ハンマー少女はバズらない! 固有スキル【隠遁】で自由に探索してたら伝説になってました   作:chikuwabu

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十六章 赤ずきんとジェヴォーダンの獣
二十歳のピーチ


『また――私を……探してくださいね。何十年経っても……何百年経っても……』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ハッピーバースデイ トゥーユー♪」

 

 妖精の国の、女王ティタニアの間。人間用のテーブルの上座に座った桃子の左隣で、柚花が歌う。

 

「は、はっぴぃばーすでぇ、とぅ、ゆぅー」

 

 柚花の反対側。桃子の右隣から、ニムが歌う。

 所々噛んではいるけれど、きちんと練習を重ねてきたようだ。半年前の柚花の誕生日パーティの時と比べると、しっかりとメロディーに合わせて歌えている。

 

「はっぴー。ばーすでー。でぃあ。ももこ-」

 

 そして、桃子の正面ではヘノが、いつものあまり変わらない表情で歌っている。

 桃子がいないタイミングに柚花が教え込んだのだろう。ニムと同じく、ヘノもまたきちんと曲のメロディーをとれていた。以前はかなり適当な歌だったのを考えると、非常に大きな成長である。

 

『はっぴーばーすでー、とぅーゆー♪』

 

 そして、最後は全員で合唱。柚花たちだけでなく、その場にいる他の妖精たちや、女王ティタニアも一緒に歌を口ずさんでいる。さすがに柚花の誕生日に続いて二度目なので、皆もある程度は様になっていた。

 祝われている桃子も、最後は正面で歌うヘノの小さな手をとって、一緒になって歌っていた。その表情は、満面の笑みを浮かべている。

 

「先輩、お誕生日おめでとうございまーす。ぱちぱちぱち」

 

「ぱちぱちぱち」

 

 そして最後に、柚花が拍手で締める。

 口で「ぱちぱち」と言うのは柚花の誕生日のときのやり方をふまえているのだろう。妖精たちも「ぱちぱちぱち」と口で擬音を発しながら、手では別に拍手をしている。

 女王の間にて、柚花とティタニア、そして妖精の姉妹たちと共に誕生日を祝う。これが、十一月十七日、桃子の記念すべき二十歳のバースデーパーティである。

 

 

 

「では先輩。お祝いのケーキの前に、さっそく誕生日プレゼントの贈呈と洒落込みましょうか」

 

 桃子たちがついているテーブルの上には、この日のために柚花が用意してくれた巨大なバースデーケーキが鎮座している。

 だが、卓上で一番桃子が気にしているのはその特大ホールケーキではなく、その横に存在する『布で隠された何か』だった。

 これは、桃子への『プレゼント』だ。以前、柚花の誕生日のときにも同様に白い布でプレゼントを隠していたのだが、いざ自分が祝われる側になり、桃子も当時の柚花の気持ちがようやく理解できたようだ。

 どうにも、そちらが気になり視線が行ってしまう。

 

「な、なんだか自分が祝われる側になると、どういう顔をすればいいのかわかんないね。照れるやら、緊張するやら……」

 

「ククク……いい顔をしているねぇ、桃子くん。では、早速プレゼントだが……」

 

 妖精たちを代表して、長女にあたるルイがさっそく先陣を切る――かと思われたが、どうやら今回はルイからではないようだ。

 ルイは、後ろに控えた別な妖精に視線を向けた。

 

「今回は……クルラ、きみが最初に、例のものをあげるのだろう?」

 

「んふふ♪ そうね、桃子には私から、伝えたい言葉があるのよ」

 

「え? クルラちゃんから? 伝えたい言葉?」

 

 ルイに促されたクルラがふわりと飛んで、桃子の目前に着地する。

 お酒の妖精――ではなく、桃の木の妖精クルラ。この場にいる姉妹の中ではルイに続いて二番目の姉にあたる妖精だ。

 相変わらずお酒の影響で頬がほんのり赤らんでいるクルラが、桃子を真っ直ぐに見つめている。

 周囲が静かにするなか、クルラの声が響く。

 

