UB?なにそれ美味しいの?   作:白井あおい

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最初の文はクソゴミの時に書いたのの焼き増しです。


9.「《コンナハズジャナイノニィ!》」

「う〜ん………詰まる所、君の個性は『支援』だね」

「はぁ?」

 

俺はその時の衝撃を今でも覚えている。まあ、最後の訓練だったってのもあるんだろうけど…

 

「嘘だろ、師範?この俺の個性が支援なんて馬鹿げたもんじゃあねぇよな?」

「いや、事実だよ。僕の個性で確定している。なんだ?師範さんの言葉が信じられないのか?」

 

 

苛立ちを隠す気も起きず、チッと大きな舌打ちをした。くそっ、そんなゴミみたいなものなのかよ。

 

「おっと、そんなことを思っちゃいけないよ。少なくとも、君なら十分十二分に使いこなせると感じてるよ」

 

あぁ、別にそんなことを思っちゃ居ねぇくせに。

 

「そりゃ酷い言い草だね。君が今僕とこうやって喋らないでも会話が出来ているのも個性のお陰だって言うのにね」

 

でも、その個性は誰の役にも立たなかったじゃないのかよ?だからこうやって変な場所で俺を育ててるんじゃねぇのか?

 

「う〜ん…それは違うね」

 

そう言って師範は一拍置く。大事なことを言う時によくする癖だ。

 

「個性『心眼』─僕の生まれつきの、そして疎まれる原因の個性。そりゃあ今ならこうやって君一人だけしかいない空間で、君一人に対して使えるけど、昔は全員の心を覗き見て、診て、観て視て。それに社会なんて面倒なことばっかり、疲れ切ってたからね。ほら、どうせ醜い部分ばかり見えてしまうから。それで一人だけで生活して、大人しく死のうとしたんだけどね…

 

 

 

 

 

 

 

 

君に会えた。

 

 

 

 

 

 

だから僕にとっては─少なくとも君に出会えて一緒に過ごせることが出来たのなら─役には立ってるんだよ。それにそれに、君がどんなことを思っていても、口に出す言葉が汚くても、純粋な、子供だったってこともわかったしね」

 

「……余計なお世話だ」

 

…だから師範と話すのは苦手だ。こうやってガキ扱いされる。

 

「あはは、ガキ扱いされるのも貴重な経験なんだよ?僕なんて誰にもそんな扱いされなかったし」

 

そう言って頭を撫でる師範。髪がワシャワシャと音を立てる。

 

「…それは師範の過去だろ」

「おっ、よく喋るようになってきたよね。僕は本当に君の個性が支援で良かったと思うんだ。僕は人の短所ばかり見てしまう個性、でも君は違う。人の長所を伸ばして信用を築ける、そんな個性だ」

 

 

「あぁ、そういえば」

 

師範は何かを忘れていたらしく、ポンと手を叩いた。

 

「君は外の世界の醜い部分だけを見てきたんだよね?」

 

「わからねぇよ。俺にとっちゃそれが普通だ」

 

ただ、この師範と暮らした環境が一番マシなんだがな。

 

「なるほどなるほど。じゃあ師範さんからの新たな課題だ」

「課題?」

「そう。青春を楽しんできてほしんだよ。期間は3年間…まあ何回か経過報告しに来れば大丈夫。衣食住は…まあなんとかしよう。師範さんの権限は強いんだよ?」

 

青春?なんだそれ…

 

「これを聞き覚えがないか…なるほど、まあそれはしょうがないかな。後で電話しておくから、それまで休憩にしよう」

「……わかった」

 

 

「そういえば、君が欲しかった個性ってなんだったの?ほら、君は自分が思ってるよりも強いんだっていうのは自覚してるんだろうし…それに無闇に強い力なんて持つべきじゃないっていうのはわかってるでしょ?戦闘系な個性なんて必要としてないんだろうし。ほら、師範さんはどんだけ君が酷い性癖を持っていたって否定していないでしょう?」

 

心を見透かした上でこうやって言ってくる。絶対にわかってるんだろうし…ああ、やだな。どうせはぐらかしたら見抜かれるだろうし…もう素直に言うか。

 

「………………………心眼」

「えへへ、師範さんと同じ道を歩むつもりだったの〜?僕の今までの話聞いてたのかな?」

 

目が笑ってない師範。ああくそ、地雷踏み抜いた。…怒られるのはめんどいし本心も含めて言ってみるか。外に出るんなら本心言う機会も無いだろうし。

 

