この学生、元放置提督 世界が変わっても、やることが変わっても、いつも通りにする。ただそれだけ   作:七福えると

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前編出しましたが、完全にミスです。投稿してしまった以上仕方ないので、そこからストーリーを考えてます
まぁミスは置いといて後編です。書きたい内容から少しずつずれてきてる気がしなくもないですが、内容がほぼ確実にR18いきそうなんで、R17.9を目標に頑張って書いていきたいです。目指せ全年齢!

何年振りかのガチ凹みすることがあったんで、ちょっと内容が偏る可能性がありますが、それはそれとして割り切れるように頑張ります。(ぶっちゃけネタに使えるので悪い事ばかりじゃないとは思えない)
ついでに今更ですが、小説のリストにブラック鎮守府タグをつけてない事に気づきました。この路線で行こうと考えてた私ですが、何故こんな肝心な事を忘れていたんでしょうか?分かりません ※pixiv掲載当時


強襲作戦 小者の働き 後編

川内「二人共お帰り~」

 

「ただいまです」

 

夕立改「ただいま~」

 

川内「…もう良いの?」

 

夕立改「うん。それと、この子は想像通りだったよ」

 

川内「そっか」

 

「…」

 

川内「さ~て、提督さん?良かったら私ともお話しようよ?あ、拒否権は無いからね」

 

「それはいいですけど…ふぁあ」

 

川内「何?眠いの?」

 

「えぇ。話は聞きますけど、それが終わったら少し寝かせてくださいね」

 

川内「ちぇ、まぁいいか」

 

川内「でさ、君って今回の件をどこまで見てるの?」

 

「襲撃ですか?」

 

川内「そうそう。一体どこまで考えてあんな事をしてまで私達に接触したのかなと思ってさ」

 

「ん~、まぁ確認ですよ」

 

川内「確認?」

 

「時雨がいますよね?彼女がどんな様子なのかを確認に来たのと、何故あそこまでの事をしたのかの確認です。まぁ最後に関しては予想はつきますけど」

 

川内「へぇ…ちなみに予想って何さ?」

 

「時雨があそこを壊すように提案して、あわよくば他の艦娘を巻き込んで運営不可にしようとした…って所でしょう?」

 

川内「おぉ、正解だよ。良く分かったね」

 

「理由も大方予想はつきますけど…今は別に重要な事でもないですし、僕も考えなかったわけではないので目は瞑りたくないけど瞑りましょう」

 

川内「本音が出てるよ」

 

川内「…そこまで分かってるんだったらさ、私達に殺されるって可能性は考えなかったの?」ガシッ

 

「頭掴まないでください。もげるもげる」

 

川内「随分余裕だね?」

 

「殺す気もない奴に脅されても何とも思いませんよ。それより早く離して」

 

川内「…はぁ」パッ

 

「…頭の形変わってないですか?」

 

川内「そこまで力入れてないよ。本当にその気ならすぐ潰してるって」

 

「おぉ、怖い怖い」

 

川内「…やっぱり潰してやろうか」

 

「勘弁してください…と、そうだ。時雨は今ここにいないけど何しに行ってるんですか?」

 

川内「それなら資材集めに行ってるよ。補給に必要な資材とバケツをね」

 

「は~、大胆というか、何と言うか…」

 

川内「一応根無し草だからね、私達は。こうでもしないと補給とかまともに出来ないし、バケツじゃないと修復出来ないしね」

 

「なるほど。暁と響がいないのも資材集めって所ですか」

 

川内「そうそう。ちょっと弾薬がね…」

 

「なんというか、たくましいですね」

 

川内「じゃないと生きれないもん」

 

「ふぁあ…それもそうか」

 

川内「ちょっと?人が話してるのに、あくびは失礼じゃない?」

 

「そうは言っても眠いんですよ…悪いけど、少し寝かせて貰いますね」

 

川内「…はいはい。お休みなさい」

 

「お休み…」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

夕立改「…で?この子をどうするの?」ナデナデ

 

「( ˘ω˘)スヤァ…」

 

川内「とりあえず近いうちにあそこの鎮守府とやりあうでしょ?その時にこの子を引き取ってもらおうと思ってね」

 

夕立改「…良いの?」

 

川内「何が?」

 

夕立改「…なんでもない」

 

川内「…私もね、提督っていう人物に対して思う所が無いわけじゃないよ」

 

川内「この子のやり方は、おそらく艦娘一人一人に対して真摯に向き合うやり方なんだろうね」

 

川内「…でも人数が増えれば出来なくなる。きっといずれ限界が来る」

 

夕立改「…私達の提督もそうだったもんね」

 

川内「うん…」

 

川内「でも、出来ないだけで見放したりする。なんてことはないと思うな」

 

夕立改「本来敵である私達の島にまで来るような子だからね」

 

川内「…この子が私達の提督なら良かったのになぁ」

 

夕立改「…この子さ、私達と一緒に連れ回しちゃう?」

 

川内「ふっ、連れ回してどうするんだよ?」

 

夕立改「色んな所を転々としてさ、色んな場所で戦って、この子に最後を看取ってもらうの」

 