「桃子、お誕生日おめでとう♪ そして、一年前の今日――」

 

 クルラの言葉が、こみ上げる思いを溜め込むように数秒だけ、途切れる。

 一年前の桃子の誕生日。それは、クルラの生まれた土地である『桃の窪地』に、人知れず大規模なスタンピードが発生した日だった。

 桃子と柚花が真っ先に駆けつけ、窪地を、そして多くの人々が生活する村を守るため、圧倒的な数の魔物と戦い続けた。

 そして。今は目の前で笑っている妖精――クルラが、消えゆく最期に桃子の【創造】の力で『ウワバミ様』として覚醒し、その命をかけ、村の人々を護り通した日だった。

 桃子の脳裏に、あの長い夜の出来事がよぎる。

 

「――あの日。私たちの村を救ってくれて、私をウワバミ様にしてくれて、ありがとう、桃子♪」

 

 そして、今ではまた元気な姿を取り戻したクルラが、バサリと卓上の白い布地を翻す。

 そこに置かれている品物は、一つだけではない。いくつかの、妖精たちが桃子のために持ってきてくれたプレゼントの数々だ。

 

「え……」

 

 しかし、その中でも一番手前に並んでいたものが、桃子の目を引いた。

 それは、まるまると熟した、とある『果実』だった。

 

「うわっ、うわっ! クルラちゃん、これ――桃じゃんっ!」

 

「んふふ♪ 良かったわ、サプライズは成功みたいね♪ そのとおり、桃なの。わたしの木が育って、実をつけられるようになったのよ♪」

 

「すごい、すごい、クルラちゃんの桃だよっ! ヘノちゃん、柚花、みてみて、桃だよ!」

 

「知ってたぞ。ヘノも桃を集めるの。手伝ったからな」

 

「うわあ、ヘノちゃんも手伝ったの?! すごいすごい! 柚花、ヘノちゃんが桃を手伝ったんだよ!」

 

「先輩、興奮しすぎです。とりあえず深呼吸でもしていったん落ち着きましょうね」

 

「わ、わかった!!し、深呼吸するよっ!! すー……はー……。ごめんね、つい興奮しちゃった」

 

「深呼吸の効果が劇的でなによりです」

 

 布の下に隠されていたそれは、桃の木の妖精であるクルラの本体である『桃の木』に実った桃だった。一年前に焼け落ちたはずのクルラの木が、実をつけるほどに成長したという証しだった。

 あの日、クルラの消滅を目の当たりにしていたからこそ。桃子はつい感情がこみ上げ、テンションがあがってしまったのだ。

 

「先輩が来る前に桃の下処理は済ませてありますから、もう皮ごと食べられる状態なんですよ。なのでどうぞ、がぶっといっちゃって下さい」

 

「んふふ♪ わたしも、最初は桃子に食べてもらいたいわ♪」

 

「えへへ、じゃあお言葉に甘えて……いただきますっ。あーむ」

 

 ナイフで切り分けることもなく、桃子はクルラの桃のひとつに手を伸ばして、皆の注目を浴びながら、果実を口元へと運ぶ。

 本来、自然のままの桃には果実を保護するための小さな棘状の産毛が生えているのだが、今回の桃はすでに下処理を終えている。つまり、このまますぐに皮ごとかじりつける、魔力たっぷりの桃である。

 桃子が口を大きく開けて、柔らかくなった皮の上からかぶりつく。採れたてとは思えぬほどに甘い汁が、桃の柔らかい果肉からあふれ出す。

 桃子の唇から零れ出た果汁を、ヘノが物欲しげな目でジッと眺めている。

 

「おいひい……甘い、クルラちゃん、ありがとう」

 

「んふふ♪ 喜んでもらえてよかったわ♪」

 

 ずっと探していた念願の桃の味は、とても甘くて、優しくて。そして、どことなく、ほんのりとお酒の香りが漂っている気がした。

 

