この学生、元放置提督 世界が変わっても、やることが変わっても、いつも通りにする。ただそれだけ   作:七福えると

30 / 96
やることが多すぎて小説にまで気力が回らない!でもやる!やると決めた以上は!

ということで続きです。どうしても職業柄膨らまして説明するというのが苦手なので何とかしたいこの頃。どうでも良いんですけど、どなたか工事現場の幻聴が聞こえなくなる方法知りません?

ちなみに前回の投稿は完全に息抜きとして作ったので三週間で投稿には含んでません。決してPC版のNIKKEにドハマりして投稿が時間ギリギリになったわけではないです。世界観とゲーム性が自分好みで、ストーリーに出てくるキャラで縛って遊んでます。PCゲー探してる人はお勧めします。クーデレって良いよね


助ける理由ときっかけ

 

「…疲れたぁ」

 

 

ドラム缶風呂につかりながらボソッと呟く。愚痴る相手もいないので虚空相手に話すが、帰ってくるのは油の匂いがのった風の音だけしか返ってこない

 何故ドラム缶風呂に入っているのかと問われると思うのでその疑問に答えておくと、ここには男湯が無い。その為、現在は俺の部屋(仮)の部屋に急遽お風呂を妖精さん達に作ってもらっている。流石に今日完成はしないそうだが、明日以降は部屋で入れるらしい。それまではドラム缶風呂というわけだ

 

 

「ここに所属してる艦娘の中で知ったのは13人。まだ知っていないのは半数以上…」

 

 

能力は優秀だと元師が言っていたからどんな事態にも対処出来るようにバランス良く艦娘達がいるはず…少なくとも重巡と軽巡はまだ見てないが、金剛がトップにいるのを考えてもこの辺りだろうしな。早く顔合わせをして今後の対策を立てるようにしとかないと…

 

 

妖精「提督さん。誰か来たよ」

 

「ん?そいつが誰か分かるか?」

 

妖精「んーと…瑞鶴さん、かな?」

 

「…そうか」

 

妖精「でも目的があってここに来たって感じしないよ。むしろ散歩に来たみたい」

 

「ならそのまま歩かせておこう。覗きに来たわけでもなさそうだし、誰だってフラッとしたくなる時だってあるさ」

 

妖精「分かった~」

 

「…さて、どうしようかなぁ」

 

 

 

 

瑞鶴「……私、沈んだよね。確かにその時の記憶はあるはずなのに、なんでまたここにいるの?」

 

瑞鶴「皆は私の事をドロップした艦娘って言ってたけど…本当に?」

 

瑞鶴「文月も皐月も私がいたことを泣いて喜んでた。でもドロップだと思っているのか悲しそうな顔をしてて…」

 

瑞鶴「本当に、私は……」

 

 

妖精 トテトテ

 

 

瑞鶴「あ、妖精さん。こんなとこでどうしたの?」

 

 

妖精 っ写真

 

 

瑞鶴「これは…写真?何でこんなものを…」ペラッ

 

写真『逆さづりの瑞鶴』

 

瑞鶴「こ、これって…」

 

「プレゼントはお気に召した?」

 

瑞鶴「だ、誰!?」

 

「こんばんは~」INドラム缶

 

瑞鶴「……」パクパク

 

「…あり?」

 

瑞鶴「……い」

 

瑞鶴「いやぁー!!!変態ー!!」

 

「ちょっ!人聞きの悪い事言うな!」ザバッ

 

瑞鶴「い、嫌!出てこないで!この変質者!」

 

妖精「提督さん…流石にそれは擁護出来ないよ」

 

「誤解だ!」ザブン

 

瑞鶴「あぁ…私、こんなところで沈むの…?」

 

「おい!戻ってこい!俺を変態扱いするな!」

 

瑞鶴「ふ、ふふ……こうなったら襲われる前にこっちからやってやるわ。全機発艦!目標、目の前の変質者!」ガシャ

 

「だぁぁもう!妖精さん助けて!」

 

妖精「仕方ないのです。借り一つですよ?」パシャパシャ

 

瑞鶴「…え?妖精さん?」

 

「はぁ…俺は提督だよ。朝に金剛達と食堂で話してただろ?」

 

瑞鶴「そ、そういえば…」

 

「……お前は、ここの記憶があるか?」

 

瑞鶴「な、何よ。突然…」

 

「ドロップした艦はな、艦である時代を除いて今までの記憶が無いらしいんだ。まるで初めて産まれた赤ん坊のように何の記憶も持たずにな」

 

瑞鶴「!」

 

「もう一度聞く。お前はここの鎮守府での記憶があるのか?」

 

瑞鶴「…」

 

「後ろめたい記憶でも?」

 

瑞鶴「…っ」ギュッ

 

「図星か」

 

瑞鶴「…だったら何?後ろめたい事なんて貴方だってあるでしょ?」

 

「あぁ、当然俺にだってあるよ。そういうのは誰だってあるものだと思ってるしな」

 

瑞鶴「だったらほっといてくれない?貴方には関係の無い事じゃん」

 

「大いにあるから聞いたんだ。俺は提督で、お前が艦娘である以上、変な事に縛られて戦えなくなるのは困る。だからこうやって聞いてんだろうが」

 

瑞鶴「……」

 

「悩んでそうだからアドバイスするが、嫌な記憶があるなら向き合うか忘れるかした方が良いと思うぞ?昔の自分は無かったことにして、また一いちから始めるなんてのもアリだと思うけどな」

