この学生、元放置提督 世界が変わっても、やることが変わっても、いつも通りにする。ただそれだけ   作:七福えると

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時々ふと思うんですけど、漫画が描ければもっと表現が分かりやすかったりするのかなぁ…と考えるんですが、ぶっちゃけそんな絵を描く能力ないから諦めたんですよね
もし漫画だったら初めて鎮守府に訪れたシーンだと、夕立の姿を見て○○したり、愛宕の姿見て主人公が○○○○して(閲覧禁止)して(今後のネタバレ)とかするんだけどな…

あと一つ後悔してるのがあって人物紹介の出すタイミングを完全に間違えたと思っています…もっと後に書いておかないと話の内容が制限されてしまうので滅茶苦茶後悔中です
追記 美醜逆転要素が足りないと思うそこのアナタ。私もそう思う。ただ展開が追いつかないんだ。許してヒヤシンス


深海棲艦の皆様、お邪魔します

???「オイ!起キロ!寝坊助!」

 

「ぐぅ…」

 

???「オイ!オーキーロ!」

 

…うるさいな。もう少し寝かせてくれよ

 

「んん…もう少し…」

 

???「…ショウガナイ。寝坊助レ級ヲモ起コシタ108アル必殺ノ1ツ!フライングプレス!」

 

「ごっほぉ!?」

 

???「ドウダ?起キタカ?」

 

「お、おぉ…は、腹が…」

 

???「…モウ一発イクカ」

 

「ま、待って!起きる!起きるから!」

 

流石にあんな衝撃を二度も腹に喰らうのはごめんなのですぐさま起きる。皆は真似しないように!腹筋鍛えてないとマジで腹痛いから!向きによっては頭にも当たるからな!

 

???「ヨウヤク起キタカ寝坊助。オ前三日モ寝テタンダゾ」

 

「…三日?」

 

辺りを見渡すが全く見たことのない景色…周りは木で出来ており、窓の外は明るい海辺が見える…所謂ログハウスだった

 

???「オ前チビノ癖ニ寝過ギナンダヨ。子供ハ子供ラシクオキテ遊ベ」

 

「…子供は君だろうに」

 

???「ムッ、私ハ子供ジャナイ!北方棲姫ッテ言ウ深海棲艦ダ!」

 

「深海棲艦…?君が?」

 

北方棲姫「何ダ?オ前、深海棲艦ヲ知ラナイノカ?」

 

「その…深海棲艦ってもっとこう、完全に異形の姿の奴や一部が異形化してる奴ばかりかと思って」

 

北方棲姫「アァ、深海棲艦ニモ色々イルンダ。確カニソウイウノガ一番多イガ、私ミタイナ人に近い奴ハ深海棲艦ノ中デモ上ニイル奴等ガ多イゾ」

 

はぁ~…まさか人型に近ければ近いほど強いのか?とすると3-1とか人型だらけなんじゃ…?2-4で止まってる俺だと想像つかないな

 

「…なるほど、深海棲艦にも色々いるんだね。勉強になるよ」

 

北方棲姫「…オ前変ワッテルナ」

 

「何が?」

 

北方棲姫「普通、深海棲艦ダッテ聞イタラ普通ノ人間ハビビッテ命乞イシダスノニ…オ前ハソレヲシナイカラナ」

 

「経緯は分からないけど助けてくれたんでしょ?三日も面倒みてくれたんだし礼を言わない方がおかしいと思うけど」

 

北方棲姫「…変ナ奴ダナ。オ前」

 

「良く言われる」

 

ドア『お客だぜ』コンコン

 

???「ホッポ?ココニイルノ?」

 

北方棲姫「ア、オ姉チャン!」

 

???「ココニイタノネ。…ア、アナタモ目ガ覚メタノネ。モウ大丈夫ナノ?」

 

この人?は確かあの時、荷運びを助けてくれた人だよな…もしかしてまた助けられたかな?

 

「あぁ、助けてくれてありがとう。おかげで助かった」

 

???「 オ礼何テイイノ、困ッタ時ハオ互イ様ヨ。…ニシテモ何ガアッタノ?」

 

「色々あったんです。まさか三日寝るだけで治るとは思ってなかったけど」

 

???「色々ネ…」

 

そういうと北方棲姫の姉?は黙り込んでしまった。色々聞いてこない辺りいい人なんだろうな

 

北方棲姫「ソウダ。聞キタインダガソノ恰好ハ提督カ?」

 

「うん。そうだ…よ?」

 

手が…袖から出てない?ズボンも足から先が出てない…

 

「…鏡ってありますか?」

 

北方棲姫「ホラ。コレ使エ」っ手鏡

 

「…」

 

袖の出てない手で鏡を受け取り自身の姿を確認するが、それはいつもの自分の顔ではなく子供時代の頃の顔になっていた。

推察するに小学4.5年生程であり髪で隠れていたニキビ等も綺麗さっぱり消えており、声も昔の子供時代に戻っていた

 

「…年齢は19歳。提督になる前は学生で家族暮らし。親と同居してて家族構成は弟一人と母親と父親。提督になった後は電と出会った。その後、元ブラック鎮守府の視察を行って皆と出会ったんだよな」

 

「…記憶に影響はなし。何かを忘れているっていうのもないな。とすると体だけ幼少期に…?」

 

???「ア、アノ…大丈夫?」

 

北方棲姫「急ニブツブツ言ウナンテ…頭デモ壊レタカ?」

 

昔に戻りたいなんて思ったことは何度もあったが体だけが戻るとか…正直最高だ。あのデカい体じゃ便利な事もあったけど小さい方が遊ぶ時楽しいし、幼さからくるアドバンテージも得られるだろうしな

 

「ふ、ふふふふ…はぁ~!はっはっはっは!」

 

北方棲姫「オ、オイ。大丈夫カ?遂ニ壊レタカ?」

 

