原神✕仮面 〜アギト、『契約』の地にて〜   作:ジュンチェ

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ぎりぎりかなっ…


再び目覚める魂編
エイプリルフール特別編 原神✕仮面 ―■■、『■■』の地にて―


 

 

 

 

 ここはフォンテーヌ……璃月から見れば北西に位置し、水神が治める資源が豊かな科学と法の国。人々の生活水準はテイワットの他国に比べても非常に高く、大半を占める海には多様な生態系で満ちている。

 

 

 そんな国を治める水神ともなれば、さぞ威厳があることか…

 

「神罰殺人… 怪人に… アギト… おおう、璃月ではえらいことが起きているみたいだよヌヴィレット!」

 

「…」

 

 残念ながらそんなことはない。神と呼ぶにはあまりに愛らしい少女フリーナは執務室でふんぞり返りながら購読しているスチームバード新聞を読み漁っていた。コロコロと表情を変える様は小動物か子供のように忙しなくしている。

 一方、黙々と事務処理にあたる最高審判官であるヌヴィレットはその手を止めることはない。だが、そんなことを構わずフリーナは喋り続け…

 

「犠牲者は増え続け、統治を担う七星の対応も後手後手にまわるばかり…

 他国に支援を求めようにもモンドは風魔龍の厄災で陸の孤島、稲妻は相変わらず鎖国、スメールは我関せずと見て見ぬ振り、ナタは戦時中だから論外として……スネージナヤは、まあ、うん…言うまでもないか。―――そこでだ!」

 

 何が『そこで』なのか。

 未だに止まらぬペン先から嫌な予感が伝うヌヴィレット。

 

「ボクは思いついた!悪を敷くのはいつの時代も正義の役目!未曾有の危機に怯える隣国のために、我が国が誇る最高の戦力『仮面ライダー』を派遣しようと思う!」

 

「――!」

 

 その時、今まで軽快に走っていたペン先がベキッと折れた。

 今まで見せなかった明確な感情…恐らく、強い動揺と不満の類からくるもの。フリーナも流石にそれを察したのかわなわなと慌てふためきはじめる。

 

「ぬ、ヌヴィレット!? お、おお怒っているのかい!?!?」

 

「…」

 

「た、確かに仮面ライダーに関する事業はボクが独断で進めたことだよ!?そりゃあ、君に相談しなかったのは申し訳なかったとは思うけど…万事が万事、君におんぶにだっこでは水神としてメンツが立たなかったんだ。それに、このフォンテーヌだって仮面ライダーのおかげで以前よりも盛り上がりを見せているじゃないか!」

 

 必死の弁明…もとい、言い訳。普通の人間になら逆効果になりかねないのだが、ヌヴィレットは彼女の人間性として悪意は無いことは理解しているので『ふぅ…』と溜め息をつき壊れたペンを置き怯える彼女に視線を向けた。

 

「フリーナ、別に私は仮面ライダー事業に対して君の判断にとやかく言うつもりは無い。君が言ったように、私が関われる余地が無いことは事実だからだ。

 ただ、水神の権能の産物である仮面ライダーを他国にいきなり送りつけた場合、下手をすれば侵略と捉えられかねないぞ。やるにしても、思いつきでつっ走らずに物事は慎重に進めるべきだ。」

 

「うっ………そ、それは…そうだけど…」

 

 先と打ってかわりしゅんっと小さくなるフリーナ。

 ……少しキツく言い過ぎたかもしれない。『仮面ライダー』について快く思っていないのはヌヴィレットとしても事実だが、相手を傷つけてけなすことを望んでいるわけではない…あくまで、建設的な会話をしたいだけだ。

 

「他国に救いの手を差し出すことは間違いではない。だが、ひとつ間違えれば君の仮面ライダーにファデュイのような汚名がついてまわるようになる。そうなれば、フォンテーヌ…ひいては君の名誉の失墜にも繋がってしまう。この国も民も…そして君自身が傷つくことを私は望んでいるわけでない。そこはわかってほしい。」

 

「ヌ、ヌヴィレット……」

 

 少し復活したか?

 そう、彼女はいつだって燦々と輝いていなくては。

 特にこのあとの『予定』で腑抜けた面を大衆に曝すわけにはいかない。

 

 

「さあ、時間だフリーナ。もうすぐ『裁判』が幕を開ける。」

 

「…ああ、そうだね! 劇場へ向かわなくちゃ!!」

 

 

 

 

 

 ★ ★ ★ ★ ★ ★

 

 

 

 

 ――エピクレシス歌劇場…

 

 

 フォンテーヌにおいて『正義』の要。豪華絢爛な造りでステージの頂上には水神のみ座れる特等席。フリーナはそこに刺し、ぎゅうぎゅうとひしめき合い開幕を待つ観客たちに告げる。

 

 

「さあ、水神の名の下…ここに告げよう!」

 

 

「―――仮面裁判の開幕をここに宣言するッ!!」

 

 

 

 

 そして、高らかな宣言と共に弾ける歓声を浴びながらステージに現れるふたりの仮面ライダー…

 

 

 

 蝙蝠の騎士、仮面ライダーナイト

 赤龍の騎士、仮面ライダー龍騎。

 

 本来、テイワットに存在しない仮面ライダーたちが水神の下に相対する。

 

「…」

 

 そんな中、龍騎が特等席のフリーナをふと見上げ…それに気がついたのか微笑みかえす彼女だが、一瞬だけ彼の影が炎のように不吉に揺らめいたような気がしたのは気の所為だろうか。気にしてはいられない…裁判ははじまった。もう止められない。

 

 

「さあ、戦え!自分の求める裁きのために!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 原神✕仮面シリーズ・新章

 

―――龍騎、『正義』の地にて――

 

 

 神を裁くは人か? それとも……

 

 

 





 まあ、こんなのもふわっと考えてるよ…くらいな認識でオッケーです。

 
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