や、やっと書き終えたでGES....。
何で戦闘描写ってこんなに難しいの!?
こんなの絶対おかしいよ!!
....いや、失礼。
さて、随分と時間が掛かってしまいましたが、それでも「言い訳等どうでも良いからとっとと始めるZOY!」と言うのならば、ゆっくりしていってね!
ここはププヴィレッジ。
プププランドで唯一の集落である。
村そのものはそれほど小さな村ではないという程度の大きさなのだが、人口密度は割と多い方だったりするらしい。
プププランドは外国人や異星人からすればかなりのド田舎らしく、パソコンや携帯電話等、今の時代ではメジャーな代物も普及していないそうだ。
都会からやって来た人から「え?ここ携帯やインターネットも普及してないの!?」と驚かれる事も珍しくないらしい。
インターネットがある生活を当たり前と思っている人からすればまずここに暮らしたいとは思わないだろう。
そんな村の唯一のスポットとも言える大木の前に六人の人物がいる。
一人はマントを羽織った仮面の騎士。
一人は全身ピンク色で足だけが赤色のまん丸な身体の若者。
一人は黒い忍者装束を身に付けた忍者。
一人はポニーテールが風に
一人は緑と黄色の二色の髪で目元が隠れている大臣夫妻の息子。
一人は無造作な黒髪をしていて腰のベルトに刺している木刀に手をかけている旅人である。
ある者は
ある者は嘗て己を打ち負かした者に復讐する為に。
ある者は嘗て戦った相手を再び止める為に。
ある者は嘗て勝利を納めた者を見守る為に。
ある者は嘗て戦った者を応援する為に。
ある者は嘗て奪われた大切なものを取り戻す為に、今ここにいる。
それぞれの思惑を胸に、再び対峙する者達は、己のすべき事を為す為に行動を起こすのだった....。
「久しぶりだな、メタナイトに星のカービィ。ナイトメアを相手によく生きていたものだな。」
「....お前も相変わらずの様だな、ヤミカゲ。」
「あなた、何をしに来たの?まさかカービィに復讐する為?」
「そんな事しようったって無駄だぜ!いくらリベンジしようったって、カービィが負ける訳ないんだ!」
「ふっ、どうかな。俺はあれから修行を重ね、以前より更に腕を上げた。前の時と同じとは思わない事だな。」
「お話し中の所悪いんだが、俺もお前に用があるんだよ、ヤミカゲ。」
「....ほう、貴様はあの時の小僧か。こんな所まで何の用だ?」
「覚えててくれていたとは光栄なこった、嘗てお前に奪われた刀を返して貰いに来たんだよ。」
「それはこいつの事か?」
「....間違いない、今お前が背中に背負っている刀だ。」
「悪いがそれは出来ん。ちょうど前の得物がぼろぼろになったものでな、代わりとなるものが必要となったんだが、こいつはなかなか良い刀だ。泥棒は柄ではないが、俺の得物として役立たせて貰う事にした。」
「テメェ....!」
「カズマ、落ち着いて!」
「ポヨ!」
「....チッ!」
「それにしても、ナイトメアの奴も随分てこずっている様だな。以前この星にデスタライヤーまで寄越した様だが、詰めが甘いらしいな。」
「そのナイトメアだが、カービィの力によって消滅した。長年脅かされていた宇宙の平和が守られたのだ。」
「何....!?」
「....なぁフーム、メタナイト達はさっきから何の話をしているんだ?ナイトメアとかデスタライヤーがどうとか。」
「話せば長くなるから後回しで!」
「........。そうか、ナイトメアが消滅したか。ふっふっふっふっ、ハッハッハッハッハッハッ!!」
「な、何がおかしいんだよ!?」
「気に入った!ますます興味が湧いたぞ!面白い!ナイトメアを打ち負かしたその力、見せて貰おう!!」
ヤミカゲがそう言い放った直後、目にも止まらぬ速さで無数の八方手裏剣を投げつけてきた。
「ッ!!」
すかさずメタナイトは自身の武器である宝剣ギャラクシアを抜き、音速を超える速度で剣を振り、手裏剣を弾いた。
「うぉおおおおッ!!」
腰から抜いた木刀を片手に、カズマはヤミカゲに向かって走り出した。
横に回り込んだカズマは、ヤミカゲの左脇目掛けて木刀を思い切り振り抜いた。
「ふん!」
ヤミカゲは手裏剣を投げる手を止め、その場を高くジャンプして攻撃を避ける。
横に振り抜かれた木刀は空気を斬る音を立てて、攻撃を外した。
空高く飛んだヤミカゲは大木の枝に着地して、そこから再び八方手裏剣を投げつけてきた。
「また手裏剣だ!」
「カービィ、吸い込みよ!」