「ふふふふ…いや、少し夢が叶っただけだよ。それが嬉しくって」

 

???「…ヤッパリマダ寝テタ方ガ良イワ。チョットオカシクナッテルミタイダシ…」

 

「いやいや、せっかく姿が昔に戻ったんだ!遊ばないと損だよ!」

 

北方棲姫「ア!チョットマテ!」

 

布団から飛び出しドアを開ける。しかしそこに映っていた景色はおそらく北方棲姫達の仲間であろう深海棲艦が視界を埋め尽くすほどにこちらを眺めていた

 

深海棲艦達「」ギロッ

 

「…失礼しました」パタン

 

北方棲姫「ダカラ待テト言ッタノニ…大丈夫カ?」

 

「…深海棲艦ってあんなにいるんですね」

 

???「ココハ私達ノ本拠地ダカラネ…人ヲ招イタノハ初メテダッタカラ、皆貴方ニ興味津々ナノヨ」

 

「…なるほ「アノ人間ガ目覚メタノカ!?」」

 

そんな大声がドアの外から聞こえた瞬間、ドアが勢いよく開いた。当然ドア前にいた僕にヒットするわけで…

 

ドア『そぉい!』バアァーン!

 

「あべし!」

 

???「ン?何カブツカッタカ?」

 

北方棲姫「ダ、大丈夫カ!?」

 

???「チョットレ級!ドアヲ勢イヨク開ケルンジャアリマセン!」

 

レ級「ヘイヘイ。悪カッタヨ。デ、人間ハドコダ!?」

 

北方棲姫「…アソコデブッ倒レテル奴ダヨ」

 

「ふぉぉぉ…ドアノブが肩に…」

 

レ級「オイオイ、人間ッテコンナニ脆イノカ?随分貧弱ダナ」

 

「い、いきなりドアを開けられてぶつけられたら誰だってそうなるわ…」

 

北方棲姫(私モ昔アレヲ喰ラッタガ痛インダヨナ…可哀想ニ…)

 

???「怪我ハナイ?大丈夫?」

 

大きな爪を持った大人のお姉さんが目の前で屈んで滅茶苦茶心配してくれている…元々この人がでかい事もあって今の状況は眼福でしかないのだが…うん、悪くない。ナイスだレ級!

 

レ級「…ソイツ、何カ変ナ奴ダナ。痛ガッテルノニ幸セソウナ顔ヲシテル」

 

北方棲姫「アァ、変ナンダコイツ。私達ガ深海棲艦ダト教エテモ恐怖サエ感ジナインダヨ」

 

レ級「成程。ダカラカ」ポンッ

 

???「アラ、コンナニ可愛イ子供ナノニ変ナ子呼ビハ駄目デショ?」ナデナデ

 

おいこらそこ、納得するんじゃありません。そしてお姉さんに可愛いって言われたが…悪くない。むしろありなんだけど…頭を撫でられるのは流石に恥ずかしいので勘弁してくれませんかね

 

「…で、レ級さん?僕に何かご用時ですか?」

 

レ級「イヤナ、港湾水鬼ガ人間ヲ運ンデキタッテ聞イテナ。居テモ立ッテモ居ラレナクテ飛ンデキタ!」

 

港湾水鬼…もしかして僕を助けてくれた人のことかな?

 

「…なるほど。ちなみに何をするつもりだったんですか?」

 

なんだろう…心なしか夕立と同じ戦闘がクソ強そうなんだけど…戦闘狂とかじゃないよね?戦闘とかになったら勝てないよ?というか駆逐イ級でも勝てないし…

 

レ級「ソンナノ決マッテルジャナイカ…」

 

その言葉を聞いた瞬間、咄嗟に身構えてしまった。おそらく勝負にもならない戦闘だろうが何かしなくてはと体が瞬時に動いた

 

レ級「私ノ目的…ソレハ…」

 

「それは…?」

 

レ級「人間ノ事ヲ聞クタメダ!」

 

「…へぇ?」

 

…予想と違う答えに力が抜けてしまった。何て言った?人間の事を聞く?

 

北方棲姫「マァ~タ始マッタヨ…レ級ノ人間好キガ…」

 

港湾水鬼「アアナルト誰ニモ止メラレナイノヨネ…」

 

「え、あの…」

 

レ級「ナァナァ!人間ッテ色ンナ服ヲ着ルンダロ!?可愛イ服トカ綺麗ナ服着テ、オ洒落スルンダロ!?ドンナ服ガ人間デ流行ッテルンダ?シカモソノ服ヲ人形ッテイウ可愛イ物ニ着セルンダロウ?アンナニ小サイモノドウヤッテ使ウンダ?ソレニ人間ノ世界ニハアイスクリームッテ言ウ甘クテ冷タイ食ベ物ガアルンダッテナ!ドウヤッテ作ッテルンダ!?ソレニソレニ「ハイ、ソコマデ」」

 

港湾水鬼「モウ…人間サンガ困ッテルジャナイ」

 

レ級「ア…ゴメンナサイ…」

 

…何だこの子。急に饒舌に喋りだしたかと思えば急にしょげて可愛くなって…滅茶苦茶可愛いな。コイツ

 

「いやいや!大丈夫だから気にしないで!」

 

レ級「ホ、ホントカ!?」パアアアアッ

 

うん。やっぱり可愛いな…後ろの尻尾が凄いブンブン回ってるし犬みたいなんだよな。ちょっと大きすぎて怖いけど…

 

「ほんとほんと。僕、嘘つかない」

 

レ級「オ前良イ奴ダナ!」ギュウウゥッ

 

「い、痛い痛い痛い!折れる折れる折れる!!背骨!背骨折れちゃうから!」

 

深海棲艦って力強いんダダダダ!!!あ、レ級の顔近くで見ると結構かわいいいぃぃ!!?痛すぎて考えガガガガガガ!!!!