 

瑞鶴「…そんな卑怯な事するわけないでしょ」

 

瑞鶴「妖精さん達に今までやってきた事に対する謝罪をしないといけないし、提督にだって八つ当たりもしてきた。加賀さんにだって何度も止められてきたはずなのにやめようとしなかったから今回の事故が起こった。結局、全部私の自業自得じゃない。ドロップしたから過去の私の事は全部忘れて楽しく生きましょうなんて、私なら絶対にごめんだわ」

 

妖精「…」

 

「以外に真面目なんだな?」

 

瑞鶴「アナタは私を何だと思ってるの?」

 

「クズ」

 

瑞鶴「ぐっ…くっ……」

 

「こんな事をあっさり言われる位には色々やってきたんだ。俺はただの部外者だからこの程度で済んでるが、実際は艦隊の風紀を乱した者として重い処分や報復があってもおかしくないんだからな」

 

瑞鶴「わ、分かってるわ!今度こそはちゃんとやってやるんだから見てなさいよ!」

 

「あぁ。楽しみにしてるよ」ニッ

 

瑞鶴「……妖精さん、私の事を助けてくれてありがとう。これから迷惑とか一杯かけちゃうかもしれないけど、これからも……いえ、今後もよろしくね」ビシッ

 

妖精「…お願いします」ビシッ

 

瑞鶴「それじゃ提督さん、私は帰るから早くお風呂から出た方が良いわよ?そろそろ駆逐艦達が哨戒に出る時間だしね」

 

「分かってるよ。明日からと言わずに今からでも頑張れよ。何かあったら協力してやるからさ」

 

瑞鶴「…ありがとう」

 

 

 

「……はぁ~、生きる心地がしなかった」

 

妖精「どうしてですか?」

 

「写真あったろ?あれの件で爆撃喰らうかと思ってたからな…正直内心ビクビクしてた」

 

妖精「提督さんの事だからなんだかんだ生き残る気がしますけどね~」

 

「…それもそうだな」

 

 

……瑞鶴みたいな奴はここでは貴重なのか?それともアイツがただ変わり身が速いだけか?もしくはまた別の何か…って、考えたら選択肢が増えすぎるな。とりあえずはアイツの経過を見ておくか。今後はどうなるかは神のみぞ知るってやつだが…ま、期待はしないでおこう

 

 

「…あがるか」

 

妖精「タオルです」

 

「あぁ、ありがとう」

 

妖精「提督さん。あとで工廠の方に来ていただけませんか?お話があるのです」

 

「分かった。ちなみに手土産は何が良い?」

 

妖精「では金平糖を要望します」

 

「ん、了解」

 

妖精「約束ですよ!絶対なのですよ!」

 

「大丈夫だよ。ちゃんと持ってくから楽しみにしとけ」

 

妖精「はい!それじゃあドラム缶片付けちゃうんで、早く準備して来てください!」

 

「分かった。頼んだぞ」

 

 

…とはいったものの、楽しみにしておいた甘味をここまで使うことになるとはな……妖精さんとの連携は大事だからこういう時に使うのは良いんだろうけど、それでも楽しみが減るのは悲しいな…

 

 

「…とりあえず部屋に戻るか」

 

 

火照る体を冷まさないように急ぎ足で部屋に戻る途中、艦娘達から妙に色っぽい目で見られていた。その視線を理解すると同時に、修学旅行の風呂上がりの女子の気持ちが分かった気がした

 

 

 

提督の自室(仮)

 

「…良し。これでいいな」

 

ドア コンコン

 

???「榛名です。こちらに提督がいると聞いたので尋ねてみました」

 

「入れ」

 

榛名「失礼します」ガチャ

 

「どうした?何か用か?」

 

榛名「その…霧島の事でお話が」

 

「…話してくれ」

 

榛名「本日の深夜、提督さんに夜這いに来るかも知れないので知らせておこうと思いまして」

 

「…ごめん。一個いい?」

 

榛名「はい?」

 

「夜這いって何?」

 

榛名「え、あ…」

 

 

え、何その目。あぁ、そういえばそうだった…みたいな目を向けられても困るというか意味が分からないんだけど?

 

 

榛名「えっと…夜這いというのはですね…その…」

 

「…まさか暗殺の隠語とか?」

 

榛名「え、あ、えーっと…」

 

「えぇ…僕そこまで霧島の恨み買うようなことしたっけ?本気で心辺りがないんだけど」

 

榛名「…はい。もうそれでいいです」

 

「でもそうか…そうなってくるとここで寝るのは不味いな」

 

榛名「…つかぬことをお伺いしますが」

 

「ん?どうした?」

 

榛名「て、提督は恋人などはおられたことは…」

 

「ないぞ」

 

榛名「…やっぱり」

 

「え?もしかして痴女の縺れってやつか?でもそれが理由だとしても僕が狙われる心当たり無いんだけど」

 

榛名「あ、それは、えー…でも、当たらずとも遠からず…?」

 

「…とりあえず今日は外で寝るとするよ。榛名も教えてくれてありがとうな」

 

榛名「ま、待ってください!」

 

「どうしたの?」

 

榛名「…は、榛名と一緒に寝ませんか!?」

 

「え、嫌だけど」

 

榛名「そ、そんなぁ…」

 

 

