《魔王討伐RTA》多分これが最速だと思います。   作:サクラ

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《魔王討伐RTA》多分これが最速だと思います。(タイトル回収)

 

始めましての方は始めまして。まぁ、ここから見る人もいるかもしれないので、ネタバレは控えときます。って事で今回はいよいよ、魔王を倒すぞって話になるんですけど。

 

その前にね、この世界の母親に最後のお別れをしようかと。最初に家出た時には反抗期が来たって言って、出てきてしまったんで、親孝行しようかなと思います。

 

《良い息子だな》

 

まぁ、死ぬかもしれないので最後にね……。

 

 


 

はいって事で母親が唐突に、「裏庭にペットのお墓があるからお前も祈って欲しい」と言われたので祈ります。木の札にポチのお墓って書いてありますね。

 

《……おい、これ》

 

流れ的に賢い視聴者の皆さんなら気づいてると思いますが、魔王が封印されたものがこちらですね。灯台下暗しって奴です。って事でここから魔王の墓荒らしをして、魔王を叩き起こして永遠に眠らせる事で僕の仕事は終わりですね。

 

《もしかして……》

 

では、テラさん墓荒らしお願いします。

 

《やっぱり我か》

 

《παράλειψη》

 


 

『……お前か、私を蘇らせた愚かな人間は』

 

そうですね、はい。

 

『何か望みがあるのか、叶えたい事やりたい事、何でも良い言え。叶えられるかは別として聞いてやる』

 

じゃあ、永遠に眠って下さい。そしたら僕は元の世界に戻れるし、貴方は楽になれるし万万歳だと思うんで。このRTAも終われるし、最高ですね。

 

『何言ってるか分からんが、要は死ねと言う事か。この私に向かって』

 

そうですねそうして貰えると大変有り難いのですが、その条件で飲み込んで頂けませんかね。

 

『無理だな、私は魔王だ。この世界を侵略する為に産まれてきたと言っても過言では無い。その私に死ねと言うのは余りにも滑稽だ』

 

Θάνατος(◾️ね)

 

うおっ、即死呪文って奴ですかね。自由の盾を構えて何とか防ぎます。いやあ流石、ラスボス。死んでください、はいそうですかとは行かないですよね。辛いですね。

 

此処は不可視の羽衣を纏って殺るしか無いですね。自由の盾をその場に置いて、魔王の背後に周り込み首元を──

 

『甘いな、素直過ぎる。考え方が凡人だ。もっと柔軟に考えろ』

 

切る前に剣を掴まれ、全身を揺さぶられた後ぶん投げられました。柔軟か。頭を柔らかくする、何で分かった?そもそも。不可視の羽衣は見えない筈。そしてスピードも極めてかなり速い筈なのに。

 

『私達魔族は産まれた時から、五感が限界を超えている。目は全て所か未来まで見通し、手足は修練せずとも卓越した動きで達人を唸らせ。嗅覚、聴覚は一生衰える事は無い』

 

『お前の心の声も全て聞こえている、お前がこれからやろうとしている事、今考えている事。何もかもが手に取る様に分かる、諦めろ。お前に私は倒せない』

 

そっか。勝てないのか、此処まで来て勝てないんだ。

 

『そうだ、お前は私には』

 

《ゴサイジ……》

 

なんかそれ、凄いむかつきますよね。頭ごなしに否定されているって言うか。お前にそれは出来ないって言われるとやってやらぁ!って気持ちになるんですよ。そもそも倒せなかったら僕はいつまで経ってもラブコメ出来ない訳ですし、倒せません。はい分かりましたじゃ済まないんですよ。

 

『ほぉ、メンタルは未熟では無いのか。なら、私にどう立ち向かう。私をどうやって倒す?見せてみろ!』

 

昔、漫画で見たんですけど。本当に凄い達人の技とかって、攻撃をされた事すら相手に認識させないらしいんですよ。

 

『……何を言っている?』

 

それと同じで、あまりにも速い斬撃は相手にも認識出来ない。それが例え魔王だとしても。

 

『あ、あ……あ。嘘だ ろ。こ、この私が、あり得ない』

 

あり得るんですよそれが。コレで漸く終わりです。……長かった。此処まで、本当に。

 

『何を言っているんだ……お前 は』

 

いや、独り言です。気にしないでください。それでは魔王も倒しましたし、今回はコレで終わりにしましょう。

 

『まだだ、私には真の力が……』

 

よいしょっ!

