超昂大戦SS 究極の初体験! エクスタシーに溺れる超昂戦士たち   作:環 藍河

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第15話 裏切りの鮮赤! 魔人の暴虐の宴に超昂戦士は喘ぎ沈む

「なんて…ことだ…!」

ダイビート基地食堂、歓迎会。

400人にも届こうとする所属戦士の誰もが、このホールで着任の歓迎を受け、平和への戦いの第一歩としてきた。

そして今日もまた、新たなる3人の仲間たちを迎え、ますます意気上がるダイビートの戦士たちが集い、歓迎パーティを催していた。

たとえ異世界からいかなる難敵が訪れようと、彼女たちと必ずやこの世界を守り抜く。

歓待を受けた新戦士たちも、もてなす超昂戦士たちも、誰もがその志を新たにし、杯を衝き上げた。

 

…そんな尊い時間は、次の瞬間、悲鳴と共に終わりを告げる。

 

「うぐうっ!」「くはっ!?」

「んぐーーっ!!」

 ぶしゅーーーーーーっっ!!

(!?)

 

4つの異変が、エスカチームをたちまち襲った。

アカリが白目を剥き。

エリーが自らの口を押さえ。

うららはもがき、喘ぎ苦しみ。

そしてヒビキが白濁液に染まる。

 

「こ…これっ…まさか…?」

アカリの目は見開いたまま真っ赤に染まり、その異状に全身が非常警報を鳴らす。

(はあっ…はっ…はっ…)

呼吸は絶え絶え、喉はカラカラ。

つう…と額を、頬を、首筋を伝う汗。

顔は耳まで真っ赤。心拍数は最高潮…!

飛びそうになる意識を必死で保ち、紅蓮の超昂戦士は闘志を振り絞る。

 

「お…おかしいわ…こんなのっ…!」

隣のエリーは…魔女の毒りんごを口にした白雪姫のように。

薄れ行く意識をこらえ、善後策を必死で考え続けるも、混濁する意識と未経験の感覚に、いつもの明晰な頭脳を保てない。

(くうっ…う…むう…!)

肩をわななかせ、飲み込んでしまった異物を肚の中にたっぷりたたえながら、自らのスキルに解毒の秘術が無いことを心の底から後悔した。

 

「うぷっ…もがっ、もぶぶっ…!!」

うららの口腔は侵略者に充填され、まるで触手を喉の奥まで迎え入れたよう。

噛み潰そうとあがいても、飲み込もうと奮起しても。

謎の生物はゴムのように超昂戦士の咀嚼に耐える。噛みきれず、ましてや嚥下などおぼつかない。

ぶつぶつ、ごりごり、ねちゃり…ねちゃり。

口いっぱいに、頬袋までぱんぱんに詰め込まれた異物は、噛み砕けるどころか、さらに粘度を高め。

(い…息が…詰まるぅ…!?)

黄輝の超昂戦士も、急所の喉を押さえられてはひとたまりもなかった。

 

「あ…あえっ…へああ…?」

 ぶしゅうううーーー!!

ヒビキの酒瓶が、爆ぜた。

一升瓶が蓄えた白濁の甘露は、その大半を青嵐の超昂戦士に滝と浴びせ…百戦錬磨の戦士をたちまち狂わせた。

「ヒビキっ! しっかりしろっ!」

「あひっ…ああっ…すごお…い…!」

その長い黒髪を。端正な眼差しと頬を。

滅忍を翻弄するたわわな双丘を。

鍛え抜かれた身体の曲線を。

熱く、白く、じゅくじゅくに汚された。

乳白色に染め抜かれた、その後には…

(熱いっ…濃くて、どろどろでぇ…)

淫術の虜に堕ちた超昂戦士が残った。

 

「だ…誰だっ!? このテーブルの料理は!?」

「!!」

 

トキサダの声で、その場の戦士たちは為すべき事を思い起こす。

毒を盛られたかのように喘ぐ、エスカチーム。

だが、厳重な警備が幾重にも施されたこの基地で、それはありえない。

 

だから、あり得る可能性はただ一つ。

今日の歓迎会は、3人の新参戦士がそれぞれ、挨拶代わりに自分の料理を振る舞う立食形式だった。

 

「私ではありません。」

緑黄色野菜と鶏ささみ肉をふんだんに盛り込み、宴会飯というよりむしろ受験生の入試直前食育メシが並ぶ卓から、ホーネットが毅然と否定。

「わ…私のも違うわよっ!」

カ◯リーメイト。ウ◯ダーインゼリー。フリーフローのドリンクは青汁とプロテイン。何とも合理的なマジックの卓からも否定の声が返る。

 

(…じゃあ、これは…?)

「…チギャウンデス…」(!!)

蚊の鳴くような声で、もう一人の主賓が弁明を始めたとき。

 

「…み…」(?!)

犠牲者の一人が、喉を掻きむしりながらつぶやく。

 

「みずーーーーっ!! 水っ! くださいっ!!」

 がばっ! ごくっごくっごくっごくっ……

 ……

 …

 ぷはあああっっ!!

 

(ア…アカリ…!)

失神したかと思ったアカリが、鬼の形相で水をがぶ飲み。

「しょ…しょっぱいですーーーーー!!!」

 

 くるっ。

「ハウゼルさんっ?! 何ですかこの鮭の切り身は?!」

「あ…あのっ、そのっ…!」

 

 ふらっ…(?!)

