この学生、元放置提督 世界が変わっても、やることが変わっても、いつも通りにする。ただそれだけ 作:七福えると
基本的に主は音楽聞きながら自分の小説読んでます。理由としては文字数が多いから
書きたい事が多すぎる、まとめる能力が皆無、説明下手。この三拍子が揃ってるせいで途中で飽きやすいんですよね。それの対策として、音楽を聴いて気分を高揚させて小説が楽しいと錯覚します。そうすると意外と飽きずに見れるのでオススメです
※pixivではおかしかったセリフを一部変えています。所謂コミックになったらセリフ改変されてるレベルです
元師「おい、大丈夫か?」
「…そう見えます?」
元師「…お前には辛すぎたか」
「別に大丈夫です。見送るのはこれが初めてではないので」
「…でも、何度やっても慣れるものではありません」
元師「それでいい。慣れなくて良い事だって世の中にはある」
「さて、次は何処に行けばいいんですか?」
元師「うむ。お前に任せたいのはいくつかあるんだが…お前が提案した鎮守府は無理なんだろ?」
「はい。私では良くて利用されて終わります。最悪の場合は元師の弱みとなってしまうかと…」
元師「…分かった。ならばそちらは別の奴を派遣しよう」
「そういえば私以外にもいるんですね」
元師「あぁ。といってもバイトだけどな」
「バ、バイト?」
元師「あぁ。極秘のバイトという事で何人か雇ってみたんだがとりわけ優秀なのがいてな。二人いるんだが艦娘の指揮がやけに上手いし、彼女達相手に嫌な素振りを見せないんだ。自身の部屋に艦娘を置くという度量も見せてるし、彼らは良い提督になるぞ」
「…あっ。そうですか」
元師「まぁ偶に二頭身になって暴走したり、見知らぬ人物達を指揮して艦娘と共に深海棲艦を相手にしてるらしいがな。悪意を感じる奴も数名いるが、基本的には彼らの命令に従っているみたいだし目を瞑っている。機会があれば会ってみるか?」
「遠慮します」キッパリ
元師「そうか。所で候補としていくつかあるんだが何処に行きたい?」
「うーん…出来れば性格の悪い提督と会ってみたいですね」
元師「ほう?それまたどうして?」
「性格に問題ありと言える提督がどのような指揮を執っているのか非常に気になりまして。社会勉強にもなりますし、レベルも分かりますからね」
元師「…何を考えてる?」
「…分かってるのに聞きますか?」
元師「はぁ…言っておくが、私が出るのはある程度の解決が見出した時だからな」
「えぇ。後掃除はお任せします」
元師「では艦娘はどうする?何名か付けていった方がお前も安心するんじゃないか?」
「それなんですが…ちょっと悩んでまして」
元師「というと?」
「しばらくはここの問題に力を入れた方が良いと思いまして。今回の鎮守府襲撃の件と艦娘による報復はかなりの傷跡を残しました。良い意味でも悪い意味でも」
「その時に提督である私では傷を癒そうとしても力が足りません。どちらかと言えば対立し、敵として彼女達の憂さ晴らしの対象として標的になろうとしました。私の解決方法は問題を起こした上でそこから出た膿を利用して解決するやり方です。ただ真摯に寄り添って時間が解決する…そんなやり方はそもそも私には合いません」
「でしたら痛みを知った彼女達が傷を酷くさせないようにガーゼの様な役割をした方が効果的だと考えます。彼女達は私以上に強いですし、少し心配する程度には成長したと考えていますから」
元師「…成程な」
「…やはり、無理でしょうか」
元師「良く分かってるな」
「……」
元師「お前は何と言うか…足りないんだ。決め手になる後一つが足りないせいで完全な決着ではなく、少しの勝ちで終わってしまう。そういう意味ではお前の足りない部分を補う為の奴が何人かは必要だ」
「しかし…」
元師「…良し。ならばこういうのはどうだ?」
元師「何人か抱いてみろ。それで器量良しと思える人物を何名か探りだせ。
天井『ガタッ!』
元師「…どうやら耳の良い奴がいるようだ」
「お宅の青葉じゃないですか?」
元師「いや、アイツは盗聴の方を得意としている。仮に潜入だとしても物音一つ出さん」
「…そうですか」
「一応聞いておきますが、からかってる訳では無いですよね?」