川内「…」

 

夕立改「…それが出来たら幸せなんだろうね」

 

川内「夕立…」

 

夕立改「川内、私決めた」

 

夕立改「私、沈むよ」

 

川内「…そう」

 

夕立改「…これが最後のお話になっちゃうね」

 

川内「…夕立はさ、本当にそれでいいの?本当にそれが夕立のやりたい事なの?」

 

夕立改「うん。もう決めたっぽい」

 

川内「…そっか」

 

川内「それは…寂しくなるなぁ…」ポロポロ

 

夕立改「泣かないでよ。私まで泣きそうになるじゃん」

 

川内「だって…だってさ…」

 

川内「仲間が死ぬのが分かってて悲しくない訳ないでしょ?こんなことにまで付き合ってくれた仲間を、死なせたくないって思うのはそんなにおかしなことなの?」

 

夕立改「…ううん、おかしくないよ」

 

夕立改「私と川内の立場が逆でも、そうしたろうからね」

 

川内「…いやだなぁ」

 

川内「応援したくないのに…絶対に止めたいのに…」

 

夕立改「…」

 

川内「そんな顔されたらさぁ…止められないよ…」

 

夕立改「…ごめんね」

 

川内「ずるい…ズルいよ…」

 

夕立改「…ほら、泣かないで。そんなに涙を流しちゃったら、本当に大切な時に泣くことなんて出来ないよ?」

 

川内「っ!だいせつだよ!だいじな仲間だよ!お願いだからそんなごといわないでよ!」

 

川内「……お願いだから…傍にいてほしいよ…」

 

夕立改「…でもありがとう。止めないでくれて」

 

川内「う、うぅ…やだ…やだよぉ…」

 

夕立改「…」ナデナデ

 

 

 

「ふぁ、あぁ…」

 

川内「あ、起きた?」

 

「えぇ、ばっちり眠れましたよ」

 

川内「なら良かった」

 

「…今って何時だ?」ゴソゴソ

 

川内「ここ、深海棲艦のせいで通信出来ないから時計も分からないんじゃない?」

 

「これは予め時間を決めておいて、携帯で時間を計ってるんで、設定した時間さえあってればちゃんとその時間が写されるんですよ」

 

川内「はー、最近の時計って便利だねぇ…」

 

「…って、もう16時!?」

 

川内「大分長い事寝てたからね~。ホント、見てて腹立ったよ」

 

「…何でそこまでして僕の様子見てたんです?」

 

川内「ん~、なんとなく?」

 

「なんですかそれ…」

 

川内「とりあえず川で顔洗ってきなよ。場所は分かるでしょ?」

 

「えぇ。ちょっと行ってきます」

 

川内「…はぁ」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

 

「……人はいないな」キョロキョロ

 

響「いるよ」バサッ

 

「うおぉぉぉ!?!?」

 

響「そんなにビックリすることないじゃないか」

 

「いやビビるわ!急に草むらから出て来んな!というか何で下着姿なの!?」

 

響「さっきまで資材を取りに行ってたからね。潮のせいで体がべたついてたから洗おうと思ってたんだよ」

 

「あぁ、もう…とりあえずごめん。また後で来る」

 

響「ん?一緒に入ればいいじゃないか?」

 

「こっちはただ顔を洗いに来ただけなの。洗おうと思えばあそこの湧き水でも洗えるから」

 

響「それはいけないな。あんなので洗ったら逆に汚れるだろう」

 

「目を覚ますだけだから別に良いんです。というか洗うならさっさと洗ってきなよ。そのままだと風邪ひくよ?」

 

響「なら良ければ洗ってくれないかな?私も君の事を洗ってあげるからさ」

 

「自分でやれ」

 

響「連れないね…せっかく通信出来る機会を与えてあげたのに」

 

「…」

 

響「その顔…気になるかい?」

 

「…髪だけ洗ってやるから教えろ」

 

響「ふふっ、いいね。そうこなくちゃ」

 

「…で?いつから気づいてた?」バチャ

 

響「君が船で悠長に寝てるときかな?」

 

「嘘つけ。もっと前から見てたか知ってたんじゃないか?少なくとも鎮守府から出てる所を見てなきゃ分からんだろ」

 

響「…はぁ、嘘をすぐ見抜く人は嫌われるよ?」

 

「分かりや過ぎるわ。もうちょっとマシな嘘つけよ」

 

響「例えば?」

 

「鎮守府を襲撃した時に愛宕と接触した。とかだな」

 

響「流石に違うよ。あの時の私にそこまでの余裕は無かったからね」

 

「ふむ…」

 

響「…まぁそうだね。答えを言うなら電かな?」

 

「電?」

 

響「今朝ね、ちょっとあそこが気になってたから皆に資材集めの名目で少し寄ってたんだよ」

 

響「そしたらたまたま電に出会ってね。正直びっくりしたよ。あんなにボロボロだったなんてさ」

 

「…あんなにしたのはお前等だぞ」

 

響「……あぁ。分かってるさ」

 

