まんまるピンクな食いしん坊の日常   作:Mr.K@河童92号

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いつもお疲れ様です。
のーんびりし過ぎた結果....結構時間掛かっちゃいましたでGES。
い、いや一応リアルが忙しかったという事情があるんでGESよ!?
そりゃもう忙しい時のボルン署長みたいにあちこち走り回ってましたもの!あとスプラトゥーンとkアン!?ドゥ!トロアァ!!?
....がっふ。そ、それでは「砂漠に行ってみたいZOY。」と仰る方は、ゆっくりしていってね!
....文章って難しいのね。


第19話 初めての惑星探索

ここはホロビタスター。

太古の昔、この惑星は嘗て高度な文明を築き、繁栄を極めていた。

ある時、当時の住人達はとある実験により、自分達がいる所とは違う異次元への接触に成功する。

その結果、自分達が暮らす所よりも更に高次元の文明の跡地へ辿り着いた。

当初は遺跡や遺物等の発掘、解析によって少しずつその恩恵を受けていたのだが、私欲や名誉の為に暗躍、占領する者も現れ内乱が勃発、やがて叡智を奪い合う、所謂テクノロジーの戦争へと発展していく。

 

人々が過ちに気付いた時には既に惑星は荒れ果て、兵器や怪物等といった暴走する超文明の産物が惑星を更に喰らい尽くそうとしていた。

やむなく人々は災厄が他の惑星へ及ぶ事を防ぐ為に総力を結集して最終兵器を開発、惑星を滅ぼす形で自分達が得た叡智を全て葬り去った。

そして時が流れたーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ーーーなんていう過去があってこの星こうなったんじゃない?」

「皆そろそろ休憩にしよう、アドが暑さのせいで酷いうわ言を...。」

「ひどっ!?カズ君私は真面目な話をねぇ!」

「お前映画の観過ぎ。」

 

 

 

 

クリスタルの力によってカービィ達はホロビタスターにやって来ていた。

辺り一面砂だらけのTHE・砂漠をひたすら歩き回って次のクリスタルを探していたがなかなか見つからず、一行は一度休憩する事にした。

 

「麦茶ー麦茶ー、冷たい麦茶はいらんかねー?」

「ポヨポヨ!」

「ワニャ!」

「はい毎度ー。君達は可愛いからお代は特別にタダで良いわよ。」

「アドレーヌさん、ヤカンを持ってどうしたんですか?」

「いやぁ一度こういうセリフを言ってみたかったんですよリボンさんや。」

「本当にお前の能力は役に立つZOY。キャンパスに絵を描いただけで冷たくて美味い麦茶を出せるとは。誉めて遣わすZOY。」

「いやいやそれほどでも。」

 

見ればアドレーヌが麦茶入りのヤカンを描いて実体化させた様で、リボン達は同時に出して貰ったコップに麦茶を注いで水分補給している所だった。

カズマも麦茶を飲みながら一人こんな事を呟いていた。

 

「普通砂漠だと水は命より重いっていうくらい貴重なもんだからな。まさかこんな砂漠のど真ん中で冷たい麦茶を飲んでる連中がいるとは誰も思うまい。」

「ふふん、そうでしょ!やっぱ私が来て良かったと思うでしょ?」

「あぁ、今回ばかりは本当に助かったと思ってる。まさか食べ物や飲み水まで出せるとは思ってなかったから、今後の旅がスゲェ楽になるわ。」

 

カズマの呟きを聞いていたアドレーヌはここぞとばかりに誇らしげな顔を浮かべている。

そんな彼女をカズマは素直に誉めていた。

 

「....意外だね、カズ君が素直に誉めるなんて。雨でも降るんじゃないかしら。」

「いや、いくら何でもそこまで恩知らずじゃないぞ?率直な意見を述べただけだ。」

「ふーん。....でも、ちょっと嬉しいかな。」

「ポヨ?」

 

アドレーヌの言葉に疑問を抱いたのか、カービィは首(というより頭)を傾げている。

そんなカービィの疑問に答える様にアドレーヌはこう呟いた。

 

「私の力が皆の役に立ってるっていうのもそうなんだけどね、カズ君にあんまり誉められた事無かったから。」

「そうなんですか?」

「ワニャ?」

 

リボンとワドルディは意外そうな表情を浮かべてカズマを見た。

当の本人は頭に疑問符を浮かべて、はてそうだったろうかと過去の事を思い返していた。

 

「あー....そうだっけか?」

「そうよ。絵が上達しても『ふーん』とか『へー』としか言ってくれなかったもの。」

「んー....子供の頃とか正直絵とかそんなに興味無かったからなぁ。遊んでナンボって感じでさ。」

「男って皆そうよね。」

「でも、リップルスターでは絵描きを嗜む妖精は男女問わずたくさんいましたけど。」

「ホントに?じゃあ今度是非話をしてみたいわ。」

 

そんな風にいつの間にか話題が絵心にシフトチェンジしている所で、デデデはカズマにある提案を出した。

 

「そうだ。カズマよ、今度ワシの肖像画コレクションを特別に見せてやっても良いZOY。ワシの美しさを絵を通して体感すれば絵心も自然と身に付く筈ZOY。」

「....あー、そうッスね。うん。機会があれば是非お願いします。」

「どははは!楽しみにしておれ、とっておきの作品を見せてやるZOY!」

「あ、あはは....。」

 

