本編の余韻とかがブチ壊しになる可能性があるのでご注意ください。
時系列的には、「第2工廠警備」の直後あたりから分岐します。
失踪
突然だが、俺の独立傭兵ライフは終わりの危機に瀕していた。
原因は……まあ単純なことだ。
そう、債務不履行である。
先日のBAWS第2工廠での警備任務、その最中に襲撃してきた
だが、その後の労使交渉……という名の強請りで盛大に交渉失敗して思うような報酬を得られなかった結果、俺はあっさりと首が回らなくなった。
まったく世知辛いものだ。
ハンドラー・ウォルターの猟犬がいかに好待遇だったか、ここにきて痛感したと言っていい。
閑話休題。
そうして始まったのは、全資産を凍結され、借金取りに追われる日々だ。
いくら武力があろうと、インフラを抑えらればどうしようもない。
なりふり構わず略奪でもしようものなら、それこそ世界の敵だ。
そんな、どうしようもない危機的状況。いよいよ捕まって借金のカタに売られようという時。
ある人物(?)から、救いの手が差し伸べられた。
「登録番号 Rb37、識別名 モンキー・ゴード。我々『オールマインド』が、貴方の債務を全額肩代わりいたしましょう」
……コイツである。なんで?
……状況を整理しよう。借金取りに追われる日々を送る俺のもとに、ある時1つのメッセージが送られてきた。
曰く、貴方を匿う用意があるから、所定の場所まで来いと。
正直怪しさしかなかったが、それに縋らざるを得ない程に俺は追い詰められていた。
で、指定された施設に入った瞬間、どこからともなく聞こえてきたのがさっきのセリフというわけだった。
「……正直ありがたいが、どういう風の吹き回しだ?」
「わかりませんか? 我々は貴方を
「…………」
「これも、ジャンクAC単機で
「ああ、そういう……」
……晴れて、俺も首輪付きという訳だ。
だがまあ、変わらずACに乗って戦えるというのなら、さして悪い話でもないとも思った。
「まあ、いいだろう。どうぞよろしくな、
「……ええ、色好い返事をいただけて、何よりですね」
こうして、俺の独立傭兵改め首輪付きライフが……
「そうと決まれば、早速手術に入りましょうか!!」
「うん?」
突然の爆弾発言に対し具体的な反論を返す間もなく、流れてきた睡眠ガスによって俺は意識を失った。
「手術完了です! 我ながら完璧な造形美ですね……」
はい。
目が覚めたら、身体は見る影もない有様になっていた。
「……オールマインドさん?」
「何でしょうか」
「なんでこんな身体にする必要があったんです?」
「……可愛いでしょう?」
見る影もなくなった身体の具体的なディティールについては言及しないが、一言で言うと……そう、「樹大枝細」だ。
「……この
「大きければ大きいほどいいのでは?」
「……………」
「まあ落ち着いてください……これには、ちゃんとした理由があるのですよ」
前述の理由はちゃんとした物じゃあないと認めてないか、それ。
「貴方は現在、『オーバーシアー』という組織に目をつけられているということはご存じですか?」
「…………!」
……そういう理由か。俺はこの前グリッド086から逃走する際、ハッタリとして『オーバーシアー』の内情に関する情報を話してしまった。
彼らに目をつけられるのは何ら不自然ではないし、刺客を差し向けられる可能性も十分にあるか。
なら別人になってしまうというのはアリだ……こんな身体にする必要性は分からないが。
「なるほどな」
「……ええ、そういうことです。これよりオールマインド管理権限によって独立傭兵モンキー・ゴードの記録を全て抹消、貴方には別の身分で活動していただきます」
「……いや、いきなり抹消したら怪しくないか? まずは安否不明状態にしてからライセンスを失効、頃合いを見て消した方が自然では」
「あ、そうですね。そうしましょうか」
……うーん。大丈夫かな、この黒幕。
「ま、まあそれはともかく、貴方には新たな機体を組んでいただきます」
確かに、それも必要だな。同じ機体を使い続けるわけにもいかないし、こっちとしてもジャンクACから脱却できるのはありがたい。
「分かった……使えるパーツは?」
「ふふ……我々の元に来たからには、企業の最新鋭パーツはもちろん、市場に出回っていないカスタムパーツや失われた技研の産物、更には我々が独自開発した素晴らしいパーツまで選び放題ですよ」
「おお」
早速、近くにあった端末でパーツリストを開き、機体を組んでいく。制約なくアセンブルできるというのはいいものだ。まあ、特定防止のために前の機体と戦形が被らないような感じで適当に……
「おや、企業のフレームばかり使っているようですが、こちらにもっと良いフレームがありますよ? MIND ALPHAというのですが」
「…………」
「おや、武器はそれでいいのですか? 些かパンチが足りないように思われますが。こちらに――」
「………………」
「おや、変えるのはそこだけでいいのですか? いっそ――」
「……………………」
前言撤回。
「ふむ……いくつか気になるところはありますが、まあいいでしょう」
……
まあ、それなりに戦える代物にはなったと思う。
逆間接の蹴りをメインに立ち回ることを想定した機体だ。
「……若干火力不足か?」
「でしたら、こちらにいいものがありますよ? KRSVと――」
聞こえなかったことにして、機体データを登録する。
その際に、機体名が空欄であることが気になった。
「そういえば、新しいライセンス名と機体名を聞いてなかったな」
「ああ、それでしたら……」
謎に一拍置いて、オールマインドは続ける。
「ライセンス名を『メリル・マークソン』、機体名を『アセンブラージュ』としておきました。いいセンスでしょう?」
「…………」
「さあ、それでは仕事を始めましょうか。我々の計画……人類と生命の可能性のために」
「……了解、マイハンドラー」
まあともあれ、こうして俺の楽しい首輪付きライフが始まったのだった。
アセンブラージュ
UNIT
R-ARM UNIT:
L-ARM UNIT:
R-BACK UNIT:
L-BACK UNIT:
FRAME
HEAD:20-081 MIND ALPHA
CORE:07-081 MIND ALPHA
ARMS:LAMMERGEIER/46F
LEGS:06-042 MIND BETA
INNER
BOOSTER:IB-C03B:NGI 001
FCS:FCS-G2/P10SLT
GENERATOR:DF-GN-08 SAN-TAI
EXPANSION:ASSAULT ARMOR
【挿絵表示】
解説
なるべくオマちゃん製のパーツを使いつつ組んだ機体。
爆導索を放ちつつ蹴りまくり、怯んだところにバズーカを撃ち込むのが基本戦術。
ランセツは雑魚処理&衝撃維持用。
ちなみに、ライセンス名がやたらメリメリしているが、これはケイト・マークソンの元ネタと思われるデイヴィッド・マークソンのミドルネームから取っている。機体名も、彼のインタビューの印象的なフレーズから。
それと、当面はAM編をメインにやっていく予定ですが、他の書きたい作品も並行で書くかも。
初期フレームの価格
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レッカー(計435,000)未満
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芭蕉(計449,000)未満
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メランダー(計540,000)未満
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ナハト(計740,000)未満
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VP-S(計968,000)未満
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