元師「当然だ。お前は知らないだろうが、艦娘とは子が出来難い。というより出来ないんだ。彼女達は見た目も相まって相手がいないし、戦争の兵士は彼女達くらいしかいないんだ。当然鬱憤もたまるし、性欲だって溜まる。上手い事発散させようにも普段から顔を合わすのは提督と同じ艦娘くらいだから、発散方法が戦闘か外出くらいしかないんだ」
元師「そこで提督となった者には艦娘との性交を許可している。無論互いがOKな場合な時だけだが、こうでもしないと彼女達の不満を解消させる手段が減ってしまうのでな」
「それを利用した奴もいましたけどね」
元師「…痛い所をついてくるな」
「そりゃそうでしょう。元師がそれをすべきだと踏み切ったのは、必ず必要になると思ったからですよね?」
元師「当然だ。彼女達にはいずれ人と同じ生活をしてもらわなければ困るからな」
元師「話を戻すが、男女は抱き方によって互いの相性が分かるらしい。私も聞いた話でしかないが、試してみる価値はあるんじゃないか?」
「いやまぁ、確かにその考えは認めますし話の内容も怪しいですが信じますよ。ですが戦争での限界状態にある彼女達を利用すると言うのはどうにもねぇ…」
元師「酒よりかはマシだろう?物資が貴重なせいでメチルアルコールなんか飲む奴だって一時期いたんだからな」
「うーん、確かにそう考えるとマシなのか…?」
元師「それで、まずは誰から抱くんだ?やっぱり電か?」
「……」ウーン…
元師「何なら私が相手「あ、それはお断りします」……そうか」
扉「提督。ちょっとお話良いですか?」コンコン
「入れ」
愛宕「失礼しまーす」ガチャ
「…愛宕、両腕を上げろ」
愛宕「え?そ、それはちょっと…」
「…」ジーッ
愛宕「…分かりました」パンパカパーン
「…」ポンポン
元師「……」ニヤニヤ
愛宕「て、提督?流石にそろそろ良いんじゃないですか?」
「……脱げ」
愛宕「はい!?」
「命令じゃないから脱がなくても良いぞ。ただ代わりにこの部屋からのご退出を願うだけだ」
愛宕「う…」ヌギヌギ
元師「なんだ?まさか見られながらのが良いっていうのか?」
「そんなんじゃないですよ。私を見ていれば分かります」
元師「…?どういうことだ?」
愛宕「あ、あの…脱ぎ終わりました、けど…//」モジモジ
眼前に映るのは黒いレースのブラと下着を着た愛宕がいる。その胸は豊満なバストをしており、流石自慢する程のサイズだとつくづく思う。ウエストも細く、ヒップだって重量感を感じさせる。まさしくパーフェクトボディと言えるだろう。出来ればもう少し肉付きが良くあって欲しいものだ
だがそんな彼女でさえ、私の心に波風一つ吹くのか怪しい程に変化が訪れなかった
元師「…まさか」
「服をコチラに渡せ」
愛宕「…はい」スッ
渡された服をゴソゴソと弄る。愛宕に触れた時は恥部を避けて触れていたので、特にその部分を重点的に探す。すると胸ポケットに石ころの様なサイズの塊があり、取り出してみると、どうにもそれは石とは思えないデザインだった
「胸ポケットから出てきたこの小さなカプセル。良く見ればカメラみたいに見えるなぁ…?」ジロッ
愛宕「あ、えっと、それは…」オロオロ
「はぁ…もういいぞ。服を着ろ」グシャッ
愛宕「え?も、もう良いんですか?」
「あぁ。嫌な事をさせたな。すまんかった」
愛宕「い、いえ…」
元師「…そういうことか」
「これが出来ない理由です。お分かり頂けましたか?」
元師「…スマン」
「謝らないで下さい。別に何とも思っていないですから」
愛宕「あ、あの…」
「あ、すまん。置いてけぼりだったな」
愛宕「…私じゃ不満、でしょうか?」
「いや、そんなことは無い。寧ろ最高だ。愛宕のようなスタイルを持った人物はそういない。肉体美という点では100点だろう」
愛宕「…」
「だが無理をするな。お前は過去の出来事がトラウマになっててもおかしくないんだ。自分では気づいてないのかも知れないが、さっきから主砲が出てるぞ」
愛宕「あっ…」
そういうと愛宕は自身の手を見つめ、抑える様に手を逆側の手で掴むが止まる事はなかった。泣きそうな目から遂には涙が出てきてしまった
咄嗟にポケットからハンカチを出して愛宕の涙を拭うが、ただハンカチを濡らすだけで止まる事は無かった。それと同時に愛宕から申し訳なさそうに抱きしめられたが、ただ涙を拭う事しか出来なかった。逃げてしまった私に彼女を抱きしめる程の資格はないだろう