 

 

 

 桃子はクルラの桃を味わい、ケーキを食べる前からすでに溶けそうなほどの満足顔を見せているが、妖精たちが準備したプレゼントは桃だけではない。

 桃子が桃の大きな種を小皿の上に出したら、次は別な妖精たちが順番に桃子にプレゼントを差し出してきた。

 

 

 一つ目は、ちいさな小瓶に入った緑色の液体だ。ルイに促されるままに蓋をあけると、そこからまるでダンジョンの中にいるような香りが漂ってくる。

 しかもこの香りは、桃子の記憶を刺激する。

 桃子はすぐに理解した。鼻孔をつくこの香りは、間違いなく、桃子が一四歳の頃から親しんできた房総ダンジョン『森林迷宮』の香りだ。

 

「これは、ルイとリフィが、房総ダンジョンで作った特製の植物エキスだヨ」

 

「いわゆるアロマとして、地上でも普通に使用できるはずさぁ。ここぞというときに、活用してくれたまえよぉ……ククク」

 

「すごい、すごい! ……ふわあ、なんか房総ダンジョンに来たって感じがする香り! すごいよこれ、ルイちゃん、リフィちゃん」

 

「まあ、いつもお世話になってるお礼だヨ」

 

「ククク……」

 

 

 続いて二つ目は、大地の妖精ノンと鍵の妖精リドルから。それは手のひら程の大きさの、石でできた鍵だった。

 これは、桃子も過去に見たことがある、砂丘ダンジョン第三層『地下遺跡』――通称ピラミッドの最奥の扉をあけるためのアイテム『スフィンクスの鍵』だ。

 日本に存在する数々のダンジョンの中でもレア中のレアなアイテムなのだが、さすがに桃子個人が貰って良いものではないため、桃子はやや困惑顔でその管理人であるリドルへと視線を向ける。

 だが、その真実は、意外なものだった。

 

「驚くなかれ、桃子くん。それは『スフィンクスの鍵』の複製品、なのだよ」

 

「そうだよぉ。リドルと私が共同で作りだした、桃子さんだけの『もう一つのスフィンクスの鍵』なんだよぉ」

 

「えっ、ええっ?! そんなの作っちゃっていいの?!」

 

「最初にこの案を出したのは、スフィンクスだから、いいのさ」

 

「地上の言葉でいうなら『合い鍵』っていうんだよぉ」

 

「そ、そうなんだ? そっか、じゃあ今度、この合い鍵でスフィンクスさんにも会いにいかないとね。ありがとう、リドルちゃん、ノンちゃん」

 

 

 次。三つ目は、桃子のパートナーであるヘノと、柚花のパートナーであるニム。桃子と一番付き合いが長く、一番桃子のことを知っているはずの二人からのプレゼントは――大きなイカの干物だった。

 これは、柚花の誕生日のお祝いにヘノが持ってきたものと比べても明らかにサイズが大きく、卓上に配置された際の存在感も増している。

 それほどまでに、やたらと立派な『スルメ』であった。

 

「桃子なら。イカを。食べるだろ。ニムとヘノが。二人で選んだイカだぞ。こんど。食べような」

 

「も、桃子さんなら……イ、イカを喜ぶと思ったので……て、手伝いましたよぉ……?」

 

「うんうん、私って、イカも喜んで食べるんだよね! さすがはヘノちゃんとニムちゃん!」

 

 桃子の横で柚花が、ヘノたちの横でノンが、何か言いたげな表情を見せるが、幸か不幸かヘノたちがそれに気付く様子はない。

 

「喜んでくれて。よかったな。やっぱり。誕生日といえば。イカだな」

 

「つ、次のお誕生日には、もっと大きなイカを捕まえたいですねぇ……」

 

「あ、来年もイカは決定してるのね?」

 

 ヘノたちのなかで、よく分からない誕生日ルールが生まれた瞬間だった。

 

 

 

