転生したらモンキー・ゴードでした   作:NEST中毒者

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汚染市街掃討②

 

 順調だった作戦は、乱入者の登場により地獄絵図へと一変した。

 

「うああああああ!!」

「だ……脱出レバーが反応しない!助けてくれ!」

「一体何機やられたんだ!?」

 

 地を這う事しかできない軽MT部隊は、現れた2機の大型武装ヘリによる絨毯爆撃を回避できず、次々と破壊されていく。

 

「MT部隊は退がれ! こいつらは私と独立傭兵で相手をする!」

 

 ハークラーは爆撃を上昇して躱すと、敵の注意を自身に集めるべくガトリングとバズーカを斉射する。

 

 だが、遠い。地上付近から放たれたガトリングは跳弾、バズーカも回避される。

 

「地上からじゃ無理だ! 飛んで近づくしかない!」

 

 俺はAB(アサルトブースト)でヘリ目掛けて上昇、両手のハンドガンを乱射する。だが、

 

(高すぎる……!)

 

 ここに来て貧弱なジェネレータの弊害がモロに出た。

 俺の「ジュピター」のEN容量では、武装ヘリと同じ高度に上がるだけでEN切れを起こす。

 結果、まともに当たった弾は数発。武装ヘリにほんの僅かなダメージと衝撃だけを与えて、俺は地上に逆戻りした。

 

「独立傭兵! 何故チェーンソーを使わない!?」

 

「無理だ! この状況じゃ役に立たない!」

 

 絶大な破壊力を持つWB-0010 DOUBLE TROUBLE(チェーンソー)ではあるが、当然弱点も存在する。

 まず、破壊力を最大限に引き出すためにはチャージが必要となる。

 そして、A()B()()()()()()()()()()()()()()()()()()。 

 ENに余裕がないため、ABで高度を稼ぎ、途中で通常上昇に切り替えてチャージすることも不可能だった。

 

「チッ……! なら、私がやる!貴様は指を咥えて見ていろ!」

 

 そう吐き捨て、ハークラーの乗機「ツインファング」はABを吹かして上昇する。

 

 「ツインファング」は「ジュピター」より遥かに重い。だが、それ以上にジェネレータとブースタの性能差は歴然だ。

 

「喰らえッ!」

 

 ABで接近し、滞空しながら至近距離で集中砲火を浴びせる「ツインファング」。

 弾丸と爆撃の嵐をモロに受けた武装ヘリの1機は、ACS負荷限界(スタッガー)に陥った。

 すかさず、QB(クイックブースト)で飛び込み、左手のパイルバンカーを振りかぶる。

 

 だが、一手遅かった。

 ギリギリでACSの復旧が間に合った武装ヘリはブースタを吹かして飛び退く。

 

「チッ!」

 

 長時間滞空していた「ツインファング」だったが、さすがに限界が来たのだろう。

 ブースタを最低限吹かして落下速度を抑えつつ、地上に降下する。

 

「……もう一度だ!」

 

 ENの回復を待ち、再び突貫する「ツインファング」。

 

 

 だが、それに対する2機の武装ヘリの行動は、明らかに先ほどまでとは違うものだった。

 

「……クソッ! 逃げるな!」

 

 「ツインファング」を挟み込むように位置取り、正面に捉えながら、付かず離れずの距離を保って攻撃する。

 

 どうやら、先ほどの一連の流れで、敵はこちらの脅威度に関する格付けを終えたらしい。

 

 もはやこちらには目もくれず、唯一自分たちを倒せる可能性のある「ツインファング」を最優先で封殺する腹積もりのようだ。

 

 

 

 

 

 

 

「……ナメやがって」

 

 確かに、こちらには武装ヘリに対する決定打はない。

 ……だが。

 

 

 

 

 

 

「逃げるな! 逃げるなァ!」

 必死にABを吹かし、敵に追いすがろうとするハークラー。

 だが、「ツインファング」は重量級だ。

 大容量のジェネレータによって航続距離は確保されているものの、瞬発力では劣っている。

 結果として「ツインファング」は武装ヘリに近づくことができないまま鴨撃ちにされていた。

 2機の武装ヘリによる集中砲火によりすでにリペアキットは全消費、耐久力(AP)は半分を切っている。

 

「ミシガン総長……私は……こんなところで……」

 

 破れかぶれのバズーカも躱され、お返しとばかりにミサイルが向かってくる。

 自分が「詰み」の状態に陥ったことを理解し、死を覚悟したその時。

 

 

 

 

 ――横合いから飛んできた影が、武装ヘリの機首に飛びついた。

 

 

「……ああああああ!!」

 一番高い建物からABで突撃し、武装ヘリに突っ込む。

 狙うは操縦席、機首のあたりについたガラス張りの部分だ。

 どうやら相当特殊な素材でできているらしく、他の装甲部位と同じ耐久力がある。

 ……だが、ガラスはガラスだ。

 両手両足で機体にしがみつき、()()()()()()()()()()

 

「この時代にガラス張りの操縦席なんて、バカじゃねえの!? 次からはモニター式にするんだな!!」

 

「今だ! やれ、ハークラー!!」

 

「……! 上出来だ! 独立傭兵!!」

 

 視界を塞がれ混乱する武装ヘリの横っ腹に、集中砲火からのパイルバンカーが突き刺さった。

 

 制御を失い、錐揉み回転を始める武装ヘリから飛び退き、着地する。

 

 地面に叩きつけられた武装ヘリは、爆散し木っ端みじんになった。

 

 

「ふぅ、何とかなったな」

 

「……独立傭兵。……感謝する」

 

「まだ早いだろ、次だ」

 

 残った方の武装ヘリを見やる。

 

 

 

 

 見ればそれは、先ほどの約2倍の高度で浮かんでいた。

 

 

 

 

 

621とは

  • 仲良くして欲しい
  • バチバチに敵対して欲しい
  • 半々で
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