この学生、元放置提督 世界が変わっても、やることが変わっても、いつも通りにする。ただそれだけ   作:七福えると

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前作ったMMDの閲覧数が100を超えてたので調子に乗って新しいのを作ろうか考えてます。シチュエーションは夢で見たのを作ろうと考えているのですが、青少年保護フィルター(水着)のモデルを持ったキャラがいないのでまだ企画段階です。縁あって入手出来たらまた上げます

前回の小説ですが、時間感覚がバグを起こしてたこともあり一週間早く投稿してしまいました。本来は三週間に一本ですのでのんびりとお待ちください。忘れたら見返す事をおすすめしますよ?


ドミノ倒しの始まり

「第一回!過去の事を今一度振り返ろう反省会~!」

 

陽炎「急に何言ってんの?」

 

「入りって大事だと思うの」

 

朝潮「あの、司令官、質問よろしいでしょうか?」

 

「許可する」

 

朝潮「その、司令官がここにいる理由って何なのでしょうか?」

 

「単純に退避場所ってだけだ。周りに俺の姿が見えるまでのな。他に質問は?」

 

朝潮「しっ、失礼ながら申し上げます。司令官は私達艦娘を指揮する存在であり、鎮守府の要ともいえる存在です。そんな人が退避場所という理由だけでこんな所に来ずとも良かったのではないでしょうか?」

 

「…つまりあれか?俺は提督として如何なる事があってもドンと構えておけ。そして部下である艦娘に事情を話して守ってもらえと?」

 

朝潮「そっ、そうです!それが司令官の「やだね」…はっ?」

 

「俺は提督であって提督の仕事を求められてる人間じゃない。だからそんなことをする理由は無い」

 

陽炎「それってどういう…」

 

「そのまんまだよ。要は提督っていう肩書だけがある人間としていてほしいって事だ」

 

満潮「…貴方の指揮下にいなくて良かったわ」

 

「安心しろ。流石にお前等を無駄死にさせる訳に行かないからこうやって学びに来てるんだよ」

 

満潮「で、成果は?」

 

「流石に細かい作戦を考えるのは無理。あくまで大雑把に作戦を決めて細かい動きは艦娘任せになると思う。書類仕事は同じ作業の繰り返しだからいずれ慣れるんじゃないかな。それでも何カ月掛かるか分からんが」

 

満潮「…何年提督をやってるの?」

 

「約3週間」

 

満潮「…提督になる為の勉強は何年続けたの?」キュッ

 

「0年0カ月の0週間と4日」

 

満潮「……」

 

荒潮「ならホントに新入りなのね~」

 

「特にお前らに対する偏見も無いから好きに接してくれ。さっきみたいに殴られそうになるのは勘弁だが」

 

朝潮「では司令官、一つお願いしても良いでしょうか?」

 

「お前等を助けるってのは無理だぞ」

 

朝潮「ど、どうしてですか!?」

 

「お前等がワザと任務をミスしたからだ。そんなアホな真似をする奴等を助けようと思うほどお前らの事を知らんし」

 

 

これに関しては酷いミスだったというのを大淀経由で女提督から聞き出した。内容としては友軍の支援に向かっていた所を朝潮達が友軍に向かって演習用の魚雷を発射したという事だった。当然相手は警戒しながら海を進んでいるので、突然味方がいる方向から急に魚雷が飛んできたのだ。これには相手も大激怒したらしいが、女提督が謝り倒して何とか済んだらしい。しかし結果的に酷いミスという事で済まされた結果、全ての裁量をこちらで任せるという形で終結したらしい

 

こんな事件を起こした理由としては助けを求めたかったらしい。どうにかして私達を助けてほしい。でもどうすれば話を聞いてもらえるか分からない。ならば怪我しない演習用の魚雷で攻撃し、こちらを見てもらえれば話が出来る。とまぁトチ狂った内容だった。自業自得である

 

 

朝潮「…あんな目にあったのに」

 

「ミスをするって事は信頼が下がるって事だ。そういう奴には大抵どこかで挽回する機会を与えられるかそのまま処分されるかだが、今回が機会だったってだけだろ。正直俺が同じ事されたらソイツをボコボコにしてる」

 

朝潮「……」

 

満潮「…ま、一理あるわね」

 

朝潮「み、満潮!?」

 

満潮「でもね、それを受けて仕方ないって気持ちで済むはずないでしょ。私達にだってそこまでやらなくちゃいけない程に追い詰められてたの。それこそ正常な判断が出来ない程にね。貴方が役立たずの提督でも少しは慰めてやろうとは思わないわけ?」

 

「あのな…流石にそれは甘やかしすぎだ。やるなら今後同じ事をさせないように説教する事と、提督がそこまでお前らを追い詰められていた事に気付かなかった謝罪位だ」

 

朝潮「てっ、提督が謝る事ではありません!」

 

「本気でそう思ってんのか?」

 

朝潮「そ、それは当然…!」

 

「はぁ…良いか?お前等の体調を管理するのも提督の仕事なんだよ。しっかりと任務を達成できる艦娘を選定し、ミスを誘発させないように艦娘達の体調面や精神面といった点を考慮して艦隊を組む。お前等がミスをすればその失態を提督が謝罪。今後引き起こさせないようにミスに対する対策を立てなくちゃいかないんだ」

 

