もしかして、クビ…!? 往生堂をクビだなんて聞いてないですよ!?」

 

 寝耳に水、不意に解雇など言われればいくら能天気のホシノとて慌てずにはいられない。対し、胡桃はあちゃあと頭を抱えながら『ええと、それは…』とタジタジに口を開く。

 

「ま、まずは話を聞いてくれないかな? ちゃんと順序たてて説明するからさ…」

 

「その前に此方で話を聞かせてもらうわ。さあ、大人しくしてついてきなさい。」

 

 しかし、問答無用と連行しようとする刻晴…おかげで、状況は更に混沌へ。ホシノとしても何も知らないで連行されるわけにはいかないが、千岩軍に両腕を固められ有無を言わさず引っ張られて……

 

 

 

  ―――ドクン

 

  ―――アァァギィト…来ルガイイ

 

 

 

「!」

 

 いや本当にタイミングが悪すぎだろ。不運は続くものと言ったものだが、何もこんな時に……

 ロード怪人の襲来を告げるホシノの第六感。脳に響くような強い存在感からして今回はかなりの戦闘能力を持つ強敵だろう。おまけにアギトをご所望ときた…ならば、自らの職ことなど些事だ。『ああ、急用が!』と千岩軍を振り払い、胡桃が制止するのも聞かず勢いよく不卜盧を飛びだす。

 

「待ちなさい!」

 

 刻晴もすぐにその後を追いかけるが…胡桃はその横顔にニヤリと釣り上がる口角を垣間見る。嫌な予感…続いていきたいのは山々だが、千岩軍に阻まれ止むなく本日2度目の大きな溜め息をつく…

 

「あぁもう… どうしてこう上手くいかないんだろうなぁ。」

 

 

 

 

 ★ ★ ★ ★ ★ ★

 

 

 

 

「ひっ、ぎゃああぁ!?!?」

 

『…』

 

 璃月港につんざく悲鳴にパサリと乾いた音。足許で盛り上がる人間であった灰の山を踏みにじり、カブトムシを彷彿させる甲虫の怪人『ビートルロード』はあたりをゆっくりと見回す。もう時期、倒すべき宿敵が来るはずだ。 

 すると、タイミングよく逃げ惑う人々の間を掻き分け駆けつけるホシノ。そして、ビートルロードを見た瞬間に顔を険しくする。

 

「…ふんっ!」

 

 これ以上、被害を拡大させてなるものか。腹に手を翳し、オルタリングを……

 

「…………………え?」

 

 ……出てこない!? 代わりに視界が真っ黒く塗りつぶされて意識が現実から遠ざかり、何もかもが掻き消えていく…

 何が起こっているかわからない。自分の眼がおかしくなったのか、世界が変化したのか……狼狽えていると、ふと背後に気配を感じて振り向いた。

 

「……あれは…」

 

 見覚えがある青いボディ。赤い複眼が輝くメカニカルな仮面ライダー………どうしてここに?

 

 

 

「…G3-X?」

 

 

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