「ちげぇよ。師範みたいに優しくなりたいんだよ」

「…どういうことかな?」

「師範がこうやってこんな僻地で誰にも迷惑かけずにいたのってさ、周りの人に自分のために気を遣わせないようにしてた為だろ?それに、こんなクソガキを拾ってここまで育ててくれたのは師範だ。普通、道場破りをしに来たガキに正しく戦って打ちのめした上で教育するなんざしねぇよ。そんなんしたって金の無駄だし、やる必要だってねぇ。それでも師範がやってくれたのは優しさって奴なんだろ。だから俺は辛くたって師範と同じ人生を歩みたいって思ったんだよ」

「ふぇ?」

 

ぱちくりと目を瞬かせる師範。どうせ本心かどうかなんてバレてるから別にどうでもいい。

 

「なんだよ、事実を言っただけだぞ。そんな混乱するようなものじゃないだろ?」

「うん、うん…そうか、そうなのか。ふ〜ん…えと、師範さんの言葉、怒らない?」

 

さっきのように怒っていない、それどころか混乱した声で聞いてくる。何言ってんだ。

 

「何言ってんだ、今更過ぎるんだよ」

「実はね、師範さんは何にも君に教えられなかったんだよ。全部、君が自分で見つけてただけ。それでも…」

「別に。何言いたいかはよくわかってないけど、師範って呼ばれる資格しかねえんだよ。俺は少なくとも人の優しさを教えてもらった。そんで俺の名前を付けた、そんだけで充分だろ」

「……ありがとう……ありがとぉ…」

「……」

 

この後、師範がまともに動かなくなった。…くそっ、家事は下手だってのに。そして動くようになってからはこってり絞られた。俺は八つ当たりの相手なのかよ。

 

 

 

出発の日。師範にとっても俺にとっても大切な日らしく、珍しく師範が外に出ていた。

 

「あぁ、行ってらっしゃい。それと一つ…これを持っていって」

 

そういって渡されたのは木刀。樫で作られた、道場の飾りとしてあるものだと思っていた。

 

「それはお守りだよ。君はとうせ外でも戦うことが多いだろうから…」

「そういう…ものか。じゃあ行ってきます、師範」

「はい、行ってらっしゃい。気をつけて行ってきてね、村正」

 

この後はどう動くか。……とりあえず、師範の真似でもして無難にやり過ごすとしよう。

きっと師範の優しさで動けば、なんとかなるたろうし。

 


 

「行くぞ狩野!」

 

そういうなり体が軽くなった。

《個性だな。他人にこうやって直接関わる個性は珍しい。おらチャンスだ!》

言われんでもわかっとるわ!

 

「足で充分だ」

 

そう言いながらボロ布連中の背中の脊髄を狙って泡の上から強襲。一撃足りとて外れず、青い影になって消えた。

 

「…やはり危険な人物が多い…」

「いや別に?俺だってこの個性初めてだから」

 

考察する黒霧の後ろにさらっと現れる草村。おい距離どんだけ飛ばしてんだこいつ?ちろりと遠くを見るとクレーターらしい跡が。

 

「別にそこまで強力な個性じゃあないが…プロヒーローにとっちゃこれてからので十分だそうだ。てな訳で気絶しやがれ」

「そこまでだ、クソガキ」

 

《右にハンマー出すから横殴り!》

「オラァ!」

 

咄嗟に指示通りに出せば、そこには黒い巨体。脳無の拳だ。

 

「おい草村下がれ!」

「チッ…」

 

舌打ちしても指示には従ってくれた。一方、脳無の方も黒霧をとり、そのまま手だらけ男の場所に戻る…訳もなくそのまま後ろにつっこんだ。

 

「あ、クソっ!」

「分散して仕留めましょう」

 

そして全員が黒いもやに飲み込まれた。分散してってことは上に投げ出して即死、って訳じゃない…なら良いか。

黒霧と脳無が手だらけ男に戻ってから草村に寄る。

 

「草村、大丈夫か?」

「問題ねぇって言いてえが…さっき置き切り*1したが無理だな。流石にきついから黒デブ頼む」

「任せとけって!」

 

ハンマーを振りかぶってルームの上ギリギリまで投げる。

 

「おい黒デブ、野球しようぜ!」

「脳無、叩き潰せ」

 

脳無は俺に向かって動くが草村の速さをさっき見たせいか、遅く感じる。

 

「あぁ…うん、弱い。先生、個性って消した?まあ嬉しいんだけど…」

 

そう喋りながら俺はわざと足を滑らせ、単純な大振りを誘う。予想通りの動きをしてきたので首を鳴らす。鳴らして脳震盪させる。

 

「ガラガラ~ッペ!」

そして翼で上で落ちてきているハンマーを持ち少しだけ振りかぶれるようにする。そして落下地点まで誘導した脳無の頭に叩きつける!

