この学生、元放置提督 世界が変わっても、やることが変わっても、いつも通りにする。ただそれだけ 作:七福えると
最近不調が続いているせいなのか、一日にかける小説の内容がバラバラになってしまうという事件が多々あり、手直し等で結構大変です。その為、あまり自分らしくない書き方、話の内容がタイトルと一致しないということがあるかも知れませんが、正直タイトルはポッと思いついたの書いてるだけだから正直関係ない気がします
「電、これの見積りってどうやったら良いんだ?」
電「これなら…ここの金額とこちらの書類に書かれた金額を照らし合わせながら計算するのです。引き算で計算していけば必ず0になると思うので0以外の数値になったら見落とし等を考えた方が良いのです」
「なるほどな…」
電「それが終われば後半分なので頑張ってください!」
「あぁ。電は少し休んでおけ。分からなければまたさっきみたいに聞くからさ」
電「分かったのです。お言葉に甘えて少し休ませていただきますね」
「おう」カリカリ
電「…司令官さん」
「何だ?」
電「鳳翔さんの処分が決まりました」
「らしいな」カタカタ
電「何故知ってるのです?」
「…どういう事だ?」
電「司令官さんは今日ずっと私室でお仕事をなさっていますよね?」
「あぁ」
電「鳳翔さんが脱走して深海棲艦と一緒に海の彼方に消えたらしいのですが、それは女提督さんが明日の朝礼で大々的に知らせるみたいなのです」
「そうらしいな」
電「でも司令官さんは知っていると言っていました。それがおかしいのです」スッ
「何でだ?俺は提督だから同じ提督である女提督から説明されるのは当たり前だろ?」
電「それはあり得ません。電が知ったのは偶然報告中の加賀さんと瑞鶴さんの会話を聞いてたからです。瑞鶴さんと加賀さんは口外する事を女提督さんに口止めするように言われていました。女提督さんは司令官さんに会いに来てもいないはずなので司令官さんが知っているというのはおかしいのです」
「加賀や瑞鶴が俺に教えたという可能性はないのか?」
電「無いのです」
「根拠は?」ペラッ
電「あの二人は鎮守府でも最古参と言っても良い程早い時期からいたらしいのです。なのでそう簡単に部外者である司令官さんに情報漏洩を起こすとは考えづらいのです」
「それは根拠とは言わん。あまりに曖昧すぎる」
電「確かに根拠とは言えません。ですが明らかにおかしい物があったのです」パッ
「…俺のボイレコをいつの間に?」
電「お話の途中でこっそりと抜き取らせて頂いたのです」ニコッ
「手癖の悪い奴だな…」
電「これって以前司令官さんが食事を女提督さんの部屋に持っていった時に流した音声をこちらに保存しているんじゃないのですか?おそらく執務室には同じ装置が今もあって、司令官さんが反省室に行った時もこれで情報収集してたのでは?」
「なら動かしてみろ。それで中身が分かるだろ」
電「…良いのですか?」
「仮に音声を流した所で録音が止まる訳じゃないから気にするな」
電「…分かったのです」カチッ
ボイスレコーダー『気づいてるわ~♪皆が私を~♪ハートの視線で~見つめてるの~♪』
電「…何なのですかこれ」
「俺の作業用BGM」キュポッ
電「……」
「んで?」
電「…二つ目はどこにあるのです?」
「……」
電「あれが違うのだとしたら別で取っているんですよね?さっき司令官さんが録音が止まる訳じゃないって言っていたのは、あのボイスレコーダーで保存しているからではなくて、別の機械で保存していたからなのではないですか?」
「…正解だ。ホレ」ポイッ
電「わわっ!?」パシッ
「ナイスキャッチ」グッ
電「……」カチッ
ボイスレコーダー『提督、加賀です。報告に参りました』
ボイスレコーダー『入りなさい』
ボイスレコーダー『提督さん!鳳翔さんが深海棲艦と一緒にいたの!周りにヲ級やリ級にル級エリートもたくさんいて!早く助けに行かないと鳳翔さんが!』
ボイスレコーダー『…そんなに戦力がいる相手に突っ込むつもり?私達はそこで立ち止まっているというのを知らない訳じゃないでしょ?』
ボイスレコーダー『う…』
ボイスレコーダー『ですが提督、何故鳳翔さんは無事でいたのでしょうか?』
ボイスレコーダー『普通に考えるなら私達を裏切った。というのが妥当でしょうね。敵に捕まっているのに無事な理由なんてそれくらいしか思いつかないわ』