 

北方棲姫「コノアホ!マタコイツヲ寝カス気カ!」

 

レ級「ア、ゴメン」

 

港湾水鬼「ダ、大丈夫!?」

 

「…背骨折れてない?大丈夫?ブーメランみたいに曲がってない?」

 

北方棲姫「ナッテナイカラ安心シロ。ニシテモ運ガナイ奴ダナ」

 

「…否定できない」

 

いや、ある意味こんな世界に来るんだからむしろ?むしろ運がいいんじゃないか?オプション色々ついてる世界だけど普段遊んでたゲームの世界に来れたんだ。良いと考えた方が自然だよな?

 

「とりあえず、外にいる皆に挨拶してくるよ。すぐに帰るとはいえ挨拶はしとかないと」

 

港湾水鬼「ア…ソノコトナンダケド…」

 

「どうかしたの?」

 

港湾水鬼「…ココ離島ダカラ帰ルノハチョット難シイカモ知レナイワ」

 

「…なるほど」

 

じゃあボートでもないと帰るのは厳し…いやいや、それ以前に深海棲艦と戦争中なんだから無理だよな…

 

「じゃあ僕を拾った場所まではどれくらいで着くんだ?」

 

港湾水鬼「私ナラ数時間デ行ケルケド…モーターボートヲ使ッテナラ半日位カカルト思ウワ。ダケド私達以外ノ深海棲艦ニ遭遇スルカモ…」

 

「ん~、ならしばらくここにいていいか?こんな珍しい機会なんて早々ないだろうし」

 

北方棲姫「…イイノカ?オ前ハ提督ナンダゾ?待ッテルヤツガイルンジャナイノカ?」

 

「確かに待ってるやつはいるだろうがまだ提督に成りたてだからね。なら今の所はいてもいなくてもあんまり変わらないだろう。提督の仕事なんて何にも分からんし」

 

レ級「…オ前ダメナ奴ダナ。向上心ノ欠片モ無イノカ?」

 

「僕は人間の中では最底辺だからな。その時にならなきゃやる気が一切出ないんだよ」

 

レ級「フ~ン、人間ニモ色々イルンダナ」

 

「僕も深海棲艦達がこんなに人間の事を知ろうとしてるなんてびっくりだよ。戦争なんだから敵の事なんて考えない奴等ばかりかと思ってたけど、とんだ偏見だったね」

 

港湾水鬼「…イエ、ソノ考エデ間違ッテナイトイマス」

 

「…?それってどういう…」

 

北方棲姫「ココノ深海棲艦ハ自我ヲ持チ始メタ奴ノ集マリナンダヨ。ソレマデハ皆、衝動デ動イテタンダ。コノ島ハソンナ自我ヲ持ッタ奴等ガ集マッテルンダヨ」

 

「自我を持ち始めた…?」

 

港湾水鬼「ココニイルホッポハ私ト一緒ノ海域ニイタンダケド、突然自我ヲ持ッタノ。ソレモ戦闘中ニネ」

 

北方棲姫「私達ガ自我ヲ持ッタト気ヅイタノハ戦闘中ダッタ。私達ノ目ノ前ニハボロボロニナッタ艦娘ガ佇ンデタンダガ、オソラク私達ト戦闘シテ全滅寸前ダッタンダロウナ。涙目デガクガク震エナガラ何カヲブツブツ喋ッテタヨ。ソレヲ見タトキ変ナ感情ヲ持ッタンダヨナ。ナンダカ心ガ締メ付ケラレル様ナ…」

 

「…それで結局どうしたんだ?」

 

北方棲姫「見逃シタヨ。何トナク戦ウノガ嫌ニナッテナ」

 

港湾水鬼「ソンナ感情ヲ持ツマデハタダ恨ミガ溢レテタノ。絶対許サナイッテイウ意志ト言ッテモイイカモシレナイワ」

 

…深海棲艦は負の感情を生まれながらに持ち、憎悪等の感情で動いてるということだろうか?何かに命令されたわけでもなく?

 

「…レ級もそうなのか?」

 

レ級「ンーン、私ハチョット違ウゾ」

 

「何?」

 

レ級「私ハ気ヅイタラ海ニ浮イテタンダ。シカモ一人デナ」

 

「その時に何かを恨むような感情はなかったのか?」

 

レ級「ナイ。断言出来ル」

 

北方棲姫達と違って、恨みや憎悪といった負の感情を欠如した状態で生まれたのか?一体どうして…

 

「…なるほど。続けてくれるか?」

 

レ級「アァ。ト言ッテモ、初メハタダ困惑シテタダケダゾ。何デ私ハコンナ所ニ?ッテ感ジデナ。ソレカラハズット海ヲ漂ッテタヨ。私ニトッテ転機ガ来ルマデワナ」

 

「転機?」

 

レ級「イツモ通リ意味モナク漂ッテイタアル日、深海棲艦ニ襲ワレタト思ワレル輸送船ガアッテナ。ソコデ人形ヲ見ツケテタンダガ、ソレヲ見タ瞬間ナンダカ心ガ踊ッタンダヨ」

 

レ級「アノ時ハ何デ心ガ踊ッタカハ分カランカッタガナ。オソラクアノ時ニ私ガ自我ヲ持チ始メタト思ウンダヨナ~」

 

話をまとめると人形を見て可愛いとでも思ったんだろうか?結果可愛いっていう感情が溢れてはっきりとした自我を持ったということか?レ級や北方棲姫達のように何かに対して何らかの感情を爆発させたから自我を得たと?