「ポヨ!」
フームの指示で、カービィは飛んできた手裏剣を吸い込んだ。
直後、その場から飛び上がり、カービィの身体が光りだした。
すると、カービィの身体から何かが浮き出てきて、光が無くなった直後にカービィはその場に着地した。
見ればカービィは頭に忍者頭巾を被っており、背中にはカービィの身体と同じくらいの大きさの刀を背負っていた。
「な、何だ?あの姿は?カービィが突然光りだしたと思ったら、姿が変わって....?」
「あれぞ、ニンジャカービィ。」
「に、ニンジャカービィ?て事は、あれがフーム達が言っていたコピー能力か....!?」
「....これで思い切り戦えるな。」
「ど、どういう事だ!!」
「俺はその姿のカービィにやられた。忍者の力をコピーして俺を倒したというのなら、同じ忍者として戦い、そしてその姿の貴様を倒す事で、俺のリベンジは達成されるのだ、カービィ。」
「ポヨ?」
「あいつ、わざと手裏剣を吸い込ませたというのか。どうりでさっきから手裏剣しか投げて来ない訳だ....!」
「....わざとニンジャカービィに変身させるとは、余程の自信があるのだろう。どんな秘策を隠し持っているのか。」
「カービィ....。」
フームが心配そうな表情を浮かべる中、カービィはただじっとヤミカゲを見つめている。
「....ポヨ!」
カービィは何を思ったのか、突然その場から飛び上がり、ジャンプを繰り返しながら村の外へ跳んでいった。
「カービィ!?」
「何処に行くんだよカービィ!!」
「どうやら場所を変えたい様だな。面白い、その誘いに乗ってやろう。」
すると、ヤミカゲもカービィについていく様に高くジャンプして、同じく村の外へ跳んでいった。
「ヤミカゲの奴、カービィについていったぜ!?」
「多分アレだろ、ここだと戦いにくいから場所を移したんじゃないか?」
「ここで戦っては村人達も巻き添えを喰らってしまう、それで移動したのだろう。」
「とにかく、早く追いかけなきゃ!」
「待て、フーム達はここに残った方が良い。俺が行く。」
「でもカービィが!」
「あいつはこれからヤミカゲと戦うんだ、そこはこれから戦場になる。丸腰でそこに行っても巻き添えを喰らってしまうぞ。」
「だからと言って、ここでじっとしてられない!!」
すると突然、フームはカービィ達が向かった場所へと走っていった。
「お、おいフーム!!」
「俺も行くぜ!友達が戦うってのに黙って待ってられるか!」
そう言うと、ブンも同じくカービィ達の所へ走っていった。
「ブン!!」
「私達も行くぞ。」
「メタナイト卿!?止めないんですか!?」
「待てと言われて待つ者達ではない。それにいざとなれば、私が守る。」
「....しゃーない、俺も行くか!どうせ刀を取り戻さなくちゃならないしな!!」
そう言って、カズマもメタナイトと共に走り出した。
自分の大切なものを取り戻す為、そしてこれから始まる戦いをこの目に焼き付ける為に....。
☆
ププヴィレッジの外れの開けた原っぱでカービィとヤミカゲは向かい合っていた。
二人はそれぞれ刀を構えており、微動だにしないまま互いに出方を窺っていた。
「成る程、ここを貴様の墓場に選んだ訳か。」
「........。」
「ナイトメアの事等関係ない、俺は貴様に復讐する為に修行を重ねてきた。今こそその成果を見せてやろう。」
「ポヨ!」
ヤミカゲは八方手裏剣を構え、カービィ目掛けて投げつけた。
村で投げてきた時よりも更に速度が上がっている。
「ふっ!」
すかさずカービィもクナイ手裏剣を投げて応戦する。
二人のちょうど中間辺りで二つの手裏剣がぶつかり合い、攻撃が相殺された。
「ふっ!はっ!」
直後、カービィはその場で刀を振り、刀身からビームをヤミカゲ目掛けて飛ばした。
しかし、ヤミカゲは左にステップしてビームをかわし、カービィに向かって目にも止まらぬ速度で走り出した。
目の前まで近づくと刀を構えて右脇を狙い、横に振り抜いた。
「!!」
すかさずカービィも刀で攻撃を受け止める。
そのまま片手で構えた刀で
「むっ!」
ヤミカゲは咄嗟に後ろにステップして攻撃をかわした。
直後、再び八方手裏剣をカービィに投げつける。
これに対し、カービィは刀で手裏剣を弾き、ヤミカゲに向かって走り出した。
「刀での攻撃だろう!それくらい読めているぞ!」
ヤミカゲは次の攻撃に備えて刀を構えた。
ところが、一瞬にしてカービィの姿が消えたのだ。
「なっ!?」
何処に消えた?