デデデの肖像画に関してそんなに興味を持ってないカズマは只々苦笑いを浮かべるしかなかったのである。

 

「あ、そういやリボン。次のクリスタルまでどのくらい近づいたっけ?」

 

カズマは何とか肖像画の事を誤魔化す為に話題をクリスタルにシフトチェンジする。

リボンはクリスタルの反応を頼りに目的地までの距離を確認した。

 

「大分近づいてますね....あ、皆さん!彼処を見て下さい!」

 

そう言ってリボンはある場所に向かって指を差した。

見れば、その方向に遺跡らしきものが佇んでいる。

 

「あの遺跡の中から反応を感じます!」

「あの中ね?よし!皆も張り切って行くわよ!」

「何でアドが仕切ってんのさ?」

「そうZOY!デデデ探険隊のリーダーはこのワシZOY!」

「いや陛下も陛下で何探険隊作ってんすか?」

 

アドレーヌとデデデに対して冷静にツッコミをするカズマだったが、誰も聞く耳を持っていなかった。

 

「では皆の者!休憩はここまでにして、早速乗り込むZOY!」

「デデの旦那に賛成!モタモタしてると置いてくわよ!」

「ポヨポヨ!」

「あんまりはしゃぐなよー。何があるのかわからないんだから。」

 

走り出していくカービィ達に釘を刺すカズマ。

そうして一行は足早に遺跡へと向かっていったのだった。

 

 

 

 

デデデ探険隊は遺跡の入り口前までやって来ていた。

そこでカズマはリボンにクリスタルについて確認していた。

 

「なぁリボン、この中にクリスタルはいくつあるんだ?」

「反応は三つ感じます。」

「えっ三つも?」

「ポヨ!ポヨポヨ!」

「でぇははは!ここだけで大漁ZOY!歩いた甲斐があったZOY!」

「それじゃ早速行きましょうか。」

「あ、待った。」

 

リボン達が中に入ろうとした時、カズマは一声掛けて一行を止めた。

 

「どうしたのカズ君?」

「ポヨ?」

「あぁ、ちょっとな。バンダナ、アンタにはちょっと別行動を取って貰いたいんだ。」

「ワニャ?」

 

何事かと思えば、カズマはワドルディに別行動を取る様に提案してきたのだ。

 

「遺跡の入り口って一つだけとは限らないだろ?だからバンダナにはこの遺跡の何処かに隠し扉とか無いか探しといて欲しいんだ。この入り口からは入れなくて、隠し扉からしか行けない部屋があったと仮定して、そこにクリスタルがあるかも知れないからな。」

「成る程、嘗てここで暮らしていた先住民がそういう部屋を作っていた可能性もありますね。」

 

カズマの言い分にリボンも納得していた。

ここでリボンの言葉に疑問を抱いたデデデは首を傾げていた。

 

「隠し扉とな?何故その様なものを作っておく必要があるZOY?」

 

その疑問に対してリボンはデデデにこう説明した。

 

「私の推測ですけど、恐らくは外敵から隠れて身を守る為か、もしくは財産や財宝を守る為にそういった部屋を作ったのかも知れませんね。」

「何、財宝とな!?」

 

リボンの説明の中にあった財宝という単語に反応したデデデは何時にも増して気合いが入っていた。

 

「でぇははは!先住民が遺跡に遺した財宝や遺産!探険隊の血が騒ぐZOY!」

「ポーヨイ?」

「ではワドルディよ!隠し扉はワシも一緒に探すZOY!なんとしてでも見つけ出すのだ!行くZOY!!」

 

そう言い出すなり、デデデは遺跡の壁に沿って遺跡の外側を走っていったのだった。

ワドルディも慌ててデデデの後を追って走り出していった。

その姿を見ていたカービィ達は呆気に取られていた。

 

「....凄いやる気だったわね。」

「....ありゃ完全無欠に宝探しモードに入ってるな。」

「じゃあ私達はこの入り口から探してみましょうか。」

「ポヨ!」

 

この時点で残っているメンバーはカービィ、リボン、アドレーヌ、カズマの四人。

残ったメンバーで目の前の入り口からクリスタルを探し始めるのだった。

 

 

 

 

デデデ達と別れたカービィ達は遺跡に入り、奥へ進んでいた。

遺跡の中も砂だらけで天井からも少しずつ砂が落ちてきていた。

 

「それにしても、随分ボロボロよね、この遺跡。壁とかいかにも年季入ってるって感じだし。」

「最初に見た時にも思ったが、大分風化してるみたいだな。下手すると少しの衝撃でここ崩れたりして。」

「ポーヨ?」

 

何気無く呟いたアドレーヌの言葉に続いて、カズマはさらっと末恐ろしい事を呟いていた。

 

「....カズマさん、これからこの中を探険するという時に怖い事言わないで下さいよ。」

「そういう可能性もあるって事は頭に入れといた方が良い。旅ってのは何が起こるかわからないもんだからな。いつ身の危険に遭遇するかもわからんし、気構えだけでもちゃんとしとくべきだろ。」

「それはそうかも知れませんけど....不安になるじゃないですか。」

 

リボンが若干冷や汗を流しながらツッコミを入れるも、カズマは用心する為と言うばかりである。

リボンの不安を和らげる為にアドレーヌは楽観的に意見した。

 

「大丈夫だって、そんな簡単に崩れる訳ないし、そんな事言ってたらずっと緊張しっぱなしでリラックス出来nーーー」

 

言い掛けた時、アドレーヌは突然カズマに腕を引っ張られて大きく後ろに下げられた。

 

「うわっとと!ちょっといきなり何sーーー」

 

ドシンッ!

