AC6の世界って多分ラミーの下にランク圏外がゴロゴロいるんですよね。
そんなランク圏外たちに思いを馳せながら書きました。初投稿です。
プロローグ
夜通しランクマをやって、寝落ちしたと思ったら、なんかコクピットみたいなところに座っていた。しかも撃墜されたっぽい感じの。
とりあえず脱出レバーらしきものを引き、機体の外に這い出す。
するとそこは建物の屋上らしき場所だった。
辺りを見渡す。眼下には、水没した街並み、見上げれば、空を埋め尽くすような巨大構造物が広がっていた。
この光景には見覚えがある。前に見た時よりも、随分と大きく見えたが。
「汚染市街だ…」
間違いない。ここはルビコン3、俺はAC乗りに転生したというわけだ。
続いて、今しがた自分が這い出てきたACを見やる。
青白い火花を散らしながらうつ伏せに倒れるそれは、アーキバスとシュナイダーの混成フレームのようだ。
傍らにはレーザーライフルが落ちている。
どこかで見た機体構成だが、思い出せない。
頭を捻っていると、服のポケットに携帯端末があることに気づいた。
起動してみると、見知ったオールマインドのロゴが表示され、続いてプロフィールらしき画面が表示された。
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登録番号:Rb37
識別名:モンキー・ゴード
ランク:--/-
所属:独立
・ライセンス失効まであと30日
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モンキー・ゴード。思い出した。初ミッション「密航」で残骸になっていたヤツだ。
ランク圏外で、ウォルターからも「目当てのものではない」と捨て置かれた独立傭兵。
独立傭兵のクセに、アーキバス系列のパーツばかり使っているのが印象的だった。
胸が躍った。ランク圏外という点に若干の不安はあるが、ACプレイヤーとしては夢の独立傭兵ライフを手に入れたのだから。
俺は期待に胸を膨らませつつ、オールマインドへの認証を済ませて安否不明状態を解除し、機体と自身の回収を要請するのだった。
「おまえさん、また随分こっぴどくやられたもんだな」
作業着を着た壮年の男がそう言った。
端末に残されたメッセージ履歴を見たところ、モンキー・ゴードという男はアーキバス系列の製品に並々ならぬこだわりを持っていたが、正規品を買うだけの金もなかったようで、ジャンク屋と懇意にしていたらしい。この男はそうしたジャンク屋の一人で、多くのアーキバス系列製中古パーツを融通してもらっていたようだ。
「直せるのか?」
「無理だな。中身が完全にいかれちまってる。バラして売り払った方がまだマシだろう」
マズいぞ。さっき端末で俺の口座を確認したが、AC一式を買えるような金はなかった。新しい機体を調達できなければ、俺の独立傭兵ライフはいきなり頓挫することになる。
「売り払った金で新しい機体を調達できないか?」
「おいおい、アーキバス系がいくらするのか忘れちまったのか?だいいち壊れた機体を売った金でまともに動く機体が買えるわけないだろ」
「いや、アーキバスじゃなくてもいい…BAWS製の旧式でも、ジャンクでもなんでもいいから、最低限動くやつを買えないか?」
「…どういう風の吹きまわしだ?明日は空からコーラルでも降ってくるんじゃないかね」
信じられないものを見るような目で見られた。元の俺はどんだけアーキバス系列にこだわってたんだ?
「…それはともかく、用意できるか?」
「…ああ。どこのでもいいなら用意できるだろう。なんせアーキバスのは高い。これだけボロボロでもそれなりの値で捌けるだろうからな」
アーキバスの製品ってそんなに高かったのか。購入可能なパーツをすべて買い占めてから長いので忘れていた。しかし、そんなに高いなら、いくらジャンク品とはいえランク圏外の傭兵に一式を揃えられるのか?
それとなく聞いてみるか。
「いやーそれにしても、我ながらよくこいつを買えるだけの金を稼いだもんだ。今日でお別れとなると名残惜しいね」
「…おい、マジでイカレちまったのか?コーラルでもキメたか?」
えっ
「「俺がヴェスパー部隊のエースになるための先行投資だ」だとかなんとか言って、借金して買ったんだろうが!ちゃんと返済したんだろうな?」
マジかよ… で、でも、すでに返済済みかもしれんし!
その時、ポケットにいれてあった端末が震えた。どうやらメールのようだ。
メールを開いてみれば、そこには、15日以内に借金1,000,000COAMを完済しなければ、全資産を差し押さえるという旨の最後通告が記されていた。
こうして、俺の夢にまで見た独立傭兵ライフが始まったのである。
モンキー・ゴード(真)のアーキバス系列縛り機体は犠牲になったのだ…
どうせなら作中で名前の出ているランク外傭兵にしたいけど、モンキー君の機体は木っ端傭兵にしては高級すぎると言うジレンマの犠牲にな…