私の母はすごい人なんです!   作:高田竹高

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ミサキとアツコを引けたのでいつかアリウスの生徒を登場させます


過去を辿り行く(1)

身を隠せる場所には一つだけ心当たりがありました。

ご主人様の家です。

 

ご主人様は私と母が住んでいた家の持ち主で生活の世話をする代わりに家に住ませてくれました。

普段は本を読んでいて、私が暇そうにしていると一緒に遊んでくれて、母がいなくなったときは私と一緒に悲しんでくれた良い人です。

 

ご主人様は学生の頃からあの家に住んでいたらしいので、生活の世話をするかわりに泊めてくれるかもしれません、私はあの家を目指し路地の方へと歩いていきました。

 

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十数年の月日は街を大きく変えていましたが、家の姿は変わっていませんでした。

母とご主人様との生活を思い出していると、家の中から不良に声をかけられました。……ご主人様は理知的な方のはずですが。

 

「おうおうおう、なに人の家をジロジロ見てんだよ」

信じがたいことですが、若かりし頃のご主人様のようです。

「申し訳ありません、諸事情により宿を探しているのですが、この家に泊めてさせていただくことはできないでしょうか。」

生活の世話か、お金を出せば泊めていただけるでしょう。

 

「………そうだな、一泊5,000クレジットだ。」 

……生活の世話は必要ないようですね。

「それと、アタシの生活の世話をしろ」

……えっ!?

「わ、私はお金を払うのですよ?!」

「どうせ他に泊まれる場所ねえだろ?テメェに選択肢はねえんだよ。さっさと入れ、まずは掃除だ。」

「ワッ…ここは?」

「テメェが今日泊まる家だよ、ほらさっさと掃除を始めろ」

あまりにもひどいありさまでした。

ホコリが一面カーペットのように広がり、壁や天井に模様のように蜘蛛の巣がはられている。

本当にこの家に住んでいたのでしょうか。

「ほらさっさと掃除を始めるぞ!!」

「は、はいっ」

ご主人様と掃除をしながら、私は過去のことを思い出していました。

 

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私の世界はこの家と窓から見える景色だけで、私と母とご主人様しかいませんでした。

 

母はいつも笑っている人でした。

私が良いことをしたときは褒めてくれて、どんなつまらない話でも楽しそうに笑ってくれた優しい人です、でも私が悪いことをしたときは、きっちりと叱ってくれました。

狭い世界で3人ぼっち、それでも幸せでした。

 

幸せな生活が変わり始めたのは、私の7歳の誕生日のときでした。

誕生日ケーキのろうそくに火をつける直前、母が倒れました。

母は日に日に衰弱していき、家事もできず一日のほとんどを私と話すことに使っていました。

呼吸するのも辛そうでしたが、それでも私の話を笑って聞いてくれました。

 

その頃は私が家事をしていました。

洗濯物を庭に吊るしているとき、家の門から母が出ていったのが見えました。

病院に行くのかと思い特に気にしなかったその背中が、私が最後に見た母でした。

 

その日の晩、ご主人様に母が入院したということと、私を母の知り合いに預けることを伝えられました。

 

私はご主人様の元を離れたくありませんでした。

しかし、ご主人様は私を養うだけの資産も厳しい状態だと言い、私を母の知り合いに預けました。

お見送りのとき、ご主人様が泣いていたことをよく覚えています。

 

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「はじめまして、マヤちゃん。あなたを預かることになった七神リンです。」

「……はじめまして……」

私を引き取ったのは少し怖い人でした。

今思えば私とどう接すれば良いかわからず、緊張していただけですが、当時の私はいつも怯えていました。

 

「リンおばさん!!勉強教えて!!」

「おばっ!!……………どこがわからないのですか?」

「んーっとね、………」

私は引き取られてから半年程でリンおばさんに甘え始めました。

リンおばさんも母のように優しい人でした。

いつも仕事で忙しそうにしているけど、よく中断して私と遊んでくれました。

 

「今日からここに通うんですよ、マヤ。」

「わあ、ひろーい!」

リンおばさんが無表情でいる時間よりも笑っている時間の方が長くなった頃、私は中学校に通うことになりました。

運動はだめでしたが、母とリンおばさんのおかげで勉強ではいつも一番。通信簿を見せるとリンおばさんは褒めてくれました、……体育以外は。

体育の成績を見るたび、「あなたの娘ですね。」なんて言って笑っていました。運動が苦手なことと私が母の娘であることにどんな関係があるのか知りたくてリンおばさんに私の母について聞いても答えてくれませんでした。…今思い出すと悲しそうな笑顔でした、私はこの頃うすうすと母の現在が分かっていました。それでもまた会えるかもしれないと思い、自分の母が何者なのかを知ろうとしました。

 

通う高校はミレニアムサイエンススクールに決めました、ヴェリタスに所属して、キヴォトスのすべてを調べれば母が見つかると考えたからです。

母への手がかりはリンおばさんと知り合いであるということと私の名字が不知火であったということだけ、それでも母を見つけて、また会うと決めた数分後でした。

初めて触るパソコンでなんの気なしに「七神リン」と検索した中に、母は居ました。 

 

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七神リン ー キヴォペディア

元連邦生徒会首席行政官兼連邦生徒会長代行

 

連邦生徒会史上最大の事件、連邦生徒会長の失踪とそれによって招かれたすべての事件まとめ

 

連邦生徒会首席行政官兼連邦生徒会長代行、七神リンについて解説します!!

 

元連邦生徒会防衛室長不知火カヤについて解説します!!

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そのサイトは私の知らない母のことをすべて教えてくれました。

母の経歴と、リンおばさんの経歴。二人の関係を知って、私はよく分からなくなりました。憎んでさえもいたのに、何故私を預けたのか。敵対していたのに、何故私を預かったのか。頭の中を思考が暴れまわっても、頭の中ではっきりとしていることがありました。母は死んでいる、病気になったわけでもなく、誰かに暗殺されたわけでもなく、衰弱していって死んだ。

母の衰弱は私のせいなのでしょう。

 

それから私はヴェリタスを辞め、メイド部に入部して身体を鍛え続けました、掃除に洗濯、料理にClearing、大変な日々でした。

私は母を苦しめました、でも母を苦しめたのは私だけではありません。

私は父を探しました。

 

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溶けそうな程暑い日のことです。

 




ご主人様はオリキャラです、ブルアカのキャラではありません。幼女にご主人様呼びを植え付けるヤバい人です。
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