遊戯王SEVENS If continue OCG 作:テトラポッド
近未来都市ゴーハ市、そのとある一角で王道遊我はキーボードを必死の形相で叩いていた。
隣にはデュエルディスクが分解された状態でパソコンに繋がれていた。
『警告、警告!デュエルディスクが開いています。6分66秒以内に戻さないとペナルティが課されます』
その機械音はどこからともなく飛んできたドローンから発せられている。
デュエルディスクの分解はゴーハ市、いやこの都市を牛耳るハイテク企業、ゴーハ社にとって違反事項である。
「あー、ダメだぁ。こんなんじゃ僕のロードは完成しないよぉ!」
デュエルディスクにハッキングして新たなルールと対応したカードの疑似登録この2つをクリアするには今の遊我の技術では未だ困難だ。彼は今まで少しずつ解析しては再びディスクを元に戻すことを続けていた。
そんな時である。
ズゥウウウン!
秘密研究所全体に衝撃が走った。
「な、何だぁ!?」
遊我は頭上の氷嚢が大きく動き、ハンマーのように彼を打ち付け、床に叩きつけた。
「にゃはっ!痛ってえ~!」
体を起こし外に飛び出た。やけに家の前が暗い。
どうしてかと思い、後ろを振り向いた———、
「何コレーーーーー!」
研究所に真っ黒な宇宙船が突き刺さっていた。
「僕の秘密研究所が~!」
唖然としていると宇宙船の一部に長方形の切り込みが入り開いていき、人影が徐々に露になる。
浮世離れした衣服に青い髪、顔には刺青のようなモノがある。余りにも浮世離れしたその姿から連想できるものはたった1つ。
「まさか、宇宙人!?」
「ソレガシはユウディアス・ベルギャー!王道遊我、そなたと協定を結びに来た!」
「え~!」
それから数日が経過した。
遊我は宇宙人-ユウディアスの手を借り、二人でデュエルモンスターズの新しいシステムを作り上げていった。
宇宙人の技術が入ったことで開発は劇的に進んでいった。開発も93%まで進んだ。
だが、残りはデータが足りないのか、どうやってもうまくいかなかった。
ペナルティも5個溜まってしまっている。
「ロード完成まで後7%。ユウディアスは場所と時間が重要って言うけど、想像がつかないよー。こんなんで新しいシステムが完成できるかなぁ」
彼は小学校までの道すがら、そんなことを呟きながら電動自転車を漕いでいた。
その呟きはツンツン頭の青い髪の少年、上城龍久(ルーク)の耳にも届いていた。
(新しいシステム?場所、時間・・・?)
遊我は自転車を漕ぎながら上の空で考え続ける。
校門前に来た時、前方から声がかけられる。
「王道遊我くん!自転車の改造は違反ですよ!」
「あっ。おはよう、生徒会長」
生徒会長の蒼月学人と生徒会のメンバーである七星姉弟である。
規則に厳しい学人の表情は険しい。
「ムムッ!何ですかコレは!」
彼が示したのはデュエルディスク。×印を象った赤色の光が5つ点灯している。
「ペナルティが5個もあるじゃないですか!一体、何をしたんですか!」
遊我は事情を説明する。すると、学人の顔は一気に青ざめていく。
「デュエルディスクを開けて、改造しようとするなんて何を考えているんですかー!」
「ちょっと、デュエルモンスターズの新しいシステム、”ロード”を入れるだけだよー!」
聞きなれない言葉に七星蘭世が聞き返す。
「”ロード”?」
その言葉に遊我は眼を輝かせて説明を始める。
「そう、僕は新たなロードで未来を切り開くんだ。新しいデュエルシステム、その名も"ラッシュデュエルシステム"!このキュークツな世界からみんなの笑顔を取り戻すんだ!」
言い終えるやデュエルディスクに搭載していた”歓声”ボタンを押す。
「全く・・・。いいですか、遊我くん。キミはペナルティ5つでもう後がないんですよ。今日の放課後、生徒会室に来てもらいますからね!」
「望むところだ!」
そんなやり取りを2人の男女が注視していた。
(新しいシステムってデュエルモンスターズの事か。もしかして・・・)
1人はルーク。
もう1人は紫色の跳ね気味のロングヘアの美少女。
彼女は彼らのやり取りをスマホに記録していた。