 

「…う~ん、とりあえず良く分からんのが分かった」

 

北方棲姫「マ、ソウダロウナ。私達モ暇ツブシニ考エタリハスルガ、結局答エハ出ナカッタヨ」

 

港湾水鬼「取リアエズオ話ハコノ位ニシテオキマショ?貴方ノ服ガ全然合ッテイナイ様ダシ新シイ服ヲ用意シナイトネ。レ級チャン、オ願イ出来ル?」

 

レ級「オ!ツイニ俺ノコレクションノ出番カ!?」

 

「え?服があるのか?」

 

というかコレクション?レ級の?そんなの使っていいのか?

 

レ級「チョット待ッテテクレ!今取ッテクル!」

 

「…客人の僕が言うのもなんだけど良いの?」

 

北方棲姫「別ニイイダロ。オ前ラ人間ノ服ヲレ級ガ着テミヨウトシタラ全部駄目ダッタラシイシ、オ前ニ着セテ見タインジャナイカ?」

 

「あの尻尾があったらそりゃそうか…」

 

にしても服って…どうやって集めたんだ?まさか自作なわけないよな?

 

???「オッ」

 

「うぉ!?」

 

港湾水鬼「アラ、ヲ級チャン。ドウシタノ?」

 

ヲ級「オッ」っリンゴ

 

北方棲姫「ズット寝テタカラゴ飯食ベテナイデショ?ダカラコレアゲル。ダッテヨ」

 

「今のオッにそんなに言葉詰まってるの!?驚きなんだけど!?」

 

ヲ級「オッ…?」

 

北方棲姫「オイ、ヲ級ガ不安ガッテル。早ク答エテヤレ」

 

「…ありがとうヲ級。そういえば何も食べてなかったよ」

 

ヲ級「オッ?オオ?」

 

北方棲姫「…ウン、私モソウ思ウ」

 

「何が?」

 

港湾水鬼(…これは言わぬが花というやつね。仲良くなれそうで何よりだわ)ニコニコ

 

レ級「オーイ!持ッテキタゾ~!オ、ヲ級もイルジャナイカ !飯ハ集メ終エタノカ?」

 

ヲ級「オッ、オッオ」

 

レ級「ソウカ!ナラ安心ダナ!」

 

…雰囲気から察するにヲ級が食料を集めてたのかな?にしてもレ級も理解できるところを見ると、案外難しくないのかな?

 

「レ級、悪いけどこのリンゴ食べてからでいいかな?正直先にこれ食べたい」

 

レ級「アー、三日モ寝テタラ腹減ルカ。ンジャ、ソレ食ッタラコノ服着テミテクレ!人間ガ服ヲ着テルノハ紙以外デハ初メテ見ルンダ!」っメイド服

 

レ級がキラキラした笑顔で出したその服はメイド服。紺色の生地に所々変色した白いエプロンが特徴などこかの貴族の家にいるメイドの姿を連想させるものだった

けどそれ女性が着る服なんだよなぁ…女装の趣味は一切ないが今の服と比べるとマシか。好意を無下にするのも悪いし…

 

港湾水鬼「アラ、ソレハ…」

 

「…ちなみにレ級さん。その服どこで手に入れたの?」

 

レ級「コレカ?港湾水鬼ガ貰ッタラシインダガ体ニ入ラナクテナ。ソレヲ俺ガ貰ッタ!」

 

港湾水鬼「以前チョット人間ノイタ所ニ変装シテ行ッタンダケド、ソノ時ニ色々アッテ貰ッタノヨ。デモカナリ汚レテテ、穴モ開イテタカラ、ソコマデ綺麗ニスルノ大変ダッタワ」

 

「ふ、ふ~ん…」

 

それゴミ押し付けられてるよって言った方が良いのかな…でも本人はそう思ってないみたいだし言わぬが花というやつかな…というか色々って、そもそもどうやって変装したんだろうか…?

 

レ級「ナァナァ、マダカ!?早ク着テミテクレ!」

 

「う、うん。早速着てみるね」

 

とは言ったもののメイド服か…女装するならもう少しまともなのが良かったなぁ…というか脱ぐのが辛い!服の中に手があるせいでボタンが外しずらいんだが!

 

港湾水鬼「…手伝イマショウカ?」

 

「お願いします…」

 

港湾水鬼「ハァ~イ♪」

 

そういうと港湾水鬼は大きな爪を器用に使って服を摘まみ脱がしてくる。その様子を目がキラキラしてるレ級と、呆れているような北方棲姫に少し照れた?顔をしているヲ級が見えた

これ見ると戦争してる敵には見えんよなぁ…まぁ運が良かっただけなんだろうけど

 

北方棲姫「オ前…痩せてるな」

 

「そうかな?別にこれが普通だと思うけど」

 

ヲ級「オッ…」

 

レ級「ン、ソウイエバソウカ。デモ子供ナンダシ別ニ良イダロ!」

 

港湾水鬼「ヲ級チャンモ、イズレ見ル事ニナルカモシレナインダカラ慣レテオイタ方ガ良イワヨ?」

 

「あの~ヲ級は何と?」

 

港湾水鬼「ア、ウ~ントネ…エ~ット…」

 

北方棲姫「ヲ級ハ男ノ裸ヲ初メテ見タラシクテナ。ダカラ「ホッポ!?」ドウシタノ?」

 

「あ~、男の裸が気持ち悪いのか。ならちょっと目を瞑っておいてくれない?すぐ服着るからさ」

 

ヲ級「オッオッオッオッ!」首ブンブン

 

「え?違うの?」

 

レ級「何デモ男ノ裸ハ普通見セタリシナインダッテヨ。俺モソンナノ知ラナカッタヨ」

 

北方棲姫「ソウナノカ?」

 

ヲ級「オッオッ!オッ…オッオ?」

 

北方棲姫「成程。オ前ハ脱イデテ恥ズカシクナイノカ?ダッテヨ」

 

「いや別に…全部脱いでるわけじゃないんだし、隠す必要とかあるか?」

 

ヲ級「オッ…?オッ?オッオッ…?」鼻血ダラダラ

 