「ミスを起こさない理由は分かるよな?艦娘達の艦の記録を見たらバカみたいな理由のミスで沈みかけたりした記録や謎の爆発を起こしたなんてことがある。一つのミスで取り返しのつかない事をさせない為に俺達は必至で奔走するし、ミスを起こしたら謝罪する。当然謝罪で済まない事だってあるから更に必死になってミスの回避方法を模索する。それだけミスってのは大きいんだ」

 

「分かるか?お前らがやったミスの重さというのを。分かっているか?味方から攻撃されるという恐怖というものを」

 

「逆の立場になって考えてみろ。お前等は下手したら沈むかも知れない攻撃を味方からされたんだぞ?そんなことをされてただの謝罪で済まされて許そうと思うのか?たったそれだけで済んだと、本当に思っているのか?」

 

朝潮「…」

 

満潮「…」

 

荒潮「…」

 

「…ま、それでも起きる時は起こるもんだ。提督からしたらお前等の暴走もその内の一つでしかないしな」

 

朝潮「…ホントに、そうなのですか?」

 

「あぁ。これにはしっかりと裏を取ってある。今回は運が良かっただけだがな」

 

満潮「…ごめんなさい。そこまで考えていなかったわ」

 

朝潮「そ、それを言うなら私もです!あの時に賛同してしまった自分のせいで!」

 

荒潮「それなら私もかしら?今こうやって三人仲良くここにいる訳だし、共犯になるのかしらね?」

 

陽炎「…いいなぁ」

 

「良い性格してるな」

 

陽炎「そ、そんなんじゃないわよ!誤解だからねっ!?」

 

「ふっ、分かってるよ。陽炎は不知火が恋しいんだよな?」

 

陽炎「こっ、恋しいとかじゃないわよ!少し自分の姉妹がいなくて寂しいって訳じゃないんだから!」

 

「ははっ、なら不知火にはお前と同じ様に悲しんでたって伝えてやらないとな」

 

陽炎「も、もう!それはやめっ…って、悲しんでた?」

 

「おう。俺の艦娘達から聞いた話だと、食堂で飯を食ってた時にそうこぼしてたらしいぞ?」

 

陽炎「えっ、えぇっ!?」

 

「まぁそう驚くことのもんでもないさ。じきにここから出られるんだし、会った時に話す事でも考えておくんだな」

 

満潮「…それを言える根拠は何?」

 

「俺がここに来たから」

 

駆逐艦達「はぁ?」

 

「まま、しばらくはここで大人しくしとこうよ。どうせあと少しで出られるんだしさ」

 

荒潮「…嘘くさい人ね」

 

 

 

電「えぇっと…後はこれを持っていけば…」

 

大淀「電ちゃん、お疲れ様」

 

電「あ、大淀さん!お疲れ様なのです!」

 

大淀「提督の事は夕立ちゃんから聞いたわ。その書類は提督に持っていくの?」

 

電「はいなのです。といっても金剛さんがほとんどこなしていたので後でお茶を差し入れに行くのです」

 

大淀「まぁ本来は提督がすべき仕事ですらね…」

 

電「あっ、そういえば大淀さん。あの紙は読みましたか?」

 

大淀「提督の自室にあった紙ね。あれならもう読んだけど…訳が分からなかったわね」

 

 

メモ『今は訳あって金剛が俺の姿をして俺自身の姿が見えなくなっているが、七日後に俺の姿が見えるようになる。それと同時に金剛の姿は金剛として認識出来るようになる。各自それまでは普段通りに動け。時間になればやるべき事が各々出てくる筈だ。その時は流れに乗って行動すれば良し。”決して”ここの艦娘に見せるな。尚、経過報告の必要は無しとする』

 

 

電「…大淀さんが見たのはそのメモだけだったのですか?」

 

大淀「え、えぇ。それ以外にも何かあったかしら?」

 

電「…いえ、電の記憶違いだったと思うのです。気にしないでください」

 

大淀「そう…電ちゃんも提督みたいに何かあったら隠すんじゃなくて遠慮なく話して頂戴ね?」

 

電「はい。ありがとうございます」

 

大淀「それじゃ私はもう行かなくちゃ。電ちゃんもそろそろ休んだ方が良いわよ」

 

電「大淀さんもちゃんと休んでくださいね?ここに来てからしばらく働きっぱなしなのですから」

 

大淀「えぇ。この後はお風呂に入って龍田さん達とゆっくりするだけだから安心して」

 

電「…お酒は飲みすぎないようにお願いしますね」

 

大淀「ふふっ、分かってますよ。お休みなさい」ニコッ

 

電「お休みなさい、なのです」フリフリ

 

電「…とすると、司令官さんのこれは電だけに?」カサッ

 

 

メモ『今は反省室にいる。しばらくはそこで過ごす予定だから書類はそこに運んどいてくれ。場所は川内に聞けば分かるはずだ』

 

 

電「…」ピラッ

 

 

メモ『信頼している』

 

 

電「…勝手な人なのです。こっちの気も知らないで」

 

電「…何だか考えてきたらムカムカしてきたのです。あんな訳の分からない紙の内容で、あんな中身の無いスカスカな内容で、これさえ書けば見た人は全てを理解出来るとでも思っているのでしょうか?もし本当にそう思ってるなら司令官さんは大馬鹿なのです」

 

電「…でも、それだけ追い詰められているという状況でもあるのです。私達に全てを頼らなくてはならない程に司令官さんが不味い状況とも考えられますし、私達の力を集結させても解決出来ない程の最悪な状況だからこんな非現実的な事ばかり書いてしまったのだとも考えられるのです」

