【タイトル募集】〜ワイのアプリのチームでウマ娘を集めたらカオスしかない説〜 作:のるどすとりーむ
「チーム……ですか?」
「提案!君は育成で十分な成果を出しているのでこれからはチームを持って育成してもらう!」
理事長が声高らかに言う。
「分かりました……」
取り敢えず、チームのメンバーをスカウトしないとな
─────ダイワスカーレットの場合
早速スカウトをしようと、練習コースへ向かったのだが、その道中で定期テストの成績優秀者が貼り付けれれている掲示板を見つけた。
「こういうところからスカウトするのもアリだな……学年一位は……」
「ああもう!また一位じゃない!」
隣に誰かいたようだ。全く気づかなかった。
「君、名前は?」
一位を気にするくらい、勝利への執着が強いなら、レースでも活躍してくれそうだ。
「え?……ダイワスカーレット、です……」
「ダイワスカーレットさん、ね」
掲示板を見てみる。中等部の2位のところに名前があった。
「凄いじゃん、2位!」
「いえ、アタシはぜんぜんすごくないです!こんなのでも一番を取れてないから私はいつも……」
少し一位への執着が強すぎないか?もちろん志が高いのは良いことだけど、それでもやっぱり枷になっているような。ここは少しだけ肩の力を抜けさせてあげよう。
「……そんなことはないよ。むしろ君は1位を目指せるほど凄いんだよ、今はまだそこでもいい。これから頑張ろうよ」
「でも、1位が……」
「わかる、確かに逃げてしまうような感覚になるよな。でも本当に1位を望むなら、できないことも受けいれるようにならないといけないよ」
「そ、そう……ですか?」
少し納得してくれそうだ。
「もし、君が1位への思いが変わらないのであれば、ここのトレーナー室に来てくれ。多少なりとも君の力になるよ。勉強でも、なんでもね」
名刺というべきかわからないが、俺の連絡先が書いてある紙を渡す。
「あ、ありがとうござます」
「じゃ」
─────シンボリルドルフ・エアグルーヴの場合
「ねえ聞いた?今練習コースで生徒会の人達が練習するらしいよ!」
「ホント?」
生徒の噂話を耳にする。生徒会の人たちが練習をするなんて滅多にないことだ。これは見てみたい。
練習コースに着いたが、既にトレーナーたちでいっぱいだった。
「こりゃ見れないな……」
というか、こんだけ人がいれば彼女たちにも迷惑じゃないか?あくまでも彼女らはアスリート。だからその邪魔はよくない。
自分の少し軽率な行動を反省し、ベンチで横なる。
空がきれいだなあ。
だんだんと、眠気が襲ってくる。
─────
どれくらい寝ていただろうか、少し重く感じる体を起こす。
「やあ、おはよう」
なぜか俺が寝ていた隣に皇帝、シンボリルドルフと女帝、エアグルーヴがいた。
「あれ?お二方、もうトレーニングが終わったのでは?」
周りに他のトレーナーはいない。
「まあ、そうだが……」
「すまない、この季節に外で寝るような人間が居るなんて思わなかったのでね、少し観察させてもらったよ」
シンボリルドルフが答える。
「観察?」
「まあ……自分で言うのもなんだが、私達は相当注目されている株だ。したがって大体のトレーナーは私達を注目している。しかし君の、私達に関心を示さない様子が少し気になってね」
いや、別に興味が無いわけではないんだよな。
「いや、別に、俺も見ようとしたけど……」
「けど?」
「やっぱり邪魔しちゃ悪いかなって。……もしかしていつもあれくらいのトレーナーがいるの?邪魔じゃない?学園に言って辞めるように言っておこうか?」
「ありがとう、その件には及ばないよ……そうか、君はそう考えていたんだな……」
二人共黙り込む。一体どうしたんだろう?