そう思った時には既にカービィはヤミカゲの後ろに立っていた。
後ろを振り向こうと足を上げた直後、ヤミカゲに幾つもの斬撃によるダメージが走った。
カービィはニンジャの技『みじんぎり』でヤミカゲに目にも止まらぬ早さで何度も斬撃を浴びせたのだ。
そう、カービィは消えたのではない、肉眼では捉えられない程のスピードで動き、ヤミカゲを攻撃したのである。
「くっ!」
不意を突かれ、一瞬怯んだヤミカゲはカービィの方に振り向いた。
「やるな、カービィ。貴様も相当腕を上げた様だな。だが、本番はこれからだ!」
「ポヨ!」
「
そう叫んだ直後、ヤミカゲは左手を口元に引き寄せて息を吸い込み、カービィ目掛けて思い切り吹いた。
するとヤミカゲの口元から炎が噴き出して、カービィを焼きつくそうとした。
「!!」
カービィは空高くジャンプして炎をかわし、上昇した後ヤミカゲ目掛けて急降下、『ニンジャキック』を浴びせようとした。
「甘い!!」
ヤミカゲは地面に煙幕を放った。
煙が舞い上がり、カービィは咄嗟に空中で攻撃を中断し、そのまま地面に着地するも煙に巻き込まれた。
煙のせいで周りが見えず、辺りを見渡しても何も見えなかった。
シュッ
何か音が聞こえた。
直後、直感で危険を察知したのか、カービィは音が聞こえた方向に振り向きながら刀を振り抜いた。
カキンッ
何かを弾く音が聞こえた、手応えも感じる。
すると、地面に何かが落ちてきた。
見れば八方手裏剣、ヤミカゲが放ったものだろう。
そう、ヤミカゲは煙幕を放った場所に向かって離れた場所から手裏剣を投げて攻撃していたのだ。
カービィは再びその場からジャンプして、煙幕からの脱出を試みる。
「そこだ!!」
「!?」
カービィが飛び上がったのを見計らって、ヤミカゲは八方手裏剣を投げつけた。
カービィは咄嗟に刀で防御するも、不意を突かれて焦ったのか空中でバランスを崩した。
そのまま落下していくのをヤミカゲは見逃さず、カービィの落下地点へと走り出し、そのままカービィに掴み掛かった。
「貴様の技、使わせて貰うぞ!」
「ポヨ!?」
「いずな落とし!!」
そう叫んだ直後、ヤミカゲはカービィを掴んだまま空高く飛び上がった。
上昇した後、今度は地面に向かって急降下していく。
そして勢いを殺さないまま、カービィを地面目掛けて投げ飛ばした。
カービィはそのまま地面に直撃し、大ダメージを喰らってしまった。
頭を強く打ったのか、カービィは起き上がる事無く、そのまま目を回して倒れていた。
「カービィ!!」
「カービィがやられてる!?」
「さっきヤミカゲがカービィを掴んで飛び上がった所は遠くから見かけたが、一体....!?」
「....まさか、あれはいずな落とし!?ヤミカゲが仕掛けたというのか!?」
「おっと、野次馬がやって来たか。」
ヤミカゲが後ろを振り向くと、そこにはフームとブン、カズマ、そしてメタナイトがやって来ていた。
誰もが驚きの表情を隠せないでいる。
「いずな落としって、カービィの技でしょ!どうしてヤミカゲが!?」
「この俺を甘く見ていた様だな。この程度の技、一度見ていれば真似をする事等容易い。」
「汚えぞ!カービィの技をそっちが使うなんて!」
「ふん、使えるものなら何でも利用する、それが忍者だ。」
「....上等じゃねえか、ここは俺がいく。」
「え!?でもカズマ、相手はカービィを....!」
「追い詰めてるから何だってんだ。確かに俺なんかの実力じゃあ、カービィには遠く及ばないかも知れない。けど、俺はアンタ等と同じなんだよ。」