 

魔王を真っ二つにして静かになって、世界に平和が戻ったので魔王討伐RTAはコレにて終わりですね。次はもう無いと思います。それでは、今までありがとうございました!

 

 

 

 

 


 

よいしょっと、テラさんも短い間、ありがとうございました。色々頼りになりました。

 

《終わったら、どうするんだ》

 

僕には、帰りたい場所があるのでそこに帰ります。だから此処でお別れです。

 

《そうか、少し寂しいな。だが、また変わらぬ日々に戻るだけか》

 

そうですね、また僕達は元の場所に戻るだけです。それでは……。

 

《ああ、また。いや……》

 

「《ありがとう》」

 


 

 

 

そう言って、奴は何処かへと消えてしまった。思えば不思議な奴だった。突然現れて、不思議な言動や行動をしながらその場の最適な行動をする。そんな男だった。だからこそ、もっと長くいたかった。

 

《一人は案外辛いものだな。慣れていた筈なんだがな》

 

数年前にいた勇者と何処か似たような空気を纏っていたのも理由の一つだった。

 

 

 


 

 

【それでは、魔王討伐RTA無事完結を記念して!かんぱーい♪】

 

「かんぱい……」

 

とある自宅感が凄い部屋でリラックスした格好の女と少年がグラスをぶつけた。

 

【ゴクゴクゴクゴク……ぷハァ。仕事終わりの一杯は最高!って言ってもまだ此処から仕事はあるんだけどねぇ】

 

うんざりしたような表情を見せ、こちらに話を聞いて欲しそうな目線を向ける女に少年は溜息を付き尋ねる。

 

「他にどんな仕事があるんだ?」

 

【よくぞ聞いてくれました!これからねぇ、貴方のRTAのアーカイブの切り抜きでしょ?それからイラストを描いて、アニメにして名場面の切り抜き。面白名シーン集を各動画のRTA事に作らなきゃいけないのよ。本当、地獄。まぁその分稼げるからねぇ】

 

口元にビールの泡で白髭を作り、女はそう語る。

 

「大変なんだな、お疲れ様」

 

【貴方ほどじゃないわよ、何度目だっけ】

 

「……三度目だっけか」

 

【四度目よ、最古参の私が間違える訳無いでしょ】

 

「厄介ファン怖ぁ」

 

【一回目は異世界ハーレムだったわね、おねショタパーティーでまさに眼福。私は薄い本パーティーって呼んでたし、一部のお姉さんから熱い支持が凄かったわね。だからこそ、貴方が死んだ時の反響は凄かった。】

 

「やっぱり、この身体って」

 

【趣味よ、じゃないとこんな仕事やってられないわよ】

 

「やっぱり、二度目も三度目もそして今回少年だったのも」

 

【そう言う事よ】

 

「はぁ、こんな所でそんな裏設定聞きたくなかった」

 

【まあ漸く四度目にして魔王を倒せたんだし、後はゆっくり現世でラブコメしときなさい。私も楽しませてもらうから】

 

「さり気ないストーカー宣言。僕でなきゃ見逃しちゃうね」

 

【まあ、今日はゆっくりしていきなさい。現世へ戻すのは明日で良いでしょ?】

 

「学生が二日酔いは不味くないか?」

 

【大丈夫よ、現世に戻れば何もかも元通りよ。さあ、今日は飲むわよ〜】

 

「おいおい、まだ呑むのか?飲みすぎじゃね?」

 

【平気よ〜別に〜】

 

こうして宴は夜まで続いた。そして翌日、僕は現世へと戻る事になる。

 

だが、色々あって僕はまた異世界へ戻り再びRTAをする事になるんだけれど。それは今の僕は知る由もないし、それが公になるかどうかは需要があるかによるので今は黙っておこうと思う。

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