「……私達がトレーナーをまだ付けていない理由、わかるかい?」
「いや……全く」
なんだろう、自己流でトレーニングやりたいのかな。
「……私は『私』を見てくれるトレーナーがほしい」
「……そうだ。私も『女帝』などという肩書でしか見られないからな。正直おまえのような変なトレーナーじゃない限りはそうなってしまうのだ」
「……そうなのか」
なるほど、だから今までの噂に合点がいった。どんなベテラントレーナーのスカウトも無視、学園からの推薦を受けたトレーナーをも拒否。
「私は最近、色々なトレーナーからのスカウトに飽き飽きしていた所でね……」
なぜかシンボリルドルフがチラチラこちらを見てくる。
「奇遇だな。私もそう思っていたところだ」
「大変ですね。では」
「待て」
「はい?」
「まさか私達をこのままにしておくのか?」
「え?……一応言っておくけど、トレーニングの腕はそこそこだよ?」
「嘘こけ。聞いているぞ、君がチームを持てるくらいのトレーナーであることはな」
なんでバレてんだろう。
「……スカウトするべきですか」
「「もちろん(だ)」」
二人の声がハモる。まじかよ……
結局、お互いに不利益はなかったので契約した。
─────トウカイテイオー・キタサンブラックの場合
翌朝、トレーナー室で雑務をしていると、誰かが勢いよく入ってきた。
「もしかして君がカイチョーをスカウトした人?」
明るい髪色に、元気な声。
誰かと思ったら、今トレーナーの間で絶賛話題なっているウマ娘、トウカイテイオーが来た。
「そうだけど、どうかした?シンボリルドルフならまだ来て─────」
「違うよ。今日は君に用があって来たんだ」
「はい?」
「ボクと契約してくれない?」
ここに来て、注目が集まっているウマ娘のトウカイテイオーさんがチームに加入する気配があるって本当ですか?
「……うーん。ちなみに理由を聞いてもいい?」
「もちろんカイチョーのようなウマ娘になりたいからだよ!」
なるほど、なるほど……どうしたものか。一応正式に決まったのはあの二人だけ。ダイワスカーレットは……まだここにきてないし……受け入れるか……
「分かった。ただし一つだけ条件だ。どういう経緯で契約したのか、周りには秘密にしてくれないか?これ以上有名ウマ娘が集まるとなんか凄いことになりそうだから」
「うん!分かった!早速カイチョーに伝えてくるね!」
あれ、話聞いてた?
─────
しばらくしてから、またトレーナー室のドアが開けられた。
「すいません……」
「はい?」
どうやらトウカイテイオーではないようだ。
「あ、トウカイテイオーさんと契約したトレーナーさんですか?」
黒髪の娘が少し緊張した雰囲気で俺に質問してきた。
「はい、そうですが?」
もう俺とトウカイテイオーが契約したことが広まっているのか。早いな。
「その、私を契約してくれませんか?」
「えっと?」
「あ、申し遅れました!あたし、キタサンブラックっていいます!」
「……」
彼女もまた、有名なウマ娘だ。……まさかとは思うけど、一応訊いてみよう
「なんで俺と契約したいの?」
「それは、その……あたし、トウカイテイオーさんに憧れてまして……」
なるほど、やっぱりそのパターンか。
「それで、同じチームとして、契約したいわけだね……なるほど。しかし俺なんかでいいの?」
「何を言っているんですか!あなた以外にいないからお願いしているんですよ!」
少し強めに言われる。いや、別に他にもチーム持ってるトレーナーはお居るわけで……
「……それ、本当に本心から?」
「もちろんです!」
「……」
この娘もまた目をキラキラ輝かせている。断りづらい。……一応まだ予想している人数よりは少ないし……採用するか……?
「……君の気持ちは十分にわかった。……これからよろしくね」
「! はい!よろしくお願いします!」
─────ホッコータルマエ・コパノリッキー・ワンダーアキュートの場合
怒涛の2連続で契約した。今のところ4人。(1人は未定)だからな……もう少し行けるかな?
