ストレンジャー「……………………」
ストレンジャーは自身の部屋に飾ってある写真立ての写真を見る、そこには幼い自分とそれを嬉しそうに抱く両親、その写真を手に取り目を青く光らせると当時の感情の跡が見えてくる、喜び、楽しみ、そして何より幸せ、それが跡とは思えない程強く、濃ゆく、その写真には残っている
ストレンジャー「いってきます」
ストレンジャーは写真を置き部屋を出る
キタサン「ストレンジャーさん!!、おはようございます!!」
道を歩いていると反対の道からキタサンブラックが走ってやってくる
ストレンジャー「おはよう、キタサン、頭の怪我はもう良いの?」
キタサン「はい!!、私、丈夫なのが取り柄なんです!!」
ストレンジャー「知ってる」
キタサン「???、何か言いました?」
ストレンジャー「ううん、何でもないよ、行こう」
ストレンジャーはそう言うと再び歩き出しキタサンブラックも後に続く、途中ストレンジャーは鞄からウーマンボウを取り出し食べながら歩き始める
キタサン「あ!!、またウーマンボウばっかり食べてませんか?、ちゃんとしたもの食べないと持ちませんよ?」
ストレンジャー「大丈夫だよ、どうせ食べたって味なんて分かんないし、テイオー達の言う通り料理だって下手だし、具合が悪くたって分からないんだから」
キタサン「でも、それは具合が悪くなってない訳では無いですよ、ちゃんとした物食べないと」
ストレンジャー「…………考えておくよ」
キタサン「…………………」
キタサンブラックは話を流された事に怒りむくれっ面になるがストレンジャーは気付かない、そのまま2人は別れそれぞれの教室で授業を受け昼休みに入る、昼休みになってもストレンジャーは食堂には向かわず教室でウーマンボウを食べていた、その時
キタサン「あ~!!、見つけましたよ!!ストレンジャーさん!!、さぁ行きましょう!!」
扉が開きキタサンブラックが現れストレンジャーを教室から連れ去った
そこはトレセン学園内にある食堂、そこではウマ娘達が文字通り山の様に盛られた白米と何かしらのおかずの乗った盆を手に食事を取っていた
キタサン「おばちゃん!!、人参ハンバーグ定食2つ!!、ご飯大盛りで!!」
キタサンブラックは食堂の係員にそう言うと直ぐ様注文通りのメニューが出てくる、因みに人参ハンバーグとはハンバーグの中に刻んだ人参が入っているのではなくハンバーグに人参が丸々1本刺さっているのだ、その奇抜な見た目の定食の1つをストレンジャーに渡しもう1つを自分で持ち何処かの席に座る
キタサン「さぁ食べましょう!!、ここのご飯は凄く美味しいんですよ!!」
ストレンジャー「………………」
箸の進まないストレンジャーを他所にキタサンブラックは山の様に盛られた白米とハンバーグがどんどん消えていく、キタサンブラックに誘われストレンジャーも1口食べる、米も肉も人参も、何一つ味はせず食感も無いため何を口にしているのかも分からない、良くあんなに嬉しそうに食べれるなと思いつつさっさと平らげてしまおうと口に運ぶ
キタサン「そういえば今度私もレースがあるんです!!」
ストレンジャー「そっか、頑張って」
キタサン「はい!!、もっともっとトレーニングして強くなります!!、その為にも沢山食べないと」
その後もキタサンブラックは色々話し掛けて来た為話ながら食べたからか食べ終わるのにかなりの時間がかかった、味こそ感じなかったが何故かこの日の食事は空腹以外の何かも少しだけ満たしてくれた気がした