だって榛名も一応ここで実権を握ってるらしい艦娘の一人だしなぁ…ここに来てほとんど時間経ってないし、自分の目でも見てないから何とも言えないけど、それでも一緒に寝るのはどう考えても危険な気しかしないんだよなぁ…

 

 

榛名「ど、どうして榛名じゃ駄目なんでしょうか?」

 

「…この際だから正直に言うけど、今の榛名からは怪しさしか感じないからなぁ」

 

榛名「そ、そんな!榛名のどこが怪しいんですか!」

 

「まず一つは何故、霧島がそんなことをしようとした情報を掴んでわざわざここまで来たのか?二つ、こちらにとってのメリットがありすぎて逆に怖い。三つ、胡散臭い。以上」

 

榛名「初めの二つはともかく、三つ目の理由が雑すぎませんか!?」

 

「だってなぁ…さっきから手を後ろにして何を隠し持ってるの?出来れば両手を前に突き出して見せてほしいんだけどな」

 

榛名「な、何も持っていませんよ。提督の勘違いじゃないんですか?」パッ

 

「……榛名、後ろに鏡があるから何持ってるか丸わかりだぞ」

 

榛名「えっ!?」バッ

 

「…ホントに持ってるのか」

 

榛名「あ、だ、騙しましたね!」

 

「あの程度のカマかけで引っかかる方が悪い。ということで僕は逃げさせてもらうから、後ろから追ってくるなよ」ガラッ

 

榛名「あ!ま、待ってくださ『ガラガラ』…行っちゃった」

 

 

 

「ふぅ~、マジで持ってるあたり確実に成功させようとする気概が見えるな…部屋漁りとかされてなきゃいいけど」

 

霞「おい、クズ」

 

「霞か、どうした?」

 

霞「これ、頼まれた写真よ。これで不知火を解放してくれるのよね?」

 

「…ふむ、上出来だ。では次の命令を聞けたら解放してやろう」

 

霞「ち、ちょっと!話が違うじゃない!」

 

「話が違う?何が違うのだというんだ」

 

霞「アンタは私が不知火の身代わりになったら解放してやるって言ってくれたんじゃない!約束を破る気なの!?」

 

「おいおい、肝心な部分が抜けてるぞ。俺は考えてやると言ったんだ。解放するとは一言も言っていない」

 

霞「あ…!」

 

「…良し。それじゃこれから頼む事を聞いてくれたら不知火を解放してやる。今回は考えるとかじゃないから安心しろ」

 

霞「…今度は絶対でしょうね?」

 

「あぁ。で、どうする?」

 

霞「…分かったわ。で、何すればいいの?」

 

「そうか…!いや実は、今日一緒に寝てほしくてな」

 

霞「…は?」

 

「流石に一人は怖かったんで誰か一緒に寝てくれる奴を探してたんだ。お前がいてくれて助かったぞ」

 

霞「ちょ、ちょっとストップ!」

 

「どうした?」

 

霞「な、なんでアンタみたいなクズと寝なきゃいけないのよ!そ、それに嫌じゃないわけ!?」

 

「別に?というか寝る理由言ってなかったな。今夜俺が霧島に暗殺されるらしくてな。その警護を頼みたいんだ。あと寝ると言っても僕は床か椅子で寝るから別に気分悪くはならないだろ?」

 

霞「あーもう!とりあえずアンタの状況説明しなさい!さっきから情報が増えすぎなのよ!」

 

「す、すまん…とりあえず説明するとな…」

 

 

・・・途中書くのめんどくさいので省略・・・

 

 

「ということだ」

 

霞「…私、アンタを見殺しにすれば不知火が解放されるんじゃない?」

 

「そこに気付くな。それにアイツに対してはまだ何もしてない」

 

霞「…まだ?」

 

「…今後しません」

 

霞「……はぁ、分かったわよ。ここで見殺しにしちゃ電と夕立に恨まれそうだわ」

 

「え?二人のこと知ってるのか?」

 

霞「あの二人って遠征行ってたでしょ?その時に私も一緒に行ってたからアンタの事は大体聞いたわよ」

 

「…ちなみに何て言ってた?」

 

霞「…」

 

「何か言ってよ!」

 

霞「…任務はやってあげるから安心しなさい」

 

「ねぇ!?ホントに何言ってたの!?」

 

霞「あーもう!うるさい男は嫌われるわよ!」

 

「ウィッス。サーセン」

 

霞「…ホント、コロコロ変わる奴ね。あの二人の言ってた通りだわ…」

 

「…そうだな。0000に僕の部屋に来てくれないか?もしその時間に僕がいなかったら勝手に入ってくれて構わないから」

 

霞「分かったわ。それじゃ後で向かうわね」

 

 

……やけに素直だな。てっきりもっと反発するか便乗して襲いに来るのかと思ったが…気にしすぎか?

 

 

霞「…何よ。人の顔ジロジロ見て」

 

「なんでもない。とりあえず今夜は任せたぞ」

 

霞「分かってるわよ。そっちこそ約束破ったら…」

 

「あぁ。死ぬこと以外なら受け付けてやるよ。それも内容によるがな」

 

霞「ふん、良く分かってるじゃない。じゃまた来るわ」ガチャ

 

「ありがとう」

 

霞「…」バタン

 

…次は妖精の所か。これが終われば今夜は部屋に戻って霞と睡眠を取るとして…問題は霧島が本気で襲ってきたときだが…まぁ、何とかなるだろうと思いたい

 

 

 

工廠

 

「妖精さん。いるか?」

 

妖精「提督さん!お待ちしてたのです!」

 

「ほら、金平糖。皆で分けてくれ」

 

妖精「ありがとうございます!」ワーイ!