 

「........え?」

 

カズマに怒鳴ろうとしたアドレーヌだったが、それを遮る様に目の前にいきなり何かが落っこちてきた。

見ればそれは緑色の巨大な四角い物体で、大きな一つ目が付いていた。

カズマを除いた全員がいきなりの出来事に驚いてしまっていた。

 

「えっ!?ちょっ何!?」

「こ、これはドネンですね。普段は宙に浮いていて、下を通り抜けようとする人に急降下して押し潰す生物ですよ。アドレーヌさんあのまま進んでいたら危なかったです。」

 

驚いているアドレーヌにリボンは目の前に落下してきたドネンという生物について説明していた。

アドレーヌはドネンを見てこんな事を言い出した。

 

「ど、ドッスンの親戚かしら....?」

「あ、そういや似てるな。」

「ポヨポヨ?」

 

アドレーヌに共感しているカズマはドネンが落下してきた方....天井を何気無く見上げてみた。

するとあるものに気が付いたカズマはリボンに確認を取った。

 

「リボン、あの光って....。」

「光?....あ!あんな所にクリスタルが!」

「え?本当に!?」

「ポヨ!」

 

リボンの言葉に思わずアドレーヌとカービィも天井を見上げてみると、ドネンが落ちてきた所の真上辺りに小さな足場の様なものがあり、そこに小さなクリスタルが一つ落ちていた。

 

「私、取ってきます!」

「ポヨ!」

 

リボンは一言そう言うと、クリスタルが落ちている足場へ飛んでいき、クリスタルを回収したのだった。

その後すぐにカービィ達の所に戻ってきたリボンは成果を報告してきた。

 

「クリスタル、無事回収しました!」

「クリスタル!ポヨポヨ!」

 

喜ぶリボンと一緒になってカービィも笑顔でピョンピョン跳ね回っていた。

 

「早速一つ目ゲットね!でもあんな所にあったんだ....よく見つけたわねカズ君。」

「いや、実を言うと偶然なんだけどな。ドネンが落っこちてきたから何となく気になって見上げたら....って感じで。」

 

アドレーヌの言葉にあっけらかんとした様子で答えるカズマ。

ふと奥を見てみると、上に登る為の階段を見つけたのだった。

 

「彼処に階段があるな、あれで上に行けそうだし、行ってみようぜ?」

「えぇ、では早速行きましょう。」

「ポヨ!」

 

カズマの意見に賛同したリボンとカービィ。

一行は落ちてきたドネンの横から回り込んで、奥の階段へ進んでいった。

階段の前まで来た辺りで、カズマは天井を見上げて、異常が無いか確認した。

 

「よし、ドネンみたいなやつはいないな。登っても大丈夫だろ。」

「じゃあどんどん進みましょうか。....ところでさ、さっきはありがとねカズ君。」

「んぁ?良いよ別に。それより周囲の状況にちゃんと気ぃ付けとけよ?さっきの事もあるし、何があるかわからん。」

「ハッ!了解です隊長!」

「何だよ隊長って。」

 

アドレーヌの隊長という単語に軽くツッコミを入れるカズマ。

そんな中、一行はそのまま階段を登って行くのだった。

 

「隊長!質問というか気になった事が一つあります!」

「....何でしょうかアド隊員?」

「カー君って喋れたんッスね。」

「え?今更?」

「ポヨポヨ。」

 

 

 

 

階段を登ってみると、天井が高い大きな部屋があったが、そこには大量の砂が隣の部屋から雪崩れ込んできている様で、大きな砂丘が出来ており、部屋の殆どが砂で埋め尽くされている状態だった。

 

「ポーヨー。」

「うわぁ....この部屋砂で埋まってるじゃない。行き止まりっぽい?」

 

アドレーヌは大きな砂丘を前にそんな事を呟いているが、リボンは砂丘の上を見上げて言い出した。

 

「ちょっと登ってみませんか?もしかしたらまだこの上に進める道が隠れてるかも知れないですし。」

「そうだな、じゃあ取り敢えず登って....おろ?」

 

リボンの言葉に賛同したカズマは砂丘を登ろうとするが、突然上から緑のサボテンが降ってきた。

それを見たカズマはすぐに腰に下げている木刀を振り抜き、居合いの要領で降ってきたサボテンを弾き返した。

 

「うわっ!?カズ君大丈夫!?」

「あぁ、弾いたから大丈夫だ。....にしても遺跡の中にサボテン?」

 

アドレーヌはカズマの身を案じたが、大丈夫だという本人からの言葉に安堵する。

そんなカズマは砂丘の上から降ってきたサボテンに疑問を抱いていた。

恐らく今はもう誰も訪れてないのであろうこの遺跡の中に果たしてサボテンが自然に生えてくるものだろうか?ましてや簡単に地面から抜けて落下してくるものとはとても思えなかった。

そう、普通のサボテンに限っては。

 

「あ!また降ってきます!」

「まだあんのかよ、こっからじゃ砂丘のてっぺんは見えないし....ってカービィ?」

 

リボンの言葉にカズマは降ってくるサボテンに対し身構えるが、その傍らでカービィは吸い込みの体勢を取っていた。

 

「んんんんん!!」

 

すぉぉぉぉ....!!