 続いて、火の妖精フラム。彼女は躯との別れからまだ数日しか経っていないけれど、すでに立ち直り、以前のように元気な笑顔を見せている。

 ここ数日はずっと鎌倉ダンジョンに入り浸っていたのだそうだ。

 

「アタシは、これだ! 鎌倉ダンジョンで一番大きな彼岸花を探してきたから! どっかに飾ってもいいし、食べてもいいぞ!」

 

「うわ、すっごいね!? 食べないけど、今度お部屋に飾らせてもらおうかな」

 

 フラムからは、非常に大きな花を咲かせている彼岸花だ。

 鎌倉ダンジョン第三層にはいくらでも彼岸花が咲いているとは言え、それでもこれだけ大きなものを見つけるのは大変だったに違いないと、桃子は素直に礼を述べる。

 彼岸花の花言葉は『情熱』『悲しき思い出』『あきらめ』そして――『再会』。

 誕生日にはそぐわない花かもしれないが、桃子は元気になったフラムの姿に純粋な喜びの笑顔を浮かべていた。

 なお、彼岸花は毒性が強く、前に鎌倉ダンジョンで拾った謎の球根は彼岸花の猛毒を持つ球根だったのだが、ルイが笑いながら何処かへと持って行ってしまったのは別な話である。

 

 

 そして、最後は一番末の妹分である、氷の花の妖精ルゥ。

 

「ルゥは、これ! 変なカレー!」

 

「ルゥちゃん、これはカレーじゃなくてハンバーグだね。たぶん、とっても美味しい奴だよ?」

 

 ルゥが桃子のために持ってきてくれたのは、真空パックのハンバーグだった。しかも、スーパーでよく見るようなありきたりな量産品ではない。

 工場製品ではなく、どこかのシェフが作ったハンバーグを直接真空パックしたものにも見える。桃子がみる限りでは、かなり手間のかかった本格ハンバーグだ。

 これはおそらく第一層の『ドワーフの祭壇』に供えられたハンバーグなのだろうが、ルゥには食べ方がわからなかったため、桃子の元に持ってきたのだろう。そういう意味では、探索者が持ってきたものを横流ししているだけである。

 それでも、プレゼントはプレゼントだ。ルゥの心遣いを、桃子は笑顔で受け入れる。

 

「ルゥちゃん、せっかくだしこれ、今ここで温めて一緒に食べちゃおうか」

 

「カレー! 食べる!」

 

「カレーじゃなくてハンバーグだからね?」

 

 自我を得て成長したとしても。

 ルゥの、カレーに対する異常なほどの執着心は相変わらずだった。

 

 

 

 テーブルの上には、桃の実、房総ダンジョンアロマ、スフィンクスの鍵、巨大なスルメ、巨大な彼岸花、そして真空パックのハンバーグが並んでいる。

 

「みんなありがとう。全部ずっと大切に――とはいかないけど、ありがたく頂いていくね」

 

 誕生日プレゼントと呼ぶにはなかなか混沌としたラインナップだ。けれど、桃子の心は、喜びでいっぱいだ。

 桃子が口にする感謝の言葉に、妖精たちはもじもじしたり、笑ったり、お預け状態のケーキをガン見したり、お預け状態のハンバーグをガン見したりしているが、皆揃って嬉しそうだ。

 しかし、プレゼントを持ってきているのは決して妖精たちだけではない。

 

 最後に、ずい、と。桃子に身を寄せたのは柚花だった。

 まるで、真打ち登場とばかりに、きょとんとした顔を浮かべる桃子の視線を独り占めする。

 

「では最後のプレゼントはこちら、私とティタニア様からです」

 

「え? 柚花とティタニア様? 二人が共同で用意してくれたの?」

 

 柚花が桃子の前に差し出したのは、手のひらサイズの、上品なアンティーク調デザインの木箱である。

 それは丁寧に磨き上げられ、その木目が艶やかに光を反射している。

 そこらで取り扱っているような安価な木箱ではないのは明らかだ。中を確認するまでもなく、この木箱だけでなにかしら高級な雰囲気を醸し出していた。

 桃子はその箱を恐る恐る受け取り、そっと蓋をつまみ上げた。

 