 

「んで、どうした?呼んだって事は何か用事があるんでしょ?」

 

妖精「その、瑞鶴さんの事、ありがとうございました」

 

「…」

 

妖精「瑞鶴さんも前まではあんな人じゃなかったんです。ちゃんと私達を大事な仲間として扱ってくれていたし、互いに信頼もありましたけど……今回のように今一度自分を振り返る機会を与えてくれなかったらきっと、私達は…」

 

「…確かに俺もアイツが自分を改める事無く、そのままのアイツだったらきっと見捨ててたさ。だけど自分の過去を後悔し、お前らに対しても謝罪していた。それはお前らが一番分かってるだろう?」

 

妖精「…」

 

「俺もお前ら妖精のやり方を見習っただけだ。アイツを助けようと思ったきっかけは他ならぬお前らなんだよ。だから俺も助けた。それだけだよ」

 

妖精「……でも、私達のせいで他の皆が酷い目に…」

 

「…遅かれ早かれああなってたさ。結果論とは言えお前らは悪くないと思うぞ?それに、事前に対策も出来たしな」

 

妖精「対策…?」

 

「…脱走だよ。曙みたいに目的地があっての脱走ではなく、どこに逃げるかも分からない終わりのない脱走に繋がらなくて本当に良かったと思う」

 

妖精「…最悪、略奪に走る艦娘もいるってことですか」

 

「あぁ。そうなれば提督として、味方の資材を奪う敵として戦わなければいけなくなる。まだ幼い彼女らにはきつすぎる薬だ」

 

妖精「薬…ってことは」

 

「ま、最悪解体だろうがその前に戦争を終わらせれば多分問題にはならんだろ。やりようによっちゃ轟沈や解体させたと嘘の報告書一枚書くだけで同型艦同じ艦娘の判別は付かないだろうしな」

 

妖精「…なんというか、楽観的にも程があるのです」

 

「今に始まった事じゃないよ。それに、余裕のある提督という雰囲気を出しておかないと皆が心配するじゃないか」

 

妖精「それは…まぁ、そうですね…」

 

「さて、こちらの本題に入ろう。一つ質問があるんだけどいいか?」

 

妖精「は、はい。答えられることがあれば何でもお教えします」

 

「…ここの提督の事だ」

 

妖精「提督ですか?」

 

「あぁ。あの提督は能力は優秀らしいが、性格のせいで艦娘が好き勝手してる現状だろ?艦娘が好き勝手するようになったのも原因があると思ったんだが、その情報が殆どなくてな。妖精さんなら知ってると思ったんだが、何か知らないか?」

 

妖精「…なるほど。それでしたら知っています」

 

「じゃあ「だけど」」

 

妖精「流石にこれに関してはホイホイ言っていい内容ではないのです。こういうのは当事者に聞くのが良いと思うのです」

 

「当事者…?」

 

妖精「…金剛さんに聞くのが一番いいかと思います」

 

「…なるほどな」

 

妖精「あの…提督」

 

「どうした?」

 

妖精「金剛さんを止めてください。お願いします」

 

「…約束は出来んがやれるだけやってみよう。アイツのせいでウチの奴等に被害が来るのは困るからな」

 

妖精「ほ、ホントですか!?」

 

「まぁ、君達にも協力はしてもらうけどな」ニヤッ

 

妖精(…頼む人を間違えた気がする)

 

「じゃあ早速なんだがロープってあるか?丈夫さとしては瑞鶴縛ってたのより更に丈夫なのが良いんだが」

 

妖精「え、あ、はい。それくらいならありますけど…」

 

「良し。ついでに追加してほしい機能があってな…」ゴニョゴニョ

 

 

 

・・・ペンギンは許さない・・・

 

 

 

妖精「…提督さん、そんなもので何するつもりですか?」

 

「ちょっと今夜の野暮用にな。何事もなければこれは使わないから」

 

妖精「…捕まった人が可哀想ですね」

 

「この野暮用が今後の解決に繋がれば良いんだけどな。どう転がるかは全て相手次第な所もあるけど」

 

妖精「今更ですけどその野暮用って何なのですか?」

 

「別に大したことないよ。霧島から暗殺されるってだけだから」

 

妖精「…滅茶苦茶大した事あるじゃないですか。良くそんなに落ち着いていられますね」

 

「何となくだが死なない気がしてね。結構気が楽なんだよ」

 

妖精「…ホント、変な人間なのです」

 

「さて、そろそろ戻ることにするよ。こんな時間まで付き合ってくれてありがとうな」ガチャ

 

妖精「はい。本日もお疲れさまでした」

 

 

ドア『また来てね~』バタン

 

 

「雑談も終わったし後は部屋に戻って霞を待つだけか。流石に榛名もあそこまで言えば今頃は外を探してるか諦めてるだろ」

 

「…柿ピーとかあったっけ?」

 

「だけど霞は子供だしな…辛いものとか苦手だったりするのかな?」ブツブツ

 

霞「何をブツブツ言ってるのよ。アンタの独り言、周りに丸聞こえよ」

 

「お、ちょうど良かった。霞は辛いもの好きか?」

 