 

《メテオ☆インパクト!》

…それ俺が使うセリフじゃねーよ。とはいえ、それに見合った威力だ。

 

 

「おお!やったか!」

「ここまで潰しても蘇るなら人間やめてんだろーよ」

「…どうでもいいが被害を考えろ。クレーター出来てんぞ」

「いやこれを放置したよかましだろ。複合個性な気がするし」

「…」

 

押し黙る先生。思い当たる節があるようだ。

 

「そんで…っと!」

 

ぶち壊した場所から咄嗟に黒い肉が溢れたのを見て退避する。

《ハンマーしまってランスだな》

ああそうかい。腰に力を入れ、何が飛んできても問題ないようにする。*2

 

「…先生、来ます!」

 

直後、バラバラになった肉体が飛び回る。黒い血を撒き散らしながらなのも相まってわかりにくい。俺はガードし、先生は避け、草村は切り落としていた。

《草村おかしいだろぉ!?》

 

「…助かった」

「なあ狩野?死体が個性って使えるか?」

「無理だな」

「じゃあ違うやつが操ってんな。死肉を斬ってんのに無茶苦茶か動きするもんだからおかしいと思ってたんだよ」

「…嫌な気配がするんだが?」

「避けるかガードが最低条件らしいな」

 

相澤先生の言葉を皮切りにまた襲いかかってくる。

 

「というか先生、個性で消せるのでは?」

「いや、あそこの手だらけと黒もやには使ったが違う。恐らくは他の黒布連中だ。あいつらは?」

「一人だけ黒霧の後ろに居るな」

「…見にくいこった」

 

先生が見ることによってなんとかなるとは思うんだが…結果は変わらず。

 

「…先生。一つ疑問に思ったんだけど」

「なんだ?」

「これ、先生が見える範囲外ってあり得る?」

「いや、ちげぇよ。あのチビ布、()()()()()()()()()()?」

「……もうちょいわかりやすく説明しろ」

「さっきと違って動きが遅い。撹乱する訳でもなくただ浮いているんだよ…ほら、ついでに言うなら小さい肉片が動いてないから量が減ってんだよ」

「そんなんわかるかよぉ!」

「わかるんだからしょうがない。だからそこから推測するに…」

 

そう一拍置いて草村は断言する。その間も肉片が動かない。

 

「相澤先生の抹消そのものは効いている。その上で個性が強過ぎて消しきれてない…若しくは異形系と同じ体に馴染みまくっている個性の為意味がないもののそれでも使用が激しくなってきたので動かなくなっていた、のどちらかだな。まー僅差で前者の方が確率が高いか?」

《なんでここまで頭いいの?》

知るかよ。

 

「まあもうそろそろあんたらのお目当ての存在(オールマイト)が来るんだが…その前に帰った方が賢明なんじゃないか?」

「……忠告ありがとうございます。では、帰りますよ…」

 

どうやら相手もなんだかんだ帰るタイミングを探していたみたいだ。良かった良かった。帰っていった。肉塊がベチョリと不快な音を立てて落ちる。

 

「ふぅ…助かったな…」

「つーか俺は勝手に個性使ったからお咎めありか?」

「……別に問題ない。先に私が使用許可を出している」

「こよ姉いたの!?」

「バスの中で寝てたら飯田が出てきた。寝させろ。そして他の奴らを」

 

「わーたーしーがー来たっ!」

「あ、もう終わってます」

「えっ」

*1
相手が高速で動くのに合わせて武器をそのまま当て流す技。簡単な技のように見えるが、当たった瞬間にしっかり引かないと武器が壊れるため、可能な人はやばい。樫の木刀の為打撲程度の火力ではあるものの、本来ならばすっぱり斬られている。

*2
ねえこれ普通に個性から離れてない?大丈夫なのこれ?




相澤先生は強いです。
脳無はそれより強いです。
斬夜はもっと強いです。
草村はすごく強いです。
シュブはバランスブレイカーです。
「酷い風評被害だよ!」

先の話になりますが、林間学校の襲撃はどうしますか?原作ヴィラン(以下原作)は確実に入ります。+が弱、✕が強、悪夢は地獄みたいな難易度になります

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