元師「軽率な発言だった。許してほしい」バッ
愛宕「…いえ。元師が謝る事ではないですから」
「元師、これで分かったでしょう。ここに所属する艦娘だけではありません。私の部下である彼女達にも癒す時間が欲しいのです」
元師「しかし、そうなるとお前が…」
「何も解決まで持っていかずとも良いのです。私がするのはあくまで少しの改善、必要によっては艦娘と寄り添い、粗探しさえすれば良いのですから」
「そうなったら後は丸投げですよ。元師の手腕にお任せします」
元師「…はぁ。分かった。多少荒れるだろうが、その程度は私が何とかしてやろう」
「ありがとうございます」
愛宕「あ、あの、提督…」
「愛宕、しばらくの間だが皆の事を頼んだぞ」
愛宕「…はい」
「…愛宕、手を出してくれ」
愛宕「は、はい?」スッ
愛宕の差し出す手のひらへ優しくキスをする。これを見た元師の反応が気になる所だが、肝心の愛宕は意味を知っているという訳ではないのか、今にも倒れそうな程に真っ赤な顔が目に映った
「これは相手に対して懇願の意味が込められている。勝手なお願いだが、どうか皆の事を守ってやってくれ」
愛宕「…はい。分かりました」ニコッ
夕立「ズルーい!」バンッ
島風「提督!私にもやって!」
艦娘達「風紀の乱れを感じます!」「風紀チェックの時間だオラァ!」「朝潮ちゃんと霧島さんは関係無くないかしらぁ?」「司令官、私にもしてほしいんだ。信頼しているという証をおくれよ」「全く。皆レディじゃないんだから…」「その割にはソワソワしてない?」「い、良いじゃない!私だって初めてなんだもん!」
「…元師、どうしたら良いと思います?」
元師「やってやれ。お前の秘書官は血管が千切れるほどに起こるかも知れんがな」
「…だからってこんなにも好かれてるのはおかしいと思うんですがね」
翌日
電「司令官さん、準備は大丈夫なのです?」
「あぁ。お陰様でな」
電「全く…せめて電達を頼ってくださいませんか?」
「なぁに。ほんの少し留守にするだけだ。少しの出張だと思ってくれれば良い」
電「…それで、電にはしてくれないのですか?」
「…目を閉じてくれるか?」
電「そうやって逃げる気ですか?」
「……分かったよ。ただしどこにやろうと文句を言うなよ?」
少し屈んで視線を電に合わせる。その顔は気取ってはいるが、今にも爆発する一歩手前の爆弾の様で、恐らく取り扱いを間違えれば爆発するだろう。無論、物理的な方ではなく感情的な意味でだ。その姿がどうしても愛おしく、安心さえ覚える程であった
その気持ちを素直に届ける様に頭にキスをする。その意味を知っているのか、どうにも言えないような複雑な顔をしてはいるが、悪い気分では無いと言うのが見て取れた
電「じゃあ電もお返しに」ギュッ
「…ちなみに何処にされるんですか?」
電「…何処が良いですか?」ニコッ
「…好きな所に頼むよ」
電「では…」チュッ
そう言って頬に暖かな感触を感じた。意味は親愛を意味し、少し照れくさそうな顔をしながらこちらを見つめてくる電の顔がそこにあった
電「…絶対に無事で帰ってきてください。約束ですよ?」
「…あぁ。当然だ」
元師「お別れは済んだか?」
「元師、一応確認なんですけど良いですか?」
元師「聞こう」
「私は三日ほど他鎮守府に滞在するだけですよね?」
電「…えっ」
元師「あぁ。そうだな」
「急遽決まった事なので、向こう側が数日間の受け入れしか許可してくれなかったと聞きました」
元師「そうだな。流石に私が脅してもそれが限度だった」
「で、私もそれを聞いたのが今朝でした。それを踏まえた上で聞くんですけど、ちゃんと説明したんですよね?」
元師「電以外には通達済みだ!」
「電」パチンッ
電「はいなのです」シュバッ
合図と共に電が跳躍し、正面から元師に組み付いたかと思えばスルスルと絡みつく蛇の様に元師の体を伝い、背後に回ったかと思えば首に腕をかけてアームロックをかけ始めた
元師「ギ、ギブギブ!悪かった!」パンパン
電「…はぁ」パッ
「やっぱり知らなかったのか」ハァ
電「はいなのです。ですがそうなると昨日司令官さんがやった事も意味あったのですか?」
「あったかなぁ?」
電「つまり何も考えてなかったと」
「まぁな。俺も長期間空けて行くもんだと思ってたから、まさか今日とは思わんだろ」
