転生したらモンキー・ゴードでした   作:NEST中毒者

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生まれて初めて書いた小説が、日刊ランキングに載ってました。
すごく嬉しいです。
応援ありがとうございます。


汚染市街掃討③

 

 遥か空の彼方に陣取り、こちらを見下ろす黒い武装ヘリ。

 

「……来るぞ!」

 

 その機体から、大量の爆弾とミサイルが投射される。

 先ほどの約2倍の高度から放たれたそれは、精度が若干低下しているが、確かにこちらを捉えている。

 

「こっちからはロックオンすらできない距離だぞ…!」

 

 毒づきながら、追尾してくるミサイルを躱す。

 

 一発一発は問題なく回避できる。だが、安全圏から何百と立て続けに放たれたら?

 

「クソ、撤退するか…?」

 

 隣でハークラーが呟く。

 道理だろう。こちらから攻撃できないぶん、相手からの攻撃も緩い。

 今なら安全に撤退することができる。

 

「……撤退? 安全圏から一方的に攻撃するしか能のないカス相手に、撤退だと?」

 論外だ。

 

「だが、どうやって奴に近づくというんだ?」

 

「一つだけ考えがある。あんたが協力してくれれば、奴を倒せるかもしれない」

 

「…聞こうか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 武装ヘリのパイロットは、命の危機を切り抜けたことに安堵していた。

 

 ここまでくれば安全だ。

 連中が好んで乗る寄せ集めの機体は、我々の擁するLCやHCと異なり、継続的な滞空ができない。

 この高度にたどり着くことは不可能と言っていい。

 ここから一方的に爆撃を加えればいい。多少命中率は落ちるが、撃ち続ければいつかは当たるはずだ。

 仮に弾が尽きたとしても、撤退すればいい。システムにより懲戒処分が下されるかもしれないが、死ぬよりはマシだ。

 

 

 

 ふと見ると、建物の陰に隠れていた敵ACが、こちらに向かってきていることに気づいた。

 先ほど僚機を落とした、脅威度の高い方の1機だ。

 

「無駄なあがきを……」

 

 途中でENが尽きたところを、狙い撃ちしてやろう。

 そう思い、敵を注視したところで、敵ACが何かを背負っているのが見えた。

 

「……何だ?」

 

 不思議に思っているうちに、敵ACは高度を上げて向かってくる。

 

 そして気づいた。

 

 

 

 ()A()C()()()()()()()()()()()A()C()()()

 

 見れば、敵ACは全武装をパージしている。

 そして、本来肩に武装をマウントするためのアームを、もう1機のACが両手で掴んでいた。

 

「……マズい!!」

 

 今更危機感を覚えるも、すべてが手遅れだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「EN限界だ! 飛べ!」

 

 ハークラーの合図を聞いて手を放し、「ツインファング」を足場に全力でジャンプする。

 そのままAB(アサルトブースト)を起動、全速力で武装ヘリに突貫する。

 

「しゃあっ!」

 

 ABの速度を乗せて放つのは、右手だ。

 機首周辺にある装甲の継ぎ目に向けて、貫手を放つ。

 ジャンクとはいえ随一の近接格闘性能をもつそれは、深々と装甲に突き刺さり、抜けなくなる。

 「ジュピター」は、武装ヘリに縫い留められて抜け出せなくなった。これでいい。

 

 

 これで――左手を自由に使える。

 

 

「これで終わりだァ!!」

 

 WB-0010 DOUBLE TROUBLE(チェーンソー)を起動。チャージが終わるのをしっかり待って、操縦席の特殊ガラスに突き立てる。

 赤熱した刃は、装甲と同じ強度のガラスを容易く貫通し、操縦席の中身を肉片と金属片に変えた。

 

「……さよならだ」

 

 オーバーヒートする前にチェーンソーを引き抜き、右肩に押し当てる。

 右腕が完全に切り離されたことを確認し、飛び退いて着地の準備を始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 敵撃破に応じて報酬を加算、というのはいいものだ。

 丁寧に掃除すればたんまり稼げるし、想定外の敵が現れても報酬で依頼主と揉めずに済む。

 

 解放戦線のMTに加え、封鎖機構の大型武装ヘリを1機撃破、もう1機の撃破にも多大な貢献をした俺は、基本報酬の2倍ほどの金を得ることができた。

 破損した腕部を新品に替えてもお釣りがくる額だ。

 

 

 そして、

 ついに……!

 

 所持金が1,000,000COAMを超えた!

 

 一番大きかったのはグリッド086だろう。

 

 そこかしこにいるMTを丁寧に掃除して約200,000COAM、コンテナから拾ったパーツを売り飛ばして約400,000COAMだ。

 そこに、ラミーやらノーザークやらの懸賞金も付いてきた。

 

 ともかく、これで借金生活ともおさらば、自由気ままな独立傭兵ライフを謳歌できるわけだ!

 そうと決まれば、さっそく入金だ!!

 

「モンキー・ゴード様。()()の返済、誠にありがとうございます。引き続き元金の返済をよろしくお願いいたします」

 

 

 

 

 

 

 ……ゑ??

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 数日後。

 ベイラムの支配領域となった汚染市街に、再び封鎖機構の武装ヘリが現れた。

 それは、警備中のMT部隊を蹂躙して回ったのち、撃墜される。

 

 

 

 撃墜者は不明。

 

621とは

  • 仲良くして欲しい
  • バチバチに敵対して欲しい
  • 半々で
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