ボイスレコーダー『な、何で!?なんで鳳翔さんが裏切るの!?』
ボイスレコーダー『…心当たりがありすぎるわね』
ボイスレコーダー『裏切りを起こしてしまったという事実は変わらないわ。もしかしたらこちらの情報も既に流れてるかも知れないし、その情報を利用して既に攻める準備をしているのかも…』
ボイスレコーダー『攻めてくるという根拠はどこに?』
ボイスレコーダー『鳳翔は第一艦隊として活動していたのは知ってるわね?』
ボイスレコーダー『はい。索敵以外にも戦闘で私達に引けを取らない活躍をしていたので当然の事かと』
ボイスレコーダー『第一艦隊は私達の主力が集まっているの。そこに常にいた鳳翔は主力艦隊の強みや弱みを知っていると言ってもおかしくないわ。練度も主力艦隊ではトップだったし、鎮守府が出来てから早い段階で着任したから、貴方達の連携や編成の癖とか知っていてもおかしくないのよ』
ボイスレコーダー『ま、待ってください。鳳翔さんが練度トップ?一番は金剛さんじゃないんですか?』
ボイスレコーダー『本人から秘密にしててほしいって頼まれたのよ。貴方達が私に頼らないようにしてほしいからってね』
ボイスレコーダー『…そうなんですね』
ボイスレコーダー『…単刀直入にお聞きしますが、鳳翔さんはどうなるのでしょうか?』
ボイスレコーダー『決まってるでしょ。撃退もしくは捕縛して裏切った理由を問いただした後に解体処分。貴方達が沈めるのが辛くないんだったら戦闘中に沈めてあげたら良いんじゃない?』
ボイスレコーダー『そんな…!出来る訳ないわ!』
ボイスレコーダー『だから捕縛の案を出してあげたでしょ。そっちなら手を汚すのは私だけで済むし、貴方達はただ提督の命令に従っただけだから心が痛むことも少ないでしょ』
ボイスレコーダー『…どうしてそんなに淡々と進められるんですか。鳳翔さんは貴方にとってどうでもいい存在だとでも言うのですか?』
ボイスレコーダー『…瑞鶴、提督の判断は正しいわ。貴方のそれは感情で語ってるだけ…感情のままに流されて任務を遂行しないだけでどれ程の被害が生み出ると思っているの?』
ボイスレコーダー『加賀さんまで!』
ボイスレコーダー『…私だって、こんなことしたくないのよ』
ボイスレコーダー『…ごめんなさい』
ボイスレコーダー『話はまとまったかしら?』
ボイスレコーダー『…はい』
ボイスレコーダー『…お時間を取らせて申し訳ございません』
ボイスレコーダー『それじゃすぐにでも行動…っていきたいけどそういう訳にもいかなくてね。悪いけどしばらくの間は各々いつも通りに過ごしていて欲しいの』
ボイスレコーダー『それは…どうしてでしょうか?』
ボイスレコーダー『…いくら何でも元味方と戦えって言われても皆がすぐに切り替え出来るとは思わないわ。さっきの貴方達みたいにね』
ボイスレコーダー『鳳翔が裏切ったことは明日の朝礼で発表します。だけどしばらくは皆の気持ちを整える期間を数日程作り、仲間であった人と戦う覚悟をしてもらいます。その数日が経てば鳳翔の撃退、及び捕縛作戦を実行。以上だけど何か質問ある?』
ボイスレコーダー『あの提督さんにはどうしてもらうの?』
ボイスレコーダー『彼にも手伝ってもらうわ。ここまで来たら一緒に仲間の裏切りを起こさせてしまった共犯として巻き込んでおきたいしね。大々的に発表すればあの提督が一人で逃げる事態も防げるし』
ボイスレコーダー『…そんなことせずとも、彼なら協力してくれますよ』
ボイスレコーダー『あら、そう言える根拠は?』
ボイスレコーダー『仲間ですから』
ボイスレコーダー『…はぁ。どうしてここの皆は情に熱くなったのかしらね?』カチッ
電「……」
「それは俺が知った原因の一つでしかないが、何か質問でもあるか?」カリカリ
電「…司令官さん」
「ん?」
電「短期間で女性を口説き落とす方法でも心得ているのですか?」
「…急にどうした?」
電「…艦娘たらし」ボソッ
翌日 0700 食堂
女提督「二日前、鳳翔が失踪した事件がありました。瑞鶴と加賀を軸に鳳翔の捜索を開始しましたが昨日発見。発見時の状況は鳳翔と深海棲艦が共におり、数多の深海棲艦と共にいたのに無事でいた所から、鳳翔は私達を裏切り深海棲艦側についたと推測しました」