電「…確かに」
「だが昨日やったことは事実そう思っている。それに電にやった事もな」
「ほんの数日だが皆の事を頼んだぞ。秘書艦様」ギュッ
電「…はい。いってらっしゃいなのです」
元師「…夫婦にでもなってるのか?」
電「ふっ!?」
「まさか。一番信頼している秘書艦だからするんですよ。誰彼構わずやる時はあまりありません」
電 シュン…
元師「…お前はもう少し女心を勉強しろ」
「は?」
元師「足柄!コイツの事頼んだぞ!」
足柄「任されました!」ガシッ
「あっ、ちょっ、何時の間に!?ってか離して!」
足柄「あら、あんまり五月蠅いとその口塞いじゃうわよ?勿論唇でね」
「…黙ります」
足柄「素直でよろしい!それじゃ元師!行ってきまーす!」ガチャッ
「電!行ってきます!」バタンッ
電「…浮気は許さないですからねー!」ブンブン
「浮気って…する相手なんかいないよ」
足柄「あら、なら私が頂いても「浮気はしません!」チェッ」ブルルゥン
遠ざかっていく車、そして車内からずっと手を振り返してくる司令官さん。その顔はニパッという表現が当てはまる様な子供の様な笑顔で、どうしても庇護欲の様なモノを感じざるを得なかった
電「…ホントに、数日だけなんですよね?」
元師「あぁ。予定ではそうなっている」
電「…予定では?」
元師「あまりいい噂を聞かない鎮守府でな。こことは段違いの環境だとは聞いているんだが、劣悪な環境なのは言わずもがなだろう」
電「そ、そんなっ!それじゃあ司令官さんは!」
元師「待て待て。何も対策も無しに送り出した訳じゃない。ちゃんと救済道具も渡している」スッ
電「救済道具?」
元師「アイツに何か生命の危機が迫った場合、緊急信号を出す装置を渡している。基本的にこれが鳴らない限りアイツは無事だ」ピコーン
電「…赤く光ってきますけど」
元師「はっ?」チラッ
電「…あ」
元師「うわっ!マジじゃないか!?にしてもどうして…!?」
電「いや多分…足柄さんの運転のせいなのです」
元師「…あぁ。成程」
電「…司令官さん。頑張ってください」
「ちょっ、足柄さん!せめて安全運転でお願いします!!ここまで揺れるとちょっとヤバッ…!?」ウプッ
足柄「大丈夫よ!ちょっと車体がほぼ90度近く曲がるだけだから!」ギギギギッ
「それ大丈夫じゃない奴!ていうかシートベルトしてなかったら死んでる!」
足柄「窓を開けないと危ないわよ!じゃないと窓ガラスが飛ぶからね!」
「いやぁぁぁぁぁ!!!????」
雷「さて、今日から頑張ってバリバリ遠征いくわよ!」
朝潮「はいっ!」
霞「昨日の今日で遠征か…せめて少しくらいは休みが欲しいわ」
雷「甘い事言わないの!どれだけ辛い事があっても時間は流れるんだから!」
夕立「雷ちゃん張り切ってるっぽい」
暁「司令官がいないから頑張るんだーって、朝からあの調子なのよ。もう少し落ち着いても良いと思うんだけどね」
雷「そんなんじゃダメよ!私達が頑張らないと資材が集まらないんだから!」
暁「だからって張り切り過ぎたらいざという時に頑張れないわよ。ちゃんとメリハリを付けなさい」
雷「う…分かったわよ…」
霞「にしても随分早い異動だったわね。貴方達はついていかなくて良かったの?」
暁「止められたのよ。司令官にね」
霞「…意外ね。貴方達なら無理矢理ついて行きそうだと思ったんだけど」
暁「初めはそうだったわ。でも…」
霞「でも?」
暁「…あんな頼まれ方されたら断れないわよ。ね?」
雷「…そうね。せめて相談くらいはして欲しかったわ」
夕立「うー、でも電ちゃんだけズルいっぽい。ほっぺにだなんて…」
朝潮「…皆さんは一体何の話をしているんでしょう?」
夕立「提督さんにお願いのキスをされただけだよ?」
朝潮・霞「「え?」」
暁「あ、教えちゃっていいの?」
夕立「ふふん。夕立達にしてくれたのってそれだけ信頼してくれてるって事だもん。自慢くらいはしたくなるっぽい」
朝潮「…お願いしたらしてくれるでしょうか」
霞「な、何言ってるのよ!?」
朝潮「だって羨ましいじゃないですか!私達と普通に接してくれる男性なんですよ!?やり方はアレですが言ってる事は立場を考えたら納得ですし、私達の事を助けてくれる人です!別に嫌がる理由も無いでしょう!?」
霞「だからってそんなに軽々しく唇を渡すっての!?」