 

カービィは力一杯吸い込みをして、サボテンを一口で丸飲みにした。

するとカービィはその場からジャンプして、突然強い光に包み込まれた。

 

「な、何!?」

「きゃっ!?」

「うぉっまぶし!?」

 

三人はカービィが発した光に思わず目を閉じた。

そして光が無くなり着地したカービィは、身体の色がピンクから黄色に変わっており、大量のトゲが付いているヘルメットが装着されていた。

 

「か、カービィさんまた新しい能力を....?」

「何かトゲが一杯あるわね。サボテンだから?」

「さしずめニードルカービィ....ってトコか?」

 

リボンとアドレーヌ、カズマが姿を変えたカービィに注目していると、突然カービィはその場で縦に高速回転を始めたのだった。

 

「ど、どうしたんですかカービィさん!?」

 

カービィの行動にリボンが驚いていると、砂丘から大量のサボテンが転がり落ちてきた。

 

「サボテン!?」

「ヤベッ!?」

 

アドレーヌとカズマは転がり落ちてきているサボテンに驚いている。

すぐさま身構えたカズマだが、同時にカービィは「ローリングタックル」で物凄い勢いで転がりながら砂丘を登っていき、次々とサボテンを蹴散らしていった。

 

ドゴォン!

 

カービィが砂丘のてっぺんまで登った所で大きな衝撃音が聞こえてきた。

何事かとカズマ達は後から砂丘を登っていき、てっぺんまで登ってカービィと合流した。

するとそこには....。

 

「でっかいサボテンが目ェ回してる。」

「これは....サボンですね。」

 

その場に倒れているでかいサボテンにコメントするカズマの傍らで、リボンはサボテンの正体を見抜いたのである。

 

「知っているのか!?雷電!!」

「アドレーヌさん、誰ですかそのライデンというのは。因みにサボンは見た目通り、サボテンの生き物ですね。ここみたいな砂漠地帯や惑星に生息していると聞きます。さっき降ってきたたくさんのサボテンも、このサボンの仲間だったみたいですね。」

「まんまサボテンだな、まさしく。にしても何でいきなり襲ってきたんだか。」

 

カズマの疑問に対して、リボンはこう答えた。

 

「恐らく縄張り意識が働いたのかと。自分達の住み処を荒らしに来た侵入者だと思ったのかも知れませんね。」

「サボテンが縄張りねぇ....。」

「何だか悪い事をしちゃいましたね。静かに暮らしていただけなのに。」

「慈悲深いコメントしてるトコ悪いけど、それでいきなり襲われた俺らの立場は?」

 

リボンとカズマがそんな風に言い合っていると、カービィはリボンに近づき話し掛けた。

 

「ポヨポヨ、クリスタル?」

「え?....あ、そうですね。クリスタルを探さなきゃ。」

「....へぇ、珍しいな。カービィが自分から話し掛けるなんて。」

 

二人のやりとりを見て、カズマはカービィの行動を珍しいと思った。

そんなカズマの言葉が気になったのか、アドレーヌはカービィについて訊ねた。

 

「カー君って自分から話し掛ける事ってそんなに無いの?」

「まぁ、言葉が通じないからなのか知らんが、あまりそういうトコは見ないな。」

「そうなんですか....ふむ、クリスタルはこの砂丘の下から感じますね。」

「埋まってんのか....。掘るの面倒だなこりゃ。」

 

リボンにクリスタルの場所を教えられてカズマは、さてどうやって掘り出そうかと考え始めた矢先、カービィはその場で手で砂を掘り始めた。

 

「いやいやカービィ君、闇雲に掘ってもそんな簡単に掘り出せねえって」

「ポヨポヨ!」

 

カズマがツッコミをして約2秒後、アッサリ堀り当てました。

 

「早ッ!?」

「あ、案外浅かったのね....。」

 

 

 

 

一方その頃、カービィ達と別行動を取っているデデデ探検隊の我らがリーダー、デデデ隊長はと言うと、ワドルディと共に遺跡の屋上にやって来ていた。

遺跡の入り口の反対側にあった巨大な砂丘から登って来た様である。

 

「むぅ、隠し扉なんて見つからんZOY。カズマめ、適当な事を言いおって。」

「ワニャ?」

「....いや、待てよ?」

 

何かを閃いたのか、デデデは突然ハンマーを振り上げて....。

 

「きっと何処かに隠しスイッチがある筈ZOY!そしてそれを押せば....!」

 

そう言って勢い良くハンマーを降り下ろし、遺跡の床を思い切り叩きつけた。

 

「ほれ!隠し扉が開いて....。」

「....。」

「....開かんZOY。」

 

何も起こりませんでした。

 

「ならばもっと叩いてみるZOY!数打ちゃ当たるZOY!」

 

転んでも只では起きないデデデはあちこちをハンマーで叩き始めた。

しかし、彼らは気づいていなかった。

最初の一撃で遺跡の何処かに穴が空き、砂丘が中に押し寄せている事に....。

 

 

 

 

「何でいきなり砂が流れ込んで来てるのよぉおおおおおおおお!?地面盛り上がって埋もれるぅうううう!!」

「泣き言言う暇があるなら兎に角階段を登れ!!逃げ遅れたら終わりだぞ!!」

 

