ライスシャワーの虐待事件から数日後、ライスシャワーのトレーナーは責任を取りトレセン学園から去った、ライスシャワーもそれによって別のトレーナーが着くことになり自分のペースで頑張っている
そんな騒動があったトレセン学園から少し離れた小さな個人病院にストレンジャーと沖野トレーナーはいた
沖野「じゃあ俺は先生と話してくるから、お前は先に帰っててくれ」
ストレンジャー「分かった」
ストレンジャーはそう言って病院を出ると初老の男性が病院の奥から顔を出す
???「…………行ったか?」
沖野「ああ」
沖野がそう言うと男性は診察室の椅子に座る
???「お前も大変だな、身寄りの無いウマ娘1人を預かる身何て」
沖野「ヤクザ専門の医者に比べればどうってこと無いさ」
???「専門って訳じゃない、何故か客がヤクザしか居ないだけだ」
沖野「それを専門って言うんだろうが、それよりどうなんだ?、ストレンジャーの目の具合は?」
沖野がそう言うと医者は2枚の写真を取り出す
医者「はっきり言って悪くなってる、死にかけが腐った死体になる位にな」
沖野「もう少し例えを選んでくれよ、それで?」
医者「ああ、このまま目を使い続ければまず間違いなく失明することになるだろうな」
沖野「やっぱりか」
医者「当然だ、本来視えない物を視ているんだ、それがどれだけの負担か、恐らく俺達の想像を超えるものだろう、俺の意見としては早期引退を勧める、あの目薬だって、本来はあまり使わせたくない物だ」
沖野「…………それで?、例のあれも調べてくれたか?」
医者「ああ、まだ詳しい事は分かっていないがアメリカでそう言う症例が何件か成功したと言う記録がある」
沖野「そうか、良かった」
医者「だが、成功率は2割が良いとこだ」
沖野「それ以外の選択肢が無いなら2割だろうと何だろうと手術を受けさせるさ」
医者「手術費用、諸々合わせると3億になるぞ」
沖野「まぁ、頑張れば届かない額じゃない、最悪あいつらにも事情を話して負担して貰えば現実的な数字だ」
医者「お前もなかなかの苦労人だな」
沖野「あいつ程じゃない」
大人の会話が進む中ストレンジャーは真っ直ぐトレセン学園には帰らずとある場所に来ていた
手には途中の花屋で買ったユリの花束を持ち車道と歩道を隔てるガードレールの足の部分に花束を置くと手を合わせ目を閉じる、次に目を開けた時その目は青く光っていた、その目にはまるで1年を超高速で過ぎていく様に感情の花が咲いては枯れを繰り返していた
沖野「やっぱりここにいたか」
気が付くと沖野が側まで来ていた
沖野「帰るぞ」
ストレンジャー「分かった」
沖野「そうだ、目薬は、俺が預かる、先生もその方が良いって、勿論お前が良いならだが」
ストレンジャー「…………うん、分かった」
ストレンジャーはそう言うとポケットから目薬を取り出し沖野に渡すと再び花を置いた場所に目を向ける
ストレンジャー「じゃあね、また来るよ、父さん、母さん」
ストレンジャーがそう言うと2人はトレセン学園へ帰っていった