霞「え、何よ。急に」

 

「今夜お前に警護させるだろ?その報酬としてお前に何かやろうと思ってな」

 

霞「…なら、甘いものが良いわ」

 

「そうなると今は金平糖くらいしかない…いや、部屋に戻れば何かあるか…?」

 

霞「…はぁ。ホント気が狂うわ」

 

「とりあえず部屋行こうか。その時にまた探してみる」

 

霞「はいはい。分かったわ」

 

「んじゃ、少し早いけど行こう。やりたいこともあるしな」スタスタ

 

霞「やりたいこと?」スタスタ

 

「交代で何時間起きるか決めたりとか、お菓子つまんだりしながら遊ぶとか?」

 

霞「なんでそんな子供っぽいことを…」

 

「霞は子供っぽい見た目してしっかり者だな。偉いぞ」ナデナデ

 

霞「私、これでもアンタより年上なんだけどね」バシッ

 

「それは艦から数えたらだろ?そんなの言ったらお前等ババアじゃねえか」

 

霞「撃たれたいの?」

 

「サーセンした」

 

霞「はぁ…見た目はそこそこ良いのに、嫌な性格してるわね」

 

「ぐふっ…見た目は良いとかいうな。それで傷つく人間だっているんだぞ……」

 

霞「えぇ…じゃあ何?モテなさそうな身長してるとでも言えば良いの?」

 

「…モテない身長ってなんだよ。初めて聞いたわ」スンッ

 

霞「…アンタ、常識ってものがないのね」

 

「否定出来んのが辛いな…じゃあ聞くが、お前の言うモテる身長ってどんなのだよ」

 

霞「んー、だいたい身長が低い人が好かれると思うわ。スタイルもお腹とか胸が出てる人だとかなりポイント高いわね。後は髪とかボサボサしてるのとか好かれるわよ」

 

「…俺はむしろそういう奴来たら若干引くな」

 

霞「え?何でよ?」

 

「逆に聞くが、何で清楚という要素を感じるのが少ない奴を好こうと思うんだ?」

 

霞「だって、庇護欲を掻き立てられるじゃない。この人は私が守らなきゃ、一緒にいてあげないと駄目になってしまうって思っちゃうでしょ?そういう男の人は見てられないじゃない」

 

 

…人類雷ママ化計画でも起こってんのか、この世界は。要はモテたかったら怠惰な生活を送れって事だろ?深海棲艦で人類全滅じゃなくて、人類が衰退化した結果全滅しましたってのがまだ早そうだわ。昔そんな映画があった気がするけど、あれは人類全体の知能が低下してただけで全滅までには至っていなかったんだっけ?なんだかんだ人類は生きるって事なのだろうか

 

 

「…俺は一生恋愛出来なくていい気がしてきた」

 

霞「モテようと努力しない奴は誰から見てもあまりいい印象を受けないと思うわよ」

 

「むしろモテなくて良い。というかお前等艦娘はともかく、他の女からモテるって想像したら俺は全力ダッシュで逃げるぞ」

 

霞「その理論だと私達の提督もダメなの?」

 

「いや、あの人は顔とスタイルは良いからな。だが性格みたら正直無いわと思う」

 

霞「…アンタ、意外と辛辣ね」

 

「上に立つ者の責任としての理解をしてないからな。するべきことをせず、ただ周りに流されて生きていく奴は俺は嫌いだな」

 

霞「あまり私達の提督を悪く言わないでほしいわね。一応ここのトップなのよ?」

 

「だが事実だ。もし仮にこのまま続いてたら今の現状から更に酷くなることは目に見えてるし、同じ提督としては今後鎮守府の運営を乗っ取られたままでいいのかと思っている」

 

霞「…どこまで知ってるの?」

 

「外部の人間が分かるレベルで醜態をまき散らしている提督がいる以外は何も知らん。間宮券を掛けても良い」

 

霞「まみ…!んっん、ならアンタはここに何しに来たのよ?」

 

「ただの勉強だよ。ついでに視察という名の遊びをしてるだけだ」

 

霞「遊びね…私達の事はそういう風に見えてるわけ?」

 

「少なくともお前が仲間を庇う元気があるのは分かったが、鎮守府や提督に対してあまり怒らない所を見ると既に諦めてるようだからな」

 

霞「…」

 

「だからこっちも遊び感覚でここを弄り回すだけだ。本気のSOSさえ出せば少しは真面目に動こうとは思うが、今までそれらしい者は曙以外いないしな」

 

霞「…だからアンタは真面目にする気が無いってこと?」

 

「あぁ。少なくとも危害を加えてこない限りはな」

 

霞「…霧島さんが可哀想ね。私も気をつけないと」

 

「まだ対処すると決まったわけじゃないけどな。艦娘と人間が真っ向勝負して勝てるはずないだろ。それに、もしかしたら霞がいることによって諦めるかも知れないしな」

 

霞「…随分私を信頼するのね」

 

「こっちは不知火を人質に取ってるからな。その間は信頼してるし、霞の事は嫌いじゃない」

 

霞「初めの言葉さえなければかっこよかったのに…」

 

「流石にかっこいいはないだろ…と、着いたな」ガチャ

 

霞「…質素な部屋ね」キョロキョロ

 

「一応鞄の中にはゲームやら漫画やら色々入ってるぞ。妖精さん特性だから見た目の割に滅茶苦茶入るしな」

 