「お、同じって....?」
「この状況をただじっと指をくわえて見てられる程、俺ァ人間出来て無えんだよ....!!」
カズマはそう言い放つと、右手に持っている木刀を構えた。
見ればカズマの構えは、木刀を片手で持ったまま腕をピンと真っ直ぐ伸ばし、剣先を相手に向けるだけという、端から見ればかなり変わった構えをしている。
「何だ?その構えは。」
「生憎と、俺の剣は我流なもんでね。殆どテキトーに振り回してるだけなんだわ。」
「そんな拙い剣でこの俺を倒せると?」
「んな事言ったってしゃーねえだろ。お前が持ってるその刀、取り戻さなくちゃならねえからな。」
「言っただろう、それは無理な話だ。これは俺の得物として使わせて貰うのだからな。」
「なら力ずくで....ってのはお決まりか。」
「勇敢と無謀は違うぞ?」
「知ってる。」
そして双方共に睨み合う。
ヤミカゲは刀を正眼に構え直し、対するカズマはさっきと同じ構えをしている。
「大丈夫かしら....?」
「カズマの奴、木刀何かで勝ち目あるのかよ?」
「........。」
三人が見守る中、先に動いたのはヤミカゲだった。
俊足の勢いでダッシュしていき、カズマに突きを喰らわそうとした。
それをカズマは軽く右へ受け流し、一歩前に踏み込んで左手でストレートを放った。
それをヤミカゲは片手で受け止め、攻撃を防ぐ。
しかしすぐさまカズマはヤミカゲの額目掛けて思い切り頭突きを喰らわす。
それをまともに喰らったヤミカゲは一瞬怯んで態勢を崩す。
その隙を突いてカズマは右足でヤミカゲを蹴りあげて、3メートル程吹っ飛ばした。
そのままヤミカゲに向かって猛ダッシュしていき、斜め上から木刀を振り落とす。
しかしヤミカゲは刀でこれを防御、そのまま攻撃を受け止めた勢いを利用して後ろに後退し、すかさず八方手裏剣を投げつける。
カズマはこれに対して木刀を振り回して手裏剣を弾く、ヤミカゲからの手裏剣を全て弾いた後、再び先程と同じ構えをした。
「少しはやる様だな、この俺の動きについてくるとは。」
「これでも少しは経験積んでるんだよ、伊達に旅を続けてた訳じゃねえさ。」
「だが、お前の武器はその木刀だけ、こちらは刀だけではないぞ。」
「そうなんだよなぁ。さて、どうしたものか....。」
「妙に冷静だな。何か隠し玉でもあるのか?」
「んなもん無えよ、俺はお前らみたいに人間離れしてる訳じゃねえんだよ。」
「....ふん。」
「さーてと、マジでどうすっかねぇこれ....。」
二人の戦いを遠くから見ているフーム達は驚きの表情を浮かべていた。
尤も、メタナイトに至ってはただ静かに戦いを見守っているのだが。
「カズマってあんなに戦えたんだ....。」
「ヤミカゲ相手に一歩も引いてない!」
「だが、型に填まってない。それも荒々しい。彼の剣は確かに我流の様だ。」
三人がそんな評価を出している中、ヤミカゲは突然扇子を取りだし、カズマに向かって扇いだ。
「....何をしている?」
「なーに、さっきの煙幕が少々濃すぎた様でな、煙たいものだから扇いでるんだ。」
「この状況下でか?流石に油断が過ぎると思うぞ?」
「油断?これは余裕というんだ。」
(....妙だ、何だって戦闘中にそんな事をする必要がある?罠か?それともホントに舐めてんのか....。そもそも少しそよ風が吹いているのに、ただ少し扇子を扇いだくらいで何が....?)