朝潮「…霞、皆さんは唇にされたわけでは無いですよ」
霞「…あっ!?」
夕立「…霞ちゃんって意外とムッツリっぽい」
雷「まぁ気持ちは分からないでもないわ。司令官ってあまりにも無自覚すぎるもの」
朝潮「自分の価値に気付いていないのでしょうか?提督さんはどこまでいっても男性なんです。庇護されるべきお人があんなに尽くしてくれるとなると、少し困ってしまいます」
暁「うーん…いっそのこと司令官に女性は獣って事を教えてあげた方が良いのかしら?」
朝潮「どうやってですか?」
暁「そうね…やっぱり地道に教えていくのが一番じゃないかしら?襲う訳にもいかないでしょ?」
夕立「響ちゃん辺りが喜んでやりそうっぽい」
天龍「お前等…頼むから遠征に集中してくれないか」
雷「…あ、天龍さんいるの忘れてたわ」
天龍「…」(´・ω・`)
朝潮「天龍さんは提督さんのご自身の価値を示すにはどうすれば良いと思いますか?」
天龍「今まで無視して来たのに良くその話題を振れるな…」
天龍「まぁアレだな。それなら提督を好いてる奴等にでも襲わさせたら良いんじゃないか?」
夕立「でもそれをしたら嫌われちゃうんじゃないの?」
天龍「馬鹿だな。アイツの事が好きなんだったら多少嫌われてでも教えてやるべきじゃねえのか?それでアイツが少しは配慮ってもんをしてくれるなら嫌われ上等だろ」
暁「…その通りね」
霞「ふんっ。馬鹿みたい。そんなにアイツの事が大事なの?」
天龍「んー、別にそうでもねぇぞ?どちらかっていうとアイツがいなきゃ困るってくらいだ」
霞「…そうね。天龍さんならそういうと思ってたわ」
夕立「霞ちゃんは提督さんの事嫌いっぽい?」
霞「当たり前よ。何であんな作戦を実行した奴を好きになるわけ?艦娘の事を考えてないのか自分が危機に晒されれば皆は大丈夫だとか思ってる勘違い野郎なのよ?」
霞「ホントに大事なのは提督であるアンタだってのに、守るべき存在が自分から死ににいってどうするのよ。私達を指揮する立場であるのをホントに理解しているなら少しは後方で大人しくしててほしいわ」
朝潮「…」ニッコリ
霞「な、何よ。気持ち悪い笑顔浮かべて…」
朝潮「いえ、やっぱり霞は提督さんの事を大事に思ってるんだなぁって、少し姉妹の成長をシミジミと感じてました」
霞「な、何言ってるのよ!?」
夕立「…夕立もああやった方が提督さんが好きにくれるかな?」
雷「…アリね」
暁「やめときなさい。あれが出来るのは多分霞か曙か満潮くらいよ」
天龍「おーい。そろそろ護衛する船に着くから準備しろよー」
艦娘達「はーい」
モヤモヤする。頭の中で何も無いモノが頭を埋め尽くしてくる
比叡「…」ドォン
イ級「ギェェェッ!」 轟沈
加賀「…」パシュン
リ級エリート「キャアアアアッ!」 轟沈
榛名「あの…」ドォン
ホ級エリート「グォォォッ!」 轟沈
比叡「何?しっかりと集中しないと沈んじゃうわよ」
榛名「あ、いえ…なんでもありません…」
比叡「…そう」
龍田「…姉妹は大切にした方が良いんじゃないかしら?」
比叡「っ…!」
まただ。またモヤモヤした何かが頭をぶつけたかのように激しく動き出している。さっきから何とも言えない頭痛が絶え間なく起こっている。まるでそれ自体が意志を持ち、自身の気持ちにリミッターを外すかの様に痛みを引き起こしてくる
龍田「怒るのはやめなさい。戦場でそんな感情がどんな結果を招くか分からない程愚かじゃないでしょ?」
時雨「輪を乱そうとする人のセリフじゃないよね…」
龍田「あら、いっけない。これからは気を付けるわね♪」
比叡「…何なんだ、お前は。そんなにおかしい?」
龍田「別におかしくないわ。でもね、貴方がそんな調子じゃ周りの子が不安がるの。せめて自重しなさい」
比叡「…チッ」
龍田「…はぁ」
時雨「…強くなったよね。僕ら」
龍田「…そうね」
時雨「でも…駄目だったんだよね」
榛名「……」
時雨「勝ったって言えるのがこんなに難しいの、初めてだよ…」
比叡「…ふん。アイツがまだ優秀だったら良かったのに」
加賀「終わった事をとやかく言うのはやめなさい。見苦しいわよ」
比叡「見苦しくて良いじゃない。少しは愚痴らないと落ち着かないし」
加賀「…はぁ」
女提督『加賀、状況を報告して』
加賀「時雨は大破、龍田と榛名が中破よ。小破は私だけだから艦載機を飛ばすのは問題ないけど、このまま進んだら時雨が轟沈する危険があるわ」