カービィ達は二つ目のクリスタルを手に入れてから隣の部屋にやって来たが、部屋に入った瞬間、壁から物凄い勢いで大量の砂が雪崩れ込み、どんどん砂が盛り上がって来ていた。

カービィ達は部屋にあった階段をひたすら登って上を目指していた。

 

「ポヨポヨ!?」

「カズマさん!このままじゃ皆砂に飲み込まれます!!どうすれば!?」

「落ち着け!カービィとリボンは飛べるだろ?アンタ達は先に上に行って出口が無いか探してくれ!」

「でも、カズマさんとアドレーヌさんは飛べないでしょ!?二人を置いていけません!」

「ポヨ!」

「少しでも生存率を高める為だ!階段登りゃ問題ない!早く!!」

 

カズマはカービィとリボンに上へ飛んで出口を探す様促す。

二人はカズマ達が心配だったが、一刻を争う事態なので急いで上へ飛んでいった。

どんどん増してくる砂の量にアドレーヌは悪態を吐いていた。

 

「もう!砂盛り上がるの早すぎ!!」

「アド!ダメ元で聞いてみるが今何か実体化出来るか!?」

「無理よ!!走りながら絵を描ける訳ないじゃない!!第一全力疾走しながら絵を描く画家が何処にいるのよ!!」

「だろうな!やっぱ自力でどうにかするしかねえか!!」

 

僅かな可能性に掛けてカズマはアドレーヌに訊ねるも、この切羽詰まった状況で絵を描く余裕は無いと言われ、カズマはアドレーヌと共に兎に角全力で階段を駆け上がって行った。

そして、カズマは最上階に辿り着き、先に来ていたカービィ達とも合流していた。

しかし、最上階には見た所、出口らしきものは見当たらなかった。

 

「ポヨポヨ!!」

「カズマさん!出口がありません!!」

「わかってる!!こうなったら天井ぶち破るしかねえ!!カービィ!そのコピー能力で天井に穴空けられないか!?」

「ダメです!さっき試したんですがニードルじゃ穴さえ空けられません!!」

「クソッ!風化してるくせに中途半端に頑丈だな!!」

 

状況が改善しないという事実にカズマも悪態を吐いていた。

砂の方はもうすぐそこまで盛り上がって来ており、後一分もしないうちに部屋が埋め尽くされる勢いだった。

そんな中、カズマは天井を木刀で叩きながらカービィに指示を出した。

 

「カービィ!ニードルがダメなら取り敢えずそのコピー捨てろ!別の能力に切り替えて貰う!!」

「ポヨ!!」

 

そう言われてカービィはニードルを捨てて、いつものすっぴん状態に戻ったのだ。

 

「何でも良い!使えそうなもの使え!!」

 

今尚天井を木刀で叩き続けるカズマは叫んだ。

そしてカービィは階段に落ちていた石ころを見つけ、すぐに吸い込んだ。

すると、今度は身体の色が薄茶色になり、岩山の様なデザインの帽子を被っている。

 

「カービィさん石でもコピー出来るんですか!?」

「じゃあカー君!早く天井壊して!」

 

リボンが驚く中、アドレーヌが早く壊す様促すと、カービィは突然右腕を巨大な岩の拳に変化させた。

 

「石ころアッパーカット!!」

 

技名を叫んだカービィは岩の拳を構えて思い切り突き上げる。

放たれた拳は風化した天井にーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

届かなかった。

 

「なっ....!?」

 

カズマ達はこの展開に驚きを隠せなかった。

彼らは天井を壊して脱出する事に意識が向いていた為、自分達の足元に気を配っていなかった。

気付いた時には、アドレーヌやカズマの膝頭にまで砂が盛り上がっており、岩の拳の重みでカービィは砂の中にどんどん沈んでいったのだった。

これでは岩の拳が天井に到達する訳も無い、彼らの注意不足が招いた結果だった。

 

「カービィ!!腕を元に戻せ!!岩の重みで沈んでるぞ!!」

 

叫んだカズマの言葉を聞いて、カービィはすぐに腕を元に戻す。

その後すぐにカズマに引っ張り上げられて、カービィは砂から脱出した。

 

「ケホ!ケホ! ....ポ~ヨ~。」

「砂を飲み込んだか。大丈夫か!?」

「そん....な....。」

「カズ君!!どうするの!?私達埋まっちゃうよ!?カズ君!!」

 

脱出出来ないとわかったリボンは思わずその場に座り込み、アドレーヌはカズマの顔を見て呼び掛けていた。

そんな中、カズマは自分の選択ミスが招いた事ではないかと、後悔して焦っていた。

 

(まずった....か....?ニードルでもう少し粘って貰えば良かったのか!?いや、今更仕方ない!何か別の........とはいえどうする!?もう砂がすぐそこまで....クソッ!クソッ!!クソクソクソッ!!!ここに来ていきなり全滅ってありかよッ....!?)