女提督「この結果を踏まえ、私達の元仲間である鳳翔を捕縛、あるいは撃滅することに決定しました。作戦決行は三日後。各自装備の点検を怠らず来たる決戦に備えてください。以上で質問のある人は?」
朝潮「はい!質問なのですが本当に鳳翔さんが裏切ったのでしょうか?」
女提督「間違いないと考えて良いわ。妖精さんが発見した時の写真を撮ったみたいでね、その写真も今手元にあるから確認してみる?」ピラッ
朝潮「…では、拝見します」
女提督「はい。皆にも見せてあげてね」
朝潮「…これは」
荒潮「…ホントに深海棲艦と一緒にいるわね」
満潮「で?その作戦に参加する人はもう決まってるの?」
女提督「それに関してなんだけど今はまだ暫定的にしか決めてないわ。撃滅が目的ならここの最高戦力だけで行けば良いだけだしね」
鈴谷「それじゃ提督は鳳翔さんを助けるつもりなの?」
女提督「出来る事ならそうしたいけど私達を裏切って深海棲艦側についているという証拠がそこにあるし、こんなことになった以上大本営に報告しなきゃいけない。その過程で鳳翔の事は向こうに知られてしまうし、その事後処理がどうなるかは…ま、良くて解体とかじゃないかしら」
艦娘達「…それじゃ、どうやっても鳳翔さんは死んじゃうしかないって事?」「流石に仲間を攻撃するのは…」「しかし、鳳翔さんを倒さないとこっちの情報がいくつも向こうに筒抜けになってしまいます」
女提督「はいはい。一旦静かに」パンパン
女提督「この作戦を実行して鳳翔さんが生き残る術が一つあります。それが作戦を失敗するということ」
艦娘達 ザワッ…
女提督「ただし作戦に失敗した場合、大本営から別の鎮守府に作戦を移し替えられる可能性があります。そうなれば私達の鎮守府は”仲間であった者が敵に回れば何も出来なくなる無能集団”として見られるでしょう」
女提督「そうなったらこの鎮守府は問題扱いされ、最悪鎮守府解体まで行われるかも知れない。そうなれば皆バラバラの鎮守府に配備される事になるでしょうね。元々鎮守府に所属していた艦娘全員を引き取れる所なんか何処にもないでしょうし、無能集団として見られている私達を引き取りたいと思う鎮守府も多くないでしょう」
女提督「私の言いたい事が分かる?もしこの作戦に失敗したら私達に待つのは破滅しかない。だから絶対に成功させなきゃいけないの。例え相手が元味方であったとしても絶対にね」
女提督「自分が助かりたいなら絶対に成功させなさい。ただし鳳翔を殺す事になるのは嫌だなんて言ってる奴はこの作戦には絶対に参加はさせない。この作戦の失敗は深海棲艦に一歩有利になってしまいかねないの。ただの感情だけで参加して鳳翔を逃がそうとする者には厳重な罰では済まないと思いなさい」
女提督「朝礼は以上よ。各自作戦に参加したい者は申し出てくれれば作戦候補に入れておくわ。これが出来る最大の譲歩、仲間を自分の手で殺すことになるかもしれない覚悟を持って申し出なさい」
艦娘達「はっ!」
提督の朝礼が終わり、周りでは様々な声が上がる。泣きそうな声で話す者。何とか笑い話で済まないかと話す者。育ての親とも言える人を殺すかも知れないというのを覚悟する者。様々な声が飛び交い、一つだけ異質と言える言葉が耳に入る
「…勿体ない」
その言葉は呟きに近い声だった。だがそれは大きな波紋の様に周りに広がり、周囲にいた者達はその声がする発信源へと目をやるが誰もいない
少ししてその場から立ち去る様に足音だけが響くが誰かが動いている訳でもない。かといって音の存在が見える訳でもない。食堂から立ち去ろうとする足音だけが響き、やがて一人でにドアが開いたかと思えば静かに閉じてその存在は空へと消え去ってしまった様に何も聞こえなくなっていった
「…はぁ」
川内「提督?どうしたの?」
「…川内か」
川内「…大丈夫?何だか元気が無さそうだよ?」
「なら絶好調だな」
川内「とてもそうは思えないけど?」
「俺がじゃない。お前等がだ」
川内「…そんなわけないよ」
「戸惑う程の力はあるだろう。まだどうにかなるかもしれないって考える力があるのを絶好調と言わずしてどうする?考える事が出来るんだから解決策を見出せばいいだけの話だろう」
川内「……」
「そんなに仲間を撃つのが怖いか?」
川内「…当たり前じゃん」
「だろうな」
川内「…無責任な発言ばっかりしないでよね」
「なら練習してみるか?」
川内「え?」
「ほら」ガチャ
