白い部屋から出たとして   作:九頭竜 胆平

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本願寺寺(雌)「女と戦うからって手は抜かないが?」


if 白い部屋から出た女 #1

~side 綾小路清隆 

 

 ホワイトルームを否定するため、そして本願寺のような人間になるため、綾小路清隆()は父の手が届かないであろう高度育成高等学校に入学した。1年Dクラスに配属された俺は目立たず、何事もない学生生活を送る。なんて想像をしていた。自己紹介で失敗し、先ほどまで俺に注目する奴なんて皆無だった。しかし今はどうしたことか、クラス中の視線が俺と、その後ろの自己紹介の途中で入ってきた女に注がれている。

 

「なあ綾小路、帰ろうぜ~。僕さっさと研究の続きしてーんだけど」

 

 光を反射するつややかな黒髪を後ろで一房にまとめた白魚のような透き通る肌を持つ女は、俺の頭部に乳房を置き、先ほど席を外した須藤と変わらぬごつさの腕でがっしりと俺を掴んで離さない。

 

「誰かは知らないが、とりあえずどいてもらえるか?」

 

「酷くね?確かにたった一回しか会ってねえが、お互いの骨を折りあった仲じゃねえか」

 

 その一言でクラス中から俺は後ろの奴ごと不良のレッテルをかけられることとなった。特に堀北から向けられる視線は「事なかれ主義とか言ってたくせに女性に暴力を振るって平然と侍らせているとか性根が腐りきっているんじゃないかしら」とでも言いたげだ。

 

「まあ辞めるとしてもせっかく10万ポイントもらったんだし使い切ってから辞めるかってことでボーリング行こうぜ!カラオケもな!」

 

 そう言うとその女は俺の頭部をバスケットボールでも持つように持ち上げるとあ痛たたたたたたたたた!!!!!

 

「僕、本願寺寺。短い間だけどよろしくな、綾小路!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~side 葛城康平

 

 坂柳がクラス対抗の予想を話し、抜き打ちテストの点数を発表した時点で、それはもう避けられない展開だったのかもしれない。抜き打ちテストで100点を取ったのは俺とは別の派閥を作りながら、先ほどのようにこの学校のシステムにいち早く気付いた坂柳有栖。そしてもう一人は同じクラスの誰とも関わらず、Dクラスの綾小路と付き合ってると噂が流れている本願寺寺。両方とも美人ではあるが、その両者が向き合ったときはまるで別の生き物が対峙してるかと思うほどに差異が大きい。

 

「本願寺さん。貴方は知らないでしょうが今このクラスは二つの派閥に分かれています。貴方は比較的頭が回るようですし、おそらく身体能力も消して低くないでしょう。私は貴方が所属するかどうかでパワーバランスが大きく動くと考えています。それを踏まえてあなたはどちらの派閥に入りますか?」

 

 坂柳の説明は相手への評価を伝えながらも、端的で必要な部分さえも省いているような説明だが、本願寺はその意味を正しくかみ砕いたらしい。それをクラスの皆もなんとなくわかっていたからこそ、彼女の口から漏れ出たのが回答ではなく深い深いため息だったのが、混乱をもたらしているようだった。

 

「それは、どういう意味でしょうか」

 

 ため息の後にうんともすんとも言わない本願寺にしびれを切らした坂柳が続きを急かすが、本願寺はそれを聞いて余計失望したようだった。

 

「僕が、お前のような足の不自由なチビのぺったんこか、そこの見事なつるっぱげのどちらかの下に付くかと、お前は聞いたな?」

 

 坂柳はその言葉を聞いて気を悪くした様子だったが、すぐにその表情は引っ込んだ。なぜなら相対している本願寺が、額に青筋立てながら怒髪が天を衝くかの如くそのポニーテールがゆらゆらと怪しく蠢いていたからだろう。

 

「ほざけ、格の違いを教えてやる」




・本願寺寺(雌)
 自分や綾小路以外の奴を大体見下しているが、相手を叩き潰すときは舐められないように全力でパフォーマンスを交えながら潰すため、ある種の平等の体現者。ホワイトルーム関係者以外には高圧的でプライドが高いが、実はこっちが本願寺寺の本質。中身は普通にふざけ倒してるし、全然ネットミームもしゃべる。
 パラレルワールドの自分を見たら、くだらない価値観を鼻で笑った後殴り殺しに行く(勝つ)。
 好きなものはイケメン(強いと尚良い)
・本願寺寺(雄)
 自分や、綾小路清隆、綾小路篤臣と言った恐るべき者が女性に存在しないので、本気で女性は下駄をはかせてあげないと男性と対等じゃないと思ってる。ガチガチの男女差別主義者でありフェミニスト(自覚無し)。
 パラレルワールドの自分を見たら、価値観がひっくり返って卒倒した後、プライドの高い高慢ちきな態度に戻る。
 好きなものは美人(強()()だと尚良い)
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