 

電「司令官さんなら常に先の事を考えて行動しているはず…すると司令官さんは今の状況を不利と判断していてその為に反省室に?あの信頼しているという言葉も電がここまで深読みをしていると予想して、今の状況をどうするかの判断までも電に任されているという事なのでは…?」

 

電「…放任主義の司令官さんならあり得ない事ではないのです。私達に何も相談しなかったのは作戦を伝えたら崩壊する危険があると判断したとして、それが何かの目的に繋がる事だとしたら…?いや、でもそれだとあまりに不確定要素が…」ボソボソ

 

暁「電~!」ダキッ

 

電「あ、暁ちゃん!?」

 

響「私もいるよ」ヒョコッ

 

雷「どうしたの?何か悩み事?」

 

電「なっ、なんでもないので「嘘つかないでよ」え?」

 

暁「さっきから様子を見てたのよ?声を掛けても反応が無かったし、顔に少し皴が寄ってるわ」

 

雷「何があったかは分からないけどちゃんと頼りなさい。それとも私達じゃそんなに頼りないかしら?」

 

電「…実は、司令官さんの事で少し考えてまして」

 

暁「あぁ。司令官が今は金剛さんに『シーッ!』ご、ごめんなさい…」

 

響「…確かに。司令官に甘える事が出来なくなったのは少し悲しいね」

 

電「そういうことを考えてるのは響ちゃん位だと思うのです」

 

響「…どうしよう暁。電が私に手厳しいんだが」

 

暁「今までの行動を振り返ってみなさいよ」ハァ…

 

雷「で?ホントは何に悩んでるの?」

 

電「…司令官さんの作戦の事です。あまりに中身が無くて一体何を目的として動いているのか考えていたのですが…正直疑問が増えていくばかりで何も分からなくって…」

 

暁「そんなこと?」

 

電「そ、そんなことって…そんなに簡単に済ませて良いのでしょうか…?」

 

暁「う~ん、でも司令官のあれが作戦なんだとしたら私達はそれに従うしかないんじゃないの?」

 

雷「…いや、それだけは駄目よ」

 

暁「どうして?」

 

雷「…司令官の言う通りにただ従ってるだけじゃ酷い目にあうわ。それは身に染みて分かってるもの」

 

暁「あっ、ご、ごめんね。嫌な事を思い返しちゃって」

 

雷「ううん、別に気にしてないわよ」

 

響「…でも、流石に今回のような作戦はごめんだね」

 

電「…それには同意するのです」

 

響「司令官は私達の不安を煽っているのかな?それともあんな曖昧な指示を出す事しか出来ない人なのかな?ま、後者に関しては仕方ない気がしなくもないが」

 

電「ひ、響ちゃん!流石にそれは言いすぎなのでは…」

 

響「そうかな?割と妥当だと思うけど」

 

雷「…私もそうね。いくら何でも酷すぎるわ」

 

暁「司令官には悪いけど、こればっかりは擁護出来ないわね」

 

電「…」

 

響「電は司令官を見つけたらどうしたいんだい?」

 

電「ふぇ?」

 

響「私はね、司令官にあったら今回のような作戦とも呼べない作戦を今後立てないように直談判しようと思うんだ。こんな作戦を何度も続けてたら私達はいずれ沈んでしまう。何が正しいのか分からず、作戦の意図さえ読めずに明確な作戦達成が見えない作戦何て下の下だからね。そんなことを起こさない為にも、今回の件を利用して司令官にお説教しようと考えてるんだ」

 

響「私はこうしたいんだけど、電は司令官にどんなことをしたい?」

 

電「…笑わないのです?」

 

響「笑わないよ。約束する」

 

電「…司令官さんに、本音を話してもらいたいのです」

 

響「本音?」

 

電「なのです。司令官さんは大事な事をはぐらかして話してばかりで肝心な事はいつも話してくれないのです。例えその内容が何であっても受け止める準備は出来ているのですが…やはり、信頼していただけていないのでしょうか?」

 

響「…司令官が大事な事を話してくれないから、電も彼の事を信頼出来なくなってるのかい?」

 

電「そ、そんなことは…!」

 

響「無いと言えるかい?」

 

電「……」

 

響「彼の考えている事の意味が分からないのは今に始まった事じゃないだろう?基本的に彼は放任主義だが私達の事はしっかりと考えてくれる人だ。しかし肝心な事は誰にも話さないから電みたいに彼から信頼されていないんだと感じてしまう。結果的にそれが不満となって彼に対する不信感が積もってるんじゃないかい?」

 

電「…凄いのです。その通りなのです」

 

響「ふふっ、姉妹だからね。これくらいは分かってしまうよ。私も同じ不満を感じてるからお説教をしようと考えている訳だしね」

 

暁「電の不満は分かるわ。流石に放任させすぎだとは思うし、私達がそれを利用して好き勝手するって考えていないのかしら?」

 

雷「でも何でこんなことをするのかしらね?ただ司令官が考えた作戦を伝えれば済むだけの話なのに…」

 

電「それなんですが、やらないのではなくて出来ないのだと思うのです」

 

暁「…監視?」コソッ

 

電「なのです」

 

雷「…私たちは今集まっているけど監視されているとは?」

 

電「それは大丈夫なのです。今は監視されていないのです」

 