 

いくら焦っても、どんなに思考を巡らせても、砂は無慈悲にも待ってはくれず、状況は悪化していく一方だった。

 

「....私、ハンマー描く!今ならギリギリ間に合う!!」

「....アド、例え実体化が間に合ってもそれの重みで....。」

「軽いやつにする!少しでも可能性が残ってるなら、私は最後まで諦めない!!」

 

そう言ってアドレーヌは大急ぎでハンマーの絵を描いていく。

この危機的状況から全員生き残る為に、自分の出来る事に全力を注いでいた。

そんな彼女の姿を見て、カズマは何も出来ない己の無力さを悔やみ、只強く願った。

 

(....今ばかりは願う、この際奇跡でも何でも良いから起こってくれ!せめて、こいつらだけでも....!!)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドゴォンッ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その時、奇跡が起きた....様な気がした。

誰が考えたのか、只そう思ったのだ。

ふと上を見上げれば、太陽の光が射し込み....。

 

「ワニャ!?」

「おぉ、貴様ら。そんな所で何をしておるZOY?」

 

見知った顔ぶれが、そこにいた。

 

「ポヨポヨ!?」

「だ、旦那!?バンダナ君!?」

「....えっ?」

「....ッ!?」

 

今にも埋もれそうになっているカービィ達は驚いた。

もうダメだと思っていた矢先、天井に穴が空き、そこにはデデデが不思議そうに、ワドルディが驚いた様子でこちらを覗き込んでいた。

生き延びるチャンスが出来た。

そう思った時には、既に行動していた。

 

「陛下!バンダナ退いてくれ!!カービィ投げるぞ!!」

 

そう叫ぶと同時にカズマは穴目掛けてカービィを思い切り投げ飛ばした。

 

「デデッ!?」

「!?」

「ポヨーイー!?」

 

いきなりカービィを投げ飛ばされて寸での所で避けたデデデとワドルディ。

カービィは空高く投げ飛ばされたが、空中で体勢を整えて、屋上に綺麗に着地した。

 

「き、貴様!いきなり何をするZOY!?」

「陛下!!今だけは御許しを!説教は後で受けます!!」

 

驚いたデデデはカズマに怒鳴り付けるも、それを気にしてる余裕は無いカズマは、直ぐ様リボンに指示を出した。

 

「リボン!アンタは飛んでアドを引き上げてくれ!!二人で先に脱出しろ!!」

「えっ!?でもそれだと....!」

「そうだよ!カズ君が沈n」

「ごちゃごちゃうるせえ!!さっさとしろ!!皆揃って死にたいか!!?」

『ッ!!』

 

リボンとアドレーヌが反論するも、カズマは声を張り上げてそれを遮った。

アドレーヌとカズマは既に腰まで砂に沈んでおり、リボンの力では二人いっぺんに引き上げるのは無理だと判断したカズマは、先にアドレーヌから引き上げて貰うという発想を瞬時に浮かべた。

カズマ自身も引きずり出す時間が残ってるかどうかは定かじゃないが、今はそんな事はどうでも良かった。

 

途端、リボンはすぐにアドレーヌの腕を力一杯引っ張り上げて、脱出を試みた。

少し時間が掛かったが、何とかアドレーヌを砂から引きずり出す事に成功し、そのまま屋上に脱出した。

 

「リボン降ろして!カズ君!!」

 

リボンに降ろして貰った直後、アドレーヌはすぐに穴の中に身を乗り出し、カズマに向かって腕を伸ばした。

が....。

 

「届かない....!?」

「アドレーヌさん!退いて下さい!!」

 

リボンに言われたアドレーヌはすぐに退いて、リボンは穴に入って今度はカズマの腕を引っ張り上げた。

 

「う~~~!!」

 

リボンはこれ以上無いくらいに目一杯に力強く腕を引っ張った。

しかし、今度はピクリとも動かなかった。

見ればカズマはもう首の所まで沈んでおり、後もう少しで頭が完全に埋まる段階まで来ていた。

 

「ま、まだまだ....これくらい....!!」

「........。」

 

只ひたすら引っ張り続けるリボンだが、まるで上がる様子は無く、時間だけが過ぎていくばかりだった。

 

「ぬぎ~~~!!」

「........もういい。」

「....えっ?」

「....よく頑張ってくれた。だからもう....逃げてくれ。」

 

その時、全員が耳を疑った。

 

「....冗談ですよね?」

「このままだとアンタも危ない。行ってくれ。」

 

そう呟いた青年の顔は不思議なくらいに落ち着いていた。

そんな時、一人の幼なじみはその言葉を聞いて、信じられないといった表情を浮かべ、そして....。

 

「....ッざけんじゃないわよ!!!」

 

激怒した。

 

「諦めてどうすんのよ!?折角ここまで来たのに!!そんなの絶対認めない!!認めてたまるか!!」

 

アドレーヌはそう叫び、再び穴に乗り出し、リボンに手を伸ばす。

 

「リボン!!」

「あ、アドレーヌさん....!!」

 

リボンは片腕でカズマの腕を掴んだまま、もう片方の腕をアドレーヌの方に伸ばす。

しかし、それでも二人の距離は縮まらず、徐々に遠ざかる一方だった。

 

「アドレーヌさん....これ以上は....!」

「....何でよ....どうしてこうなるのよッ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「全く世話が焼けるZOY。」

 

二人の姿を見て感化されたのか、今まで傍観していたデデデはハンマーを手に、穴に向かって走り出した。

 

「貴様ら退けぇええええい!!」

『!?』

 

デデデは穴に乗り出し、ハンマーの頭部を持って、リボンの方に柄の部分を差し出した。

 

「リボン!それを掴めィ!!」

「王様!?」

「絶対に離すな!!さもなくば極刑ZOY!!」

「....!は、はい!!」

 

ハンマーの柄はリボンにしっかり届き、リボンは片腕でカズマの腕を掴んだまま、もう片方の腕でハンマーの柄を掴んだ。

それを確認したデデデは、ハンマーごと二人を力一杯引っ張り上げた。

 