霞「アンタ、妖精さんからやけに良くしてもらってるじゃない。私達でさえそこまでしてもらえたことなんて無いわよ」

 

「んー、まぁ色々理由があるんだろ。妖精さん達が良くする理由とか」

 

霞「まるで心当たりがあるみたいな言い方ね」

 

「妖精さんは不思議生物だからな。きっと何かを期待でもしているんじゃないか?」

 

霞「例えば?」

 

「お前等艦娘達の待遇を良くする存在としてとか?」

 

霞「…ふざけてるの?」

 

「ふざけてない。というか俺も妖精の考えてる事なんて分からないんだ。だからあまり考えないようにしてる」

 

霞「はぁ…もう良いわ。とりあえず本題に入りましょう。私は具体的に何をすればいいの?」

 

「ん~…どうしようかな…」

 

霞「何も考えてないの?」

 

「いや、3時間交代で寝て起きてを繰り返せば良いとは思ってるんだが…待ち時間の間をどうしようかと思ってな」

 

霞「…確かに、それは課題ね」

 

「一応ゲーム機はいくつかあるんだが…使い方は分かるか?」

 

霞「いいえ。そもそもゲーム機って何?言葉からして何かの遊ぶ機械だとは思うのだけど」

 

「だよなぁ…良し、いくつか説明してやるよ。まずはだな…」

 

 

 

0000

 

時計『ボ~ン』

 

「お、時間か。霞、今までの説明で大丈夫だよな?」

 

霞「えぇ、色々教えてくれてありがとう。感謝するわ」

 

 

……素直にお礼を言わないでくれよ。もうちょっとツンケンした態度でお礼を言ってくれ。300円あげるから

 

 

「それじゃあ僕は寝るから夢中になりすぎないでくれよ?」

 

霞「分かってるわよ。貴方はサッサと寝ちゃいなさい」

 

「ありがとう。やっぱり霞に頼んで良かったよ」

 

霞「…っ!お礼なんて良いからサッサと寝なさいよ!このクズ!」

 

「…お休み。時間になったらちゃんと起こしてくれよ」

 

霞「…お休み」

 

 

 

・・・一時間後・・・

 

 

 

「( ˘ω˘)スヤァ」

 

霞「…霞よ。報告するわ」

 

???『こちら霧島。あの提督はもう寝た?』

 

霞「えぇ、ぐっすりよ」

 

霧島『そう。じゃあ早く私の部屋に持ってきなさい』

 

霞「…ねぇ、これで本当にあの三人の事は大丈夫なのよね?」

 

霧島『えぇ。約束通り金剛お姉さまに取り合ってあげる。だから早くしなさい』

 

霞「…」

 

霧島『聞こえないわよ。返事は?』

 

霞「…はい。分かりました」

 

霧島『じゃあ早速持ってきて。あ、分かってるとは思うけど誰にも見つからないようにね』

 

霞「…はい」

 

霧島『じゃあ通信を終了するわ』ブツッ

 

霞「…朝潮、満潮、荒潮」

 

霞「もう少し…もう少しだから待っててね。皆の為なら…私、頑張るから」

 

「……」

 

霞「…アンタも、せっかく信頼してくれたのにごめんなさい。少し苦しいけど我慢してね」ペタッ

 

霞「後は…このロープでいいか。私の持ってたのより丈夫そうだしね」グルグル

 

「…」ガムテープ+グルグル巻き

 

霞「…本当に、ごめんなさい。謝って許されることじゃないけど…ごめんなさい…」

 

霞「…連れていかなきゃ」抱きかかえ

 

 

ドア『』バタン

 

 

「…( ˘ω˘)スヤァ」

 

霞「…ホント、良く寝てるわね。今から何されるか分かってるのかしら?」

 

霞「皆、あと少しだから……あと少しで解放されるから待っててね」グスッ

 

「……」

 

霞「…もう戻れない。早く……楽になりたい」

 

 

…眼福。それ以外の言葉が見つからない。現在、霞にお姫様抱っこで運ばれている提督です

 いやー。涙目になりながら私を霧島の所に連れていくつもりだと言うのは分かるのですが、せめてもうちょっと顎を下げてほしい。じゃないと可愛い顔泣き顔がちゃんと見れないじゃないですか。今から酷い事されるんですし、それくらいのご褒美はあっても良いのでは無いでしょうか?じゃないと次見る顔の楽しみが減ってしまいますからね

 

 

ドア『』コンコン

 

 

霞「霞です。提督を連れてきました」

 

霧島「入りなさい」

 

霞「失礼します」

 

霧島「…良く寝てるわね。よくやったわ」

 

霞「…これで、皆を解放してくれるんですよね?」

 

霧島「それを決めるのは金剛お姉さまよ。私はただ彼女達を解放してくれないかと頼むだけよ」

 

霞「そ、そんな!」

 

霧島「約束は守ってあげるわ。だけど、その後の事に関しては私は責任を持たないからね」

 

霞「あ…」

 

霧島「さぁ、さっさと部屋に戻りなさい。ここにいられても邪魔だから」

 

霞「…」ガシッ

 

霧島「…何してるの?」

 

霞「…お願いです。皆を絶対開放するって約束してください」

 

霧島「しつこい。それを決めるのは金剛お姉さまだって「お願いします!お願いします!」ち、ちょっと…!」

 

