順調だった作戦は、乱入者の登場により地獄絵図へと一変した。
「うああああああ!!」
「だ……脱出レバーが反応しない!助けてくれ!」
「一体何機やられたんだ!?」
地を這う事しかできない軽MT部隊は、現れた2機の大型武装ヘリによる絨毯爆撃を回避できず、次々と破壊されていく。
「MT部隊は退がれ! こいつらは私と独立傭兵で相手をする!」
ハークラーは爆撃を上昇して躱すと、敵の注意を自身に集めるべくガトリングとバズーカを斉射する。
だが、遠い。地上付近から放たれたガトリングは跳弾、バズーカも回避される。
「地上からじゃ無理だ! 飛んで近づくしかない!」
俺は
(高すぎる……!)
ここに来て貧弱なジェネレータの弊害がモロに出た。
俺の「ジュピター」のEN容量では、武装ヘリと同じ高度に上がるだけでEN切れを起こす。
結果、まともに当たった弾は数発。武装ヘリにほんの僅かなダメージと衝撃だけを与えて、俺は地上に逆戻りした。
「独立傭兵! 何故チェーンソーを使わない!?」
「無理だ! この状況じゃ役に立たない!」
絶大な破壊力を持つ
まず、破壊力を最大限に引き出すためにはチャージが必要となる。
そして、
ENに余裕がないため、ABで高度を稼ぎ、途中で通常上昇に切り替えてチャージすることも不可能だった。
「チッ……! なら、私がやる!貴様は指を咥えて見ていろ!」
そう吐き捨て、ハークラーの乗機「ツインファング」はABを吹かして上昇する。
「ツインファング」は「ジュピター」より遥かに重い。だが、それ以上にジェネレータとブースタの性能差は歴然だ。
「喰らえッ!」
ABで接近し、滞空しながら至近距離で集中砲火を浴びせる「ツインファング」。
弾丸と爆撃の嵐をモロに受けた武装ヘリの1機は、
すかさず、
だが、一手遅かった。
ギリギリでACSの復旧が間に合った武装ヘリはブースタを吹かして飛び退く。
「チッ!」
長時間滞空していた「ツインファング」だったが、さすがに限界が来たのだろう。
ブースタを最低限吹かして落下速度を抑えつつ、地上に降下する。
「……もう一度だ!」
ENの回復を待ち、再び突貫する「ツインファング」。
だが、それに対する2機の武装ヘリの行動は、明らかに先ほどまでとは違うものだった。
「……クソッ! 逃げるな!」
「ツインファング」を挟み込むように位置取り、正面に捉えながら、付かず離れずの距離を保って攻撃する。
どうやら、先ほどの一連の流れで、敵はこちらの脅威度に関する格付けを終えたらしい。
もはやこちらには目もくれず、唯一自分たちを倒せる可能性のある「ツインファング」を最優先で封殺する腹積もりのようだ。
「……ナメやがって」
確かに、こちらには武装ヘリに対する決定打はない。
……だが。
「逃げるな! 逃げるなァ!」
必死にABを吹かし、敵に追いすがろうとするハークラー。
だが、「ツインファング」は重量級だ。
大容量のジェネレータによって航続距離は確保されているものの、瞬発力では劣っている。
結果として「ツインファング」は武装ヘリに近づくことができないまま鴨撃ちにされていた。
2機の武装ヘリによる集中砲火によりすでにリペアキットは全消費、
「ミシガン総長……私は……こんなところで……」
破れかぶれのバズーカも躱され、お返しとばかりにミサイルが向かってくる。
自分が「詰み」の状態に陥ったことを理解し、死を覚悟したその時。
――横合いから飛んできた影が、武装ヘリの機首に飛びついた。
「……ああああああ!!」
一番高い建物からABで突撃し、武装ヘリに突っ込む。
狙うは操縦席、機首のあたりについたガラス張りの部分だ。
どうやら相当特殊な素材でできているらしく、他の装甲部位と同じ耐久力がある。
……だが、ガラスはガラスだ。
両手両足で機体にしがみつき、
「この時代にガラス張りの操縦席なんて、バカじゃねえの!? 次からはモニター式にするんだな!!」
「今だ! やれ、ハークラー!!」
「……! 上出来だ! 独立傭兵!!」
視界を塞がれ混乱する武装ヘリの横っ腹に、集中砲火からのパイルバンカーが突き刺さった。
制御を失い、錐揉み回転を始める武装ヘリから飛び退き、着地する。
地面に叩きつけられた武装ヘリは、爆散し木っ端みじんになった。
「ふぅ、何とかなったな」
「……独立傭兵。……感謝する」
「まだ早いだろ、次だ」
残った方の武装ヘリを見やる。
見ればそれは、先ほどの約2倍の高度で浮かんでいた。
621とは
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仲良くして欲しい
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バチバチに敵対して欲しい
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半々で