女提督『…そうね。ここで総員撤退してちょうだい。帰投する時も警戒を怠らないでね』
加賀「了解。総員、撤退準備」
艦娘達「了解」
比叡「…はぁ」
時雨「…」
——艦隊が帰投しました——
帰投したらまたあのモヤモヤが酷くなってきた。さっきから何かがおかしい。まるで鎮守府に近づけば近づく程に頭痛が酷くなるし、かと思えば今度は軽く眩暈までしてくる
女提督「皆お疲れ。負傷が激しい人から入渠を開始して。だけど榛名は高速修復剤を使って回復をお願いね」
榛名「ハッ!」バッ
女提督「それと比叡は残りなさい。貴方に話しておきたい事があるの」
比叡「…分かりました」
女提督「それでは各自休んでおきなさい。また明日からお願いね」
艦娘達「失礼します!」バッ
扉 バタンッ
女提督「…そこに座って。ゆっくりとお話しましょ?」
比叡「……」
女提督「まず金剛に関してだけど、昨日今日で割り切れとは言わないわ。これに関しては私の指揮が甘かったせいよ。裏にいる敵のボスに配慮が足らなかったわ」
比叡「…そうですか」
女提督「そして次が本題よ。といっても意見を貰う位だけどね」
比叡「…その前に一つ良いですか?」
女提督「何かしら?」
比叡「何か薬でも盛りました?」
女提督「…何言ってるの?」
比叡「…いえ、何でもありません」
女提督「…まぁ良いわ。本題に戻すわね」
女提督「比叡、貴方は深海棲艦を受け入れる事は出来る?」
比叡「…はっ?」
女提督「……」
深海棲艦。その単語を聞いてますます頭痛が酷くなる。まるで存在そのものを自分の中から受け入れられない様な、そんな気がしてならない
動悸が早まり、息が少し粗くなっていく。恐らく私の顔は酷く悪いのだろう。その証拠に目前にいる人物の顔が真面目な顔から心配げな顔になっている
女提督「…大丈夫じゃないみたいね」
比叡「…っ、いえ。大丈夫です。こちらこそすいません」
比叡「…それで、深海棲艦を受け入れろとはどういうことでしょうか?」
女提督「元師からの指示でね、数名の友好的な深海棲艦と共に戦えとの話を受けたの。友好的な深海棲艦は…貴方も何名か見た筈よ」
比叡「…」
記憶に映る金剛の最後の姿。連行していく空母棲姫は決して金剛を雑に扱う事をせず、寧ろ敬意を払っている様にも見える程に、丁寧に彼女を連れ去っていった。その時に見た金剛の安堵にも近いような笑みが、記憶を忘れさせない様にやけに光り輝いていたのを覚えている
比叡「…っ」ブルッ
女提督「これに関してだけど、私は艦隊の皆が承認すれば受け入れる気でいるわ。それで、どうかしら?」
比叡「…すみませんが無理です。流石に昨日の今日で、そんなことは受け入れられません」
女提督「…分かったわ。貴方は二、三日休みなさい。今の貴方を出撃させるのは少し不安だわ」
比叡「…ありがとうございます」
女提督「ねぇ、その…体調が悪くなったりするのって深海棲艦が理由だったりする?」
今度はザワッと荒波の様な感情のブレが起こった。このざわめく気持ちの正体…恐らくだがそれを私は分かっている。しかしその気持ちに素直になってしまえば、私は以前暴走した金剛お姉様の様になってしまうだろう。この場でそうなってしまうのは不味いとハッキリ伝えねばならない
比叡「すいません。お願いですから今はその単語を口にしないでください…」
女提督「…分かったわ」
扉 コンコン
扉のノックした音。それを耳にした瞬間、私の中にある枷を嵌めた何かが外れるような感じがした。その外れた何かはまるで共鳴するように扉の向こうにいる人物が誰かを認識させ、絶望にも似た焦燥感が強く体を震わせた
時雨「時雨です。入室しても良いでしょうか?」
女提督「えぇ。良いわよ」
時雨「失礼します」
比叡「しっ、ぐれ…」ガクガク
女提督「ひ、比叡!?どうしたの!?」
時雨「比叡さん。落ち着いて。ゆっくりと深呼吸するんだ」
そんな声が聞こえてくるが、全くと言って良い程に反応を返す事が出来ずにいた。やがて脳内が何かで支配されていくのを感じていると、再び何かの音が聞こえてくる
時雨「…ごめんね。ちょっと力技になっちゃうけど我慢してね」
そう時雨の口から聞こえたかと思えばスタスタとコチラに歩いて近づき、やがて互いの顔がハッキリと認識出来る距離に近づけば、腹に鈍い痛みが走った。その痛みは腹筋を貫き、思わず膝をついてしまった