霞「お願いします!皆を解放してくれるなら何でもします!だから…!」

 

霧島「だ、だから、それを決めるのは金剛「お願いします!お願いします!」」

 

霧島「あぁ~、もう!こっちが下手に出てればいい気にならないで!」ゲシッ

 

霞「キャッ!?」

 

霧島「ったく…いい加減にしてほしいわ。私、言ったわよね?取り合ってあげるって。私は一言も解放すると確約した覚えはないわ」

 

霞「う…うぅ…!」ポロポロ

 

霧島「今すぐ帰ればさっきの事は無かったことにしてあげる。だからさっさと部屋に『バシッ』いたっ!?」

 

ロープ『出番(゚∀゚)キタコレ!!』グルグル

 

霧島「え、え!?な、なにこれ!?」

 

「…やはり、自分の身が一番かわいいか」ビリビリッ

 

霞「…え?アンタ…どうして…」

 

「…運が良かった。霞が俺のロープを使ってくれなかったらこんな状況にはならなかった」

 

霧島「か、霞!貴方!私をはめたわね!?」

 

「霞は関係ないよ。たまたまこっちの計画に巻き込んだだけだ」

 

霧島「い、いつから!?いつから霞がこっち側だと分かったの!?」

 

「少し前に霞と部屋に戻るまでの間に会話してたんだがな、霧島との会話になった時にコイツがポロっと漏らしたんだよ。私も気をつけないとってな」

 

霞「…あ」

 

「その言葉を聞いた時にお前らが何らかの繋がりがあると考えただけだよ。だから寝たふりしてお前の所に連れてきてもらっただけだ」

 

霧島「く、クソッ!で、でも、こんなことして無事で済むとは思わないでね!今回の事は金剛お姉さまに報告させてもらうわ!そうなれば貴方なんか「うるせえよ」」

 

ロープ『口塞いで何させるつもりなんですかねぇ…』グルグル

 

霧島「ム、ムー!ムムー!」

 

「さて…こんなことをしたんだ。どうなるかは分かってるよな?お前も、似たような事を金剛を頼ってやろうとしたんだからな」

 

霧島「ムー!ムー!」

 

「これ、なーんだ?」練梅辛子+わさびチューブ

 

霧島「ム!?ムー!?ムー!?」

 

「アニメで見ただけで実際はどうなるか見た事ないんだよね~。あ、ロープは破ろうとしても無駄だぞ。艦娘瑞鶴でも破れない特性ロープだからな。こっちの変えたい形に好きに縛ってくれる便利ロープだから、さらに抵抗しようものなら辱めを受ける縛り方にしてもいいんだぞ?」

 

霧島「ムー!ムー!!!」

 

「…霞、良く見とけよ。俺に危害を加えようものならこの霧島のようになってもらうからな」

 

霞「…」ゴクリ

 

「まずは鼻にコイツラを~ブッピガァン!」ズボッ

 

霧島「フグォッ!?」

 

「練梅辛子とわさびチューブの装着完了!これより、排出を実行する!」

 

霧島「!?フ、フン!フン!」

 

「ふっ、はははは!コイツ必死で鼻息吐いてる!!鼻水が口まで垂れてんのに必死で!」

 

霧島「フン!フン!」ポロポロ

 

「あーあー泣いちゃった。あんなことをしなければこんな目にあうこともなかったのに…」

 

霧島「フッ、グッ…!ウゥ……」ポロポロ

 

「…お前の身の安全の為に、犠牲になった艦娘達はこの程度の事で泣いたりはしないだろうな。今のお前よりも辛くて、惨めで、悲しい結果にされてきたんだからな」

 

霧島「ウ、ウグッ…グァッ…!ウグゥッ……!」

 

 

「5」

 

 

霧島「ウグッ!?」

 

 

「4」

 

 

霧島「ウッ、ムー!ムムー!」バタバタ

 

 

「3」

 

 

霞「…」ギュッ

 

 

「2」

 

 

霧島「ムー!ムゥー!」

 

 

「1」

 

 

霞「待って!」

 

「…どうした?」

 

霞「…お願い。やめてあげて」

 

「……」

 

霞「もう、充分よ」

 

「…分かった」

 

ロープ『拘束解くやで』シュルシュル

 

霧島「ハァー…!ハァー…!」

 

「霞に感謝しろよ。もし霞の言葉が無ければ、お前の鼻はしばらく使い物にならなかっただろうからな」

 

霞「…ごめんなさい、霧島さん。止められなくて」

 

霧島「…」ギリッ

 

霞「お願い。私の願いは皆の解放であって、霧島さんに対して危害を加えたい訳じゃないの…だから…」

 

霧島「…な…あ……だけ」

 

霞「…?霧島さん、何言って『ガシッ!』あ…ぐ…」

 

霧島「なんで!なんで貴方だけが無事で済んでるのよ!?なんで私がこんな目に合わなくちゃいけないの!?今更アイツの味方面してんじゃないわよ!お前も私に協力した共犯者じゃないの!」

 

霞「あ、か…」ギチギチ

 

霧島「それからお前!良くもやってくれたわね!?貴方だけはただで済まさないわよ!!!」

 

「…」

 

霧島「まずは手始めに霞、貴方の首の骨を折ってあげるわ。艦娘は轟沈と解体以外では死ぬことないから、しばらくの間苦しみ続けなさい!私を嵌めてごめんなさいって謝りながらね!」