「一応聞くが、あれは川内の指示か?」

 

響「だね。私は川内からそう聞いた」

 

「なんか含みのある言い方をするな…」

 

響「川内がもし本気で君らの鎮守府を潰そうとするんだったら、半壊どころか全壊まで追い込んでると思うけどね」

 

「…なるほどな。裏を言えば半壊で済んでるってとこか」

 

響「そういうこと。って、話がそれちゃったね」

 

響「話を戻すけど、電と出会ったとこまで話したでしょ?その時にたまたま電がここに向かう作戦を聞いてたらしくてね。私に司令官の手伝いをしてほしいって言ってきたんだよ」

 

「あぁ~…流石に治療室の近くで話したのは不味かったか…」

 

響「油断しすぎだよ。それに君のとこの電もお人好しすぎやしないかい?」

 

「…かもな」

 

響「今回は私だったから良かったものの、本当に裏を隠してる相手にベラベラ喋るのは駄目だよ」

 

「こりゃ戻ったら電に説教だな…」

 

響「私としては止めといた方が良いと思うな」

 

「どうして?」

 

響「そもそも何で電が私にそんなことを話したと思うんだい?私にまで頼らなくちゃいけない程の切羽詰まってたと考えないのかい?」

 

「…返す言葉が無い」

 

響「そういうことだよ。私としては寧ろ、君が説教を受けるべきだと思うな」

 

「…子供に説教されるのはキッツイなぁ」

 

響「…君よりかは年上だと思うけど?」

 

「こんな見た目でも19だよ…って、ホントに何度目だよこのセリフ…」

 

響「艦として生きてきた時間を考えれば私の方が年上だね」

 

「その理論を出すなら姉妹の中じゃお前が一番年上だぞ」

 

暁 10歳

響 38歳

雷 12歳

電 12歳

 

響「…寂しくなるような事言わないでくれるかな」

 

「38にもなってその姿じゃ流石に怖いけどな」

 

響「…成長しないかな」ツンツン

 

「胸をツンツンすんのは止めなさい。女の子がはしたないぞ」

 

響「司令官は大きいのと小さいのだとどっちが好きだい?」

 

「え、どっちでもいい。あんまり考えたことないし」

 

響「ふむ…つまり司令官は私みたいな子供もいけるし、少し歳を取った女性や、ヨボヨボのおばあちゃんの胸とかもいけるってことだね」

 

「怒るぞ」

 

響「ふふっ、悪かったよ」

 

「…お前といると疲れるわ」

 

響「そうかい?私は楽しいよ?」

 

「そりゃ俺をおもちゃにしてるからな…」

 

響「…司令官ってさ、親しみやすいよね」

 

「どうした急に?」

 

響「いや何、ちょっと本当に軍人なのか疑問になって…あれ?」

 

響「司令官って…19歳?」

 

「そうだぞ?」

 

響「…提督って、本来途轍もない努力の結果なれるものだと思うんだけど」

 

「そうだな。俺もそう思ってた」

 

響「何でその年齢で提督なんてやってるんだい?」

 

「webで探してたゲームを遊ぶような感覚で提督になったんだよ。めんどくさい処理は殆どなしに、ただ年齢という壁があったが、その壁も乗り越えてようやく遊びたいゲームで遊んだみたいな感じでな」

 

響「…君が何を言ってるのかさっぱりわからないよ」

 

「とにかく幸運でなったと思ってくれればいい。軍人としての知識も、戦争の経験も、戦略を立てる知恵もない最低な提督だけどね」

 

響「……君を本当にあそこの鎮守府に置いていいのか疑問に思えてきたよ…それ以前に軍人としてどうなんだい?」

 

「俺を採用した奴に言え。お偉いさんの考えてる事なんて分かるわけないだろ?」

 

響「…」

 

「…さて、こんなもんか」

 

響「…ありがとう。まさかここまで綺麗にしてくれるとはね」

 

「綺麗な髪なんだ。頑張るのは当たり前だろ?」

 

響「…良くそんな恥ずかしい事が言えるね」

 

「事実だ」

 

響「…ありがとう」

 

「…響、頼みがある」

 

響「なんだい?」

 

「今日、艦娘達がここ目掛けて攻めてくる手はずになっている。作戦開始は1900。その時にお前は遠征という名目でソイツらと合流してほしい」

 

響「……つまり寝返れと?」

 

「あぁ。駄目か?」

 

響「…良いよ」

 

「恩に着る」

 

響「なら暁も誘おう。流石に私だけじゃ心許ないだろう?」

 

「そういう時は素直に心配だからでいい。元からそのつもりだった」

 

響「…そうかい」

 

「そういえば暁はどこだ?」

 

響「暁なら…さっきからそこで私達の様子を見てるよ」ユビサシ

 

「…あれで隠れてるつもりなのか?どこぞのトナカイみたいな隠れ方してるけど」

 

響「でも気付かなかったでしょ?」

 

「あぁ…いつからいたんだ?」

 

響「丁度髪を洗った辺りからだね」

 

「せめて誘ってやれよ。じゃないと暁にも伝えられないだろ」

 