響「そう言える根拠は何だい?」

 

電「鳳翔さんがここを監視していたからなのです。ここに初めて来た時も電達は艦載機で見られていたのですよ」

 

響「鳳翔さんが?というか良く気づいたね」

 

電「あはは…元師のとこにいた頃は良くそういった訓練をしていたので…」

 

暁『…ねぇ雷、ここに初めて来た時に監視されているの気づいた?』

 

雷『…全く』

 

暁『…電って、実は一番凄いんじゃない?それこそ群を抜くほどに』

 

雷『それ天龍さんに言っちゃ駄目よ。あの人結構拗ねやすくて大変なんだから…』

 

電「今鳳翔さんは出撃しています。流石の鳳翔さんも海域に出ながらここを監視するのは不可能でしょうし、そんなことをしようものなら轟沈の可能性を高めるだけなのでやらないと思うのです」

 

雷「他の空母達が行っている可能性は?」

 

電「鳳翔さん以外の空母は皆さん正規空母なのです。性能の面を考えたら軽空母である鳳翔さんが偵察能力に対して秀でているのに対し、正規空母の人達は実戦的な能力に秀でています。この点から推測するに、常時見張りを付けておくほどの能力は無いと判断出来ますし、そもそも燃費が凄いので監視を付けているなら補充を更にしなければならない筈なのです。急に消費資材が増えたとの記録も無いですし、倉庫に保存されている資材も記録としっかり合っていた事から考えてあり得ないと思います」

 

雷「なるほどね…」

 

響「ならば今の状況こそがチャンスなんじゃないかな。確か鳳翔さんが向かったのって南西諸島海域だったよね?」

 

暁「そうね。おかげで晩御飯は私達が各々で準備しなくちゃいけなかった訳だけど」

 

雷「…あ」

 

電「どうしたのです?」

 

雷「司令官に料理を教えてもらう約束してたのに、まだ教えてもらってない!せっかく…!」ハッ

 

電「…せっかく?」

 

響「…セッ『ドスッ』おぉぉぉ…」

 

暁「安心しなさい。肘だから」

 

響「…暁が厳しい。もうちょっと優しくなれれば司令官にも褒めてもらえるだろうに」

 

暁「…へぇ。じゃあさっきは本気でやっちゃったから今度は手加減して拳でやるわね」

 

響「すいませんでした。暁お姉ちゃんはどこまでも優しくて素晴らしいレディの鏡です。だからこれ以上は許してください」ドゲザ

 

暁「初めからそういえば良いのよ」コツン

 

電「…皆、それぞれ司令官に言いたい事があるみたいですね」

 

暁「司令官のやってることはあまりに酷いもの。お説教位やらないと気が済まないわ」

 

響「だね。そしたら雷の約束を果たしてもらおうか」

 

雷「…これも私達だけで考えて学べ。何て言わないかしら?」

 

電「そうなったら電達の魚雷が火を噴くことになるのです」

 

暁「もう、そんなのはスマートじゃないわ。せめて魚雷に乗せてあげる位が丁度良いわよ」

 

響「それはいくら司令官でも死んでしまうよ。せめて深海棲艦のいる海域に同行させる程度に留めておかないと」

 

雷(…どれも大差を感じないのは気のせいじゃないわよね?)

 

電「でも司令官さんに会えるのは一週間後なのです。それまでは司令官さんの指示通り、普段通りに過ごしましょう。司令官に会いたくても姿が見えないんじゃどうしようもないのです」

 

暁・響・雷「賛成!」「分かったよ」「分かったわ」

 

電「じゃあ電はこれを届けてから部屋に戻るのです。皆は先に寝ていてください」

 

響「分かったよ」

 

雷「あ、電。司令官に会えたら料理の約束忘れてないか確認してくれないかしら?」

 

電「分かったのです。皆、お休みなさいなのです」

 

暁・響・雷「「「おやすみ」」」フリフリ

 

電「…ふふっ、やっぱり皆は温かいのです」

 

 

 

ドア『邪魔するで~』ガチャ

 

龍田「あ、大淀さん。お疲れ様」

 

大淀「お疲れ様です。天龍さんも」

 

天龍「おう」

 

大淀「…さて、お二人共、提督から何か作戦に関する物を貰ってませんか?」

 

龍田「執務室に置いてあるあの紙の事なら貰ってるとは言えるわね~」

 

天龍「あぁ。といってもあれを作戦というかは微妙な所だがな」

 

大淀「いえ。私が言ってるのはそちらではなく、お二方が提督からの直接の指示が書かれたメモの事を話しています」

 

天龍・龍田「「!?」」ビクッ

 

大淀「…やはり、私だけでは無かったんですね」

 

龍田「…大淀さんも持ってるの?」

 

大淀「はい。こちらに」カサッ

 

 

メモ『協力者を集めろ。最低でも重巡以上の艦娘を』

 

 

大淀「私が書かれたメモにはこれしか書かれていませんでした。お二方のメモは見せる事は可能ですか?」

 

龍田「…私のはこれよ」

 

 

メモ『練度を上げろ』

 

 

龍田「私はこれだけだったわ。特に面白くも何ともないけどね」

 

天龍「俺はこの二枚だ」ピラピラッ

 

龍田「て、天龍ちゃん!?」

 

天龍「おいおい、本気であのメモの内容を守ろうとしてんのか?ちょっと提督の事を信じすぎなんじゃねえの?」

 