川内「…拳銃?」
「それを俺に向かって撃ってみろ」
川内「はぁ!?」
「安心しろ。中身は空砲だから当たっても死にはせん。音は砲撃レベルの轟音だが」
川内「い、いやいやいや!それ聞いてわーい撃つぞー!ってなる訳ないから!」
「撃つぞー!の所可愛かったな」
川内「なっ…って!誤魔化されないからね!」
「はいはい。良いから撃ってみろ。軽い練習みたいなもんだ」
川内「いやいや!だから撃てないって!」
「…しょうがないな。それじゃこっち使え」ガチャ
川内「…水鉄砲?」
「それなら良いだろ?別に当たっても濡れるだけだ」
川内「う、うーん…」
「ほら、一発撃ってみろって。大丈夫だから」
川内「…ちなみに威力は?」
「窓ガラスなら綺麗な円が開くな」
川内「あぶなっ!?というか何でそんなヤバい物持ってんの!?」
「提督たるもの自衛の手段はいくつも持ってるもんだ」
川内「もう…ホントに死ぬ気?」
「ただの練習だって言ってるだろ?別にそれで撃たれても大丈夫な様に準備はしてある」
川内「絶対嘘だぁ…」
「ホラ、どっちだ?早く好きな方を選べ」
川内「…じゃあ、この空砲で」
「良し。といっても室内じゃヤバいだろうから外行くぞ」スタスタ
川内「…提督」スタスタ
「ん?」
川内「何をそんなに焦ってるの?」
「…鳳翔がここを裏切って向こうについたんだ。そりゃ焦るさ」
川内「でもさ、だからって私の不安を解消させようとするのは何か違うくない?」
「良いんだよ。お前の行動は作戦の成功に近づく一歩なんだ。だからやらせる。それだけだ」
川内「だから自分に向けて銃を撃たせようって?」
「あぁ」
川内「……」
「何をそんなに考えてるんだよ?なんかおかしいのか?」
川内「うん。おかしいよ。異常って言ってもいいくらい変だよ」
「そうか?」
川内「例え空砲でも普通は自分から拳銃で撃たれようなんて考えてる人間はいないと思うけど?」
「お前等の為だ」
川内「私達の?」
「お前を筆頭に周りの奴等にも味方を撃つという慣れを起こさせる。そうすれば少しは鳳翔と戦う事になっても躊躇いが原因で仲間を守れなかった。なんてことを起こさないようにする」
川内「そんなの…仲間か鳳翔さんかを選べって事?」
「アイツは仲間と深海棲艦を選んだ結果、深海棲艦を取った奴だぞ?何を躊躇する必要があるんだ?」
川内「ぅ…」
「それにな、アイツは既にその覚悟を決めてるぞ?じゃなかったら深海棲艦に大人しく連れ去られてる訳ないだろ」
川内「で、でも…!」
「ほら、着いたぞ」スタッ
川内「あっ…」
「ほら撃て。頭でも腹でも心臓でもどこでもいいから撃ってみろ。どこに心臓や頭があるかはお前なら分かるだろ?」
川内「…無理だって」
「やれ」
川内「無理だって!」
「やれ」
川内「そんなの出来る訳ないって!無茶言わないでよ!」
「…しょうがないな」ガチャ
川内「…さっきの水鉄砲」
「今から5秒数える。この距離だ。絶対に外さんぞ」
川内「…でも、それで撃たれたって私達は死なないよ」
「だろうな。だが死ぬほど痛いぞ」
川内「…」
「深海棲艦と常日頃戦ってるお前等だ。痛みに強いとはいえ、痛いのは嫌だろ?」
川内「それは…嫌だけど…」
「ほら、数えるぞ」
川内「ま、待って!」
「5」
川内「ね?考えなおそ?そんなことしなくっても別の方法があるって!」
「4」
川内「ほら、例えば鳳翔さんを捕縛してさ!絶対に裏切らないって約束させれば良いんだよ!」
「3」
川内「…ねぇ!流石にそれ以上はシャレにならないって!」
「2」
川内「お願いだからやめてって…!お願いだから…そんな酷い事をさせないでよ!」
「1」
川内「提督!!!」
「0」ギュッ
川内「っ!……?」
「……チッ。流石に艦娘用は無理か」
川内「…へ?」
「川内」
川内「…はっ」
「明日もやるぞ。今日みたいに懇願して撃たないでってお願いするのはやめろ。そして自分だけ撃たれて無事に済まそうなんて言うのもやめろ。分かったな」ゴソッ
川内「…やだ」
「は?」
川内「やだって言ってんの!それが分かんない!?」
「…はぁ。分かったよ」
「そんだけ嫌々言ってんのにやらせても意味なんてないだろうしな。もう少し別のやり方を考えてみるわ」
川内「……」
「そんじゃあ部屋戻って休んどけ。お前じゃダメっぽいから他の奴でも探してみるわ」
川内「…皆にもやらせるの?」