響「流石にあの状況で呼ぼうとは思えないよ。それに、鎮守府に内緒で行った事が暁にバレちゃ後が怖いからね」

 

「気持ちは分かる」

 

「…暁~。そんなとこいないでこっちおいでよ」

 

暁「ふぇ!?いい、いつから気づいてたの!?」

 

「響の髪を洗ってた辺りから」

 

響「私が気づいたんだけどね」

 

暁「そ、そんなことより、二人で何してたの!?」

 

「何って…響の髪を洗って「たくさん動いて汗をかいてたから洗ってもらってたんだよ」」

 

暁「え…う、嘘よね?」

 

「いや、洗ってたのは響の髪だけだぞ。体は流石に触ってない」

 

響「恥ずかしがらなくて良いじゃないか。あんなに丁寧に洗って、しかも綺麗だと言ってくれたのに」

 

暁「え、え…?」

 

響「ほら、次は体をお願いするよ。さぁ、ほら」

 

「待て待て。そこは自分でやれって言ったろ?というか暁が勘違いするような言い方するのはやめなさい」

 

暁「ひ…」

 

暁「響のバカ!もう知らない!」タッタッタッ……

 

「あ、暁!?」

 

響「…勝った」

 

「じゃないだろ!絶好のチャンスだったのにどうするんだよ!?」

 

響「…あ」

 

「だぁ~もう!さっさと捕まえるぞ!響も責任持てよ!」

 

響「ち、ちょっと待って。まだ私、着替えれて…」

 

「早くしろ!間に合わなくなっても知らんぞー!」

 

 

 

「あ、暁さん…」

 

暁「……」

 

響「…暁、その「黙って」はい」

 

暁「…ねぇ」

 

「はい」

 

暁「言いたい事、分かる?」

 

「全く」

 

暁「…はぁ~」

 

暁「響、こんな小さい子を利用してたの?」

 

響「いや、そういう訳じゃないよ。ただ彼と二人で話したかったから…」

 

暁「そうね。さっきの説明を聞いてそれは納得してあげるわ。でもね…」

 

暁「もう少しやり方を考えなさいよ。あんなやり方じゃなくても他にも方法はあったでしょ?」

 

響「…はい」

 

暁「……ちなみに何であんな方法を取ろうと思ったの?」

 

響「あれが確実に彼と話せると思ったんだ。だから「嘘ね」」

 

暁「響って嘘つくときに目をキョロキョロさせるわよね?その癖が出てるわよ」

 

響「そ、そんな癖なんかないさ…ないよね?」

 

暁「嘘をついた事を否定しないってことは、さっき言ったことは嘘って事よね?」

 

響「あ…」

 

暁「…響」

 

響「はい」

 

暁「次はないわよ」

 

響「すいません。どこまで許してくれるのか気になってあんなことをしました」

 

暁「…まぁこの子が何も苦情を言ってないからこれで終わりで良いわ。ただ…」

 

暁「ちゃんと自制しなさい。女の子でしょ?」

 

響「はい。次からは気を付けます」

 

…男の子が転んで泣いてるのをあやす母親みたいなこと言うな。暁ってレディじゃなくてマザーの方が似合ってるんじゃないか?

 

暁「それから君」

 

「はい」

 

暁「…軽々しく女性にそういうことを許しちゃいけないのよ?」

 

「そういう事って?」

 

暁「…」

 

響「…」

 

暁「…響、今後この子に対してああいうことをさせるのは禁止。分かった?」

 

響「はい。分かりました」

 

暁「…ねぇ、君。一応見た目は子供だけど、もう19歳なんだからちゃんとやっていい事とやっていけない事の区別位つけなさい。良い大人がそんなことをしちゃ駄目よ」

 

「……はい」

 

暁「よろしい」

 

暁「さて、それじゃ本題に移るけど…」

 

暁「貴方の艦娘達が攻めてくるのが1900なのよね?今って何時位なの?」

 

「えっと…1850ですね」

 

三人「………」

 

暁「…あれ?熱が入りすぎちゃった?」

 

響「…君の艦娘が出撃するのっていつだったっけ?」

 

「…1900。10分後だ」

 

響「…焦っても仕方ない。今すぐ川内に資材集めに行くのを伝えてくる。暁とはバラバラの方が都合が良いだろうから、少しずらして行こう」

 

暁「なら私が先に行くわ。その間の足止めは…」

 

「俺が務める。いくつかの不安要素はあるが、それでもやらないよりかはマシだろう。ついでに俺の艦娘達にも島に向かってもらうよう連絡を飛ばしておく」

 

暁「分かったわ」

 

「それじゃ頼んだぞ。二人共」

 

響「任せて。不死鳥の名前は伊達じゃない」

 

暁「どちらかって言うと鷺さぎの方があってそうだけどね」

 

響「…」

 

「…」

 

暁「…悪かったわよ」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

 

「川内?」

 

夕立改「川内なら今時雨と通信中だよ」

 

「な~んだ」

 

夕立改「どうしたの?何か用事?」

 