「うぉおおおおりゃああああああああ!!!」

 

その様はまるで巨大な魚を釣り上げるが如く、腕力だけで標的を引き上げたのだった。

リボン達はそのまま宙を舞い、屋上に勢い良く落っこちたのだった。

 

「きゃっ!?」

「グッ!?」

 

その直後、部屋は雪崩れ込んだ砂によって完全に埋め尽くされたのだった。

リボン達の安否を確かめるべく、カービィ達は彼女らの側に駆け寄った。

 

「ポヨポヨ!」

「ワニャワニャ!?」

「どははは!なかなか活きの良いものが釣り上がったZOY!....と思ったらやけにぐったりしておるZOY。」

「カズ君!リボン!!」

 

二人は地面に倒れたままぐったりとしていたが、程無くして身体を起こしたのだった。

 

「わ、私は大丈夫です。それよりカズマさんは?」

「....うぇ~。口の中がジャリジャリする....砂が....。」

 

リボンはまだ元気を残していたが、カズマは大分疲れている様子だった。

ずっと緊張状態が続いていた上にカズマなんて死にかけたのだ、精神的に相当体力を消耗してしまっていた。

アドレーヌはそんなカズマの元に近づいて、しゃがみこんで目線を合わせて話し掛けた。

 

「大丈夫?」

「....あぁ、正直もうダメだと思ったわ....アンタは?」

「私は大丈夫。」

「....そうか、皆も無事みたいだし、良かったな。」

「良くない。」

「....え?」

 

カズマはメンバー全員無事である事に安堵したが、アドレーヌはカズマの言葉に納得していなかった。

 

「何でさっきリボンにもういいなんて言ったの?」

「....あのままだと二人共御陀仏かも知れなかったからな、共倒れするくらいならいっそ先に逃げて貰おうと」

「ふざけてんじゃないわよ。」

 

心境を語るカズマは疲れてはいるものの、その目は真剣そのものだった。

しかし、対するアドレーヌはそんな彼の言葉に納得する訳も無く、その目は確かに怒りを感じさせるものだった。

 

「そんな言い訳に納得すると思ってんの?」

「....リボンまでどうなっても良かったって言うのかよ。」

「そんな事言ってない、というか今リボンは関係ない。あなたの話をしてるのよ。」

「........。」

「....どれだけ心配したと思ってんのよ、正直ショック受けたわよ。助けたいと頑張ってる時にあんな事言われたら。」

「........悪い。」

「........。」

「........。」

 

二人が問答を繰り返すうち、暫しの間その場は静寂に包まれた。

何があったのか事情をよく知らないデデデとワドルディも、その雰囲気に圧倒されて何も言い出せなかった。

暫く続いた静寂を破ったのはアドレーヌの言葉だった。

 

「....じゃあさ、約束してよ。」

「....何をだ?」

「もうあんな事言わないで。それと何事も最後の最後まで諦めない事。」

「........。」

 

そう言われてカズマは無言で俯いた。

そんなカズマの態度を見たアドレーヌは、彼の両手を自分の両手で包み込んで、自分に意識を向けさせた。

 

「ちゃんと約束して。でなきゃもう絶交だから。」

「........。」

 

アドレーヌにそう言われて、遂に観念したのか、カズマは軽く溜め息を吐いて、彼女の目を見た。

 

「....わかった。もう言わないし、もうあんな事もしない。」

「....本当に?」

「男に二言は無い。」

「....うん!それで良し!」

 

カズマの言葉に満足したのか、アドレーヌは笑顔を浮かべたのだった。

そしてアドレーヌはカズマの手を引いて立たせたのだった。

 

「立てる?」

「お、おう。」

「ポ~ヨ?」

「おーカービィ、心配掛けさせちまったな。」

「心なしか、さっきより元気になってきましたね。」

「そうか?あ、バンダナ、陛下。さっきは助けて頂いてありがとうございました。」

「ワニャワニャ!」

「でぇははは!ワシの寛大な心に滝の涙を流すが良いZOY!!」

「本当、グッドタイミングで来てくれたわねデデの旦那!でも何であんな所にいたの?」

「おぉそうZOY!隠し扉を探しておったんだが結局それらしいものは見つからんかったZOY。だが収穫はあった。」

 

そう言ってデデデは袖から小さなクリスタルを取り出したのだった。

 

「ポヨ!」

「あ!旦那それ!?」

「どぉははは!壁をぶっ叩いておったらこいつが出てきたんだZOY!!」

「凄いです王様!いつの間に三つ目のクリスタルを................................................ん?」

 

デデデは自慢気にクリスタルを見せびらかしているが、それよりも気になるキーワードを耳にした生還者達はデデデにある質問をした。

 

「........ねえ、旦那?ハンマーで思い切り壁ドンしたの?」

「そう言っておる。」

「........王様、その時何か異変を感じませんでしたか?」

「む?そうだな....そう言えば何か地響きがした様な気がするZOY。」

「........そういや陛下、どうやって屋上まで登ってきたんです?」

「おぉ、それならそこにあった砂の山を登って....んぉ?さっきより小さくなっておるZOY?」

「ポヨポヨポーヨ?」

「カービィ、いくら天才のワシでも貴様の言葉までは解読出来んZOY。」

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

 

 

 