行動の意図が読めず、思案していると、何かを察知したのかメタナイトはカズマに向かって叫んだ。
「いかん!伏せろ!」
「ッ!?」
それを聞いたカズマは咄嗟にその場に伏せた。
一体どうしたのかと考え、一瞬、一つの案が脳裏を
「まさか、毒!?」
「ふっ、よく見抜いたな。これは扇に予め仕込んでおいた毒を風に乗せて相手に吸い込ませる。忍法・
「妙な小細工しやがって....!」
「さて、立ち上がってこのまま戦闘を続ければ、例え息を止めてたとしても長くは止められまい。俺の風神の術で風を操れば常に貴様の周りに毒を漂わせる事が出来る。」
「何....!?」
「おっと、助けを求めよう等と考えない事だ。メタナイト達も俺の毒と風神の術がある限り、状況は変わらん。そして貴様はまともに動けない、絶好の的だ。さてどうする?困ったな?」
「....チッ!!」
身体を伏せた状態から身動きが取れないでいるカズマ。
そんな彼にヤミカゲは八方手裏剣を構えている。
今投げられるとまともに喰らってしまうだろう。
「や、やばいんじゃねえか!?このままじゃやられちまう!」
「メタナイト卿!!」
フームとブンが心配する中、メタナイトは....。
「....心配するな、彼等なら大丈夫だ。」
この状況下で『彼等』の勝利を確信していた。
ゴォオオオオ!!
「「!?」」
突然カズマ達がいる場所に突風が吹きつけてきた。
突風によってヤミカゲが放った毒が跡形も無く吹き飛ばされたのだ。
(突風?さっきまでそよ風しか吹いてなかったのに一体?....偶然?....いや、何かおかしい。これは....。)
戸惑っているカズマは何かに感づいたのか、ふと後ろを見てみると....。
「........まさか、お前か?」
「ポヨ!」
先程、ヤミカゲに気絶させられた筈だったピンク色の星の戦士が、そこに立っていた。
「カービィ!気がついたのね!」
「まだニンジャのままか、はぁぁ、もうダメかと思ったよ。」
「大量の空気を吸い込み、それを一気に放出して毒を吹き飛ばしたのだろう。」
フームとブンが安堵する中、メタナイトは冷静に状況を分析していた。
一方ヤミカゲとカズマは驚きの表情を隠せないでいる。
「いつのまに起きてたんだよ?てかあんな事も出来るのか、凄ぇな。」
「ポヨ!」
「チッ!まさか起きていたとは!」
「そういやさっき俺に仕掛けたあの毒の術、何でカービィにはしなかったんだろうってちょっと気になってたんだが、成る程。あんな事されちゃあそりゃ無駄に終わるわな。」
カズマは一人でそう納得していると、カービィはカズマの前に立った。
再びヤミカゲと戦うつもりなのだろう。
「ふん、もう一度俺と勝負するつもりか?」
「ポヨ!」
カービィが力強く返事をした後、カズマが会話に割って入ってきた。
「まぁ待てよ、俺にもやらせておくれよ。」
「ポヨ?」
「何、別にアンタの邪魔をするつもりは無えさ。俺はあいつに随分世話になったからな。ここらでお返しさせて貰うだけだ。」
「....ポヨ!!」
「....OKって事で良いんだよな?心配するな、せいぜい足引っ張らない程度には努力するからさ。」
すると、ヤミカゲは余裕ぶった態度で横槍を入れてきた。
「二人で手を組んだ所でどうなると言うんだ?俺が勝利するという事実には何も変わりはない。」
「....変わるさ。」
カズマはそう言うと、カービィの左側に並んで立った。
「さーてここで問題でーす。1+1の答えは何になるでしょう?」
そして、二人の若者はゆっくりとそれぞれの武器を構え、こう答えた。
「答えは2だ。補習して出直して来い。」
「ポヨ!!」
直後、二人は行動を起こした。
カズマはヤミカゲに向かって猛然と走りだし、カービィは後ろからクナイ手裏剣を投げて援護する。
カズマよりも先にクナイがヤミカゲに向かって襲い掛かる。
「ふん!」
ヤミカゲは刀でクナイを受け流す。
「オラァ!!」
カズマはその隙を見逃さず、ヤミカゲの足元を狙って木刀を振り抜いた。
「ッ!!」
ビシィッ!!という音が鳴り響いた。
攻撃を受けたヤミカゲは痛みに顔を歪めるも、すぐさま煙幕を地面に投げてその場から離れる。
「また煙幕か!」
カズマはヤミカゲを見失い、辺りを見渡すが何も見えない。
すると、カービィがまた大量の空気を吐き出して、煙幕を吹き飛ばした。
「....思ったんだが、アンタって風船みたいだって言われないか?」
「ポヨ?」
そんな無駄口を叩いてるうちに遠くからヤミカゲが八方手裏剣を飛ばしてくる。
二人はそれぞれかわし、受け流したりと手裏剣による攻撃に対応する。
「やっぱ飛び道具無いときついなこりゃ!」
「ポヨポヨ!」
「え?何で木刀に指?っていうか手ェ指してんの?....あ、そうか。」
何かに気がついたカズマはヤミカゲに向かって走りだした。
「真正面から突っ込んで来るとは、串刺しになりたいか!!」
「ウォオオオオ!!」
ヤミカゲは更に八方手裏剣を投げ込んで来る。
対してカズマは木刀を振り回しながらヤミカゲに向かって更に速く走りだした。
何枚かかすったりしたが気にせず突っ込んで行く。
「オリャア!!」
目の前まで近づくと、カズマは木刀を横に構えて、力一杯振り抜いた。
「小癪な!」
これに対してヤミカゲはジャンプして攻撃をかわす。
しかし、さっき足を攻撃されたからか、さっきまでよりあまり高く飛んでいなかった。
(この状況だと、次にカービィがクナイで迎撃してくるか!)