「いや、芝居の相談に来たんだ。いないならまた後で頼むよ」

 

夕立改「芝居?」

 

「そ。芝居」

 

夕立改「…遊戯会でもするつもり?」

 

「いや、これから鎮守府の艦娘に通信を飛ばそうと思って。それの相談に」

 

夕立改「…それを私に伝えて良かったの?」

 

「あくまでお前の晴れ舞台を用意するだけだ。その為の通信だよ」

 

夕立改「…」

 

「不服か?」

 

夕立改「別に。そこまでホイホイ物事を進まれると気分が悪いだけ」

 

「気持ちは分かる。割とえぐい事してるからな」

 

夕立改「分かっていながら良くやるよね…」

 

「変にゴタゴタしてお前の決意が鈍る前にさっさと済ませようとしてるだけだ。命かけてまでやろうとしてるんだし、それを全力でバックアップしようとは思ってる」

 

夕立改「…でも、貴方のとこの艦娘で私をずっと覚えててくれそうな人なんているのかな?」

 

「そうだな…反逆、傷害、殺人未遂、元師暗殺未遂、色々やってたけど全員無事に済んでるぞ」

 

夕立改「……良く生きてるね。そこまでしたなら普通は解体か、貴方の責任問題になると思うんだけど」

 

「恵まれてただけだ。運が良かったとも言えるけど」

 

夕立改「言っておくけど、やるからには全力でやるよ。沈めないでって言われても聞かないから」

 

「やってみな」

 

夕立改「…随分余裕そうね?」

 

「お前レベルにも勝てんようじゃ今後生きていくのは無理だ。100%死ぬ」

 

夕立改「貴方一応提督でしょ?責任持ってよ?」

 

「大丈夫だよ。今のアイツ等は皆人間だからな。艦娘としての力もあるし、そう簡単には死なんよ」

 

夕立改「…やけに人間って部分に固執するわね。何か理由でもあるの?」

 

「簡単な話、人間じゃなきゃ戦争は終わらん。兵器じゃ戦争をすることは出来ても、終わらせることは出来んしな。アイツ等には人間として生きてもらわなきゃ困る」

 

「それに、人間って呼ぶのには自分に対しての戒めでもあるからな」

 

夕立改「戒め?」

 

「こっちの話だ。あと単純にアイツ等が兵器扱いされてるのが気にくわない。ってのも理由の一つだな」

 

夕立改「何で気にくわないの?」

 

「ん~…」

 

「逆に聞くが、何で気にくわないと思う?」

 

夕立改「え、えぇ…?聞いてるのはこっちなんだけど?」

 

「まぁまぁ、良いじゃないか。ほら、どう思う?」

 

夕立改「強引っぽい…」

 

夕立改「まぁ、そうね…所有物だから?」

 

「ん~、10点」

 

夕立改「うわ、低い」

 

「ふっ、ちなみに正解はなんとなくが7割、後の3割は秘密。だよ」

 

夕立改「…結構酷い事言ってる自覚ある?」

 

「無いね。自分の気持ちなんてまともに考えたこと無いし、他人の事を考えた事もほとんどないしな」

 

夕立改「……訳が分からないっぽい」

 

「安心しろ。俺も分からん」

 

夕立改「…」

 

「どうした?そんな頭が痛いみたいなポーズして」

 

夕立改「誰のせいだと思ってるの…」

 

「悪かったよ。だからその立派な主砲でぐりぐりするのやめてください。正直怖いです」

 

夕立改「…」魚雷取り出し

 

「…マジで勘弁してください」

 

夕立改「冗談っぽい」

 

「…怖かった」

 

夕立改「私としては満足っぽい。怖がる姿も見れたし~」

 

「はぁ…」

 

川内「二人共、何してるの?」

 

「あ、お帰りなさい」

 

夕立改「ただこの子で遊んでるだけ~」

 

川内「ふぅん…?」

 

「そうそう。川内に少し相談があるんだけど良いかな?」

 

川内「相談?」

 

「少し芝居の相談を」

 

川内「芝居?演劇でもするの?」

 

「いや、ウチの艦娘達に連絡取ろうと思って。それの打ち合わせをしようと思ってな」

 

川内「な、は…?あ、いや…でもそうか。流石にそういうのは想定してるか」

 

「んで、どうする?乗ってくれるか?」

 

川内「良いよ、貴方の作戦に乗ってあげる。その方が早く戦えそうだしね」

 

「助かる」

 

川内「でも、貴方のとこの艦娘を裏切るような事しちゃって良いの?」

 

「良いか悪いかで言ったら悪いとは思う。でも、それよりかはアイツらがどう動くかの方が今の俺にとっては重要なんだ」

 

川内「は~、色々考えてるんだね~」

 

「そんなことより打ち合わせだ。少し長くなるから頑張って覚えてくれよ」

 

川内「はいはい」

 

 

 

「…って感じで頼みます。終わりはノックを二回するのでそれを終了とします」

 

川内「…うわぁ」

 

夕立改「これは…」

 

「どうした?」

 

川内「…貴方、提督向いてないというかやめた方が良いよ」

 