レ級「ウワァ!ヲ級!?大丈夫カ!?」

 

港湾水鬼(ヲ級ちゃんはまだ耐性がそこまでないのね…私も通った道だから良く分かるわ…)

 

北方棲姫「ウ~ン、良ク分カラン…」

 

「北方棲姫も大きくなればいずれ分かると思うよ。僕は分からないけど」

 

北方棲姫「ソリャオ前ハ子供ダカラナ」

 

「君もね」

 

北方棲姫「ダカラ私ハ子供ジャナイ!」

 

(そうやってすぐムキになるのが子供っぽいんだよなぁ…)

 

・・・しばらくして・・・

 

ヲ級「オッオッ」INティッシュ

 

港湾水鬼「人ヲ知ロウトスレバソウナル子モイルワ。ダカラ気ニシナイデイイノヨ」

 

ヲ級「オォ…」

 

「レ級、もういいか?」

 

レ級「マダ!後数枚撮ッタラ終ワリニスルカラ!」

 

北方棲姫「レ級~ソロソロ客ガ来ルンダカラ準備シロヨ?次来タ時ニ意見出セナイゾ?」

 

レ級「ア、アァー!忘レテタ!アリガトウホッポ!」

 

「お客?」

 

港湾水鬼「エェ、私達ガココマデ生活出来テイルノハ、トアルオ客様…イイエ、アル偉イ人ノオ陰ナノヨ」

 

「…まさか」

 

港湾水鬼「君ノ考エテル人デ間違イナイワ」

 

…あの人何でここまでやれて終戦に持っていけないの?もしくは別の何かを僕に期待しているとでも言うのか?しかしそうなるとあの人の本当の目的は一体…

 

港湾水鬼「…大丈夫?」

 

北方棲姫「忙シイ奴ダナ。顔ガ信号機ミタイニチカチカシテル」

 

ヲ級「オッ…?」

 

「…ごめん。色々考えてた。とりあえず僕もそのお客様の所に連れてってもらえないかな?少し会って話をしたい」

 

港湾水鬼「エェ、分カッタワ。ジャア一緒ニ行キマショウカ」

 

「うん、ありがとうございます」

 

 

 

ヲ級「オッ」(親子みたいだね)

 

北方棲姫「ソウダナ。深海棲艦ト人間ノ子供ダガ、アレモ一ツノ家族ナンダロウ」

 

ヲ級「オッ…オオッ…」(ほっぽちゃんが何を言いたいかほとんど掴めない事を大人ぶって言ってる…子供なのに)

 

北方棲姫「私ハモウ子供ジャナイ!トイウカオ前ヨリ性能ハ私ノ方ガ上ナンダゾ!?私ノ方ガ断然姉ニフサワシイダロ!」

 

ヲ級「フッ」

 

北方棲姫「鼻デ笑ウナ!オ前ホントハ人間ニ分カル声デ喋レルダロ!」

 

ヲ級「オッオッ」ブンブン

 

北方棲姫「如何ニモ喋レマセンガ?アピール止メロ!腹立ツンダヨ!」

 

(仲良いなぁ…ヲ級がマウントを取りがちな姉で、北方棲姫が真面目に本人は怒ってるつもりなんだろうけど見た目のせいでそうは見えない妹って所かな?レ級にカメラ借りれば良かった…)

 

 

 

港湾水鬼「ホラ、皆ガ見エテキタワヨ」

 

「おー、龍驤に叢雲に吹雪に漣に五月雨もいるのか。龍驤以外は皆初期艦だな」

 

港湾水鬼「ソレガ分カルッテコトハヤッパリ提督ナノネ」

 

「やっぱり信じてなかったのか」

 

港湾水鬼「ウフフ、コンナ可愛イ子供ガ提督ダ何テ信ジラレルト思ウ?」

 

「僕なら思わないな。いくらなんでも可哀想だ」

 

港湾水鬼「可哀想?ナンデ?」

 

「自分と同じ人間なのに子供が戦争に駆り出されるなんて可哀想!っていう人間のエゴだよ。君達、深海棲艦達も艦娘も立場は違えど自分と同じ種族の子供が戦争に駆り出されてたら可哀想って思わない?」

 

港湾水鬼「…ナルホドネ。確カニ昔ノ私ナラソウ思ワナカッタデショウケド…今ナラ貴方ノ言ウコト分カルワ」

 

「…北方棲姫か」

 

港湾水鬼「エェ、アノ子ハ私ノ大切ナ家族ヨ。例エ自我ガ無カッタアノ時デモ…私ニトッテハタッタ一人ノ家族ナンダカラ」

 

「成程。なら早めに戦争終わらせるわけにもいかないか…」

 

港湾水鬼「エ?ドウシテ?戦争ハ終ワッタラ互イニ争ワナクテ良イデショ?」

 

「確かに戦争は終われば争わなくてもいいけど…負けた方はどうなる?」

 

港湾水鬼「ア…」

 

「…戦争は確かに終われば良いと思うよ?だけどね、終わったからと言っていい方向に進むとは考えられないんだ」

「もし仮に僕達人類が勝利したとしよう。そうなると艦娘達はどうなるだろうか?この世界では酷く醜いとされており、人間と違い兵器だとみられている彼女達はどうやって生きていけばいい?おそらく辛い立場で生きていくことになるか、もしくは全員危険視されて殺されるかもしれない。君達みたいな敵対してない深海棲艦達も戦争が終わった瞬間、僕達人類に害しかないと判断されたら?受け入れられなかったら?艦娘同様に殺されちゃうかも知れないよ?」

 

港湾水鬼「…ナルホドネ」

 

「戦争は結局消耗しかないんだ。互いが理解出来ずに要求を押し通したい時に使う手段が戦争だからね」

 

港湾水鬼「ダカラ負ケタ方ハ、ソノ要求ヲ受ケ入レルシカナイト?」

 