ヤミカゲは空中で咄嗟にカービィの方を見てみるが、カービィはクナイを構える気配すら無かった。
「そこだァ!!」
「何ッ!?」
ヤミカゲはカズマの方を見ると、彼はヤミカゲ目掛けて木刀を投げつけていた。
飛んでくる木刀に気がついた時には既に遅く、ヤミカゲはもろにダメージを喰らってしまった。
「グァッ!?」
攻撃を喰らったヤミカゲは空中で態勢を崩し、そのまま真っ逆さまに落下していく。
「カービィ!今だッ!!」
カズマは大声でカービィにそう叫ぶと、カービィはヤミカゲの落下地点へと走りだし、そこで落ちてくるヤミカゲをキャッチした。
「は、放せ!」
「いずな落とし!!」
カービィはそう叫ぶと、ヤミカゲを掴んだまま空高くジャンプした。
遥か上空まで上昇すると、そのまま真っ逆さまになって急降下していく。
そして落下の勢いを殺さぬまま、ヤミカゲを地面目掛けて投げ飛ばした。
ヤミカゲはそのまま何も出来ず、地面に叩きつけられた。
「ガアァ!!」
ヤミカゲは立ち上がれずに倒れ伏した。
そのままヤミカゲはピクリとも動かない。
「........。」
カズマは倒れているヤミカゲに歩み寄る。
「もう一つ教えておいてやる。こういうのをバカの一つ覚えっていうんだよ。ここテストに出るからな。どっかの学校で。」
そしてヤミカゲの傍にしゃがみ込み、彼が手に持っている刀と背中に背負っている
「つーかまえた。鬼ごっこはもう終わりだ。....しっかし長かったなぁ、ここまで。」
そう呟いていると、ヤミカゲがゆっくり顔を上げ、起き上がった。
「!!」
カズマはすぐさまその場から後ろにステップして離れる。
するとヤミカゲはふらつきながら立ち上がった。
「ハァ....ハァ....グッ!?」
「....あんだけの攻撃喰らってまだ立ってられるのかよ、忍者ってのはここまでタフなのか?」
「....ここまで俺を追い詰めるとはな、どうやらここまでの様だな。」
「観念するか?」
「....だがそう簡単に捕まる様では忍者失格だ。」
「ならどうするって?」
「....貴様、カズマと言ったな?その名を覚えておいてやろう。そしてカービィ、この借りはいずれ返す。」
直後、ヤミカゲはその場で煙幕を起こし、そのまま煙の中へと消えていった。
「!?」
その煙はすぐに晴れて、その場にいた筈のヤミカゲは、既に姿を消していた。
「ポヨ?ポーヨー?」
「....逃がしたか。」
ヤミカゲは再び姿を消した。
その場には二人の戦士、二人の姉弟、そして一人の騎士が残っていて、心地良いそよ風がそれぞれの頬を優しく撫でたのだった....。
御閲覧ありがとうございます。
いやぁ書いててものっそい時間が掛かりました。
戦闘なんてどんな風に書けば良いのかわからないものでGESから、あれこれ思案してるうちにもう真夜中でGES。
まぁ書いてて楽しいので構わんのでGESが。
文字数も9630文字と、今までで一番の記録になっちゃいました。
読んでる方としてもかなり長く感じたかと ;
まだまだ初心者故、拙い所もありますが、もしまた次回もお付き合い頂ければ幸いです。
それでは、これにて失礼します。