この学生、元放置提督 世界が変わっても、やることが変わっても、いつも通りにする。ただそれだけ 作:七福えると
磯風(元師)「ふむ。大分固いな」
レ級「い、痛い痛い!もうちょっと優しくしてくれ!」
磯風(元師)「筋肉が伸びている証拠だ。我慢しろ」
尻尾を上手くどかして体を上から押されているレ級。それを見て邪魔では無いのか。そんな素朴な疑問が脳裏に浮かんだ
しかしそれよりも気になっていたのが、元帥達の艦娘が恐らく無線で何かしらのやり取りをしていることだ
恐らくというのは、先程からストレッチを手伝って貰っていた時に視線が少しそれていたからだ
コレだけではただの気の所為だと思うのだが、その向いた視線が他の皆を見ているかのようだった
恐らく、何かしらの相談をしながらやっていたのだろう。その内容が何かまでは分からないが、何やら調べられていたかのような気がしていた
ビスマルク「…そういえばレ級、ずっと思ってたんだけど」
レ級「な、何?」ギギギッ
ビスマルク「その尻尾は取れないの?」
レ級「し、尻尾?一応取れるけど…」
磯風(元師)「おぉ。ちょっとやって見せてくれないか?」
レ級「良いけど…」
その言葉と共にレ級の尻尾から何かが剥がれるかのような音がする
まるで紙から剥がれる吸盤のような音であると共に、質量のある小さく細い物がズレ動くかのような少し気味の悪い音を立てながら、ゆっくりと剥がれ落ちていく様な、そんな音が聞こえていた
やがてレ級から尻尾が完全に取れると、尻尾があった部分はまるで何事も無かったかのように跡が消え、尻尾だけがドシンドシンと音を立てていた…?
……音?
磯風(元師)「……これ、生きてるのか?」
レ級「そうだぞ?」
磯風(元師)「……皆、ゆっくりとその尻尾から離れるんだ。レ級はその場にいてくれ」
レ級「わ、分かったぞー?」
愛宕「その尻尾…分離出来るのね?」
レ級「うん!と言ってもそこまで危険じゃないぞ?無闇に人を噛まない様に教えてるからな!」
レ級尻尾「グゴガァ…」
夕立(元帥)「…寄生する可能性は?」
レ級「寄生…いやぁ、流石に私も人の前で離した事は無いからなぁ」
レ級尻尾「グ、ググッ」
さながら蛇がとぐろを巻くかの様にしてその場に鎮座しているレ級の尻尾。それはまるで自分を無害かの様にアピールしているようだった
この事実に驚いているのは自分だけではない。他の者達も同じく驚いていたが、先程から僅かに呟くような声が聞こえてきた
磯風(元師)『前提が…いや、でもレ級だけじゃ…しかしそれだと…』
ビスマルク「…?」
島風(元帥)「うーん、やっぱり尻尾のそれ付けててくれないかな?こっちの都合で何回も変えちゃって悪いんだけど」
レ級「おう!分かったぞ!私もコレがないとバランスが取りづらいしな」
磯風(元帥)「…なるほど。なら少しストレッチ内容を変えるか」
その言葉に何処か疑問を覚えたが、引き続きストレッチを再開する
コチラ側のストレッチが終わり、次は元帥チームの番となった
ビスマルク「どう?辛くない?」
大和(元帥)「えぇ。もっと深くても大丈夫です」
ビスマルク「体の柔らかさが私達とは段違いね…」
他の元帥所属の艦娘達を見ると、全員が柔らかい体を持っていた
体の柔らかさはそのまま自身の動ける幅に直結する。それに加えて艦娘のパワーが上乗せされると考えた場合、球技大会に参加した全員に対してかなりのアドバンテージを誇るだろう
元帥の艦娘達の凄さはコレだけではない。寧ろ一番気をつけなくてはならないモノが彼女達にはある
チームワーク。私達はまだ数週間程度でしかないが、彼女達はその何十倍もの日々を彼女達と過ごしているはずだ
