惑星ルビコン3。この惑星には現在コーラルと呼ばれる強力なエネルギーを求めて複数の勢力が争っている紛争地帯になっている。
そんなルビコン3のベリウス地方のとある市街地廃墟群、通称【汚染市街】。その名の通りコーラルと汚水によって人が住める環境ではない静かな街で複数の銃声が鳴り響いていた。
銃声の発生地では複数の緑色の
『くそっ!あの野郎早すぎんだろ!?弾が当たらねぇ!!』
『ぼやいてる暇か!兎に角撃て!撃ちまくってアイツを撃ち落とせ!』
空を落ちているその物体はMTよりもより人型に近付け更には汎用性を高めた
そして地面から高度が約数百mに達した瞬間機体の上体を上げ落下の感性をアサルトブーストで最小限相殺しながらも機体を地面に対して水平にしつつMT群へ突撃を開始する。
『今だ!!集中射撃で落とし切れ!!』
アサルトブーストでの急接近は素早いとはいえ落下のスピードを合わせた先程よりも遅く、更には真っ直ぐMT達へ飛んでくる為か照準が合わせやすいのか機体に攻撃が命中し始める。しかしACは気にしないのか最小限機体を左右に動かし致命傷を受けないようにしつつ接近を続ける。
そしてある程度近づいた瞬間右肩に搭載していた
味方がやられてたしまった為か一瞬だけ攻撃の手が緩み爆散してしまったMTに目を向けるMTパイロット。しかしその一瞬が命取りとなってしまう。
攻撃が緩んだ一瞬の空きを突いたACが突然アサルトブーストを止め脚部と肩部に取り付けられたスラスターを反対方向に噴射し回転、頭部をMT達へと向けた前傾姿勢から反転し仰向けになる様に機体の姿勢を変える。しかし先程まで行っていたアサルトブーストで付いた感性は止まらずそのまま1機のMTへ突撃、アサルトブーストによる加速とACの重力が合わさりMTは一瞬でその機体を潰し、そのままMTでサーフィンをするかの様に滑っていく。
地面とACの板挟みによってMTはスリ潰されていき、ACが止まった時にはスクラップとなった破片によって出来た道を作り乗っていたパイロットは確実にやられた事を表していた。
そしてACはMT群の中心に侵入し、右手に持っていた
電磁によって加速されたその弾丸は吸い込まれる様にMTのカメラユニットに直撃し内部を破壊しながら貫通していく。貫通した弾丸は止まる事無くそのまま射線に居た別MTへと到達し破壊、最終的に3機のMTがたった1発ので破壊されてしまう。
『っ…!全機距離を取れ!!至近距離では勝ち目が無いぞ!!』
いち早く内部に入り込まれ一瞬で仲間がやられたと把握した4脚MTのパイロットは背後に居るACから距離を取りつつ振り向き、両手に持ったガトリングガンを撃ち込もうと銃身を回転させる。
『なっ!?いつの間グァ…!?』
しかしACをカメラに納めようと振り向いた時には既にACは眼前まで迫っており、左手に搭載された
『今だやれ!!』
杭を打ち込む為に作動した炸薬の衝撃によってパイルバンカーを振り抜いたACの動きが一瞬硬直する瞬間を狙い周りのMT達は手に持ったマシンガンや背部に背負ったミサイルをACめがけ一斉に発射する。
しかし硬直の回復が早かったのかクイックブーストでバックステップをしたACには攻撃が当たる事は無く回避されてしまう。
最大の攻撃チャンスを失ったMT達はそれからは反撃を許される事無くAC単機によって蹂躙される事になる。
背部のミサイルをライフルで撃ち抜かれ誘爆し周囲のMTを巻き込み爆破されるMTやサッカーボールの様に蹴り飛ばされ仲間にぶつかった瞬間ミサイルで撃破されてしまうMT。
更にはACの左肩に搭載されている
そして最後の1機になったMTに目掛け最後の一撃をライフルで撃ち抜きMTが爆散後、汚染市街にはMTから発生する火花が散る音だけが鳴る静かな街へと戻った。
『全機撃破を確認』
『仮想戦闘シュミレーションを終了します。お疲れ様でした』
ACのコックピットから無機物な声質の労いと共に戦闘終了の報告がされ、汚染市街を映していたモニターが暗転し一瞬真っ暗になる。
その後モニターが映したのはACやMTを修復、改造するドック内の光景だった。
『おつかれさん。MT部隊との戦闘はどうだった?』