「あぁ。それが戦争だと僕は思う」

 

港湾水鬼「ジャア争イガ続イテル今ヲ見過ゴシテ良イノ?」

 

「痛い所ついてくるね…でも見過ごすしかないと思う」

 

港湾水鬼「…解決スルニモソノ後ガ分カラナイカラ?」

 

「うん。出来る事なら不安要素は消しておきたい。しかしすぐにでも解決策が出る訳じゃない。だからその間ずっと消耗しっぱなしだと思う」

 

港湾水鬼「ソウナッタラ、イズレオ互イスッカラカンニナッテ争ウ事モ出来ソウニナイワネ?」

 

「僕達人間がやる戦争と違って深海棲艦や艦娘に妖精が出てきた以上考える事は必然的に増えるし、この戦争も終わりが見えないしですっからかんになるのが早そうだね」

 

港湾水鬼「大丈夫ヨ、ドンナ事デモ終ワリハアルワ。終ワリガアル以上解決スル、シナイニ関ワラズ問題ガ終ワッテ悩マナクテモ良クナルワヨ」

 

「…気持ち悪いけどそれも一つかな。確かに戦争みたいな正しい正解の終わりがない以上、曖昧でもいいのかもしれないね」

 

港湾水鬼「…出来ル事ナラオ互イガ良クナル終ワリガ良イワネ」

 

「同感」

 

???「あ、あー、お二人さん?お話はもういいんか?」

 

「あ、龍驤。気を遣わせたな」

 

龍驤「い、いやいやかまへん。それよりなんでここに子供がいるんや?」

 

港湾水鬼「アー、チョット酷イ怪我シテテネ?助ケナキャト思ッテ連レテキチャッタノ…」

 

龍驤「そうやったんか…」

 

龍驤『せめて人間のいる場所に置いておこうにも無理だったろうし…妥当な判断か』ボソボソ

 

港湾水鬼「ヤ、ヤッパリ不味カッタカシラ?」

 

龍驤「いや、そういう事情があったなら仕方がない。結果的にこの子は助かったようやし問題ないやろ!」

 

「お~良かった」

 

龍驤「ところで君、どこ住みや?住所とか言える?」

 

「失礼しました。三日程前にトラック泊地に着任した提督です!初期艦は電なのでここにいる駆逐艦の皆さんが知ってると思われます!」

 

龍驤「…え?君が提督?」

 

「…薄紫の髪をしてるのが叢雲で、黒髪で白と黒の制服を着ているのが吹雪、水色のツインテが五月雨、ピンク髪の女の子が漣で間違いないか?ちなみに電も私が着任しなかったらあそこにいたのではないか?」

 

龍驤「…どうやら本物みたいやね。でも何でそんな子供の姿になっとるん?聞いた話だと常に辛そうな顔して、目が死んでる艦娘好きな変人で見た目普通以下の人間やと聞いてるけど…」

 

変人かぁ…むしろこっちからしたら美少女揃いの人達を嫌ってる奴等の方が信じられないよ…まぁ、この世界からしたらこっちが変人なんだろうけど最後酷くない?そこまで言われると泣くぞ?

 

「この目を見てほしい。話に聞いた目に近くはないか?」

 

龍驤「…ちょい待ち。少し連絡するわ。悪いけど提督ならあの子らの面倒見といてくれんか?」

 

「ん、分かった。港湾水鬼も手伝ってくれないか?」

 

港湾水鬼「エェ、分カッタワ」

 

 

 

龍驤「こちら龍驤、提督聞こえますか?」

 

???『こちら提督、どうした』

 

龍驤「深海棲艦と接触中に子供を発見。本人はトラック泊地に着任した提督だと仰っていますが、どうでしょうか?」

 

???『何?その提督は三日前に着任したと言ってなかったか?』

 

龍驤「確かに言っていましたが…」

 

???『やはりソイツか。お前らが今回そっちに向かったのは深海棲艦達がソイツに関して何か情報をもっていないか聞きに行くのが任務だったがそこにいるなら話が速い。ソイツは営倉行きが決まってたのだが突然行方不明になったんだ。まさかそこにいるとは思いもしなかったが』

 

龍驤「ま、待ってください。あんな子供が営倉行きですか?」

 

???『確かに世間から見れば子供だろうがアイツは軍人だ。しかも人類の希望でもある艦娘を従える提督でもある。軍人であるならばこちらの指示には従ってもらう』

 

龍驤「わ、分かりました…しかし私達にはあの子を連れていく装備も準備も整ってません。なのですぐに送ることは不可能かと思われます」

 

???『あぁ、把握している。なので明日ソイツを連れて行けるように人とボートを用意する。詳しい話は帰投してからしよう』

 

龍驤「…分かりました」

 

???『では通信を終了する』ブツッ

 

龍驤「…一体あの子は何をしたんや?それかホントにあの子の艦娘が何かしたんか?」

 

 

 

「すいません、皆さんは元師の初期艦であってますか?」

 

叢雲「えぇ、そうだけど…なんでここに子供が?」

 

「申し遅れました。私は三日前にトラック泊地に着任した提督です」

 

吹雪「トラック泊地の提督って…確か電ちゃんを初期艦に選んだ人だよね?」

 

漣「はいはい!質問なんですけど何でメイド服着てるんですか~?」

 

五月雨「さ、漣ちゃん!人の趣味をどうこう言うのは駄目だよ!」

 

…女装癖があるやばい子供だと思われてるのか?まぁ4、5年生の子供がメイドコスしてたら混乱もするわな

 

「ちょっと事故にあってね。制服がズタズタになったからこれに着替えてるだけだよ」っ軍服

 

漣「うわ…血がべっとり…」

 

吹雪「ちょ、ちょっと背中みせてください!」

 

「あ、ちょっと」

 

背中『まるで赤子のようだ…』

 

叢雲「…綺麗な背中ね」

 

五月雨 ツンツン

 

「いふっ!?ち、ちょっと!?」

 

叢雲『…可愛いわね』

 

吹雪『同感です』

 

漣「…抱きしめていいですか?」

 

「やめろ、いちごパンツ「何故わかった!?」」

 

叢雲「…エロガキ」

 

聞こえてるぞ叢雲。というか当たると思わんだろうが!当たった事にこっちが驚きかくせねえよ!