最早互いを見ずとも相手の事が分かる程度にはチームワークが出来ている筈だ。それを打ち破るのは海域を突破するよりも難しいだろう
大和(元帥)「ところで、一つ聞きたいんですけど」パキッ
ビスマルク「何かしら?」
大和(元帥)「貴方達の嫁艦は誰にするか決めたんですか?」
ビスマルク「…何の話?」
大和(元帥)「あれ?この球技大会に優勝したら提督が大々的に誰と結婚するか発表するって聞いたんですけど」
ビスマルク「そんなわけ無いでしょ。大体、誰から聞いたのよ」
大和(元帥)「卯月ちゃんです。あそこで潮ちゃんとストレッチしてる」
卯月(元帥)「…潮。お願いだからその胸分けてほしいぴょん」
潮「え、えぇっ!?」
卯月(元帥)「うーちゃんもそっちの提督落としてみたいの!ボインになって提督を落とせば皆に自慢出来るのね!」
潮「…卯月ちゃん。人をダシにして自分を上げるのって、良くないと思うなぁ」
卯月(元帥)「……ぴぃん」
大和(元帥)「……怒らせると怖いですね」グッグッ
ビスマルク「それだけ私達から提督が慕われてるって事よ。最近はちょっと…アレだけど」
大和(元帥)「そういえば噂で聞いたんですけど、提督と夜な夜な夜戦をやってるっていうのは本当ですか?」
ビスマルク「……何処から聞いたのよ。それ」
大和(元帥)「卯月ちゃんです」
ビスマルク「…アナタは少し人を疑う事を知りなさい」
アレは夜戦というより夜襲の方が近いんじゃないか。そんな言葉は飲み込んでおく。恐らく提督本人も知らないだろうから
大和(元帥)「うーん…話を聞いてる限りだと、貴方の提督って変人というより、臆病なんじゃないですか?」
ビスマルク「臆病?」
大和(元帥)「私も元帥の側近ですから当然貴方達の提督の事だって耳にしてます。一部の深海棲艦と友好関係を結んだ事により、貴方の提督は一躍有名人です」
大和(元帥)「私達の提督でさえ、ここまで友好関係を築くのに数年は必要でした。でも貴方達の提督は僅か数カ月でかなりの深海棲艦と友好関係を結んでいます」
大和(元帥)「さて問題です。敵対勢力である深海棲艦と友好関係を結ぶ事になりました。では此処から取れる提督の行動というのは何があるでしょうか?」
ビスマルク「いきなりクイズ形式にしないでよ」
大和(元帥)「まぁまぁ。まず一番はこのまま友好関係を結んで平和を掴もうとする」
大和(元帥)「二番は人類への反逆を企て、艦娘と深海棲艦を使った大規模なテロを引き起こす」
ビスマルク「ちょっと!冗談でもそういうのは勘弁してくれないかしら!?」
大和(元帥)「実際に過去に起こったんです。当時はホントに大変でしたよ」
その言葉に思考が停止する。突如として得た知識ひ脳が処理を行おうと必死に動こうとしているが、まるで行き場の無い何かが頭の中であちらこちらに飛び回る
大和(元帥)「大丈夫ですか?」
数秒ほど停止していたが、大和の声でハッと我に返る。本当に混乱している時に大丈夫ですか?なんて聞かれて大丈夫ですと答える人なんて殆どいないだろう
大和(元帥)「では最後に三番。このまま進展を迎えずに、何かしらの報酬を常に要求してくるようになる」
ビスマルク「……」
大和(元帥)「人は安心を求める生き物です。それは私達艦娘も同じ。生物全てに言える事と言っても良いかも知れません」
大和(元帥)「しかし常に安心を得られる訳ではありません。生きている以上何かを消費しながら生きていくのが生き物であり、人間です」
大和(元帥)「そんな人間が何かを得るにはどうすればいいか?何かを得る為に働く事です。働き方によっては不労所得というものが得る事が出来ます」
ビスマルク「…つまり深海棲艦との仲を取り持つ代わりに見返りとして何かを要求するって事ね。自分の安心を得る為に延々と」