「そこまで言う?」

 

夕立改「これは言われても仕方ないっぽい。こんなの作戦でも何でもないもん」

 

「…マジかぁ」

 

川内「…で、今って何時位なの?」

 

「えっと…1910だな」

 

川内「それじゃここいらで連絡を入れた方がいいか」

 

「そんじゃあかけるぞ」ピッ

 

夕立改「…これで騙されたら中々の間抜けっぽい」

 

川内「どれくらい演技が上手いかにもよりそうだけどね」

 

「シーッ!」ブッ

 

 

『も、もしもし?誰かそこにいますか?』

 

天龍『…もしもし?こちら天龍』

 

『あぁ!良かった!人に繋がった!』

 

天龍『…聞いたことのない声だな?誰だ?』

 

『あの僕、名無しと言うんですけど、その、実は今島に流れ着いてて…』

 

天龍『…遭難者か?』

 

『あ、えと、はい。そうです。それで、あの…助けを呼んではくれないでしょうか?』

 

天龍『助けを?』

 

『はい。あの…実は今艦娘の人達に保護されているのですけど、その人達も資材が無くて一緒に助けてほしいって言ってるんです』

 

天龍『…すまないがこちらも救助は不可能だ』

 

『そ、そんな!』

 

天龍『俺達も資材が無くて救助に行けそうにないんだ。それに近々作戦もあって救援には迎えそうにない』

 

『じ、じゃあどうすれば…』

 

天龍『そうだな…お前の救助を近くの鎮守府に依頼しよう。それならどうだ?』

 

川内 チョイチョイ

 

『なるほ…あ、すいません。川内さんが変わりたいそうなので変わります』

 

天龍『おう』

 

川内『もしもし?こちら川内』

 

天龍『お前、子供になんもしてないだろうな?』

 

川内『お、その反応的にあそこの鎮守府の艦娘か』

 

川内『一応弁明しておくと何もしてないよ。何も出来ない子供をどうにかするほど落ちぶれてないからね』

 

天龍『うちの鎮守府を攻撃したくせに良くそんなことが言えるな』

 

川内『それとこれとは別だよ。戦えない子供に興味はないからね』

 

天龍『…で、そいつをどうするつもりだ?』

 

川内『だから何にもしないよ。こっちが言うのも何だけどこの子の扱いに困っててね。そっちには提督がいるだろう?そいつに繋げてくれないかな?』

 

天龍『…悪いがそれは出来ない。提督は今別件で出払っててこっちも通信することが出来ない』

 

川内『なるほどね…なら決戦の日、その時にこの子をそっちで引き取ってくれないかな?』

 

天龍『…いいだろう』

 

川内『用はそれだけだよ…っと、これはどう切ればいいのかな?』

 

『あ、分かりました。天龍さんも作戦が終わったら迎えに来てくださいね』

 

天龍『ふっ、分かったよ』

 

『それでは!』プッ

 

川内「…切った?」

 

「いえ、音だけです。本番はここからですよ」

 

携帯 コン

 

『ふぅ…これで良いんでしたっけ?』

 

川内『うん、ありがとうね。』

 

『でも、確認したいことってあれで良かったんですか?』

 

川内『うん。目的は果たせたからね』

 

『目的?』

 

川内『…ま、君が知ったことでどうにも出来ないか』

 

川内『実はここに時雨っていう艦娘がいるんだけど、あの子のある目的の為に知る必要があったんだよ。ま、無駄に終わりそうだけどね』

 

『その目的って?』

 

川内『…提督の暗殺だよ』

 

川内『あそこの提督に時雨が個人的に強い恨みを持ってるらしくてさ。誰もついていかせずに一人で行っちゃった』

 

『一人で行くって、そこにいる艦娘にやられちゃうんじゃないですか?』

 

川内『それはないんじゃないかな?』

 

『どうしてですか?』

 

川内『…深海棲艦を呼べるんだよ。アイツは』

 

『深海棲艦って…あの深海棲艦ですよね?』

 

川内『そうだよ。流石に艦娘が深海棲艦を呼べるって聞いてびっくりした?』

 

『びっくりしますよ…』

 

川内『ま、私達はその力を利用して練度上げに励んでたんだけどね』

 

『だけど深海棲艦ってまだ謎な事が多いんですよね?そんなのを呼んだりして大丈夫なんですか?』

 

川内『…君、やけに詳しいね?』

 

『深海棲艦がどんな相手なのか個人的に調べてた時機があったんですよ。流石に規制が厳しすぎてほとんど分からず仕舞いでしたけど』

 

川内(次何だっけ?)カキカキ

 

(時雨の詳細を)カキカキ

 

川内『…そうだね。一応時雨が呼んだ深海棲艦は時雨本人には攻撃しないんだ』

 

『とすると…川内さん達は狙われたんですか?』

 

川内『あぁ。重巡レベルの奴が現れた時もあったけど、あの時は肝が冷えたね』

 

『重巡…』

 

川内『どう?重巡にも勝っちゃうなんて凄いでしょ?』

 