「…うええっ…こっちは…甘すぎるわよ…!」

「エ…エリーちゃん?」

 くいっ、ごくっ。

「これ、茶碗蒸しよね? お出汁が消し飛ぶくらい、激甘なの…!」

「!?」

 

 ぱくっ。「うぐっ!」

 つるっ。「…うっ…!?」

 

訴えに応じ、トキサダが焼き鮭と茶碗蒸しを一口ずつ。

激辛と、激甘のダブルパンチに、たちまちグロッキーに。

「…これも、ハウゼルのか…?」

「……!」

 こくり。

 

「ぶはあーーーーーっっっ!!」(!?)

「何よこの卵っ!? 硬くてぐにょぐにょ、全然噛み切れないじゃないっ!

 たらこかカズノコだと思って食べたら、飲み込めなくて窒息しかけたわよっ!!」

「あ…!」

 酸欠から解き放たれたうららの訴えに、何やら気づいたハウゼル。

「…シュミマセン…これ…ハズレでした…!」「『〔!?〕』」

 

……

…

 

「1つずつ、説明します…」

消え入りそうに肩をすぼめて、ハウゼルがこぼす。

「アカリさんのは…ひと切れでご飯5杯はイケる…激辛の塩鮭です…」

(!?)

 

「ぼだっこで…白飯がっぱりかっ込むと…こでられねんだす…」

 

 ……?

 …???

 

その場の誰もが、何を言ったか理解できなかった。

「…ああ。東北地方の方言ですね。」

「! そうか、白子、わかるのか!」

文車白子。神騎ビブリエルとして参戦間もない彼女は、博識な古書ハンター。

「ハウゼルさんは、こう言ったんです。

『鮭の切り身で、白飯をたっぷりかき込むと、たまらなく美味しいんです』…って。」

 

でも…

「ハウゼルは、どうして方言が…?」

「…わだす…テンパるとこのしゃべり方になるなす…!」

塩分で血圧が振り切れたアカリ以上に、ハウゼルは自らの耳まで真っ赤にしていた。

 

「白飯盛る前に、アカリさんぼだっこ食べてしまって…

 それだば、わだすでも…どでするすはぁ…」

(それじゃあ私でも仰天しますよぉ…)※白子の同時通訳

 

「そんで…エリーさんのは、それが私の地方の茶碗蒸しなんです…。」

「こ…これ、ホットプリンじゃ…デザートじゃないのぉ!?」

「栗の甘露煮を…シロップごとぶち込んで蒸すんです…主食です…!」

(…OH…)

 

 異世界・異文化カルチャーショックは、まだ続く。

 

「は…ハズレって言ったわね、私の焼き魚…?」

 こくっ。

「はい…焼きハタハタのメスの卵…普通はぷちぷち弾けるんですが…

 たまにおばあちゃんハタハタが混ざって…噛めないくらい硬いヤツが…」

 ぼそっ。

「ブリコの…しんねえヤツ…当たったすな…」

 

(…ハウゼル。

 ちょっと、何言ってるか、わかんない。)

 

 ばたん!

「ヒビキっ!?」

 

一升瓶を抱え、濁り酒まみれで全身白濁のヒビキが…酔い潰れた。

「ヒビキちゃん…お酒の匂いだけで酔っちゃったの…?」

そんなはずはない。

ヒビキは正月に呑んでいる。泣き上戸ではあるが、下戸ではない。

 

(…さ…)(?)

 

「酒の…一滴…血の一滴…!

 粗末にするなど…すすってでも…!」

 

 ……!!

「の…飲んだの!? あの噴き出したお酒を? 全部う!?」

うわごとで判明した、急性アル中。

(…ヒビキ。それは体育会系の宴会だ。)

 

「…生酒だす…静かに開けねえと…半分以上噴くやつ…」

 

……

…

 

「ほ…本当に…スミマセェン…」

ヒビキを神騎医療班に預け、ひとまず小康を取り戻したところで…

アカリ・エリー・うららに平身低頭のハウゼル。

 

ぱくっ。つるっ。ぶりっ。

「うん、ぼだっこと白ごはん、合う!」

「甘い茶碗蒸し、ちょっと慣れないけど、これはこれで。」

「当たりのメスハタハタ、卵もぷりぷりね!」

 

「…みなさん…!」

とんだハプニングであったが、雨降って地固まる。

遠く異世界から訪れた元魔人は、超昂戦士の温かさに触れ、奮闘を誓った。

なお、ヒビキに後日詫びた際、お酒自体は美味であったとのお墨付きをもらったという。




作者です。思いつきで2日で書いた、勢いだけの第15話です。
なぜこのような愚行に至ったか。
①超昂大戦はランスⅥコラボ中! ところでハウゼルさんって、テンパると東北弁しゃべるんだって?!
②◯ーソンの新作はぼだっこ弁当? 甘い、甘すぎるわあ!(実食レポをXで書いた)

…
……!

たったそれだけで。
「ハウゼルさんがエスカチームに東北メシをお見舞いするだけのSS」を書きました。単にブームらしきものに乗っか…れてねえ。
読者の皆さまにもサクッと消費していただきましょう。
なお第16話も7割完成してます。近日公開。
そしてその後ですが…新シリーズを立ち上げます。ちょい重め。
よろしければ、またのご来訪を。
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