ただ庚子様を幸せにしたかっただけのモブ裏鬼道 作:リョウタロス
今回は短めの話をいくつか纏めた短編集のようなものです
タイトルの『どうしてあなたは』は前の3つ、『いつかの君との約束を』は最後の1つの話を指すものとなっております
私はお母様とお母様の妹である2人の叔母が羨ましかった
お母様達は3人ともそれぞれに愛し合う人がいたから
血筋も立場も関係なく自分だけを見て愛してくれる人がいたから
私はお母様達を憐れんでいた
駆け落ちをしても連れ戻され最愛の人を始末された丙江叔母様、想い人がいてもお爺様の意思1つで好きでもない男と結婚させられ想い人とは一定以上の関係を築くことも許されないお母様と庚子叔母様
皆愛する人とは結ばれる事を許されずお爺様に身を捧げさせられ自由を諦めた女達だから
私はお母様達を──龍賀を憎んでいた
私を何度も何度も汚したお爺様はもちろん
同じ被害者なのに大義という言い訳で自分を無理やり正当化しているお母様も、なにもかも諦めてただ自堕落に過ごすだけの丙江叔母様も、辛いことや他の人のことは見ないふりをして自分の大切なものしか見ようとしていない庚子叔母様も、龍賀に仕えてる人もこの村もみんなみんなみんな──
憎かった
怨んでいた
妬んでいた
私を私として見てくれない人達を
私を一族の道具としか見ていない人達を
こんな場所でもまるで普通の家族のように幸せに過ごしていた人達を
それは時ちゃんやお父様も例外ではなかった
純粋な時ちゃんやこの村の人と比べるとまだまともとも言えるお父様相手でもただ他の人よりもそういった感情を向ける量が少ないだけでまったく無いわけではないのだから
面と向かっては普通の父親として接してくれるお父様も本当は私のことを"自分の娘"というものとして見てることも知っているから
龍賀の血をひく"男"として産まれ"女"である私と違い身を捧げる必要も無く龍賀の当主にすらなれる可能性のある時ちゃんに私も男に産まれていたならと嫉妬を覚えたこともある
この村は私にとって鳥籠なんて可愛らしいものではない
生まれながらにして入れられた牢獄か畜舎だ
枷を付けられ"女"として"龍賀の娘"としてこの村の持ち主である当主や自分より上のもの達に良いように使われるしかない地獄の日々
そんな中で当主であるお爺様が亡くなって私は光に出会ってしまった
諦めていた夢に、私の前に蜘蛛の糸を垂らしてくれた貴方
水木さん、貴方が私をさらに狂わせてしまったんですよ
貴方に惹かれてしまったから私はさらに穢されたくなくて時麿叔父様を殺しました
貴方に私の穢れを知られたくなくて丙江叔母様を殺しました
貴方ともう会えなくなると思って庚子叔母様を殺すつもりで
貴方に何もかも知られてしまったからお母様達を殺しました
私もこの村から逃げ出したかった
庚子叔母様と護衛の人のように嘘の関係でもいいから貴方と恋人や夫婦のようになりたかった
貴方の願いを聞けば貴方は私を愛してくれると思っていた
慰めや償いなんて必要ない、私は貴方に私という人として愛してほしかった
貴方なら長田様やあの護衛の人のように龍賀の女の穢れを知っても目をそらさずにいてくれると思っていた
なのにどうして──
どうして
───────────────────
私にとって奴、端場 薬人という人間は手のかからなかった後輩であり便利な手駒だった
見張りや逃げ出した者の始末といった裏鬼道でなくとも出来る仕事はもちろん、奴の父親から受け継いだ薬学の知識、Mの材料の調達をはじめとした世間では外道とされる仕事も眉一つ動かさずこなせる精神性に実力と奴の父親が作り上げた"道具"として文句のない働きをしてくれていた
だからこそ奴の提言は予想外の一言に尽きなかった
まさか庚子の護衛に付きたいなどと、奴が何年も前から庚子を想い慕っているのを知っている身からすれば駆け落ちをしたいと言っているようなものだ。その結末も自分の目で見ていただろうに