『まさか一人で勝ったとか?』

 

川内『流石に違うよ。いくら私でも流石に重巡と真正面から戦うのは辛いからね…その時は夕立もいたから勝てたって感じかな』

 

『とすると、艦種によって呼べる敵の数が違うって感じかな?』

 

川内『多分そうじゃないかな?本人に聞いた事もあったけど、重巡を二体呼ぶのが限界らしいし』

 

『まぁ際限なく呼べたら流石にとんでもないですもんね』

 

川内『ははっ、それをされたら私達なんかすぐに制圧されちゃうよ』

 

『…でも、それなら何で川内さん達は協力しなかったんですか?』

 

川内『利害の一致ってやつだよ。私はもっと強くなりたい。時雨はあそこの提督を殺したい。だから私は協力してただけだよ』

 

川内『それに、協力してくれるなら深海棲艦を呼んで私を強くしてくれるんだってさ。まぁ、直接やるのは自分だって譲らなくて、一人で提督の暗殺に向かって行ってるんだけどね』

 

『ふ~ん…何というか可哀想な奴ですね』

 

川内『可哀想?』

 

『だって、仮に提督の暗殺に成功したって結局新しい人間が送り込まれてくるだけです。そのたびに殺して、殺して、殺しつくして、結局何も得られないまま最後の時まで繰り返すんだと思うとねぇ…』

 

川内『どうなんだろうね?私も多少は提督って人間に恨みはあるけど、あそこまでじゃないから分かんないや』

 

『勿体ないなぁ…そのままにしておくの』

 

川内『…一応忠告しておくけど、時雨と仲良くなろうなんて思わないでね。君を思っての忠告だよ?』

 

『…』

 

川内『……首輪でも付けてあげた方が君にとって安全な気がしてきたよ』

 

『勘弁してください』

 

川内『…はぁ』

 

川内『……そうだ。さっき通話した艦娘達だけどね』

 

『はい?』

 

川内『あいつ等と私達って今敵対してるんだけど、君はどっちの味方をしてくれる?』

 

『えぇ……そんな急に…いや、まぁそんな気は薄々してましたけど…』

 

川内『君は賢い子だからどっちの味方をすればいいかは分かるよね?』

 

『ん~…そうですね…』

 

『僕は勝った方の味方をしますよ。例えそれがどんな結果になろうとね』

 

川内『…本気で言ってる?』

 

『えぇ、本気です。どっちが勝っても僕にとっては困らないので』

 

川内『…』

 

『酷いと思います?』

 

川内『……久々に吐き気のする人間ってのを見た気がするよ』

 

『でしょうね。我ながら酷い事を言ってると思います』

 

川内『…ねぇ、君は私達の事を何だと思ってるの?』

 

『……最低な答え、普通の答え、都合の良い答え。どれから聞きたいですか?』

 

川内『……君の本心が知りたいな』

 

『…じゃ、最低な答えと普通の答えですね』

 

『まず、僕にとって艦娘とは人と兵器、両方の性質を併せ持つ人間。ですね』

 

川内『というと、人よりの兵器って考えてるわけ?』

 

『いえ、正確には人間ではあるけど、人ではないと思っています』

 

『艦娘という一つの種族…とでも言えば良いんでしょうか。僕はそういうものだと思っています』

 

川内『…』

 

『だから兵器のような力を持ち、人間のような姿をしており、人と共存…いえ、人に飼われている種族って感じですね』

 

夕立改「…!」ぐっ

 

川内『……そういう風に見える?』

 

『見えます。少なくとも誰かさんが可哀想な目をしてるのを見るとね』

 

川内『…』

 

『やろうと思えば深海棲艦と協力して、私達人間を絶滅させることだって出来るでしょう?』

 

『容姿で差別されてる貴方達だ。なんで大人しく人間の言うことを聞いて、人間社会を守っているかが僕には分かりません』

 

『それなのに……何故そこまでの力をもってして、わざわざ私達に使い潰されるまで良いように使われているかが分かりませんよ』

 

夕立改「…そんなの決まってるよ」

 

「え、ちょ…」

 

夕立改「守るだけの価値が貴方達人間にあるんだよ。私達が命をかけてまで守りたいって思ってるから、私達は人間に対しても、貴方に対しても見捨てる事が出来ないんだよ」

 

夕立改「守りたいものを守って何が悪いの?自分の大事な物を守る為に戦うのはそんなに変?どれだけ差別されてても、決して見捨てることが出来ないのはそんなにおかしい?」

 

夕立改「……守りたいのに、酷い扱いを受けてるのがそんなにおかしいこと…?」

 

 

「………当たり前だ」

 

「命を守ってくれる奴らをただのおもちゃみたいに弄ぶ人間はクソだ。艦娘を人間以下にしか見れない人間はゴミだ。艦娘をただの性処理道具のようにしか見てない奴は人間以下のクズ野郎だ!」

 

「そんな扱いを受けてるのを見て可哀想だと憐れまない俺はおかしいか!?そんな奴らを見て何の感情も得ないクズな俺だと思うか!?何にも出来ない俺が、お前らに対して何かしてやりたいと思うのはそんなに変なのか!?」

