Lv99の従者、主人に愛されてるけど愛が重い(お前も大概だろと言う話)   作:究極の闇に焼かれた男

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今回は入学式前日の出来事となります。

原作と変わらないシーンはカットしてあるので注意してください。


一人になれる時間を手にすると、色々と深く考えたくなる

 

 

一台の馬車に揺らされながら王都へ向かう二人の男女が居た。

 

一人はドルクネス伯爵家の令嬢…ユミエラ・ドルクネス、闇魔法を使える上に前世の記憶を持っており、この世界が実は乙女ゲームの世界で自身がそのゲームの悪役令嬢である事を唯一知る人物である。

 

もう一人はそんな彼女の従者兼教育係であり、彼女と同じく前世の記憶を持った少年…クロノ・エルダート、家事全般に加えて武道に長けているが、この世界が実は乙女ゲームの世界で主がそのゲームの悪役令嬢だと言う事を知らずに過ごしている人物である。

 

そしてこの二人だが驚く事に、お互い実は転生者同士である事を未だに知らないらしい。

 

そんな一風変わった主従だが、従者であるクロノには一つだけ悩みが存在していた。

それが何かと言うと…

 

 

 

 

 

 

「あの〜、ユミエラ様。少し距離が近過ぎませんか……?」

 

「そんな事無いでしょ。それに……私達は婚約者なんだからこれぐらいは当たり前」

 

 

現在二人は王立学園が存在する場所、バルシャイン王国の王都に向かっている馬車の中で何故か肩を寄せ合う様にしていた。

 

 

「それにあの時、私の初めてを捧げたんだから責任は取って貰う意味合いもあるから///」

 

「あれはユミエラ様の方から襲ってきr、「何か言った?」いいえ!?何でも御座いません!!」

 

 

二人の距離がここまで近くなったのは一重に二年前のある日の夜に起こった出来事が切っ掛けである。

 

しかし、その事についてはクロノの名誉の為に敢えて言わないで置くとしよう。

 

それ以来、ユミエラの距離感が一気に近くなった事にクロノは内心では心臓がバクバクする毎日を送る事になった。

 

そんな二人だがクロノは16歳に、ユミエラは15歳になった事もあり王立学園へと入学する事になった。

 

その為なのかユミエラ宛に初めて実の両親からの手紙が送られたらしいのだが、それを彼女は読む事も無く速攻で燃やしたと聞かされたクロノは流石に驚いたと言う。

 

そんな事が有りつつも二人はダンジョンに向かうといつも通りのレベリングを行った後、ドルクネス邸に戻ると何時でも王都へ発てる様に荷物を纏めて準備を済ませたのが昨日の事である。

 

そして明朝に起きた二人は荷物を持ち、王都へ発つ馬車に乗り込んだ直後、ユミエラはクロノの肩に頭を乗せながら肩を寄せて来た。

 

クロノはそれを嬉しく想うよりも内心ではいつまた襲われるか、恐怖を抱きながら王都に着くまでの時間を過ごす事になるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

それから数時間後…

 

 

 

 

 

 

 

やっとの事で王立学園に着いた二人は一旦、自身の荷物を部屋に置いてから合流する事になった。

 

そんな事があり少しの間とは言え、久々に一人の時間を過ごせる事にクロノは心の底からホッとしていた。

 

 

(今思えばずっとユミエラ様の傍に居続けたから、こうやって一人になるのは10年振りくらい経つのか……最近では気の休まる日が中々来なかったからな〜)

 

 

この歳になるまでの間、クロノは殆ど所か毎晩の様にユミエラに襲われ続ける毎日を過ごして来た為、「今年はぐっすりと眠れる夜が来るんだ」と考えると自然に涙が流れそうになった。

 

 

(それに俺も一人になれる時間が出来るから、ユミエラ様との事も真剣に考える事が出来るな)

 

 

彼女に襲われたと言え、仮にも主である少女の純潔を奪ったのは紛れも無い事実である。故にクロノはその責任について考える時間が出来る事を喜ばしく思っていた。

 

 

(それに……ユミエラ様がその気でも、俺自身が中途半端じゃ流石に不誠実だしな)

 

 

何だかんだ言いつつも責任はしっかり取ろうと考える辺り、この男も大概ではある事は敢えて言わないでおこう。

 

 

寮にある自分の部屋となら場所へ荷物を置き色々と整理した後、クロノはユミエラとの今後について少し休みながら考える事にした。

 

 

(今更だが、俺にとってユミエラ様は一体どう言う存在なんだろう?)

