遊戯王SEVENS If continue OCG 作:テトラポッド
ラッシュデュエルシステムのインストールに成功し、遊我は意気揚々と秘密基地に帰ってきた。
まずは今まで協力してくれた“彼”に感謝を伝えなければならない。
「ユウディアス、遂にラッシュデュエルシステムが完成したよ!」
「やったな、遊我。遂に完成したんだな」
2人でパシッとハイタッチ。
「うん。ユウディアスの言う通り、イセキっていう場所と時間が良かったみたいだ」
「それで、次はどうする?」
「次かー。ラッシュデュエルシステムをもっと、みんなに知ってもらいたいと思っているんだけど。具体的には・・・」
う~ん、と遊我は腕を組み悩む。
「フム。イメージがまとまらないようだな。ならば、今デュエルをするというのはどうだ」
エ、と遊我は顔を上げる。
「でも、ユウディアスってデッキ持っているの?」
宇宙人までデュエルモンスターズが流行っている筈はない。
だが———、
「無論、所有している。デュエルモンスターズはベルギャー人だけでなく、多くの宇宙人の間で流行っているぞ」
「そうなの!?」
ある意味、今日1番驚いた遊我であった。
「時間も気にする必要はあるまい。ラッシュフェイズ中は時間が加速しているワケだしな」
「!そうだね。早速デュエルしよう!」
お互いにデュエルディスクを2人は構える。
「デュエルディスクは普通なんだね」
「この間、買ったからな」
普通に出歩いているんだ、ユウディアス・・・。
「いくぞ」
「ああ」
「「デュエル!!」」
「それがしのターンからだ。ラッシュフェイズ!《ブライト・センチネル》(☆4 ATK1500)2体を召喚!」
黄色に輝く武器を持った白い機械が2体現れた。
「初めて見るモンスター!それにギャラクシー族!新しい種族だ!」
「驚いてくれたようで何より。《ブライト・センチネル》1体をリリースし、アドバンス召喚!《ヘヴン・ギャンゼル》(☆6 ATK2100)!」
続いて現れたのは銀河のような羽を持つ蛇のようなドラゴン。
「カードを2枚セットし、ターンエンド!」
ユウディアス・ベルギャー LP4000
フィールド:《ヘヴン・ギャンゼル》、《ブライト・センチネル》、伏せカード2枚
「僕のターン、ドロー!」
最初のターンは初期手札5枚+ドローしたカード1枚の計6枚。最も攻めやすいタイミングだ。
「ラッシュフェイズ!《はぐれ使い魔》(☆1 ATK0)2体を召喚!」
出てきた2匹の気弱な黒猫が鳴き声をあげる。
「僕は2体の《はぐれ使い魔》をリリース!朝日を導き輝け!《暁の勇者ライダクロス》(☆7 ATK2100)!」
白銀の勇者が現れると、大剣を掲げる。
「《暁の勇者ライダクロス》の効果を発動するよ。『サンライトオーダー』!」
「その効果で手札から《聖剣士の柄持ちヒルト》(☆5 ATK1300)》と《ハイドロ・マジシャン》(☆5 ATK1700)を特殊召喚!《聖剣士の柄持ちヒルト》の効果で《暁の勇者ライダクロス》の攻撃力を600アップするよ」
《暁の勇者ライダクロス》ATK2100→2700
「《暁の勇者ライダクロス》で《ヘヴン・ギャンゼル》を攻撃!『デイブレイクソード』!」
一刀両断!