「そういえばさぁ、私まだハンマー描いてる途中だったのよねぇ。ここで完成させちゃおっかなぁ。」

「待て、色々待て。必ずしもそうとは限らん筈だぞ。」

「でもカズマさん、ここまで辻褄が合ってると....。」

「あのリボンさん凄い笑顔ですけど何か凄いです。何がどう凄いのかは敢えて言わないけど。」

 

途端、女性陣二人から身が凍り付くレベルの殺気が発せられてカズマは確信した。このままではサスペンスドラマが完成してしまうと。

 

「ち、ちょいと待たれよお二方。別に物的証拠がある訳じゃないんだから決めつけるのは....。」

「....証拠ですって?....このヒビだらけの遺跡よ!!」

 

そう言ってアドレーヌは地面に指を差した。

いつの間にか遺跡にはあちこちにヒビが入っていて既にズタボロになっていた。

 

「....陛下、何か遺跡がボロくなってんスけど。最初に見た時よりもずっと。」

「それならワシがあちこちをハンマーで叩いておったからな、思っていた以上にボロい遺跡ZOY。」

「つまりそれで壁に穴が空いて砂が....。」

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

 

「....カー君、やっちゃって。」

「ポヨ!」

 

アドレーヌが指示すると、カービィは「石ころへんしん」で巨大な石像に変身した。

石像に変身したカービィはそのままデデデに向かって歩き出した。

 

「む?やるかカービィ!!良かろう!ここで貴様との因縁に終止符を打ってやるZooooooooooY!!」

 

カービィからの挑戦状と受け取ったデデデは自慢のハンマーを振り上げて、カービィ目掛けて思い切り叩きのめした。

 

ゴ~~~ンッ!

 

「....カラビンビン....カラカラビンビン....か、硬いZOY。」

 

力一杯降り下ろしたハンマーも、石像に変身しているカービィには全く通用しなかった。

カービィはデデデに向かって尚歩き続けていた。

 

「デデッ!?か、カービィ!ストーンは卑怯ZOY!卑怯な事はワシの特権....こ、こっちに来るなぁああああ!!」

 

そう叫ぶなり、デデデは屋上から躊躇無く飛び降りて、綺麗に着地した。

カービィもまたデデデを追い掛けて屋上から飛び降りた。

 

「ぎゃああああああああ!?こっちに落ちてくるでないZOY!?」

 

デデデは全力でその場から逃げ出し、上から落ちてくる巨大石像を避けて、更に走り出した。

カービィは豪快に着地した後、デデデを追い掛けて走り出した。

 

「げぇ!?貴様石像のくせに何でそんなに早く走れるZOY!?こ、こっちに来るなぁああああ!!」

 

カービィが追い掛けてデデデが逃げる。

そんなほのぼのとはかけ離れたやりとりを屋上から見ていたアドレーヌ達は怒り心頭と言わんばかりの表情を浮かべていた。約二名だけだが。

 

「全くデデの旦那にここまで振り回されるなんて!少しは反省すれば良いのよ!」

「そうですよ!大体私達が中にいるのに風化してる建物にハンマーで叩くのが間違ってるんですよ!」

「ね!カズ君だってそう思うでしょ!?」

「ソーデスネーコレハヒドイデスネー。」

「ワニャワニャ?」

「....バンダナ、ここは意見合わせとけ。こうなるのがわかってたから若干憐れに見えなくもないけど」

「カズ君?あなた死にかけたのよ?そんな簡単に許せるの?」

「アドさん笑顔が恐i....いやいや素敵ですハイ。でもまぁあれは事故みたいなもん....そうですかアンタ達は納得出来ませんか、うん無理もないけどね。ところであのリアル鬼ごっこはいつまで続くんすか?」

「それはカービィさん次第ですよ。そう、あの人がへたばるまでです。あ、カービィさーん!もっと頑張って下さーい!そしたらリップルスターが平和になった時に美味しい手料理ご馳走しますからー!!」

「....だから怒り通り越して同情しちゃうんだよなぁ。」

「ワニャ~....。」

 

こうして二人のおいかけっこ(命懸け)は続いていく。

地平線の彼方まで、カービィがお腹を空かせるその時まで....。

 

「ワシの側に近づくなぁああああああああああああああああ!!!!」

 

 

 

 




御閲覧ありがとうございます。
気付けば今年も残り後僅か、しかしやる事は変わりません。
好きな事をしてのんびり過ごす、これがわちきのモットーです。
されどなかなかそうもいかないのが現実で、結局何が言いたいかというと、とかく忙しい!
この時期になるとアレですよ、学生も社会人も忙しくなるもんですよ。
学生に至っては宿題もありますし、大掃除もやらなきゃいけないし、あぁでも元旦になったらお年玉というタライも貰えますしね!頭上に!!
....え?そんな家庭ないって?
................まさか....ウチだけ........?
....ま、まぁそれはさておくとして!今回の初夢はいかなるものになるんでしょうかねぇ?
わちきだったらもち、カービィと戯れたいですよ!
んで一緒に遊んではしゃぐあまり、勢いあまって吸い込まれたりとか。夢だもん!皆もやるよね!
....やるよ....ね........?

えー、そんなこんなで今回はここまで。
こんな蝸牛....あ、いや、閣下レベルの更新スピードですが、もしまた機会があれば、次回もお付き合い頂ければ幸いでGES。
それでは、これにて失礼します。
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