これが代わりのきく者なら何も聞かずに許可を出し尻尾を出した瞬間に始末すればいいだけだが下手に優秀で代えを用意出来ない奴だからこそ率直に聞かねばならなかった
返ってきた言葉はただ近くで守りたいだけという模範的な答え。私と同じように、というのが皮肉か当てつけなのか。私にもほんの少し罪悪感というものがまだあったからだろうか、お互い愛する者と添い遂げられない事を自覚している男として私は本来なら却下する筈の提言を許可してしまっていた
だがそれをそのまま通せば既に奴に想い慕って、いや依存先として見て自分から間違いを犯しかねない庚子に先に釘を刺しておく
元々気の弱い庚子に身体や地位が目当てかもしれないとふきこんでおけば端場の名すら知らない彼女は狙い通り途端に不安感が噴き出し狼狽しだす
熱をあげた状態の女の行動力は侮れないのだ。少なくともこれで丙江様の二の舞になるのは当分は防げる筈と信じたい。何も知らない状態で感情任せに行動すればろくな事にはならない
これは長年この村で務めて得た経験談の1つだ
自分も部下も外の人間や妖怪、そして龍賀の人間ですらそうして失敗する姿を幾度も体験し目にしているのだから
そこからの生活は個人的には悪いものではなかった
庚子の方は端場に、その見張りも部下や手の空いている者に任せ自分は仕事という体で殆どの時間を乙米様の側にいられた
庚子については私も自分の中で心を割く程優先順位が高くないだけでわざわざ彼女が不幸になることを望むわけでもない。実の姉である乙米様も夫婦のように幸せそうに過ごしている庚子を見て時折表情を緩ませることもあった。だからこそ乙米様も庚子も少しでも心を満たすことの出来る状況はあるべき所に収まったような心地良さもあった
時弥が産まれた後もその世話や教育も端場に任せていたがあれが誰の種で産まれた子か知っている奴があそこまで親身になって世話をするのは意外だった
家族の真似事のような甘い幻想に浸っているだけなのか、それとも本物の父親の存在を意図的に忘れ行動しているのかはわからないが母子共に護る護衛の任を出来ているのなら咎める理由は無かった
たとえ現実を見ようとしていないだけの行動だろうと想い人と主の子を相手に行えるそれは自分には出来なかった行動でもあったから
そんな行動を続けてきた奴だからこそ私も乙米様も奴なら庚子を幸せにできるとそう思っていた
だからこそ結界が壊れそうなあの緊急時に庚子が乙米様へ反発したのは手酷い裏切りを受けた気分だった
あそこまでの強い反抗は初めてで驚いたが彼女の行動原理は端場か時弥、その2人に集約されている。彼女の自己判断か端場本人が唆したか、どちらにせよそれをさせないようなだめるなり操るなりするのもお前の仕事の1つだろうと2人への罰の意味も兼ねて端場を牢に閉じこめ部下達と共に折檻を与えることとなった
端場、私も乙米様もお前になら任せられると思っていたのに
何故この大事な時にお前は私達の期待を裏切った
部下達に痛めつけさせ自分も失望と怒りに身を任せた蹴りを何発か入れれば謝罪の言葉を吐くが端場自身が根本的な原因を履き違えたまま理解していないことがより神経を苛つかせた
端場は自身を過小評価し庚子を過大評価し過ぎているのだ。彼女は一人では強い女ではない。むしろ自分の意見も言えない弱い類の女だ。あれが乙米様相手にもああして言えたのは時弥という精神の支柱の1つを失いそうになったからだというのは理解しても自分が側にいたからというのをまったく理解していない
そもそも大局が見えていないのだ、この2人は
あの結界が破られれば自分達やこの村どころか国そのものすら危うい。その解決の糸口はもう時弥しか残っていないというのに自分たちの小さな世界しか見ていないからこそここまでこちらの足を引っ張る
乙米様が龍賀をなんとかしようと尽力している傍らでお前達は昔からどこまでも呑気に……!