 

五月雨「え、え~と、それで提督さんは何故ここにいるんですか?トラック泊地の提督さんと言えば突然行方不明になった人です。今回私達がここに来たのもその人を知らないか聞く任務があった為こちらに来たのですが…」

 

港湾水鬼「ソ、ソレハ…」

 

「実は事故にあった時彼女に助けられてね、しばらくここで眠ってたんだ。なぜか目が覚めたら怪我が治ってるし身長もなぜか縮んでるしで、原因は僕も分かってないから聞かないでね」

 

港湾水鬼「ソ、ソノ…迷惑ヲカケテゴメンナサイ…」

 

叢雲「アンタが謝る必要はないわ。事故にあったコイツを助けたんでしょ?その時の状態がどんなものだったかは私は分からないけど、その服を見るにここまで運ばなければ危うい状態だったのは想像つくわ。仮に病院に送ろうとしても深海棲艦が襲ってきたと勘違いされるのがオチだったでしょうしね。別に問題にはならないはずよ」

 

港湾水鬼「ア、アリガトウゴザイマス。ソウ言ッテイタダケルト安心シマス」

 

五月雨「…じゃあそのメイド服は?」

 

「…身長が縮んだ影響で軍服が合わなくなってしまってね。レ級のコレクションを借りたんだよ。決して!女装の趣味があるわけじゃない!」

 

漣「で、本音は?」

 

「変装には向かないかな。せめてウィッグとかあれば幾分かマシにはなりそうだとは思う」

 

吹雪「…やっぱり変態じゃ「違う」」

 

叢雲「とりあえずアンタはどうするの?仮に提督ならすぐにでも帰らなきゃいけないんじゃないの?」

 

「確かにそうなんだが…多分営倉行きになるからあと一日はここでのんびり過ごしていたいんだ」

 

叢雲「アンタ…!」艤装展開

 

吹雪「む、叢雲ちゃん!?」

 

「…お前の考えてることはしてない。仮にするならバレないようにしている」

 

叢雲「…証拠は?」

 

「あの軍服だ」

 

叢雲「…なるほど」

 

五月雨「え?え?ど、どういうこと?」

 

漣「つまりは襲われたのが艦娘じゃなくてこの子ってことでしょ?しかも失踪したのが三日前で、その日は元師がトラック泊地に偵察に行った日だったはず。多分この子の艦娘が元師相手に暴走した結果、その責任を負う為にこの子が営倉行きってとこじゃない?」

 

「その通り」

 

吹雪「…トラック泊地ってそんなに酷い所なの?」

 

「酷かったよ、皆明るく振舞っているが空元気だろうしな」

 

叢雲「…私も話だけなら聞いた事あるわ。あそこの提督って蒸発したんでしょ?しかも艦娘達に酷い事してたって」

 

「あぁ、その艦娘達の提督として着任したわけだが…色々あってな」

 

叢雲「ふ~ん…ま、アタシには関係のない事ね」

 

五月雨「ち、ちょっと、叢雲ちゃん!流石にそれはあんまりじゃないの!?」

 

叢雲「…アンタねぇ、仮にもコイツは提督なのよ?ならそこが例え平和な場所であろうと、過酷な場所であろうとそこにいる艦娘が問題を起こしたのはコイツの監督不行き届きなわけであって、それを私たちがどうこう言ってもしょうがないでしょ」

 

「叢雲の言う通りだ。私が皆の事をしっかりと考えていれば起こらなかったことだったし、先を見通す能力がない無能だったからこそ起こった事でもある」

 

叢雲「ちょ、私はそこまで言うつもりは「叢雲ちゃん…こんな子にそこまで言わすなんて…」ち、違うわよ!そんなつもりじゃ…」

 

漣「おうおう酷い人だなぁ叢雲殿は。提督殿どう思われます?」

 

「泣きそうになってる叢雲可愛い。写真で撮って飾りたい」

 

叢雲「あ、アンタ!ホントはそこまで気にして無いわね!?」

 

「当たり前だ。たかが営倉行きになった程度で混乱する程、私はあそこで働いてないぞ。着任して1日しか経ってないし」

 

吹雪「それは提督としてどうなんでしょうか…」

 

「ま、私は少し前まで一般人だったんだ。そんなやつがいきなり艦隊を指揮しても混乱するだけだろう。営倉行きの間は提督に関して勉強しておくいい機会だとでも思えばいいさ」

 

五月雨「う~ん…子供なんですからもう少し遊んでもいいと思いますけど…」

 

漣「そうですよ!子供は遊ぶのが仕事なんですから!」

 

「それを言ったら君達の方が子供だろうに。私はこう見えても19だぞ」

 

吹雪「え!?てことはもう少しで成人ですか!?」

 

叢雲「ふ、ふふふ…そうなのね。見た目が子供だから少しは手加減しようかと思ったけど、そこまで成長しているなら手加減の必要はなさそうね…」

 

「…逃げ「逃がさないわよ?」イダダダダ!頭を掴まないでくれ!」ガシッ

 

漣「見た目が子供とはいえアイアンクローとは…ひでぇ絵面…」

 

吹雪「む、叢雲ちゃん!流石にやめてあげてよ!」

 

叢雲「うるさいわよ?吹雪も私のアイアンクロー喰らいたいの?」

 

「手出しは無用だぞ吹雪。ぶっちゃけイダダダダそこまで痛い程じゃなダダダダ」

 