「あぁ」
川内「…どうして」
「言ったろ。仲間を撃つのに慣れてもらう為だ」
川内「だからっ!どうしてそんなことを慣れさせようとするの!?」
「必要だからだよ」
川内「どうして!?」
「その理由をお前が知る必要は無い」
川内「…そこで鳳翔さんの名前を出さない辺り、別の理由があったりするの?」
「理由があった方がやりやすいか?」
川内「…ううん、それでも躊躇すると思う」
「深海棲艦は撃てて仲間は撃てない。しかも理由があったとしても撃てないと来たか」
川内「し、深海棲艦と仲間は違うでしょ!深海棲艦は敵で、仲間は味方なんだよ!?」
「…なるほどな」
川内「わ、分かってもらえた?」ホッ
「あぁ。丁度良いのを思いついた」
川内「…何する気?」
「深海棲艦に仲間が惨殺される悪夢でも見れる銃でも妖精さんに作ってもらおうと思ってな。それを三日三晩みれば少しは敵に対する遠慮も無くなるだろ」
川内「なっ!?」
「そんじゃな。やる事も増えたしさっさと動かないと」スタスタ
川内「…本気なの?」
鈴谷「はぁ…」
響「お悩みかい?」クイッ
鈴谷「うわっ!?」
響「うわって言うのはないんじゃないかい?」
鈴谷「いや!急に後ろからスカート引っ張られたらビックリするって!」
響「おっと、それはそうだね」
鈴谷「それで、鈴谷に何かご用事?」
響「いや、川内さんを見なかったかと思ってね」
鈴谷「川内を?」
響「川内さんに聞きたいことがあったから探しているんだが、どうにも見つからなくてね。それでこうやって聞きに回っているんだよ」
鈴谷「うーん…鈴谷はちょっと知らないなぁ」
響「そうか…もし見かけたら教えてほしい」
鈴谷「川内に何か頼み事なら私が解決してあげようか?」
響「気持ちはありがたいけど、これは川内さんにしか出来ない事なんだ。だからすまない。気持ちだけ受け取っておくよ」
鈴谷「そっかそっか。何かあったらいつでも頼って良いからね」
響「分かった。そうさせてもらうよ」
鈴谷「こっちからも聞きたいんだけどさ、金剛さん知らない?」
響「金剛さんを?」
鈴谷「うん。金剛さんに作戦の召集があったはずなのに何時まで待っても来なくってね~。だから探してるんだけど…」
響「うーん…すまない。私には心当たりが無いな」
鈴谷「そっかぁ…全く、どこに行ったんだろう?」
響「もし見つけたら鈴谷さんに教えるよ。流石に作戦放棄は不味いからね」
鈴谷「助かるよ~!それじゃ、鈴谷は探さなきゃいけないから行くね」フリフリ
響「うん。ありがとう」フリフリ
響「…川内さん、一体どこにいるんだ?」スタスタ
天龍「お、響じゃねえか」
響「あ、天龍。丁度良かった」
天龍「ん?何か用事か?」
響「川内さんを見なかったかい?」
天龍「あ~。今は部屋にいるんだが、そっとしといてやれ」
響「どうしてだい?」
天龍「何でも俺らの提督に幻滅したってよ。俺も話は聞いてみたが、まぁそりゃそうだって内容だったわ」
響「…なるほど。かなり切羽詰まってるみたいだね」
天龍「…その言い方だと知ってたのか?」
響「まぁね」ピラッ
天龍「…やっぱ響も持ってたか」
響「見るかい?」
天龍「良いのか?」
響「構わないよ。誰かにアドバイスを貰いたかった位だからね」スッ
天龍「どれどれ…」カサッ
メモ『やることに口を挟むな。ただしお前が間違ってると判断したら口出ししろ』
天龍「…んだこりゃ」
響「さぁね。提督の考えてる事なんかさっぱりさ」
天龍「…一種の保険みたいなもんか?」
響「どうだろう。紙の内容から察するに、間違えそうになったら助けてほしいって事かも知れないし、もしかしたら提督以外の誰かが間違った事をしていると思えば口出ししろって事なのかもしれないね」
天龍「あのクソが…もうちょっと具体的な指示くらい書いとけよ」
響「天龍、君はこの紙を見てどう思う?」
天龍「どうって言われてもな…俺からしたら言い訳にしか見えねぇよ」
響「言い訳?」
天龍「何か間違えた事をしたら口を挟んで言い訳させろって事にしか俺は受け取れなかったよ。こんな紙に書く位だから正面切って言い訳する度胸が無いんだろ」
響「…なるほどね」
天龍「俺はこれから駆逐艦達と提督の野郎を探す予定だが、お前も来るか?」
響「いや、川内さんの様子が気になるし私はそっちに行くよ」
天龍「…そうか。何かあったら遠慮なく言えよ」