龍田「で、でも…」

 

天龍「…なぁ龍田。悪い事は言わねえからあんなのに従う必要はねえよ。お前は提督を信じすぎだ」

 

大淀「…すみません。見せてもらっても?」

 

天龍「あ、悪い」カサッ

 

 

メモ『艦娘達を守ってくれ。お前のように周りの艦娘を引き連れて動ける奴はお前以外いないと思ってる。だが出来るだけ極秘に頼む。協力者も一、二名なら許可する。バレそうならもう一つのメモを出せ』

 

メモ『装備を学べ』

 

 

天龍「俺が貰ったのはこの二枚だけだ。具体性が無さ過ぎてやろうか迷いはしたがな」

 

龍田「…はぁ。それをされちゃったら私も見せない訳にはいかないじゃない」ピラッ

 

 

メモ『天龍が馬鹿をしないか見張って欲しい。可能なら時雨と愛宕の様子に気を配ってくれ。天龍にはこのメモを見せても構わないが、他の奴に見せるのは極力避けるように。対策としてもう一つのメモを渡す。上手く使え』

 

 

龍田「とまぁ、こんな内容だったわ」

 

大淀「…なるほど。どうやら天龍さんの作戦がメインといった内容のようですね。龍田さんはそれの補佐と」

 

天龍「しっかしよ、これのメモを見てどう思った?」

 

龍田「…守る、協力者、秘匿の三つが目立つとは思ったわね」

 

天龍「同意見だ。だが肝心なのは何でこういったメモでしか作戦を残せなかったんだ?どう考えても重要としか思えない内容なのに直接伝えずにこんな遠回りをしたのか…」

 

大淀「…知られたくなかったから。でしょうか」

 

天龍「誰にだよ?ここの艦娘達か?それとも提督にか?」

 

大淀「それは流石に分かりません…ですが誰かには確実に知られたくなかった。これだけはハッキリと言えます」

 

龍田「そこまでして隠したい相手って誰なのかしらね?」

 

天龍「それが分かったら苦労しねぇよ。アイツ何にも話さねえんだぜ?」

 

大淀「考えられるパターンはいくつかありますが…おそらく時間が来れば分かるんじゃないでしょうか?」

 

龍田「時間になればって書いてたあれね…今がその時じゃないから分からないって事かしら?」

 

大淀「おそらく。だけどそうなるとおかしな点がいくつか出てくるんです」

 

天龍「いくら何でも先の事が分かりすぎてる…いや、必ず起こると確信してるみたいだな」

 

大淀「はい。いくら何でもここまで限定的に行動を指示されるとなると、確実といっても良い程の何かが起ころうとしている筈なんです。だけど提督はそれに対する作戦としてはこのメモだけ…一体何をお考えなのでしょうか?」

 

龍田「…私達の自主性に任せてるのかしら?」

 

天龍「はぁ?」

 

龍田「時間制限のある目的を決められたと思えば納得できない?作戦のように過程と目的を予め伝えて動くんじゃなくて、如何に過程を過ごして目的を達成するのかを私達に決めさせてるってしたら納得できない?」

 

天龍「…仮にそれが正しいとしてだ、何でそんなことをさせるんだ?本来それを考えるのは提督の役目だろ?何で俺達がそれをしなくちゃならないんだよ」

 

大淀「…提督が私達の提督となったのって少し前でしたよね?」

 

龍田「えぇ。そうよ」

 

大淀「提督って指揮官学校等にも入らず、元々一般人だったんですよね?そんな司令官が作戦を立てられるのでしょうか?」

 

天龍「…!あっ、あぁ!そういう事か!」

 

龍田「ど、どうしたの?天龍ちゃん?」

 

天龍「分かったんだよ!提督がどうしてこんな遠回りな事をしてるのか!」

 

天龍「提督ってさ、提督になる前はすげぇ陰キャだったんじゃねえ!?」

 

龍田「……」

 

大淀「……」

 

天龍「ど、どうした?何か変な事言ったか?」

 

龍田「天龍ちゃん、いくら何でもそれは失礼すぎるんじゃない?」

 

天龍「あ、いやっ、そうじゃない!いや、言いたい事はそうじゃねえんだよ!」

 

天龍「アイツさ、ここに来てから提督らしい仕事をしたのって最近だろ?その間アイツが俺らの前に姿を出して指示を出してた事なんてあったか?」

 

大淀「…そういえば」

 

龍田「無かったわね…」

 

天龍「ここに来てからは書類を飛ばして俺達に指示を飛ばすのが基本となってたアイツだ。多分俺らと面を合わせて話す事自体が出来なかったからこんな手段しか思いつかなかったんじゃないか?だからこうやって手紙を使って伝えてるって考えたら辻褄が合うんだが…」

 

龍田「いや、まぁ、確かにそれも考えられるでしょうけど…」

 

大淀「それも考えの一つってだけですね…」

 

天龍「そ、そうだよなぁ…言ってて自分でもそう感じたよ…」

 

大淀「…けど、確かにそう考えたら納得出来る箇所はいくつもあるんですよね。あのメモ一つは全員に見せる為だとして、私達個人個人にメモを用意しているのを考えると、同じ仲間である皆さんにでさえ知られずに、あくまで個人が極秘で行うという想定であったということ」

 

天龍「…あれ、そうなると俺達がメモを見せあったのって」

 