大和(元帥)「そういう事です。そしてそれが臆病だと私が言った理由です」
ビスマルク「聞かせてもらえる?私にはまだ理解出来ていなくって」
大和(元帥)「はい。と言っても簡単な事です。一度覚えた事に関して、始めてした時と比べて自信が持てなくなったりしますか?」
大和(元帥)「忘れない限り、それは起こりえません。しかし覚えた事を利用して何かを得ていた場合、人は皆それに安心を覚えます」
大和(元帥)「今までの仕事をしておけば普通に暮らせていける。大きな変化はないけど、新しい事をやるよりも断然安心して今を生きていける」
大和(元帥)「これは人の感情や行動にも言える事。現状に満足してチャレンジをしない提督を今の貴方達に見ました。コレが臆病と言える理由です」
ビスマルク「…私達に見た?」
大和(元帥)「ビスマルクさんには分からないと思われますが、他の皆さんはこの意味を良く分かっていただいてると思います」
夕立「…はぁ。その通りっぽい」
大和(元帥)「ふふ。ね?言った通りでしょう?」
ビスマルク「……あぁ。何となく察したわ」
提督に
それだけ提督のガードが硬い…ってよりも臆病だからそれ以上になれない…求めてる側からしたらかなり辛いわよね
…提督は一体、何に怯えてるのかしら?それを聞き出さない事には、始まりそうにもないわね
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青年「それで僕に話を聞きに来たと?」
ビスマルク「えぇ。提督と瓜二つで同じ職場で働いてる人だもの。提督とも良く何かをしてるらしいし、何か知らないかと思ったのよ。ただ…それを聞く前に一つ聞かせて貰って良い?」
青年「何でしょう?」
ビスマルク「その…傍にいるお二人とは知り合いなの?」
北方棲姫「コンニチハ!」
港湾水鬼「コ、コンニチハ」
ビスマルク「あ、えっと、こんにちは」
青年「港湾水鬼さんは自分の彼女です。ほっぽは港湾水鬼さんが育て係らしいので一緒にいます」
ビスマルク「…うぇ?」
青年「あぁ勿論。彼女が深海棲艦だってのも知ってます。人類が戦争している相手ですが、彼女とほっぽと過ごす時間はとても楽しいので些細な事かと思ってます」
ビスマルク「あぁ…何と言うか、貴方に相談して良かったと思うわ」
頼もしいというか無謀というか、掴みどころが良く分からない人だけど悪い人では無いのよね。この性格が提督に向いてるとは思うけど、もし私達の鎮守府に提督として来ていたら今頃どうなっていたのかしら?
青年「港湾さん。申し訳ないのですが少し席を外しますね」スクッ
港湾水鬼「ア、ハイ。分カリマシタ」
北方棲姫「マタ戻ッテ来ル?」
青年「うん。だから少し待っててね」
北方棲姫「…ウン」
ビスマルク「……」
ある程度分かっていたとは言え、それでも目先の光景に驚いた。敵として出会えば最悪と言われていた北方棲姫や港湾水鬼を、まるで知り合いの家族に接するかの様だった
寧ろそれより驚いたのは深海棲艦がしっかりと言う事を聞いていたことだ。我が儘を堪えてプルプルと震えていた北方棲姫を見た時は少し可愛いとさえ思ってしまった
…この人が何故私達の鎮守府にいるのか。こうしてそばで見ていたが、その理由は語るよりも明白なモノだった
青年「それで、提督についてですよね。と言っても考えてる通りで間違いないと思いますよ」
ビスマルク「じゃあ…」
青年「まず間違いなく不安だと思ってる点を一つ挙げます。そしてコレを聞いたからと言って、僕を撃つような事はやめてくださいね」
ビスマルク「そんな事するわけないでしょ!」
青年「まぁまぁ。あくまで念押しですよ」
ビスマルク「……」