響「あぁ。その時は助けてほしいな」
天龍「へっ。大船に乗った気で任せな!」
響「ふふっ。それじゃあね」
天龍「おう。川内の事、頼んだぜ」
響「あぁ。任されたよ」
・・・不死鳥移動中・・・
響「川内さん、いるかい?」コンコン
川内「…いるよ。入って」
響「失礼するよ」
川内「…どうして来たの?」
響「川内を探してたんだ。さっきの事でちょっとね」
川内「…見てたの?」
響「司令官がぼやいてたのが気になってね。後を付けたらさっきの状況に出くわしたって訳さ」
川内「…あれさ、何であんなことさせたんだろうね」
響「やっぱりそのままの意味じゃないかな。流石にそれ以外の理由はあって欲しいけど、司令官の事だからホントに言った事しか考えてないと思うよ」
川内「…だよね」
響「せっかくだしさ、司令官に文句を言いに行こうよ。なんでそんな酷い事をさせようとするんだって」
川内「……」
響「どうしたんだい?」
川内「あんなに冷たいのに、聞いてくれるのかな」
響「聞いてくれるさ。私の我儘にだって聞いてくれる人だよ?」
川内「…ふふっ、そうだったね」
響「…ところで、司令官の場所って知ってるかい?」
川内「部屋にはいなかったの?」
響「あぁ。仕事は一部済んでたから戻ってくると踏んであそこで待っても良かったんだけど、流石に川内が心配だったからね」
川内「…ありがとね」ナデナデ
響「…川内さんに撫でられるのも悪く無いね」ハラショー
川内「んー、でもどこにいるんだろう?部屋にいないとなるとなぁ…」
響「川内さんは心当たりはないのかい?」
川内「心当たり…あっ」
川内「反省室かな?そこなら提督がいるかも」
響「決まりだね。早速そこに行こうか」
川内「…響」
響「なんだい?」
川内「大丈夫だよね?」
響「その時は私が司令官を叱ってやるさ。なんだったら体に教え込むのもアリだしね」
川内「…響は変わらないなぁ」
響「ふふっ、今から司令官をどうしようか考えるだけで少し楽しみだよ」
川内「…あれ?もしかして私ってダシに使われてるだけ?」
・・・忍者が仲間に加わった!・・・
響「さて、文字稼ぎもある程度済んだしそろそろシーンを移ろうか」
川内(…シーンって何だろ?)
反省室
「……」カリカリ
響「…一人でにペンが動いてるよ」
川内「間違いなく提督だね。結構紙が散らかってるけどなんだろこれ?」
響「司令官、響だよ」
「……」カリカリ
川内「…無視は酷いんじゃない?」
響「…むぅ。これじゃ構ってもらいたくても無理じゃないか」
川内「どうする?出直す?」
響「その前にこの紙を片付ける位はしておこうか。こんな所を見られたら笑われてしま…」ピラッ
川内「どうしたの?」
紙『ろ人の艦娘以上の場合↓ 6人以上の時の艦娘の場合↓』
響「…司令官、流石に字が汚いよ」
川内「うわぁ…これ多分ろに見えるのって3だよね?」
響「はぁ…ん?」チラッ
川内「何か見つけたの?」
響「……島風。出ておいで」
島風「…何で分かったの?」
響「いやだって…」ピラッ
紙『早くなるコツ!これをすればもっと早い!』
響「随分個性的な絵だね。これは褌かな?」
川内「…この長い褌を付けて地面に着かなくなる頃には、今よりもっと早くなってるよね?」
島風「そうだよ!それだけ着て服を着ずにやればきっと風も感じて気持ちいいんだって!」
響「…ちなみに誰に聞いたの?」
島風「え?提督だよ?」
川内「何教えてるの!?」
響「堂々とセクハラとは…やるね」
川内「褒める所!?」
島風「でもいい加減に待つの飽きたよー!早く遊ぼうよー!」
「……」カリカリ
島風「…むぅ」プクーッ
響「島風、提督はいつからああやってるんだい?」
島風「うーんと、私が来た時はもうやってたよ。その時は色々話してくれたのに、今じゃすっかりこの様子なんだもん」
川内「…これがねぇ」ピラッ
紙『艦娘の白兵戦は可能か?艦娘の身体能力は艤装の有り無しでどこまで変わるのか?艤装の部分装備についての推測。艦娘と人の感情と感性の…』
川内「…肝心の中身が何も書かれてないね」
響「おーい司令官、生きてるかい。もしくは死んでるかい?」
「…何だ?口だけなら動かせるぞ」カリカリ
響「お、生きてるね」
「んで、何の用だ?」
川内「…提督に聞きたいんだよ。どうしてあんな事させるのかってね」
「何のことだ?」
