私の母はすごい人なんです!   作:高田竹高

9 / 14
土日はいかんね、気がたるむ。


夕焼け小焼け

カァー、カァー、カァー

 

"……サオリはどうしてここに来たの?"

「…?マヤを見つけるためだ。」

"いや、どうしてマヤがここに帰って来ると思ったのか気になって"

"リンちゃんはマヤの母親と面識があるけど、"

"サオリはなかったはずだから"

「前、マヤと墓参りに来たんだ………」

「その時に何を悩んでいるのか聞くべきだった。」

"……サオリは悪くないよ"

 

"…マヤが居なくなった原因は私なんだ"

「!どういうことですか!先生」

"リンちゃん……マヤの父親はね、私なんだ。"

"マヤが何をしようとしていたのかはわからないけど"

"父が誰か知れるようにしたのは私だ。"

「!!!!…先生……マヤは…」

 

「マヤっ!!!」

 

──────────────────────

 

"かなり郊外にあるんだね"

「死を悼む家族はいませんでしたから。」

"……ごめんね、頑張って君のお父さんになるよ"

 

「……母を大切にしてくださいね。」

"うん。"

「学校はミレニアムがいいです。」

"いいよね、ミレニアム。"

「妹も数人欲しかったり……」

"父さん頑張るよ"

「家族でハイキングとか行ってみたいです。」

"アウトドアは楽しいよ。"

「進路に難癖つけてほしいです。」

"うるさいのは愛されている証拠だね。"

「年の差婚を許してほしいです。」

"………何歳差?"

「……7歳の誕生日も祝ってくださいね」

"ハッピーバースデーは毎年だよ。"

「……楽しみです。」

"よかった"

 

「………着きましたよ。」

"……!誰か走ってきてない?!"

「えっ?」

「マヤッ!!!」

ギュッ

「よかった……帰ってきて……心配してたんだぞ……みんな」

「先生………心配かけてごめんなさい。」

「ああ、リンさんやミレニアムのみんなにも謝らないとな。」

"………先生?"

「!……………先生…お腹には気をつけろ。」

"えっ"

「マヤ、………おかえりなさい。」

「リンおばさん、………ただいま、遅くなってごめんなさい。」

「いいんです、マヤ……帰ってきてよかった」ギュッ

"おばさん?!!!"

「!……先生、未来のあなたはすぐ先に居ます。話したい事があるなら行くべきかと。」

"!ありがとう"

 

──────────────────────

墓地の奥へ奥へと進む。

不知火カヤの墓前に誰かが立っていた。

 

"あなたは……私?"

その人物に問われる。

 

"そうだよ、私。"

"聞きたい事があるんだ。"

疑問はたくさん有る。

 

"お腹に気をつけろと言われたけどあれは?"

"何で生徒との子どもをつくってるの?"

"何で認知していないの?" 

"何で責任から逃げてるの?"

 

"思ったより質問が多いね。"

"うん…そうだな…まずはマヤのことから答えるよ"

"あの子を認知していないのは、マヤが私の娘だと知ったのがつい最近のことだからだよ"

"マヤには既に家族がいる"

"私が父親面して彼女と接するのは間違っていると思ったんだ"

 

"………"

 

"カヤが妊娠したのは私の責任だよ"

"避妊はしっかりしていたんだ、でも必要だったのは避妊は100%ではないという認識だった"

"結局、カヤが死んで始めてそのことを知ったよ"

 

"避妊したかじゃなくて、なんで行為をしたか聞いてるの"

 

"………好きで、好きで、我慢できなかったんだ"

 

"行為ができて告白はできないの?"

 

"君は私なんだ、わかるだろう告白の難しさくらい"

"どのくらい過去から来たのかはわからないけど"

"君だって告白できていないだろう!"

 

"そもそもカヤに会ったことがない"

"お腹に気をつける理由も分からない。"

"キレられても分からないし、"

"キレる権利があなたにあるとは思えない。"

 

"………その通りだね………ごめん。"

"一つお願いがあるんだ"

"君は勇気を出してくれ"

"カヤはかわいい子なんだ"

"私はたくさん傷つけてしまったけど"

"君はカヤに優しくしてくれ"

"そうすれば、私みたいな大人にはならないから"

 

"…いいけど、カヤを好きになるか分からないよ"

 

"君はきっと、私と同じようにカヤを好きになるよ"

"さっ、もう帰るといい、遅くなったら心配かけるよ"

 

"…そうだね、もうここには来ないよ。この子の墓前には"

 

"………それはよかった!"

 




皆さんカーテンコールは見ましたか?
私は夢破れた姿を見るのが大好きでね。
やりたいこととできることが違っただけ、なんてどストライクなんですよ。
いつか書きたいですね。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。