ガッチャード劇場版みてきました。
デイブレイクルートの時間軸がマジでドン引きものでした…
―――コイツは何者なんだ?
仮面の下で考えるシン……脱獄囚がどうして仮面ライダーに?
水神の権能であるライダーシステム。決闘代理人かつ弁護人である以上は競合する他者の情報のある程度を把握はしているが、いくらポンコツなフリーナも凶悪な犯罪者にライダーデッキを渡したりはしないはず…
しかも、あのリオセスリが苦戦するともなれば下手をすれば執行官クラスに匹敵する戦闘力を持つ可能性もある。もしそうだとすればブランク態ではとても……
「シン兄さん、これを!」
「!」
その時、リネから投げ渡されるトンファーに似た刃の奇妙な武器。反射でありつつも、手慣れた様子でキャッチした龍騎は『う…』と声を洩らす。
「リネ、コレさ……」
「契約モンスターいないなら、そっちの武器のほうがマシでしょ。」
確かに今使える武器はロクなものが無いのはまあそうなんだけども……いや、なんで持ってるの………
『エージェントの刀』、刀と言ってもファデュイのデッドエージェントが持つそれは稲妻に由来する細身で美しい刃とは似ても似つかないが、使いこなせば強力な武装だ。ましてや、かつて自分が使い込んでいた愛刀ともなれば尚の事…
(もしかして、リネも納得してないのか……)
それとも、自分が再び暖炉の家に戻って来ることを期待しているのか……
「リネット、フレミネも準備は良いね? シン兄さんと一緒は久しぶりだけど、フォーメーションで行くよ!」
リネの指示に頷くフレミネ、腹を括りエージェントの刀を構える龍騎……
その姿にリネットはかつてのシンがデッドエージェントの黒装束を纏っていた時代を思い出す。
(あの頃と同じ……)
「いくぞ!」
号令と共に勢いよく飛び出す龍騎とリネット。
獣の疾走が如く、素早く鋭く王蛇の左右にそれぞれ回り込むふたり。速さはまさに疾風が如く、更に元素を応用した光の屈折で姿を景色に溶け込ませる。
「何ッ!?」
高速、加えて不可視。龍騎とリネットを見失った王蛇は辺りを見回すが、そこへ何発も斬撃が襲い火花が散る。チッ!!と舌打ちしてベノサーベルを振り回すも空を切り、またしても一撃、二撃と蛇姫の鎧に傷がついていく。
よろめきながらも剣を手放さず、反撃のために態勢を立て直そうとするが…その頭上から影がかかる。
「はあっ!」
「!」
迫るフレミネの大剣。寸前で飛び退いて回避するも、そこへ炎の矢が当たり呻きを洩らす…
「――ぐっ!? 成程、いっちょ前にオレを『狩る』つもりか!」
理解した。これは戦いじゃない…獲物を追い詰め、命を奪うためだけの動き。群で狩りをする肉食獣のように『数』と分担された『役割』……反撃を許さないワンサイドゲーム。
龍騎とリネットで動きを封じ、フレミネが切り崩し、確実にリネの射撃で削る。阿吽の呼吸で一糸乱れず繰り出す素早い動きは並大抵の相手なら為す術なく狩られて終わりだろう。
(―――だが…)
連携攻撃を受けながらも毒蛇は尚も折れず、勝機を窺う。
こんな程度の危機なら腐る程、経験してきた。いくら訓練された飼い猫だろうが、蛇に勝てる道理は無いのだから。必ず綻びが出てくるはず……
「このまま削りきるよ!」
しかし、戦況の主導権はリネが握る。王蛇に再び炎の矢が直撃し、フレミネのフルスイングで宙を舞う。
「ぐ…が……」
その拍子に手許から落ちるベノバイザーとベノサーベル…仮面ライダーにとってカードを使うため戦術の核になるバイザーを失うことは事実上、敗北と同義。リネットはここに勝機を見た。
(此処で仕留める!)
「!? リネット、待った!」
制止する龍騎すら意を介さず、剣を構え背後を狙う。いくら仮面ライダーだって態勢が崩れてしまえば畳みかけれ……
「――甘いんだよ、クソガキ。」
「!?」
笑止、それは『誘い』。蛇は弱ってなどいない、喰らいつけるこの瞬間を待っていた!王蛇が手にするのは懐中時計のような紫色のアイテム…本来、持っているはずのない『ライドウォッチ』。
【 バッファ!! 】
「ハハハハハ!!」
そのスイッチを押せば、ウォッチはたちまち大剣型のチェンソー・ゾンビブレイカーへと早変わりし、哀れにも蛇の口の中に飛び込んできた子猫へ容赦なく襲いかかる!
(――しまっ…)
「リネット……ぐっ!!」
唸りをあげる回転刃は寸前、身を呈して庇った龍騎に直撃。更に王蛇はベノサーベルを拾い上げ、凶器の二刀流で更に激しく痛めつけ狂喜に笑う。
「ホラ、どうしたさっきの勢いは! オラァ!!」
「ぐ…ああ…!?!?」
「シン兄さん!!」
ついには蹴り飛ばされ、変身解除する龍騎。リネットが慌てて駆け寄るも、既に出血が酷く…シンも意識を失いかけていた。
「兄さん! シン兄さん!! お願い……しっかり……」
(あ… だめだ………目の前が… 真っ暗に…)
視界が暗転して…妹の声も聞こえなくなる…… 思考が混濁し、チカラも入らない…
(俺は……こんな…ところで………)
―――止まるわけには…
ヨシノの来歴…
本業は本人曰く『殺し屋』。数々の世界で数多のライダーたちを血祭りにあげ、文字通りにその血肉を自らの糧にしてきた危険人物。殺しの依頼の指標は依頼人の本気度を見て請け負うかを決める。無論、裏切りには酷い死の報復が待つ。
テイワットでは『ある標的』を追って自らやってきたが、罠にハメられたためメロピデ要塞に投獄されていた。