大淀「提督からしたら想定外なんじゃないでしょうか?」

 

天龍「ま、待て待て!仮にもアイツがこうすべきと考えた作戦だろ!?俺らがそれをぶっ壊して良かったのか!?」

 

龍田「良いんじゃないかしら?彼の目的からはずれていない筈だしね」

 

天龍「俺達の自主性か…」

 

大淀「あくまで提督は放任主義なんです。つまりどう行動すべきかは私達に任せられているという事。それを裏付ける証拠としてはあのメモです。あのメモには7日後に彼の姿が見えると書かれていただけであり、後は時間が来たら各々のやるべきことが分かると書いてあっただけなんです」

 

龍田「つまるところ、あの提督にとって大事なのは作戦の過程なの。結果は重要じゃないんだと思うわ」

 

龍田「さっき大淀さんが言ってたでしょ?提督は放任主義であって、どういった行動をとるかは私達に任せられているという事だって。つまりは私達が行動することによって変動するかも知れない結果を重要視していないのは明白。ホントに結果を重要視しているならもっと細かい指示があってもおかしくない訳だしね」

 

大淀「一番はメモですね。私達のメモを集めてみると分かりますが、あくまでどうして欲しいかの内容を書かれているのであって、目的が書かれていないんです」

 

 

・大淀

メモ『協力者を集めろ。最低でも重巡以上の艦娘を』

 

・龍田

メモ『天龍が馬鹿をしないか見張って欲しい。可能なら時雨と愛宕の様子に気を配ってくれ。天龍にはこのメモを見せても構わないが、他の奴に見せるのは極力避けるように。対策としてもう一つのメモを渡す。上手く使え』

 

メモ『練度を上げろ』

 

・天龍

メモ『艦娘達を守ってくれ。お前のように周りの艦娘を引き連れて動ける奴はお前以外いないと思ってる。だが出来るだけ極秘に頼む。協力者も一、二名なら許可する。バレそうならもう一つのメモを出せ』

 

メモ『装備を学べ』

 

 

天龍「…とすると、俺達がやることは」

 

龍田「提督が言うその時が来るまでこれをやっておけってとこかしらね?」

 

大淀「一応他の皆さんも私達のようにメモを貰っているとは思いますが。あまりこちらからそれに関する事は触れないでおきましょう」

 

天龍「そう思う根拠は?」

 

大淀「提督からの極秘の指示があるかも知れないからですね。もし龍田さん達のように極秘で行ってほしい事を駆逐艦の様な幼い子達が持っている場合、バレないように動いているのに何故か知られているとパニックを起こす可能性だってあります。もしそうなってしまえば誰を信じて良いのか分からない疑心暗鬼に陥ってしまうかも知れないですからね」

 

天龍「…なるほどな」

 

龍田「それじゃこの話は私達だけで留めておくって事?」

 

天龍「あ、愛宕さんには話通しとかないか?あの人なら重巡だし駆逐艦共みたいにパニックだって起こさないだろ」

 

大淀「…いえ、やめておいた方が良いかと」

 

天龍「え?どうしてだ?」

 

大淀「以前鎮守府が襲撃に会った時に愛宕さんが時雨さんの言動を感知したと聞いたんですが…それがあの深海棲艦に成りかけているのと関係しているとしたら、愛宕さんが知れば連鎖的に時雨ちゃんにも知られてしまうのではないでしょうか?」

 

龍田「…なるほど。あり得そうね」

 

天龍「なら愛宕さんにも無しだ。余計な混乱の火種になるかも知れないけどな」

 

龍田「天龍ちゃん、お願いだから不安になる事言わないでくれる?」

 

天龍「しゃあねぇだろ。あくまで俺達が決めた方針であって全体で決めた訳じゃ無いんだからよ」

 

大淀「…意外と天龍さんって広い視野を持ってますよね」

 

龍田「駆逐艦達の面倒を見てるうちに身に着いたんじゃないかしら?」

 

天龍「おい、なんかすげえ馬鹿にされてる気がするんだが」

 

龍田「褒めてるのよ~♪」

 

大淀「では、私はそろそろお暇させて頂きます」

 

龍田「あっ、大淀さん。これあげる」ピラッ

 

大淀「…これって」

 

龍田「あら、こういうのはあまり好きじゃなかった?」

 

大淀「で、でも…これは流石に…」

 

天龍「何だ?何を渡したんだよ」

 

龍田「ん~、天龍ちゃんには内緒♪」

 

大淀(提督の隠し撮り…!しかもこれはドラム缶風呂に入ってる写真ですが、湯気が立ち上ってるせいで肝心な部分が見えなくなっているけどそこがまた…!)ポタポタ

 

龍田「大淀さん、これ」っティッシュ

 

大淀「あ、すいません…」

 

天龍「おい、何渡したんだよ…」

 

龍田「…大切にして下さいね?それ含めて三枚しかない貴重な物なので」ボソ

 

大淀「…ちなみに龍田さん。これは何時撮ったのですか?」

 

龍田「ここの妖精さんにちょーっとね♪」クスクス

 

大淀「…大切にします」ペコッ

 

龍田「うふふ、それじゃお休みなさい」

 

天龍「また来てくれ。今度は提督の愚痴でも言い合おうぜ」フリフリ

 

大淀「えぇ。楽しみにしてます。お休みなさい」ガチャ

 

 

 

川内「…」

 

曙「…」

 

潮「…」

 

夕立「…」

 