女提督「なっ、何してるの!?比叡、大丈夫!?」バッ
時雨「比叡さん、落ち着くんだ。それに飲まれちゃ駄目だよ」
比叡「……」コクコク
女提督「…何がどうなってるの?」
時雨「…女提督さん、もしかしたら比叡は
時雨「提督が教えてくれたんだ。僕達は人間じゃないけど精神面は人と殆ど変わらないんだって。だから短期間でストレスが続くような何かがあればそうなってしまうのも仕方がないらしいんだ」
時雨「ただ僕らのそれはレベルが違う。まるで憑りつかれた様にそのことに固執する人もいれば、僕みたいに少し変わってしまうのがいるようでね。どうしてこうなってしまうのかは提督も良く分かってないみたいだけど」
女提督「…なるほどね」
時雨「女提督さん。ここは貴方の鎮守府だ。僕が運営方法に口を出すのはお門違いだし、こうなってしまったのは僕達の提督のせいでもあると思っている」
時雨「でも少しの間だけで良いから比叡に休みを与えてはくれないかな?同じ艦娘で比叡と似たモノを持っている者から意見を言わせて貰うと、今の彼女は戦場に出るのは危ないと思うんだ」
女提督「それに関しては安心して。私も比叡に休みを与えようと思っていたから」
時雨「…ありがとうございます」ペコッ
女提督「…良し。時雨にちょっとした任務を与えたいんだけど良いかしら?」
時雨「ハッ。どんな任務でしょうか?」
女提督「比叡を街に連れ出してくれない?貴方は作戦の前日も街に出なかったんだし、丁度良い休暇だと思ってくれたらいいわ」
時雨「了解しました」ビシッ
女提督「で、そういう訳だけど比叡はどう?これは命令じゃなくて提案だから別に聞かなくても良いわよ」
比叡「…でしたらその提案に乗らせて頂きます。ご心配をおかけして申し訳ありません」
女提督「…比叡。勘違いしないで欲しいのが、私達は戦争をしているの。そんな極限状態とも言える現状で一切心配するな何てのは無理な話よ。貴方達の生死を握ってるとも言える私の立場から言わせてもらうとね」
女提督「だから不安な時は私達に相談しなさい。相談にだってのるし、仲間だっている。あまり行き過ぎたことは……あぁ、えっと、止めれるように尽力するわ。貴方が誰にも恥じない人になりたいならね」
比叡「…分かりました。ありがとうございます」
時雨「それじゃあ先に準備して正門で待ってるね。一応日差しが強いから日焼け止めを持っておくと良いよ」ガチャ
比叡「…うん。ありがとう」
女提督「楽しんできなさい。後二人くらいなら許可するわ。その人達に予定が無ければだけどね」
比叡「…では」
榛名「比叡お姉様!コチラです!」
比叡「ちょ、ちょっと待って。一体どこまで行くの?」
時雨「二人共、そんなに急いだら見失っちゃうよ」
霧島「……」
大切な人が一人欠けた状況でのお出掛け。時雨がいた場所にはある人がいて欲しかった。どれだけ酷い事をしていた人であっても、私達のお姉様であることには間違いない
もし仮にあの人でない金剛お姉様がいたら、恐らく私達はその人をお姉様と受け入れる事が出来ずにギスギスとした空気だっただろう。同じ名前と姿であったとしても私達が姉と呼べる人はあの人だけなのだ
霧島「…そういえば何処に行くの?何も聞いてないわよ?」
時雨「うーん…まずはご飯食べない?僕、お腹空いちゃった」
榛名「でしたら良いところを教えて貰ったのでそこに行きませんか!シンプルなんですがとても美味しいとか!」グイグイ
比叡「わ、分かった!分かったから手を引っ張らないで!」
時雨「アハハ。まるで大きな子供だね」
霧島「…えぇ。あんなに笑顔の榛名を見たのは初めてよ」
——GO!GO!Muscle!——
榛名「牛丼の特盛二つと、三色チーズ牛丼の特盛に温玉付きを一つ、それとつゆだくの中盛で牛丼一つ下さい!」
店員「はい。かしこまりました」スタスタ
比叡「来たかったのってここ?」
霧島「私のデータでは牛丼に様々なトッピングを乗せる事で真価を引き出せる筈です」
時雨「ちょっとした呪文だよね…僕なら途中で噛んじゃうよ」
榛名「それに牛丼は早い、旨い、安いの三拍子が揃った最高の食べ物なのだと加賀さんに教えてもらいました!どれくらい早いのかとっても楽しみです!」