川内「っ!とぼける気!?」
「いや違う。考えてないから何の事か分からんだけだ」
川内「…はぁ?」
「口だけ動かせるって言ったろ。口だけで喋ってるから質問を聞かれても答えられん」
響「…司令官、こっちを見てくれないかい?」
「無理」
響「じゃあ違う質問、今日はどんな下着を着ているんだい?」
川内「ちょっ!?」
島風「響ちゃん何言ってんの!?」
「分からん」
響「…ホントに口だけで喋ってるみたいだね」
川内「えぇ…?今のそれで何か分かったの?」
響「今の司令官は脳を通して話を聞いてないんだと思うよ。多分ほとんど思考というものをしてないから耳で聞こえた声に反応して返してるだけなんじゃないかな。どんなにセクハラ発言をしても司令官はそれに答えるだけの機械になってると考えて良いと思う。それでも簡単な内容のみだけだと思うけど」
島風「な、なるほど…?」
川内「…提督、輪陣形ってどんなの?」
「忘れた」
川内「はぁ…これじゃ聞きたくても聞けないじゃん」
響「…司令官は電の事をどう思う?」
「娘」
響「もっと具体的に言うと?」
「分からん」
響「…ふむ、大分扱い方が分かって来たよ」
島風「えっと…じゃあ私の事はどう思ってる?」
「痴女」
島風「…痴女って何?」
川内「えっ!?えっと…!?」
響「とても可愛い女の子という意味さ」
島風「え!?ホントに!?」
川内「…助かったよ」
響「どういたしまして…っと、そろそろ本題に行こうか」
響「提督、川内に仲間を撃つ練習をさせようとしたのは何故だい?」
「何の事だ?」
響「…仲間を撃たせる目的は?」
「なんで仲間を撃つんだ?」
川内「…ん?」
響「…ふむ」
響「敵を攻撃するのは何故だい?」
「敵だから」
響「仲間が敵に寝返ると?」
「敵になるな」
響「敵はどうするべき?」
「倒す」
響「…鳳翔さんは敵かい?」
「そう思っている」
響「裏切った仲間は仲間だと言えるかい?」
「元がつくな」
川内「…えっと?」
響「つまり司令官の考えを推測すると、鳳翔さんは私達を裏切って敵と認識している。敵だから倒すのは当然。以上を踏まえると鳳翔さんは沈めるのが正しいって考えてるところかな」
島風「んー、なるほど?」
川内「…やっぱり、それしかないのかな」
島風「ねー、提督」
「なんだ?」
島風「司令官は私達の事をどう思ってる?」
「仲間」
島風「じゃあ私達が裏切ったらどうするの?」
「分からん」
響「島風、提督は相槌に近い事しか出来ないから深く考える内容を聞くのは不可能だよ」
島風「んー、でも提督がどう考えてるかは分かったんじゃない?」
響「え?」
島風「さっき響達が質問してた時に仲間が敵に寝返ったら敵になるって即答してたでしょ?だけどそれが正しいなら提督はさっきの質問にはっきりと敵だって答えなきゃおかしいはずなのに、分からないって言ったんだよ?鳳翔さんについても敵か?って聞いた時もそう思っているとしか答えなかったよね」
川内「…あっ」
島風「だから提督も悩んでるんじゃないかな。どうしたら良いか分からないから色々考えてるんじゃない?」
響「…なるほど。そういう事か」
川内「となると今私達が聞く事と言えば…」
川内「私に仲間を撃つ練習をさせるのは得策なの?」
「分からん」
川内「じゃあ提督は仲間が裏切ったら撃てる?」
「撃てる」
響「…敵にならなかったら撃てるかい?」
「分からん」
島風「じゃあ、私が深海棲艦に寝返ったらどうする?」
「知らん」
島風「じゃあ提督は私の事好き?」
「あぁ」
島風「…えへへ」
川内「何どさくさに紛れて聞いてるの…」
響「…鳳翔さんの事は好きかい?」
「あぁ」
響「信頼は出来る?」
「微妙」
響「…なるほど」
川内「うーん、何となく提督の真意は分かって来たけどなぁ…」
響「もうちょっと核心的な証拠が欲しいね」
島風「あっ、なら一つ聞いて良い?」
「なんだ?」
島風「提督は鳳翔さんが裏切った理由を知ってるの?」
「あぁ」
川内・響「「!?」」
島風「どうして知ってるの?」
「分からん」
響「…これは」
川内「……」
島風「んー、それって鳳翔さんから教えられた?」
「分からん」
島風「じゃあ推測?」
「忘れた」
響「…こうなったらちゃんと頭が働いている時に聞くしかないね」
川内「…だね」
島風「提督、あと書くのっていつ終わりそう?」
「多分あと少し」