島風「…何やってるの?」

 

川内「しっ、島風!?」

 

曙「ち、ちょっと!何でここにいるの!?」

 

島風「いや、ここ私達の部屋…」

 

夕立「島風ちゃん、これ何かわかる?」

 

島風「…?パンツ…?」

 

曙「これがここで見つかったのよ」

 

島風「?それが何で皆が集まってる理由なの?」

 

潮「…これ、私達が持ってない下着なの」

 

島風「…え、もしかして誰かここに入って来たって事?」

 

曙「えぇ。ただ問題はそこじゃないの」

 

川内「…これさ、男の人が履くような下着なの。確かボクサーパンツって言ったけ」

 

潮「こ、ここで男性と言ったら私達の提督しかいないから…その…」カタカタ

 

曙「…つまり何が言いたいかって言うとね、貴方達が提督に狙われてるかも知れないからこうやって来たのよ」

 

島風「…えっ」

 

夕立「…」

 

川内「…島風、辛い事を聞くかも知れないけど提督に襲われなかった?」

 

島風「い、いやいや!そんなことないよ!私達の提督はそんなことしないよ!」

 

川内「…島風も違うのね」

 

潮「夕立ちゃんでも島風ちゃんも襲われてない…勿論私も…」

 

曙「貴方達、今日は私の部屋で寝なさい。代わりに私がここで泊まってあのクソ提督の化けの皮を剥がしてやるわ」

 

潮「いや!それだと曙ちゃんが酷い目に!」

 

曙「でも誰かがやるしかないの。分かって頂戴」

 

川内「…ねぇ、誰か自分の下着が汚れてたり無くなってたりしない?」

 

潮「っ!もしかして!?」ガタッ

 

川内「…最悪、私達の下着が盗られてるかも」

 

潮「わ、私のは無くなってないよ!」

 

川内「島風、夕立、二人共自分のタンスを確認しておいて。もしかしたら無くなってるかも知れないよ」

 

島風「…うん、分かった」ガタッ

 

夕立「…っぽい」ガタッ

 

曙「あのクソ…いや、ゴミ提督って言った方が良いのかしら?」

 

川内「流石にこんなことをする人だとは思ってなかったよ…どんなことがあっても私達には誠実である人だと思ったのに…!」

 

潮「…う、ウェッ」

 

曙「う、潮!大丈夫!?」

 

川内「無理しないで。ゆっくりと目を瞑って深呼吸するんだよ」

 

島風(…思い返せばあれって、提督のタンスの中にあったやつだよね)ゴソゴソ

 

島風(箪笥の中にいた時は丁寧に畳まれたのがギッシリ詰まってたから多分その中の一つだとは思うんだよね…提督の姿は見えてなかったとはいえ、服も一緒に消えてたから多分提督が脱いだだけの物なら皴があまり残ってない筈なんだけど…)チラッ

 

パンツ『新品だぜ?』

 

島風(流石に綺麗に皴が残りすぎてるよね?そうなると誰かが持ち出したって考えた方が正しいと思うんだけど、そうなると誰が持ち出したんだろう?)

 

島風(誰かが提督の評判を落とそうとしている?ここの艦娘達は提督に対して良い考えを持っていない筈だから誰かが意図的にここに置いた?)

 

島風(…いや、提督の部屋は電と大淀さんと愛宕さん、それと提督さんの四人が部屋の鍵を持っているから、ここの人達が盗み出したとは考えづらい。私達が部屋に入れたのってたまたま電ちゃんが部屋の鍵を開けていたから入れただけに過ぎない…)

 

島風(あ。でも確か提督の部屋から出るために私達鍵なんて持ってないから部屋の鍵をかけずに出ちゃったよね?夕立ちゃんも鍵なんて持ってなかった筈だから夕立ちゃんが鍵をかけたって線も薄そうだし…)チラッ

 

夕立『…どうしよう、片付けるの忘れてた。せっかくこっそり持ち出したのに…』ボソボソ

 

島風(…犯人いたよ。しかも身内に)

 

島風(だけど待って?もし仮に夕立がこの部屋にパンツを持ち込んだ犯人だと暴露したら…)

 

 

島風『ねぇねぇ!聞いて!それ夕立ちゃんが持ち出したパンツだよ!』

 

曙『えっ?』

 

川内『はっ?』

 

潮『へ?』

 

夕立『わ、わぁ~!ち、違うの!これはそうじゃなくて…えっと…!』

 

曙『あっ、ごめんなさい。話しかけないで貰って良いかしら?あの人の評判を落とさせようとする何て最低よ。話しかけないで頂戴』

 

川内『夕立…やって良い事と悪い事だってあるんだよ?悪いけどこれは返しておくからね。勿論このことは提督に報告させてもらうよ』

 

潮『…夕立ちゃん、私達の事を弄んで楽しい?』

 

夕立『ちっ、違うの!私、そんなつもりじゃ…!』

 

 

島風(なんてことに…)

 

島風(…ここは一つ、夕立ちゃんに貸しを作ってあげようかな。まぁ提督には悪い事になるかも知れないけど、しっかりとフォローしてあげたら問題ないよね!)

 

島風「ねぇねぇ皆、その下着なんだけどさ」

 

川内・曙・潮「「「え?」」」ギロッ

 

島風「…ごめん、やっぱり何でもない」

 

島風(む、無理!皆ギラッっとした目をしてて怖くて話せない!)