「まぁまぁだね。連携は拙いし味方がやられたらいちいち攻撃が緩むから楽だったよ。まぁ数が多いから面倒くさかったけど」
『ハハッそうかい、まぁあのMT部隊は新兵が多いみたいだから仕方ねぇか。ありがとなあいつらの戦闘評価の手伝いしてくれて』
ACの胸元近くにある足場にいた作業服の男性から通信が入り会話するACパイロット。先程まで行っていた戦闘は仮想戦闘、つまりシュミレーションであり実際の戦闘では無かった。どうやら戦っていたMT部隊の評価をする為にしていたようでありACパイロットはその相手をしていたようである。
「別にいいよちょうど暇だったし、いい暇つぶしにはなったからさ。また誘ってよ」
『オーケーもしまた同じ戦闘評価とかがあったら頼むぜ。っとそうだミシガン総長が呼んでいたから降りてきなアムール』
「総長が?了解すぐに行くよ」
アムールと呼ばれたACパイロットは座席から頚椎部分に伸びているコードを抜き取りコックピットを開けACから作業員の近くに飛び降りる。
「ほらよ今日は寒いからジャケット着とけ。それとバイザーも外しな」
「ここら辺で暖かい日なんてなくない?雪山で囲まれてるのに」
「確かにこんな雪山で囲まれちゃ寒い日しかねぇか」
作業員から深緑色をしたジャケットを受け取り着込みながら軽口を叩くアムール。ジャケットを着終わり最後に顔に装着していたバイザーを取る。そしてその素顔を外気に晒すとそこには未だ子供の面影を残す幼い顔をした青年が居た。
「ふぅ…情報処理の速度上げる為とはいえ重いし邪魔なんだよねコレ」
「まぁまだ試作段階だからなソイツ。ほらさっさと総長のところ行かねぇとドヤされるぞ」
「分かったよ…後で哨戒任務あるからその子の整備お願いね」
「おう任せとけお前さんのスプリントは新品同様にしといてやるよ」
その子とアムールが指を指すのは胸元に8本脚の馬のエンブレムが描かれたAC名【スプリント・フォウル】と呼ばれる薄い灰色を基調とし、赤と青が所々配らわれたカラーをしている機体だ。
作業員の男は早速作業に取り掛かり始めたのかアムールに背を向け、スプリント・フォウルの足元に居た別の作業員に指示を出し始める。
その後ろ姿を尻目にアムールは青い六角形のロゴマークが描かれたドックの外へと繋がる扉へとミシガンと呼ばれた男の元へ歩を進め始めるのだった。
主人公 G8 アムール アリーナランク B/12位
本作の主人公。元独立傭兵であり、ベイラムからのとある依頼を完了後スカウトされレッドガンに所属する。年齢はおそらく10代後半である。第5世代型の強化手術を受けており、本人のAC乗りとしての適正もあって実力は確か
AC名 スプリント・フォウル
フレームパーツ
頭部 HD-012 MELANDER C3
胸部 BD-012 MELANDER C3
腕部 AR-012 MELANDER C3
脚部 LG-011 MELANDER
武装
右腕 LR-037 HARRIS
左腕 PB-033M ASHMEAD
右肩 BML-G1/P20MLT-04
左肩 DF-GA-09 SHAO-WEI
インナーパーツ
ブースター BST-G2/P06SPD
FCS FC-008 TALBOT
ジェネレーター DF-GN-08 SAN-TAI
脚部以外のフレームはG5イグアスと同じMELANDER C3だがガトリングキャノンとジェネレーターが重い為通常のMELANDERの脚部でないと重量超過してしまう。その代わりAPや姿勢制御がほんの少しだが高くなり耐久性が上がっている。総重量は7万と中量程度だがブースター速度が340超えの為機動力は十分にある。
エンブレムは心臓部分に穴が空いてそこから脚に向かって赤い血管が浮き出ている灰色の8本脚の馬。
とある方のエンブレム考察でナンバーとエンブレムは連動しているという考察からG8から8本脚の伝説の馬スレイプニルがモデル。ブースターの説明には移動速度を重視したという説明がある為クイックブーストやアサルトブーストより通常移動を多様する機体になっており馬感が出てる気がする。
機体名もそれにちなんで疾走を意味するスプリントと仔馬の英名であるフォウル(レッドガンメンバーとして最年少という設定の為)を掛け合わせたもの