考える程に沸き上がる怒りを蹴りに乗せえずく端場を牢に転がし結界の問題が解決すれば再度教育をさせる必要があると次々と出てくる問題に頭を悩ませあの時の私はその場を部下達と共に後にした
──まさか、こんなところで私も龍賀も、乙米様も終わりを迎えるなど考えてもいなかった
乙米様の仇、あの
私も、いやここにいた者は皆死ねば地獄行きだろう
ならば死後だろうと乙米様に着いてゆかねば
そういえば端場の奴は結局牢に入れたままだったが、どうせあいつなら何かして抜け出しているだろう
だから
私は乙米様と─────
───────────────────
僕にとって父親のような人は2人いた
1人は本当の僕の父様、幻治父様
この村の村長をしていてお仕事であまり家には帰ってこれないから父親だけど知らない事のが多い人
もう1人は端場さんっていううちのお手伝いさん
僕が産まれる前からうちで働いてるらしいけどずっと母様と一緒に僕を育ててくれた育ての親
口に出して父様って呼ぶことはなかったけど普通の父親がいたらこんな感じなんだろうなっていうのを端場さんにはずっと思ってた
村の中だけだけど小舟に乗って湖を回ったり僕と母様をいっぺんに背負って山の上まで登ったり色んな所に連れてってくれた。すぐ熱を出しちゃう僕に付きっきりで看病してくれて端場さんの作った薬を飲めばすぐ良くなることのが殆どだった。忙しくしててもしっかり僕の話も母様の話も聞いてくれて僕達を大切にしてくれてるっていうのがすごくわかった
端場さんがいるときは母様もいつも笑顔で2人とも幸せそうで3人でいることが大好きだった
でも村の人達は端場さんのことを人形みたいで薄気味悪いとか関わりたくないって言っててほんとに僕の知ってる端場さんと同じ人のことを言ってるのか最初はわからなかった
けど端場さんがたまに行く外のお仕事で夜遅く帰ってきたのを偶然見た時に村の人達が言ってたこともわかっちゃった
いつも僕達に向けてる暖かい表情のまるでない人形みたいな無表情。それでいてすごくおっかない感じまでして端場さんに化けた別人が入ってきたのかと思った。だけど僕に気がつくとすぐにいつも僕達に見せてくれる優しい表情を見せて"こんな時間まで起きていてはまた熱を出してしまいますよ"と布団にまで連れてってくれた
あの時わかったんだ。端場さんは、違う、端場さんだけじゃなくて母様も、お互いと僕をいれた3人しか信じて心を許してないんだって
だから2人共他の人達と喋る時には3人で過ごしてる時とちがってお仕事の話をしてる時みたいな感じになってることも多い
それでも僕はそれで良かった
他の人達には冷たくて怖い所のある人でも僕と母様にとっては僕達を想ってくれる優しくて信じられる人だから
これからもこの3人で過ごせるとそう思ってた──
『耐えるのう、時弥。そろそろ諦めて儂に後を任せておかんか?』
「い、やだ……やめて、お爺様……」
幻治父様と乙米叔母様に連れてこられた禁域で僕はふらふらした頭でこの数日ずっと側にいるお爺様のお化けに返事をする
お爺様が死んでからこのお爺様のお化けは僕が眠るとすぐ近くに現れた。最初はぼやっと何かいる程度だったのに眠る度に姿まではっきりしてきて今はもう眠ってなくても出てきてるし生きてた頃のお爺様の姿そのままで僕のことを見下ろしてる
『可哀想にのう。そんなにも苦しんで、儂は時弥のこともここの結界のこともなんとかしてやりたいと思っておる。じゃがその為には時弥のほんの少し身体を貸してもらわなきゃならん。な?時弥もこれ以上苦しむのも村が酷い事になるのも嫌じゃろう?』
優しくしゃべりかけてくるお爺様だけど端場さんが言ってた。幽霊や妖怪、お化けがなにか誘ってきたりしても頷いちゃいけない。特に少しだけ貸してとかほんの少しだけとか言ってる奴は絶対返さないでそのまま全部持っていく奴だって
だからお爺様のお化けでも身体を貸しちゃいけないと首を横に振り続けた。お爺様のお化けの声も聞かないように耳もふさいで目も閉じた
『ここの結界ももう長くは持たん。これが無くなればこの村も、国すらも滅んでしまう!のう、時弥、お前もそんなことは望んどらんよな?』
それでも聞こえてくるお爺様の声に僕は必死に返事をしないように亀みたいに縮こまって聞き流すようにする
『そうなれば庚子もそのお付きの端場とかいう男も死んでしまうぞ?む……?いや、庚子もその端場という男もそれより早く死んでしまうかもしれんのう』
「母様達が!?」
思わず口を手で塞いだけど遅かった
僕の反応にお爺様はニヤリと笑って顔を近づけてくる
『おお、今遠見の術で見ておったんじゃがのう。なんと沙代が狂骨を操って庚子と端場を殺そうとしておるんじゃ!』
「え……?」
お爺様に言われた事がわからなかった
沙代姉が?母様と端場さんを?