 

夕立「あ、あの…そ、その下着なんだけど…」

 

島風(えっ!まさかばらすの!?折角かばおうと考えて勇気を振り絞った結果駄目だったけどその行動を無下にする気なの!?)

 

曙「どうしたの?もしかして下着が無かったの?」

 

夕立「え、えっと…その下着なんだけど…」

 

夕立「…わ、私の、なの…」ボソボソ

 

全員『……』

 

島風「そっ、そうなんだぁ…」

 

島風(いや、それは無理があるよっ!)

 

島風(どう見たって男物だよ!私達がつけるにしてはちょっと無理があるよ!?いや履いた事無いから分かんないけど!)

 

曙「…ごめんなさい。人の趣味はそれぞれだもんね」

 

潮「…待って。曙ちゃん」

 

潮「それ、ホントは提督に脅されてバレたらこう言えって言われたんじゃない?」

 

夕立「えっ!?えっ、えっと…」

 

島風(や、ヤバいよ。このままじゃ提督が夕立ちゃんに迫ったって誤解されちゃう…!ホントは違うのに!ただ提督のタンスから夕立ちゃんがこっそり持ってきちゃっただけなのに!)

 

夕立「い、いや!違うっぽい!それはホントに私の物で…!」

 

川内「…夕立ちゃん、何も私達は貴方を叱ろうって訳じゃないの。ただ提督さんが悪い事をしたから怒りに行くだけなんだよ」

 

曙「そうよ。その過程で貴方に何があったとしても私達が守ってあげるから安心してちょうだい」

 

島風(あぁ…提督の評価が段々と下がっていってる…夕立ちゃんも罪悪感からか涙目になっていって更に誤解を加速させてるみたいだし…)

 

夕立「え、えっと…提督さんはそんなに悪く無いんじゃないかって思うっぽ「そんなわけないよ!」」

 

潮「そうやって提督を守っても何もいい事ないんだよ!それどころかその良心に付け込んで更に酷い事をしてくるんだよ!?だから言って!自分に正直になって良いんだよ!?」

 

夕立「あ、うぅ…」チラッ

 

島風(こっち見ないで!?お願いだから助けを求める子犬のような目でこっちを見ないで!?流石に無理だよ!同じ提督の服の匂いを吸った仲だからと言って流石にそこまで責められちゃ守る前に攻め切られるよ!もう回避も間に合わないし、庇う事だって出来ないよ!)

 

島風(くっ…!しかしどうしたらいいの!?流石にこれ以上黙っていると提督の評価がダダ下がりだし、かといって馬鹿正直に話したら夕立ちゃんの評価だって…!)

 

電『すいません、皆さん起きてるのですか?』コンコン

 

川内「電?入っていいよ」

 

電「失礼するので…って、何かあったのです?」

 

曙「実はね…」

 

 

・・・オゥッ!?・・・

 

 

曙「ということよ」

 

電「あぁ。どこにいったかと思えばそんなところにあったのですね」

 

曙「え?」

 

電「今日洗濯物を運んでいた時なのですが、その時に洗濯物を返しに来た夕立ちゃん達の部屋で司令官さんの下着だけが無くなっていたのです。その時は誰かが好奇心で持ち運んだものだと思っていたのですが…」チラッ

 

島風・夕立 ビクッ

 

電「…どうやらここに落としていただけの様ですね」

 

曙「…なんだ。クソ提督がここで漁ってた訳じゃなかったのね」

 

潮「…電ちゃん、それは本当?提督の事を庇ってる訳じゃないんだよね?」

 

電「大丈夫なのです。司令官さんと同居してたこともありましたが、寧ろあの人は私の下着を見たりした時は凄い罪悪感に包まれたような顔をするお人でした。流石にそういったことをするお人ではないと思うのです」

 

潮「そっ、そうなの?」

 

電「はい。寧ろ電のミスでそこまで不安にさせてしまって申し訳ないのです」ペコッ

 

川内「…ごめんね夕立ちゃん、変に勘違いしたままあんなに詰め寄っちゃって」

 

夕立「う、ううん!気にしてないよ!」

 

電「あぁ、そうだ。島風ちゃん」

 

島風「なっ、何!?」ビクッ

 

電「ごめんなさい。てっきり島風ちゃんが司令官さんの下着を持ち出したと思ってたのです。島風ちゃんは司令官さんの事お慕いしているし、そういうことするのかと…」

 

島風「やっ、やらないよ!?」

 

電「ふふっ、冗談なのです♪」

 

電『…でも、司令官さんの服を嗅いだりするのは程々にした方が良いのですよ?』コソッ

 

島風『…はい』

 

電「では電はこれを返してくるのです。流石に司令官さんも服が無くなってたら大変だと思うので」

 

曙「えぇ。そうしてあげて」

 

電「失礼しました。なのです」ガチャ

 

 

島風(ふぅ…電ちゃんが来てくれて何とか乗り切れた。次のご飯の時に電ちゃんの苦手なナスでも食べてあげるのが恩返しってやつだよね)

 

川内「…思ったんだけどさ」

 

潮「…多分、同じことを考えてませんか?」

 

川内「…潮も気づいた?」

 

潮「…はい」

 

曙「ど、どういうこと?」

 

川内「…今日ってさ、洗濯物を集める日だっけ?」

 

夕立・島風・曙「「「…あ」」」

 

 

電「貸し一つ、なのですよ?」

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