「……わっ、これって、懐中時計? えっ、これって特注の?」

 

 そこに鎮座していたのは、鈍い銀色に輝く懐中時計だった。

 蓋のないオープン型の懐中時計だ。電力を使わないネジ巻き式の構造らしく、ガラス面の中ではダンジョン内だというのに小さな針が動き続け、時刻を示している。

 針の裏側では小さな歯車が幾つも組み合わさり、時を刻み続けているのが見える。

 

「ダンジョンで採掘された稀少な金属を使用していて、これ自体が魔力を保持する性質があるんです。特別も特別、かなりの限定品ですよ」

 

「ふえぇ!?」

 

 稀少な金属で作られた、魔力を保持する特注の懐中時計。

 工房で扱うものとは性質が全く違う道具ではあるが、桃子とてダンジョン内のアイテムに関わる職業だ。この懐中時計がどれだけの価値を持つのかは言われずとも理解出来る。

 更に、畳み掛けるように今度はティタニアが言葉を続ける。

 

「その性質を利用して、私が護りの魔法を付与させていただきました。ふふふ、桃子さんには守護など、さほど必要はないかもしれませんけれどね」

 

「え、えーっ? いや、必要ないどころか、妖精の女王様の守護って、もの凄いことだと思いますけど……」

 

「そりゃもう、もの凄いですよ。世界に一点しかない、先輩を護ってくれる唯一無二の懐中時計です。なくさないでくださいね、先輩」

 

 稀少金属を加工して作られた特注懐中時計に、妖精女王が直々に魔法を付与したのだ。日本円での価値を考えるまでもなく、プライスレスで値段などつけようもないほどの価値があるだろう。

 桃子は、言葉を無くして、まるで巨大な宝石を持つかのように丁寧にその懐中時計を指先で撫でている。

 

「先輩へのプレゼントって、難しいんですよ。物欲がないですし、必要なものってだいたい自分で探しにいっちゃうじゃないですか」

 

「私が施した護りの付与魔法も、すでに桃子さん自身が耐久力の塊のようなものですし、普段から身につけていらっしゃる牙のお守りが既に守護の力を司っておりますから、過剰気味なのですよね」

 

「あはは、なんかすみません」

 

 桃子が身につけている牙のお守り。それは、二代目だ。一代目の牙のお守りは、過去にニライカナイで桃子を蛇の呪いから守り通し崩れ去った。

 二代目のそれは、吉野ダンジョン第三層を守護する巨大な狼であるハクロウの、過去に抜けた牙を利用して新たに生み出されたものである。

 そこには神獣たるハクロウによる守護が施されており、今回のティタニアの守護をもつ懐中時計を合わせれば、ダンジョンの守護獣と妖精の女王、二人からの守護を受けた身となる。

 普段から魔物と戦うことのない桃子にとっては、確かに過剰と言えば過剰である。もちろん、守りが過剰だからといって、困ることは何もない。

 

「桃子。はくろうと女王だけじゃないぞ。ヘノだって。桃子のこと。ずっと守ってやるからな」

 

「うん、ヘノちゃん。そうだね、ヘノちゃんはずっと一緒ね!」

 

「だから。まずは。変なものが入っていないかどうか。ケーキの毒味をしようと思うんだ」

 

「ヘノちゃん、よだれでてるよ?」

 

 そんなやりとりにも皆が笑い、優しい笑顔に囲まれて。

 桃子はこうして、二十歳の誕生日を迎えたのだった。










【お知らせ】
書籍三巻が2月25日発売予定となります。
今回の話からちょうど一年前の、まさに桃子の誕生日のお話です。

活動報告に、書籍三巻のお話や新章についてのちょっとした雑談などの記事を更新いたしましたので、気が向いた方はどうぞ覗いてみてくださいませ。
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