ヴァスタークロウズ3外伝 混沌の龍師と可哀想な巫女 作:十六夜月mk2
また喧嘩してます。
肉如きで。
「俺のグリフォンの肉の唐揚げ食ったやつは誰だ!しかもレモンまでかけやがって!ぶっ殺してやる!」
「それは俺のだサベージ!てめーのはまだだっつってんだろ!」
喧嘩の内容はグリフォンの肉の唐揚げというなんとも大人気ない理由でした。
これが神界解放者の姿か?これが…?
「グリフォン肉如きで何を騒いでる……」
「龍師、今すぐグリフォン肉を狩りにFurien Cにいこうこのままだと暴動が起きる!」
「そんなに」
龍師イザヨイですら困惑顔でした。
そりゃそうだ暴動発展クラスとなりゃ自体を重くみないといけません。鶏よりもグリフォンの肉が美味いか?龍師イザヨイはマジで疑問しかありません。
「新人育成兼ねていくか……Furien C」
「お前ら今日はグリフォンパーティだぞ!」
在らん限りの大声で喜びの声が聞こえます。そんなに美味いんですかね?と龍師イザヨイは真面目にドン引き顔で見ています。なんだったら巫女リーネすらグリフォン肉を狩るやばい目をしています。とてもじゃないが見せられない顔をしています。
てか肉!肉!肉!コールが起きる始末です。この軍本当に大丈夫か?
「レヴィン!指輪は持ってるな!アインハンターを以てグリフォン狩りだ!」
「龍師は鶏派だからよかったがグリフォンの肉は鶏よりも肉肉しく味が濃厚でさらには低カロリーだからたくさん食えるのだ……」
「マジかよ」
驚愕の事実です。
こんなん確かにヴァルキリー組に月の巫女のリーネがたくさん食う理由がわかる気がします。
太らないんだもん、それでいて非常に美味しいと来たらねぇ……
「レヴィン、グリフォン肉100gのカロリーは」
「鶏の150g相応で100gカロリーだ」
「うーん、確かに魅力」
新兵達の目が捕食者の目にかわりつつも十六夜は「新兵の誰かに料理作ってもらお……」と落胆の目で見てます。
龍師イザヨイは変わったものを食べれない体質なのです。
前にグリフォン肉を食った時は2時間腹を下してました。
「奇襲の時間だああああああああおああああああ!」
「狩り尽くせ!狩り尽くせ!狩り尽くせ!」
「リーネに君らはりきりすぎやない?」
兵士たちと巫女リーネは困惑の龍師をおいてけぼりにもう肉の加工をする気を満々です。
こんな風に狩り尽くされたからアメリカのとある鳩は喰われて絶滅した例がわかりますね?
と、魔法陣に新兵と巫女は元気揚々といくなか龍師イザヨイは置いてけぼりを食らいました。
「……俺いる?」
「まぁ、そのなんだ……俺がお前の好きそうなやつ作っとくから……」
「カイン、お前に出来立ての銀の大剣渡してやるからな……」
カイン
暗黒騎士生まれのウォーリアで今は二軍ですが序列20位にいるトップクラスの強さを持ってます。
なぜ二軍かって?彼の難点はスキル「REIKEN」にありました。
鍛え上げたら100%結界キラーになるのですが複合スキルを2つ持ってるため撃つ余裕はほとんどなく訓練でも使えないため二軍で燻ってました。
間違いなく強いです。フォースウィンドに見切り持ちなんで。
けどREIKENが鍛える場所が限られてるのです。
「豚汁と焼いたソーセージとご飯……」
「豚汁はわからんからカレースープにしといてやるよ……野菜マシマシじゃがいもマシマシマシでな……」
「行ってくる……」
龍師イザヨイは悲しき顔をしながら行くのでした。
Furien C
氷の雪原にグリフォンがたくさんいる狩場です。
つまり狩りがはじまります。
「狩り尽くせー!」
リーネの号令が兵士たちを殺戮マシーンに駆り立てます。
そこまでしてグリフォンの肉が食いたいのか?こいつらは?
「なあリーネ、俺食えないからやる気出ないんだけど見てて良い?」
「ダメです、これを輸出して資金にします」
「月人ルルナに言われてか?」
「売れるんですよ?グリフォンの肉」
「ルルナに報奨金たくさんもらってやる」
ヤケクソになりながらも龍師は突っ込んで行きました。
もう金だけもらってやってやるの目です。あれは。
そんな中グリフォン狩りで活躍してる2人のヴァルキリーがいました。
名前をライザとクラウディアと言います。決して某錬金術師ではありません。多分。
「グリフォンの素材は錬金にいいのよねー!」
……きっとライザのアトリエとかではないでしょう。他人の空似です。そうであってくれ。
「ライザ!羽いっぱい集めてきたよ!」
「ありがとう!クラウディア!」
「もうやだこいつら」
龍師イザヨイは失いつつある統率に匙を投げたがってます。
そらこんな問題児だらけ誰だって投げたくなりますよ。
「肉!唐揚げ!親子丼!チキンステーキ!」
結界を破ってもらってからその手に持ったオーブブレイカーでボコってるのはサベージです。十六夜月並みには食いませんがこんなんでも食う方です。
「リーネ!グリフォン肉のレモンチキンステーキ忘れんなよ!」
「もっと倒したらね!」
物騒な会話しか聞こえなくて龍師イザヨイはやる気が出ません。
自分が食えないから何のためにやってんだって状態です。
「龍師ーなんか変な武器みっけたー」
「これはクリスナーガだね、蛇剣とも呼ばれる特殊な剣で高い魔力を持ってるよ」
「俺っち魔力ないから持てないわ、ヴァルキリー用か?」
「だねぇ、強いとは思うよ?」
と、クリスナーガを投げ渡すとサベージほまたグリフォン狩りに戻りました。
しかしなぜこんな人界では神器にも近いこんなやばい剣がこの神界だっポロポロ落ちるのか龍師イザヨイは不思議で仕方なかったようです。
狩り尽くしてFurien Cを蹂躙した後の収穫ですが。
グリフォンの肉が500kgも取れました。そのうち半分は輸出で金になります。
そして今日はグリフォン肉祭りです。
龍師イザヨイを除けば。
「さあ!おかわりもありますよ!」
出てきた中身はレモンチキン(グリフォン)ステーキにフライドグリフォン、五目グリフォン飯にチーズグリフォンサンドまだまだあります。
親子丼にグリフォンスープとグリフォンの骨から取ったラーメンまで。
チャーシューすらグリフォン肉の本格派です。
「俺にはないのか……」
「……焼きソーセージと白米とカレースープだ」
対して龍師の食事ですが……。
山盛りご飯一杯と皿いっぱいの焼きソーセージとカレースープ
本当に嫌がらせかというレベルでの差がありました。
「申し訳なし私もグリフォン肉には目がないのだ……明日美味いものを作るから今日だけは勘弁を」
「レヴィンが先陣切ってぶん殴ってたもんなあ!」
「いや、止める立場なのに欲が勝ってしまった……我もまだ修行不足……」
「……頂きます」
龍師イザヨイは、静かに食べ始めたという。
その姿は非常に哀愁があり、とても悲しかったと言う……。
しかし大半はグリフォンの肉に舌鼓を打ち美味い美味いと大歓喜だったためその姿を見たのはレヴィンとカインとアインとリーネだけだったと言う……。
四人は深く猛省し、次からやる時はイザヨイにも食べれる何かを準備してから狩り尽くそうとここれから誓ったのだった。