 

「……どうしようもない位世間では醜いと思われてる艦娘を、綺麗だの可愛いだの、大切な存在だと思ってる俺はそんなにイかれてるのか?」

 

川内「…」

 

夕立改「…」

 

「……こんなに見下されてただの道具に成り下がるお前らを見ると胸糞悪い。凄い奴は凄いんだとはっきりと評価されるべきだ。人間を守り、国を護り、海を取り戻す。こんなすごい事を成し得ようとするお前らは本当に凄いと思うし、だからこそ人間以上の生活をしてても良いと思ってる」

 

「だから俺は例えお前らがどんな存在だろうと宝物みたいに大切に思えるし、同時にお前らを無下に扱う人間はクソだと思う」

 

「…だが俺は、お前らが戦争の為に生きているとも思ってもいる。戦争で生きていて、戦争で死ぬ。そんな奴らだとな」

 

「だから俺は勝った奴の味方をする。戦いでは勝てば正義、負ければ悪だ。それなら俺は、せめて正義の味方でいたい」

 

川内「……歪んでるね」

 

「つくづくそう思う」

 

夕立改『…早くおいでよ。私達は待ってるから』

 

天龍『……クソが』

 

携帯 コンコン

 

川内「……あれで良かったの?」

 

「あぁ、むしろあれで良かったと思う」

 

川内「…そういう事じゃないんだけどな」

 

夕立改「これでアイツらはちゃんと戦ってくれるの?」

 

「大丈夫だ。活躍出来る場面がきっと来るだろうよ」

 

川内「……ねぇ、あれは演技?それとも本心?」

 

「電話をした内容以外は本心だ。嘘も一切ない」

 

夕立改「…そっか」

 

川内「……さて、それじゃ私達も準備しよっか」

 

夕立改「ねぇ、艦娘達ってどんな編成でここにやってくるの?」

 

「さぁ?」

 

夕立改「さあ?」

 

「今頃艦娘達は俺の考えた編成ではなく、あっちの都合に合わせた編成になってると思うし、正直どんな編成で来るか俺も分からん」

 

夕立改「えぇ…貴方艦娘にどんな指示出したのよ…」

 

「誰かが鎮守府に襲撃に来たら後は任せた!」

 

川内「…うわぁ」

 

夕立改「…うわぁ」

 

「そんな顔しないで。泣きそうになるから」

 

川内「…ちなみにどういう意図でそんな指示を出したの?」

 

「襲撃したお前らなら知ってるかも知れないが、ウチの鎮守府は人数が少ない。それを狙って誰かが鎮守府に来ないとも限らないから、その時に全員が無事でいられそうだと思って指示を出した。ただそれだけだよ」

 

川内「そこまで予測出来るんだったらわざわざ艦娘達に任せなくても良かったんじゃない?」

 

「確かにそうかもしれないが、そこから先が思いつかなかった。だから丸投げしたに過ぎないよ」

 

夕立改「……こんな人が提督なら艦娘達は図太そうだね」

 

「むしろいい経験になると思うけどね。提督不在の中でどうやって動けば良いとか考える事が出来ると思うし」

 

川内「それ、本気で言ってる?」

 

「なわけないでしょ。司令官としての責務を放棄して艦娘にこうやって任せてる時点で、俺は提督としては失格だと思うよ」

 

川内「……それ聞いて安心したよ。本気で言ってるんだったら撃ってたからね」

 

「失格な時点で撃たれても文句言えないと思うんだけど…?」

 

川内「まぁ、まだ新米提督っぽいしね。多少の事に関しては寛容になるべきだと思うよ」

 

夕立改「それでも自覚してるんだったら早急に直してよね。艦娘に全て一任するってことは、その艦娘が囮作戦として艦娘を使ったり、特攻作戦とかしても、それは艦娘に全権を託した貴方の責任なんだからね」

 

「……例え新米でも、提督という責任の重さについては重々承知してるよ。君らが思ってるほどに重く考えてないけどね」

 

夕立改「……お願いだから、間違った責任の無い提督にならないでね。約束だよ?」

 

「あぁ、約束だ。だから安心して行ってこい。お前の心残りがないように、その約束を背負って生きてやるよ」

 

夕立改「…ありがとう」

 

川内「……それじゃ、行ってくるよ」

 

「諸君の健闘を…いや、違うな」

 

「お前等のやりたいこと、全部ウチの艦娘にぶつけてこい!俺の部下は生半可な事じゃ死なん!だから遠慮なく負けろ!悔いの無いよう存分に暴れてこい!」

 

川内「……ここまで言われると逆にすがすがしくなってくるよ」

 

夕立改「まぁ、提督さんらしいと言えばらしいけどね」

 

「…まぁ、敵の司令官である以上ああは言ったが、個人的にはお前らの応援はしてるつもりだ。頑張れよ」

 

夕立改「うん。行ってきます」

 

川内「…行ってきます」

 

「いってらっしゃい」

 

夕立改「……元気でね」

 

 

「……さよなら」

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