「しっかし……」
改めて名簿を見返す。なんというか……メンツが凄いな。……コレは張り切っていかなくちゃ。
と、意気込んだは良いものの、今のところ仕事がない。なぜならまだチームとしては活動していないからだ。そういえばチーム名も決めてなかったな。あとで募集してみるか。
─────
ふと、時計を見ると、短針は12時を指していた。
「そういえば、お昼食べてなかったな」
昼をコンビニ飯で済ませるのもなんかあれなので、食堂へ向かうことにした。
「うーん」
「どうしたものかねえ」
「ここで風水!……は無理だしなあ」
食堂前にある、大きな木の下で、3人のウマ娘が頭を抱えている。何があったのだろうか。
「こんにちは、なにかあったの?」
「あ、トレーナーさんですか?」
三つ編みのウマ娘が言う。
「あ、はい」
「実は、この木の上に猫が登ってねえ……」
亜麻色の髪のウマ娘が言う。
「なるほど……」
木の上を見上げる。確かに3メートルくらい上のところに猫がいる。
「ここで風水!とおもったんだけど、どうしようもなくて……」
なんか凄いコパっとしていそうなウマ娘が言う。
「なるほど……よしこうなったらあれをやってみるか」
「「あれ?」」
「まずは……」
作戦を彼女たちに話した。
─────
「じゃあ、いくよー!」
「ばっちこーい!」
少し離れたところから、亜麻色の髪のウマ娘に向かって走る。
「よし!」
左足で踏み込んで、そのウマ娘の前に右足をむける。
すかさず彼女が、手を組んで、右足を持ち上げるようにする。
「おりゃあー!」
思ったより高く飛んだ。さすがウマ娘のパワー。
「こっちこーい」
木の上の猫を手繰り寄せる。そして落下する。
後の二人に落下する時に支えてもらうようにする。
「きたきたー」
「ここです!」
二人の腕に抱えあげられる。
「……ふう。ありがとう」
「いえ。……しかしすごいですね、こんな作戦思いつくなんて」
「アハハ……」
昔こういう感じでパルクールして遊んでいたとは言えない。
「ところで、君達は……」
「あ、ホッコータルマエと申します!」
「コパノリッキーですー」
「ワンダーアキュートじゃよ」
……なるほど。名前を聞いて思い出した。あれだ。ダートで凄い注目されている3人だ。
「協力してくれてありがとう、じゃあ俺はコレで」
「あー!」
コパノリッキーが声を上げる。まるで何かを思い出したように。
「あなた、そういえばキタちゃんのトレーナーさんですよね!?」
「え、う、うん……そうだけど?」
「なるほど……この人が……」
なぜか凄い見られる。
「聞いていますよ。なんでも、凄い敏腕トレーナーさんだとか」
「ええー?俺まだ何も」
「とにかく、お話きかせてください!ちょうど食堂で!」
「う、うん。いいよ」
なんか凄い食い気味だな、この娘。
─────
食堂は混雑のピークは過ぎていたようで、空いていた。
「それで、どうだったんですか?」
「確か、3バ身で勝っていたよ」
昔に育成していたウマ娘の話をする。まるで自慢話のように聞こえてしまうかもしれないので、それでもあくまでのその娘のおかげだと、予防線を張った。
「はあー!凄いです。やっぱりコレも風水のお影……!」
「……?」
「キタちゃんが『えっへん。あたし、もう契約しちゃったからね!』って言われて少し悔しかったけど、今ここで決断します!トレーナーさん、契約してください!」
「ええ?今?」
なんだこのハイペースなウマ娘は。凄いな。他の二人は何も言ってこないのか?
「リッキーちゃん……」
ホッコータルマエが口を開く。そうだ!流石に判断が性急すぎるって言ってやれ!
「ずるいよ、リッキーちゃん。私も、トレーナーさんの話を聞いていたら契約したいのに!」
……え?
「そうじゃよ。……私もこのトレーナーさんなら信じられそうだしねぇ」
ワンダーアキュートもこれに続く。まじで?
「……本当に俺で大丈夫なの?」
「「「もちろん(じゃよ)!」」」
3人揃って即答ですか……あれ、なんか凄いデジャヴな気がする。まあ気の所為か。
「……分かったよ」
これで今の俺のチームに3人増えた。