青年「まず提督はそこまで頭が良い訳では無いです。だけど悪いというわけでもない。特定の事に関しては鋭いけど、別のジャンルに関しては途端にポンコツになる人って感じです」
青年「そこが悪循環を産んでしまっている。良い事と悪い事の差が激しすぎるあまりに、一つの答えを出す事が出来なくなってしまってるんです」
ビスマルク「やけにためるわね…つまりどういう事?」
青年「意志が弱い」
ビスマルク「…はい?」
青年「決めた事を成す事が出来ない。自分の能力を第三者の視点から見る事を提督は得意としてますが、しかし自分の能力自体は周りに比べてとても低い事を理解してしまった」
青年「目先の目標に向かって努力はせど、次の目標、次の目標と出る度に、目標に近付く道は長くなり、やがて追い付けなくなる程にまで長くなると、途中で挫折する」
青年「艦娘と仲を深めたいと今の提督は考えているでしょうが…今の提督がいる地点は未だ道半ば。そして提督は、もう既に諦めている。というよりやる気が無いと言えばいいのか」
ビスマルク「!?」
青年「提督はもう既に、貴方達艦娘の興味から消え去っている可能性が極めて高い。それが提督を臆病だと言われている理由でしょう」
ビスマルク「ど、どうして!?どうして貴方にそんな事がわ分かるのよ!?」
青年「分かるんですよ。提督は…過去の自分と同じですから」
ビスマルク「え?」
青年「ま、具体的に言うと燃え尽き症候群とうつ病とトラウマの三重奏って感じです。精神科にでも通えば多少は改善されるんじゃないですかね」
ビスマルク「……どうすればいいの?」
青年「…見守る事じゃないですかね」
ビスマルク「見守る…?」
青年「提督はゲームで言うと経験値が足りてない状況です。恐らくそれを理解しているでしょうから、経験を得る為に危険な行動と分かっていてもやってみたり、無理をして体を壊す事をすると思われます」
青年「もしそんな行動を見かけた場合、止めてあげたら良いんじゃないですか?それが優しさであり、提督にとって必要な事だと思います」
ビスマルク「必要…」
青年「…さて、そろそろ戻りませんと。お昼ご飯を提督から預かって来てるので、皆さんを集めて貰えますか?」
ビスマルク「…提督が作ったの?」
青年「はい。僕達も手伝いましたけどね」
ビスマルク「…なるほどね。ありがとう」
その後、皆を集めてのお昼ご飯が始まった
彼の服のポケットから明らかにサイズが合わない積み重なったお弁当が出てきた時は驚いたが、そのお弁当は出来立てかの様に少し温かかった
私達への興味が無い。先程はそう言われたが、このお弁当がそうではないと裏付ける様な物なのは明白だった
焦げが多い卵焼きや、少し小さなハンバーグ、唐揚げ、きんぴらごぼう等、手間暇を考えたらかなりの時間になるであろう食べ物があった
味は当然美味しかったし、文句の付けようも無い。だからこそ、先程の言葉は恐らく見当違いのものなんだろうと自信が持てた
北方棲姫「コレモ旨イゾ!」
潮「う、うん。ありがとう」
夕立「潮ちゃん好かれてるっぽい」
川内「ぽいじゃなくってホントに好かれてるんじゃない?」
夕立「そんな事分かってるっぽい!」
川内「ほら、またぽいって言ってる」クスクス
夕立「もー!川内さんの意地悪~!」
山風「……」ジーッ
港湾水鬼「ナ、何カ?」
山風「…試合に出てたよね?」
港湾水鬼「ア、ハイ。深海棲艦側ノチームデGKトシテ出テマシタ」
山風「じゃあその…彼氏さんは応援に?」
港湾水鬼「ハイ。私ガ出ルト話シタ時ニ必ズ応援ニ来ルト言ッテクレタンデス」
青年「でもほっぽのお世話係でもあるから、代わりに自分がほっぽの面倒を見ることにしたんです」