五月雨「…凄い光景だなぁ」

 

港湾水鬼(わ、私も何かした方が良いのかしら…)

 

龍驤「おーい皆!そろそろ引き上げるで…って何してるんや君ら」

 

叢雲「ちょっとした躾けよ。し・つ・け」

 

「頭握られた状態で言うことじゃないと思う。あと黒なんだな」

 

叢雲「は!?なんでわかったのよ!?」

 

叢雲に足元を見るように指で促す。叢雲が視線を動かすと、足元には鏡を持った漣がいる。太陽も出てるのに器用に叢雲の下着のみを的確に写し、僕の目に光が入らないようにしている

 

漣「私だけご主人に下着がバレてるのは納得いかないですからね~叢雲ちゃんも知られてください!」

 

叢雲「フンッ!「あぎぃ!?」」

 

「あと叢雲が可哀想だから巻き添えとして暴露するけど吹雪の下着が白だと知ってるくらいだな。五月雨と龍驤は知らない」

 

吹雪「ふぇ!?なんで知ってるんですか!?」

 

「企業秘密ってことで」

 

吹雪「納得出来ません!」

 

五月雨(私の下着がバレてないようでなんだかホッとしたような残念なような…なんでこんなこと考えちゃうんだろ?)

 

龍驤「あー、なんや。とりあえずエロガキ「エロガキ言うな」君とりあえず営倉行きやからまた明日ここに来るわ。だから今のうちにお世話になった皆に挨拶しときな」

 

「分かった。色々と迷惑かけてすまないな」

 

龍驤「…君なんやえらい冷静やな」

 

「だって営倉だろ?織の中で大人しくしておけばいいだけじゃないか」

 

龍驤「…なんか勘違いしとらんか?営倉つったら最近厳しくなって肉体的懲罰が行われてるんやで?」

 

「…そうなの?」

 

龍驤「ま、それも艦娘を軽んじて犠牲にするクソが多いせいやな。だから営倉行きになった以上覚悟決めとかんといかんよ」

 

「…ホント、仕事する所が間違ってるんじゃないか?」

 

龍驤「それはしゃーない。うちらは命かけて戦ってんのにそれを無下にするような事されてるんやで?正直あの程度じゃ足りんとウチは思う」

 

「それには同意だな」

 

龍驤「…君はそうじゃないみたいで安心したわ。だから絶対耐えるんやで」

 

「あぁ、心配してくれてありがとう」

 

龍驤「折角や、なんかしたいことあるか?ウチが提督に掛け合って叶えさせてやるで。流石に営倉行きを成しにしてくれとかは無理やろうけどな」

 

「…だったら一つ伝言を頼みたい。相手はトラック泊地にいる皆に、お前らは悪くない。迷惑をかけてすまないと伝えてくれ」

 

龍驤「分かった、必ず伝えたる」

 

「助かる」

 

龍驤「それじゃあな!また明日の朝迎えに行くから寝坊するんやないで!」

 

「分かった。色々ありがとう」

 

そういうと皆は艤装を展開し海を走って行った。初めて見るその姿は、色とりどりの鮮やかな景色だった

 

港湾水鬼「…大丈夫ナノ?」

 

「…大丈夫といえば嘘になる。だがこれをしないと提督としての責任は取れないんだ。なら受け入れるさ」

 

港湾水鬼「ソウ…」

 

「とりあえず戻りましょう。そろそろ皆お腹が減るころでしょうし」

 

港湾水鬼「アァ、言ッテナカッタワネ。深海棲艦達ハオ腹ハ減ラナイノヨ」

 

「え?じゃあなんでヲ級は食料を集めてたんですか?」

 

港湾水鬼「アレハココニ来タ艦娘達ニ渡ス分ナノヨ。ソレト交換デ様々ナ物ヲ交換スルノヨ」

 

「なるほど…確かに戦争の時代ですから物資は貴重ですもんね」

 

港湾水鬼「ソウイウ事。チナミニオ腹ガ減ラナイトハイエ食ベラレナイ訳ジャナイカラ娯楽デ食ベル子モイルワ」

 

「そうだったのか…色々教えてくれてありがとう。港湾水鬼」

 

港湾水鬼「ネェ、ホントニ帰ッチャウノ…?」

 

「うん。皆が待ってるからね。帰ってもすぐに合えるわけじゃないけど、多分僕を待ってくれてる皆がいる。帰らない訳には行かないよ」

 

港湾水鬼「…分カッタワ。ゴメンナサイ、変ナ事ヲ言ッテシマッテ」

 

…何故帰ってほしくないのか、理由は様々だろう。陰謀だったり親切心、様々な要因があるだろうがそれでも悲しい顔をして心配そうな声を出すとこを考えたら悪いことは考えていないとは思う

 

「君の期待に応えられなくてすまない。だがいずれ気にすることもなくなるさ」

 

港湾水鬼「…何デナノカ聞イテモ良イカシラ?」

 

「戦争を終わらせる。僕が出来るのはこれだけだ」

 

港湾水鬼「終ワッタ後ハ?」

 

「君達が人間世界に来た時に気遣わなくても大丈夫なよう便宜を図ってみるよ。僕に出来るのはこれが限界でね」

 

港湾水鬼「…ありがとう」

 

たった一言。先程まで会話していた彼女からは想像も出来ない程の分かりやすく、すぐに理解できる一言。その一言は今までのように聞きとりづらい声ではなく、澄み切った綺麗な声だった

 

「…綺麗な声だな」

 

港湾水鬼「エ?」

 

「何でもない。早く戻ろう、皆が待ってる」

 

港湾水鬼「エェ、ソウシマショウカ」

 

 

その後、彼は皆と夜を過ごすことになるのだが…人間と深海棲艦の価値観の違いをもっと考えておくのだと彼は風呂場で後悔するのだがそれはまた別のお話…

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