時雨「島風が聞いたらしばらく牛丼ばっかりになりそうだ」ハハッ
霧島「それに凄いのは店の構造です。団体の人達用にテーブル席は勿論の事ですが、忙しい人に向けてでしょうか?カウンター席もあるのですぐに提供される事も可能です。近くに箸もあるのですぐに食べる事だって可能ですし、良く出来ていますね…」
比叡「まるで経営者みたいね。こんなに饒舌な霧島は初めて見た」
霧島「…経営者、ですか」
霧島「うん、確かに。私に向いているのかはまだ分かりませんが、面白そうです」
時雨「経営者って言うと提督みたいな人の事を言うんだよね?」
榛名「秘書官をしたことがないので分かりませんが、おそらく業務はそれと同じ事になるのでしょうか?」
店員「お待たせしました。牛丼特盛二つと中盛です。三色チーズはもう少しお待ちください」
霧島「あ、分かりました」
榛名「わぁっ!美味しそうです!」
比叡「…どうする?」
霧島「先に食べちゃっていいわよ。冷めたら勿体ないしね」
時雨「そういう事なら…」
三人「いただき「お待たせしました。三色チーズの温玉です」早っ」
店員「こちら領収書です。ごゆっくりどうぞ」スタスタ
霧島「…早いだけでなく匂いで食欲を沸かすとは…牛丼、侮れません」
比叡「…それじゃ、出鼻をくじかれた気分ですが頂きましょうか」
四人「いただきます」パンッ
「ご飯がホロホロと崩れてくよ!」「牛肉も柔らかいですね。チーズとも合いますし、食堂のメニューにならないでしょうか?」「はっ、あふっ!」「比叡お姉様!お水です!」
——ありがとうございました——
比叡「美味しかったぁ」
榛名「次はあそこ行きましょう!」ビシッ
時雨「確か…ボーリングって言う競技に使われる道具だよね?」
榛名「あそこは色々な遊び場がある場所なんです!早く行きましょう!」グイグイ
比叡「わ、分かったからグイグイしないで!遊ぶ場所は逃げないから!」
霧島「…全く。これじゃどっちが遊びに来たのか分からないわね」
時雨「別に良いんじゃない?比叡を連れ出したのもそれが目的だしね」
霧島「…それにしても、あんなに自分から進んで何かをしようとする榛名は初めてだわ」
時雨「そうなのかい?」
霧島「えぇ。だから何て言うのかしらね…姉妹の成長を見れて少し嬉しいの。比叡お姉様を心配しての事もあるんでしょうけどね」
時雨「…そうだね」ニコッ
榛名「二人共!早く早く~!」
比叡「二人共~、お願いだから早く来てぇ~…」ズルズル
霧島「はいはい。今行くわ。時雨、行きましょ」
時雨「うん」テクテク
霧島「オラァッ!」ドゴォッ!
パンチングマシーン『758kg』 241/999
霧島「まだまだね…」フゥ
榛名「…おぉ」ブルッ
時雨「…少し怖かったよ」
比叡「…ヒエェ」
エアガン パスッパスッ
シューティングゲーム『RANK:SSS』
時雨「うん。良い感じ」チャッ
榛名「負けた…」RANK:B
霧島「榛名は焦りすぎ。的に狙う時に一呼吸置きなさい」RANK:S
比叡「それでも私がビリなんだけどね…」RANK:C
ローラースケート
比叡「これは…艤装とはまた違う感じがします」グラグラ
時雨「水平移動なのは変わらないけど、多少のバランスが必要だね」スイーッ
霧島「クッ…こんな…こんなバカな事が…!」グラグラ
榛名「大丈夫ですか!?」アワアワ
霧島 ツルッ
比叡・時雨「あっ」
霧島「痛ー!?」ズデーン
榛名「霧島ー!」
モグラ叩き
時雨「…」
霧島「…」
比叡「…」
榛名「あ、ちょっと待って!モグラさん待って!」スカッ
三人「…可愛い」ホッコリ
榛名「…グスン」ウルウル
ロデオ
北方棲姫「スゴイスゴーイ!」ブォンッ
港湾水鬼「ホ、ホッポ!危ナクナイ!?」アワアワ
北方棲姫「大丈夫ー!」アハハッ
比叡「…あんな小さな子も乗れてるのに」ボロッ
時雨「ア、アハハ…」
榛名「…それにしても、何というか似たモノを感じますね」
港湾水鬼「イ、イヤアァァァァ!?!?!?」ブルンブルン
北方棲姫「オ姉チャン頑張ッテー!」ワイワイ
時雨「…」チラッ
榛名「比叡お姉様、お水です」デーン
霧島「…凄い迫力ね」デデーン
比叡「私、しばらく運動はいいや…」デデデーン
時雨「…僕だって、成長してるもん」
北方棲姫「……」ポンポン
時雨「…ありがとうね」ナデナデ
北方棲姫「……」ムフー