山風「…ほっぽのお世話係って、そもそもそういうのって必要なの?」
港湾水鬼「勿論デス。ホッポニハ色ンナ事ヲ知ッテ貰ワナケレバナリマセン」
山風「なら、その理由を聞かせてもらってもいい?」
港湾水鬼「ウーン…言エナイ事デモ無イノデスガ、今オ話シスルト気ニナッテ試合ニ集中出来ナイト思イマス」
港湾水鬼「マタ今度会ウ機会モアルデショウカラ、ソノ時ニオ話シスルノハドウデスカ?」
山風「…うん。分かった。楽しみにしてる」
電「しかし、司令官さんは何処に行ったんでしょう?結構探したんですが、全然見つからなかったです」
ヲ級「お仕事で忙しいんですよ。提督も今日ばかりは気を引き締めて貰わなければなりませんからね」
電「でも、私達がそれをあまり意識しないという訳にも…」
ビスマルク「別に良いんじゃない?」
電「し、しかし…」
ビスマルク「そもそもの話よ?私達が戦争をしてる事は勿論だけど、それは敵がいて命のやり取りをしてるから、常に敵である相手の事を考えなきゃいけないわけじゃない?」
ビスマルク「でも今日はそんな日?わざわざ人間や艦娘、深海棲艦も入り混じった大会で、しかも皆が楽しむ為に行われたモノでしょ?」
ビスマルク「わざわざそんな場をぶち壊してまで何かしようって考える人はいないとまでは言わずともごく僅かでしょうし、それ以前にそんな事をすれば総叩きよ」
ビスマルク「つまるところ、無駄に邪な事は考えずに楽しむ事だけ考えてれば良いのよ。周りだってそうすればそもそも何かを起こそうだなんて考えない筈だわ」
電「…その通りなのです」
ビスマルク「でしょ?」
港湾水鬼「デ、デモ、他ノ人ガ皆同ジ考エトイウ訳デハナイカト…」
ビスマルク「あー。まぁそれはそうね」
ビスマルク「んー。でもそうならない為に提督達は今日という日の為に色々と準備してきたんでしょ?」
ビスマルク「それを完全に信じるなとは言わないけど、信用はしてあげても良いんじゃない?細かい事は提督達に投げちゃえって事で」
青年「そうそう。それを提督も望んでるんだからさ」
天龍「どういう事だ?」
青年「君たち艦娘が普通の人として生きる事。子供達が外で日が暮れるまで遊ぶみたいに、君達もそういった事をして欲しいんだよ」何処かで同じ事言ったっけ…?
レ級「…それは、私達深海棲艦もか?」
青年「そうじゃないかな?今では君も仲間みたいなものなんだからさ」
レ級「…へへっ!そっか!」
天龍「…ま、いじめられたりしたら言えよ。俺がソイツをとっちめてやるからな」
夕立「…天龍さんがデレた」
北方棲姫「ツンデレッテ奴ダナ」
天龍「そこ!うるせぇぞ!」
電「では、まずは今日という日を司令官さんが望みの一歩とする為にも戦略を立てましょうか。私達が勝つのは大分難しいですけどね」
天龍「おいおい、やけに弱気だな?」
電「皆さんは元帥のチームとミニゲームをしたり準備運動を一緒にしたんですよね?」
天龍「あぁ。ミニゲームで分かったが、やっぱし強かったよ」
電「なるほど。そうなるとコチラの情報の9割持っていかれたと考えて良さそうですね」
全員「…え?」
電「元帥チームは全員強い人達ではありますが、その中でも突出して凄いのが情報収集力です」
電「相手の体を触っただけである程度把握する事が出来る人も中にはいますが、より念入りに体を触れば筋肉の構造や、その人の得意とするであろう体の動かし方など、元帥のチーム全員がそういった事を分かる能力を持っているんです」
電「まぁ知られたと言ってもコチラの能力だけですし、その他の事に関しては作戦やチームワークで解決していきましょう」
この時、何処か誇らしげにも思える様に淡々と説明している電の話を聞いて、その場にいる全員が同じ事を思った
…これ、勝てるのかな?