「う、うそだ。僕はそんなの信じない……」
声が震えてしまう。だってそんなのありえない
あの優しい沙代姉がそんなことするはずない
『仕方ないのう。ならお主の目で確かめさせてやろう』
お爺様が何か呟くと目の前の場所が歪んで別の場所、多分時麿叔父様の部屋の景色が浮かび上がってくる
そこには後ろにお化けを連れた沙代姉と背中からたくさん血を流してる端場さんと端場さんに守られてる母様──
「なんで──やめて!やめて沙代姉!母様と端場さんを殺さないで!」
『この術は見たい場所を映しておるだけだ。いくら声をかけても届かん』
2人が死んじゃう
そう考えてしまうと僕はもうお爺様にお願いするしかなかった
「お爺様!お爺様なら2人を助けられるんでしょ!」
『おお、助けられるとも。じゃがなぁ、儂も身体がなければこの村も庚子達を助けることもなぁ』
大袈裟に呟くお爺様の言葉に僕は駄目なことだとわかってても言わなきゃならなかった
「僕の身体ならあげるから!だから母様達を─」
『言うたな?』
お爺様の言葉が一気に重くなって僕の意識が軽くなっていく感じがした
身体に力が入らなくて倒れるのに意識だけ飛んでいっちゃうような──
『ようやく明け渡してくれたのう、時弥。安心せい、庚子も端場とかいう男も気が向いたらちゃあんと助けてやるわい。いつ助けに行くは決めておらんけどなあ!』
お爺様の笑い声が響くけどもう何を言ってるのかもわからない
ごめんなさい、母様、端場さん。僕のことなんて気にしないで母様達は……生き……て……
───────────────────
「いらっしゃいませ、3名様ですね?こちらへどうぞ」
物静かでレトロな雰囲気漂うとある喫茶店に夫婦と男の子が1人の一組の家族が入店する
左目に傷の跡がある初老程の歳に見える男、この店のオーナーは自分の近くの席へと案内された彼らにどこか既視感を感じながらも読んでいた本に視線を戻す
「いい雰囲気のお店ね」
「ああ、一目見てピンときた店だったが正解だったみたいだ。
「えっとねー……」
(時弥──?)
遠い昔、どこかで聞いた覚えのある、けれどそのどこかが思い出せないその名前に思わずオーナーはバッと顔を上げ3人の方を見てしまった
「あの、何か?」
「あ、いえ……」
3人の、特に少年の姿に遠い記憶の中で出会い未来について語った少年の姿が重なるような錯覚を覚え呆然としていたオーナーだったがすぐに穏やかな笑みを浮かべ父親であろう男に小さく頭を下げる
「失礼しました、以前知り合った子がそちらの息子さんと同じ名前で歳もちょうど同じくらいだったものでついそちらを……」
「ああ、そうだったんですね。どうぞお気になさらないでください。知ってる子と同じ名前に反応してしまうのも珍しい事じゃありませんもの。ね、あなた。……あなた?時弥もどうしたの?」
「…………」
オーナーの言葉に微笑んで謝罪を受けいれる女性だったが夫である男は、いや男だけでなく男の子も先程のオーナーと同じように呆然とオーナーの顔と、その顔についた左目の傷の跡を見つめている
「ねぇ、おじいさん。おじいさんって昔どこかで僕と会ったことある?」
「すみません、自分も息子と同じくあなたにどこか既視感を……」
不思議そうな顔な男の子と腕を組んで思い出そうと考えこむ男、その2人に優しく微笑むオーナーはゆっくりと首を横に振る
「いえ、恐らく初対面でしょう。ですがそうですね、もしかしたら
「あら、前世でなんてロマンチックですね」
「お父さん、前世って?」
「前世ってのは自分の生まれる前、時弥が母さんから生まれる前のものってことさ。もしかしたら俺も時弥もその時にこの人に会ってるかもしれないってな」
"へー、すごいね!"と目を輝かせて笑う時弥に
「はは、もしかしたら、だけどね。東京には観光かい?」
「うん!東京タワーとかスカイツリーとか野球の試合とか東京のすごいものたくさん見てきたんだ!」