ユウディアス・ベルギャー LP4000→3400
「やるな!」
「まだまだ!《ハイドロ・マジシャン》で《ブライト・センチネル》を攻撃!」
水のレーザーが《ブライト・センチネル》を輪切りにした。
ユウディアス・ベルギャー LP3400→3200
これで《聖剣士の柄持ちヒルト》の直接攻撃で一気にダメージを与えられる、遊我は内心ガッツポーズをとった。
「戦闘破壊された事でトラップカード発動《リコンビネーション・ギャラクティカ》!墓地から《ヘヴン・ギャンゼル》(ATK2100)を特殊召喚!」
「うへぇ。カードを1枚セットしたターンエンド!ユウディアス、無茶苦茶うまいじゃないか・・・」
王道遊我 LP4000
フィールド:《暁の勇者ライダクロス》、《ハイドロ・マジシャン》、《聖剣士の柄持ちヒルト》、セットカード1枚
「それがしのターン!ベルギャードロー!」
サムライが刀を抜刀するかのような流麗なドローフォーム。
一朝一夕にできるものではない。この動きを見て、遊我は彼がデュエルに費やしてきた時間を感じ取った。
「ラッシュフェイズ!《ヘヴン・ギャンゼル》で《ハイドロ・マジシャン》を攻撃!」
でも甘い、と遊我は伏せカードボタンを押す。
「トラップカード発動《火の粉のカーテン》!《ヘヴン・ギャンゼル》の攻撃力は500下がる。《ハイドロ・マジシャン》で迎撃だ!」
ユウディアス・ベルギャー LP3200→3100
「どうだ!」
「伏せカードは《火の粉のカーテン》であったか。だけど、遊我忘れてはいないか。それがしはまだ手札を1枚も使用していない事に」
ラッシュフェイズ中は何度でも攻撃と召喚が繰り返される。
つまり、今の攻防はライフ100とカード1枚の損失で伏せカードを破壊した事になるのだ。
「そこまで計算していたの!?」
「フッ。遊我、それがしのエースを今こそ見せよう。光の刃が天の河を駆けるとき、勇者来たりとその名を呼ぶ!《トランザム・ライナック》(☆4 ATK1600)を召喚!」
半透明の青紫のサムライのような戦士が掛け声と共に飛び出て、刀を構えた。
「下級モンスターなのにエース?でもレベル4モンスターにしては攻撃力が高い」
攻撃力1600以上のモンスターはラッシュカードになると、強制的にレベル5以上に変わった。
だが、このカードはレベル4。なにか秘密があるのだろうか。
「そう、《トランザム・ライナック》こそそれがしのエース。数多の強敵と渡り合ってきた。その一端を今こそ見せよう。《トランザム・エフィライ》(☆4 ATK1200)と《トランザム・ジェライ》(☆4 ATK1000)を召喚!」
片や傘を被った青の男性浪人、片や傘を被った赤の和装女性。2体が《トランザム・ライナック》の背後に控えるように佇んだ。
「みんな『トランザム』、まさかシリーズカード?」
「然り。《トランザム・エフィライ》の効果。デッキの1番上のカードを墓地に送ることで《トランザム・ライナック》の攻撃力は1000アップする!」
《トランザム・ライナック》ATK1600→2600
「攻撃力が最上級モンスターレベルまで!」
「驚くのはまだ早い!《トランザム・ジェライ》の効果を発動デッキの1番上のカードを墓地に送ることで《トランザム・ライナック》は2回攻撃できる!」
「ヤバ」
「《トランザム・ライナック》で《聖剣士の柄持ちヒルト》を攻撃!」
紫色に輝く刀を煌かせ、《聖剣士の柄持ちヒルト》を真っ二つにした。
王道遊我LP4000→2700
「くっ」
「《トランザム・ライナック》の2回目の攻撃!攻撃対象は《暁の勇者ライダクロス》!『ウォー・トゥ・ゼン!マニアック・ユウ・ダイ!』」
互いに刃を交える宇宙侍と西洋騎士。だが、サムライの方が1枚上手。
王道遊我LP2700→2200
「一気に削られた。だけど、僕の《ハイドロ・マジシャン》に2体とも及ばないよ」
2体のトランザム達の攻撃力1200と1000。まだ大丈夫の筈。
「それはどうかな。《トランザム・エフィライ》と《トランザム・ジェライ》はまだ攻撃を行っていない!」
「まさか!」
「《トランザム・エフィライ》と《トランザム・ジェライ》をリリース!記憶の舟が忘却の
白亜のドラゴンが大地へと降り立ち、咆哮が木霊する。
今までユウディアスが使ってきたカードの中で2回りは巨大。
「《ギャラクティカ・オブリビオン》こそ、それがしの切り札!更に《ヴォルテクス・シューター》(☆4 ATK1400)を召喚!」
「あ・・・」
「《ギャラクティカ・オブリビオン》で《ハイドロ・マジシャン 》を攻撃!『ウォー・トゥ・ゼン!オウサム・トゥルー・グッナイト!』」
白銀のブレスが魔術師を跡形もなく消し飛ばした。
王道遊我LP2200→1400
「《ヴォルテクス・シューター》でダイレクトアタック!」
残りライフと《ヴォルテクス・シューター》の攻撃力は同じ。
すなわちーーー、
「うわぁあああ!」
王道遊我LP1400→0
▽
「うー、悔しい。負けたぁ!」
まさかのワンショットキルである。
「ふむ。遊我、大変言いにくいのだが・・・」
「何、ユウディアス?」
「ソナタはあまりデュエルに慣れていないのではないか?」
言い換えると、弱くない?と同義。
遊我は目に見えて落ち込む。
「にゃはっ!」
「貶している訳ではない。まだ伸び代があると言う事。今日はそれがしも遊我の住まいに行こう」
この宇宙人、既に遊我の家に入り浸っているのである。
「え?」
「ラッシュデュエルシステムの創始者はもっと、強者であらねば。今日は遊我の特訓だ」
「え~っ!」
「何、ラッシュフェイズ中は時間の心配もない。それに、教師の仕事にそれがしは慣れている」
こうして2人して、家に向かった。
実質、ラッシュデュエルそのものな回。
攻撃召喚攻撃できているから差別化は辛うじてしていますが。
原作との相違ポイント3:遊我殿強化イベント