響「そういえば気になってたんだが、先程から紙に一生懸命書いてるのは何故なんだい?」
「考えを纏めてる」
川内「…はぁ。早く終わらないかなぁ」
島風「ここで待つの?」
川内「そうしようかなとは思ってる。提督はしばらく資材を溜めるらしくて、あまり出撃が無いから暇でさ」
響「…あっ」
川内「どうしたの?」
響「今って何時だい?」
「1332」
響「集合は1340…急いで行ってくるよ。最後まで付き合えなくてごめんね」
川内「気にしないで良いから急いで!遅れたら罰としてトイレ掃除させられるよ!」
響「あぁ、分かってるよ。それじゃ」ダッ
川内「…島風は大丈夫なの?」
島風「私は午前中だけ!午後からは待機なんだって!」
川内「…それって緊急性のある時に備えろって意味なんじゃないの?準備はしなくて大丈夫?」
島風「大丈夫だよ!その時になったら準備すれば良いんだし!」
川内「…先に島風の準備からしておこっか」
島風「えー!?もう少し提督と一緒にいたいー!」
川内「提督に嫌われちゃうよ?指示も守れない艦娘は嫌いだって」
島風「えっ」
川内「そうなったら多分今みたいに話してくれる事も無くなっちゃうかもよ?」
島風「…準備してくる!」ダッ
川内「…提督はもう少し掛かるかな?」
「あぁ。あと少しで終わる」
川内「それじゃ島風の手伝いしてくるよ。また戻ってくるからここにいてね?」
「昼休憩があと少しだから分からん」
川内「…はぁ。それじゃ後で提督の部屋に向かうからね」
「覚えてないと思うけどな」
川内「なんで…って、頭使ってないから覚えれないのか」
「そういう事だ」
川内「分かったよ。また後で行くからね」
「はいよ」
川内「もう…その時はこっちの話をちゃんと聞いてくれるよね?」スタスタ
「……」カリカリ
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●●●●鳳翔との戦闘について
作戦
・全艦娘で突貫(下の下)
・戦艦達でごり押し(資材消費大)
・不意打ち(一撃必殺)※メイン
やること
・鳳翔の轟沈、或いは捕縛
・金剛の轟沈・或いは解体(金剛を無力化出来れば何でも可)
・元師に協力要請(不意打ちに利用)
準備
・全員の練度上昇(最低15)
・艦娘達に元味方との戦闘の慣れさせ(難易度乙以上)
・改造(練度不足除く)
・作戦終了後の鎮守府移動の目安
敵の予想
・鳳翔単体ではなく、深海棲艦も混合部隊と予想(2-4辺り)
・深海棲艦の囮部隊と鳳翔旗艦の部隊編成(10人以上離反した艦娘が今回の襲撃にいると予想して最低二部隊は見るべき?)
作戦の流れを予想
・主力と遊撃部隊に分けて出撃
主力編成は戦艦がメインの火力によるゴリ押し(金剛含む)
遊撃部隊は深海棲艦を鎮守府に近づけない目的の為、主力編成以外の作戦参加者
・主力部隊が鳳翔と接敵。それと同時に遊撃部隊も深海棲艦と接敵
・ここから消えた艦娘達が鎮守府襲撃(深海棲艦の可能性大)
・鳳翔との戦闘にて金剛轟沈、或いは行方不明となる(理想)
・深海棲艦(元艦娘)が鎮守府の襲撃理由が無くなり、撤退を開始
・不意打ちにより鳳翔轟沈、或いは捕縛(捕縛の場合、元師に引き取らせる必要性あり)
・残った深海棲艦達を清掃
・作戦終了
パターン1
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●●●●●●●●●●●●
●●●●による●●●●
●●には●●●を用いて●●をしてもらい、勝利を得る
検証には●●●●と●●の中でも比較的消費資材の少ない●●●を使って作戦の遂行を行う
●●●●●●●●●●●●を達成すべきには必要な犠牲だと思●●●●
だが●●●と●●には怒られる…だけでは済まないだろう。●●●●は絶対にしない。これをしてしまえば私は人間を止めることになってしまう。ただでさえ人間と言えるか怪しい私だが、これ以上人間としての価値を下げてたまるか。これをするくらいならいっそのこと死んでしまえ。その方がまだ人間らしい最後を迎えられるだろう
それに僕は司令官だ。彼女達を使って作戦を遂行する指揮官だ。いい加減に独りよがりな考えはやめるべきだ
パターン2
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