「そうかい、そうかい……それは良かったねえ」
男の子の言葉に遠い昔にした気休めにしかならなかったであろう軽い励ましの、それでも希望を見せてあげたかったそんな口約束
それが1つ叶えられた気がして気がつけば微笑むオーナーの目尻には小さく涙が浮かんでいた
「これも何かの縁、良ければここは何か奢らせてはくれませんか?」
「え、いやでも初対面で流石にそこまでしてもらうわけには」
「なに、前世の縁を信じてる暇な老人の話相手になってくれた礼とでも思ってください。それに私はここのオーナーをやっておりましてね。このくらいの融通は効くんです」
「では、すみません、お言葉に甘えさせていただきます」
「時弥君も好きなものを頼んでいいからね」
「いいの!やった!ありがとうおじいさん!」
「こら時弥、そんなはしゃがないの。すみません、お店で大きな声を……」
いいんですよとにっこりと好好爺然とした笑みを浮かべて笑うオーナー
彼にとっては今
「あ、そういえばおじいさんの名前は?なんていうの?」
「ああ、そうだったね。私は
良ければ東京観光の話をもっと聞かせてもらってもいいかな、時弥君」
・龍賀沙代
映画本編と違い庚子にも両思いの相手がいた為それぞれ自分を愛してくれる男がいた三姉妹全員が嫉妬対象に
東京でも自由はないことを悟っていた賢い彼女は村の全てに、それこそ仲のいいように見えた克典や時弥相手にもこういった嫉妬などの暗い感情を持ち上手く隠してもいたと考えました
・長田 幻治
村長夫婦が揃ってお互い浮気してる形になるけどこれが端場、乙米含めた4人にとって最も居心地のいい関係だった
庚子、端場の2人が揃って自分達だけの狭い世界しか見てないうえに問題解決しようとしてる乙米様の足まで引っ張るな!|お前も事情知ってるんだからそっち側からもサポートしろ!と乙米を愛する男、現場責任者の2つの面で端場にキレてた
個人的には悪い関係ではなかった
・長田 時弥
父親が2人(本来の父親を入れると3人)と感じていたような育ての親を本当の父のように思いながら過ごしていた
自分や母親の前では見せない端場の裏鬼道としての面をほんの少しだけ見たことをあっても受け入れていた
最期は時貞に重体の端場とそれを殺そうとする沙代の姿を見せられて口車に乗ってしまい身体を乗っ取られてしまう
・龍賀 時貞
映画本編でもあの窖から直接見ていない筈の沙代の最期やゲゲ朗が幽霊族であること等を知っていたことから遠見や千里眼系統の術は使えると思われる
考察の1つに時弥は母である庚子が殺されたことを知らされてその隙に乗っ取られたという説もあるためこの作品では母と父のように思っている端場が慕っている沙代に殺されそうになっている現場を見せ口車に乗せた形にした
・とある喫茶店とオーナー
悪魔くんで特別出演したあの特徴的な傷を持つ親友の息子を育てていた経験のある水木オーナー
どこか見覚えのある少年にホットケーキをご馳走しながら東京観光の話をにこやかに聞いていた
・喫茶店に訪れたとある家族
哭倉村にいた3人にどこか似た家族
母親はそうでもないが父親と息子はオーナーの顔にどこか見覚えがあるらしい
東京観光の途中休憩にと寄った喫茶店でなんてことのない、けれどどこか貴重な時間を過ごせた
これにて自分がこの作品で書けるお話は最後となります
前の3つに指す『あなた』は沙代は水木、長田は端場、時弥は沙代の事を指しています。時弥のはわかりにくいかもですがどうして貴女が僕の大切な人を、という形ですね
本来は前の3つだけのつもりでしたがこれでは後味が悪いなとあの喫茶店に登場してもらいました
最後の喫茶店のお話がいつ頃のお話なのかはそれはご想像にお任せします
よろしければ感想、評価などいただけるとありがたいです
では、ここまでお読みくださりありがとうございました