 

霧島「それからお前!お前だけは絶対に許さないわ!!お前を私がされたようにロープでグルグル巻きにして、深海棲艦のいる海域で捨ててあげるわ。そこで惨めに死になさい!」

 

霧島「あ、あはっ。あははははははははははは!!!」

 

「…言いたいことはそれだけで良いのか?」

 

霧島「…何が言いたいの?」

 

「ならもっとはっきりと言ってやろう。遺言はそれでいいのか?」

 

霧島「…は?」

 

「お前は今まで艦娘達にしてきたことに対して悪いと思っているか?罪悪感などを覚えたことをあるか?」

 

霧島「突然何を…!」

 

「…こんなところで、こんなどうでもいい事で秘密兵器を使いたくは無かった。使う必要がある場面が来ない方がいいと思った。でも違った」チャッ

 

銃『お前の罪を数えろ』

 

霧島「…ふ。何?拳銃?悪いけど私達艦娘にそんなものは効かないわよ?貴方、提督になって随分日が浅いのね」

 

霞「あ…く…クズ…」

 

「…ごめんな、霞。もう我慢の限界だ」

 

「…お前みたいな屑は一生寝てろ。二度と目を覚ますな」

 

霧島「…本当の馬鹿なのね。良いわ。撃ってみなさいよ!そんなもので、私を殺せると思わないでよね!」

 

「…」バンッ

 

霧島「…ほらね?傷どころか、怪我さえしてないわよ?わかっ…」グラッ

 

「俺からのせめてもの贈り物だ。良い夢を見るんだぞ?」

 

霞「ゴ、ゴホッゴホッ!」

 

「霞、大丈夫か?」

 

霧島「あ、何で?急に、眠気が…」グッ

 

「…お前に撃ったのは特殊なやつでな。相手の罪悪感に比例して悪夢を見させるという変わった道具だ。元師から貰った時はお仕置きに使えると思ったが、お前レベルの屑にはどの程度効くのかな?」

 

霧島「…は?」

 

「これは、本当に使いたくなかった。使われた奴は最悪心が死ぬらしいからな」

 

霞「…あ、貴方」

 

霧島「そ、そんな…ものを…わ、たし…に…」

 

「無事に生きて生還することを願ってるよ。お前みたいな屑でも、大切に思ってくれる奴もいるかも知れないからな」

 

「…お前に、そんな奴がいたらいいな」

 

霧島「あ…や…ねむり…た…な…」

 

「お休み、霧島。ゆっくりと楽しんでくれ」

 

霧島「あ…や……だ…」ガクッ

 

霞「……」

 

「ごめんな。せっかくの機会を無駄にしちまった」ナデナデ

 

廊下「何事!?」「霧島さんの部屋からよ!」「霧島!何があったネ!?」

 

「…霞、ここから出るぞ」ガチャ

 

霞「で、出るったって…」

 

「窓があるだろ。そこから出るぞ。早くしないと誰か来る」ガラッ

 

霞「で、でも…」

 

「…」パチン

 

ロープ『出番か?』グルグル

 

霞「ム!?」

 

「すまん。体に触れるぞ」抱きかかえ

 

ドア『』ドンドン

 

金剛「霧島!ここを開けるネ!何があったの!?」

 

「霧島の部屋が一階で良かった。幸い、こっちの部屋も近いしな」ダッ

 

部屋『グワーッ!』ドーン!

 

金剛『霧島!?何があったの!?目を開けて!』

 

「…アイツにも姉妹を心配する心くらいはあったんだな」ガラッ

 

霞「……」

 

「ほら、ほどくぞ」シュルシュル

 

霞「……私を」

 

「ん?」

 

霞「私をその銃で撃たないの?」

 

「……」

 

霞「私はアンタを霧島に売ろうとしてたのよ?そんな私を撃ったりしないの?」

 

「…撃たんよ」

 

霞「…どうしてよ?」

 

「お前はもう罰を受けたろ。霧島に首を折られそうになって苦しい思いをした。それで終いだ」

 

霞「でも…!」

 

「……俺から罰を受けたいってか」

 

霞「……」

 

「…うし。んじゃあ目閉じろ」

 

霞「…分かったわ」ギュッ

 

 

いいねぇ…両手をギュってしながら体が若干震えてんの可愛いなぁ~。写真とか撮れれば良いんだが音が鳴っちまうし、そうなれば性格悪いクズ提督と思われてしまう…!(事実)

やはりここは記憶にしっかりと保存しとかないな!

 

 

「良し、じゃあいくぞ~」グッ

 

霞「…」ブルブル

 

「ふんっ!」バチンッ!

 

霞「いっ…たぁ~!」ジンジン

 

「むぅ…少し弱くなってるな」

 

霞「なっ、なんてデコピンよ…ここまで痛いなんて……」

 

「全盛期の頃は西瓜を砕いてたんだがな。やっぱり歳は取りたくないね」

 

霞「…で、あれで終わりなの?」

 

「あぁ。痛かったろ?」

 

霞「痛かったけど…納得いかないわ」

 

「納得しとけ。俺からしたら余分な罰だったからな」

 

霞「…分かったわよ」

 

「さて、お前がこんなことをした理由を話してもらうぞ。ここまで俺を巻き込んだんだからな」

 

霞「……えぇ。まずアンタを霧島さんの所に運んだ理由だけど、私の姉妹達が理由よ」

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。