 

 

クロノは不意に自分にとって、ユミエラはどう言う存在として見ているのかを考え始めた。

 

 

(忠義を誓った主?初めてを結果的に奪った人?どれも違う様な気がする。……俺にとってユミエラ様とは一体何なのだろうか?)

 

 

幾ら考えてもその答えは出てくる事は無かったクロノは暫し逡巡した後、考えても仕方ないと思うとそのまま部屋を出てユミエラと合流する事にした。

 

自身の想いに鈍感なこの男がユミエラへの気持ちを自覚するのはしばらく経ってからとなるとは、この時の彼が知る事は無かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

王立学園の中庭に向かうとそこにユミエラは既に居り、クロノは急いで彼女の元へと向かった。

 

 

「ユミエラ様!」

 

 

声を掛けるとユミエラはクロノが来た事に気付いて、笑みを浮かべながら近付いて来た。

 

 

「遅かったね、クロノ」

 

「申し訳ございません、これからの事について少し考え事をしてました」

 

「これからの事について?」

 

「特に深い意味はありませんよ。ただ、これからこの学園で過ごす事になるのですから身の振り方について色々と思う所があっただけですから…」

 

「例えば?」

 

「そうですね……これから自分とユミエラ様がどの様に過ごす事になるのか、そしてどんな出来事が起きるのか、ですかね」

 

「なるほど、確かにそれは大事だ」

 

 

クロノの説明にユミエラは納得した。

確かに今後の事を色々と考える必要があるのは間違い無い、場合によってはとんでもない事が起きてもおかしくない世界なのだから少しでも多く対策を練る必要がある。

 

 

「それじゃあ早速、二人で考えようクロノ」

 

「かしこまりました」

 

 

ユミエラの言葉にクロノは同意すると二人して散歩をしながら今後の事を考えるのだった。

 

 

二人は学園での過ごし方についてお互いに考えた結果、ユミエラから「エドウィン殿下とその関係者とは関わらない様にしよう」と言われ、それに対してクロノは「確かに今後の事を考えますと、余り関わらない様にした方が宜しいですね」と同意した事も有り、二人は方針を決める事が出来た。(これでお互いが転生者同士である事実に気付いてないと言うのだから、驚きである)

 

 

そうして二人の入学式前日の日は過ぎて行く………かに思われた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その日の夜、クロノの部屋にて…

 

 

 

 

 

クロノが部屋でのんびりしていると突然扉をノックされたので、誰だろう?と思いつつも扉を開けた直後、良く知る一人の少女が何も言わずに部屋に入ると扉の鍵を閉めた。

 

 

「ゆ、ユミエラ様!?」

 

「クロノ、少し邪魔するね」

 

 

部屋に入って来たのがユミエラだと気付いたクロノは、不意に冷や汗が流れるのを感じた。

 

 

(この感じは……まさか!?)

 

 

ユミエラが部屋に来た理由を察したクロノは直ぐ様、壁に背寄ると同時に焦りに焦った。

 

 

「ゆ、ユミエラ様……こんな時間にここに来たと言う事はまさか〜そんな訳ありませんよね?」

 

 

クロノは淡い希望だと理解しながらも、敢えて彼女に質問していた。

 

クロノの言葉にユミエラは小さく笑うとこう言い放った。

 

 

「そんなの決まってる。クロノ、あなたを頂戴///」

 

 

顔を赤く染めながらユミエラはそう言った。

 

その一言はクロノにとってはある種の死刑宣告に聞こえた。

 

 

(嗚呼…結局、何処に行ってもこうなるのか……トホホ)

 

 

心の中で涙を流しながらその夜、クロノはユミエラに襲われるのだった。

 

 

因みに、ユミエラの魔法によって防音の結界が部屋に張られていた為ナニが起きているかは外に漏れなかった模様。

 

 

 

 

 

こうして二人の入学式前日の日は過ぎていった。

 

 

 

 

 

 

そして翌日、遂に王立学園の入学式が始まる事になった。




次回もよろしくお願いします!
それとコメントも出来ればお願いします。

魔王討伐後はどんな展開にして欲しいのか、以下の選択肢からお選び下さい

  • ユミエラとの結婚式
  • 病み過ぎたユミエラに監禁される
  • 小説版と同じ
  • アニメ最終回と同じ
  • まさかのパットリックルート突入
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