Lv99の従者、主人に愛されてるけど愛が重い(お前も大概だろと言う話)   作:究極の闇に焼かれた男

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今回は遂に魔法の授業、ユミエラの闇魔法が炸裂するが何やら不穏な気配が流れ始める事に…


炸裂するダークフレイムと走り去るオズワルド IN 退学届

 

 

その後の剣術の授業は教師がウィリアムを連れて行ったまま帰って来なかった事により、各自自主練となったのだった。

 

その時ユミエラに剣の振り方を教えたクロノだったが、彼女のレベルの高さも相まって他の生徒の授業を妨げると判断して、後日二人っきりで邪魔にならない所でやる事になった。

 

(その時ユミエラがちょっとアレな想像をしたせいでクロノは羞恥心と胃痛のダブルパンチを喰らう事になったと言う)

 

 

 

そうしてなんやかんや色々とありつつも、二人は魔法の授業へと進む事となった。

 

 

 

 

 

 

 

魔法…この世界に存在する魔法は合計6種類で基本的な属性は、火・水・風・土の四属がメジャーであり、ごく稀に光と闇の魔法を扱える者が存在する。

 

その内の一人であるアリシア・エンライトは光属性の魔法を使える為、特待生として王立学園に入学を許された。

 

その逆の闇属性の魔法を使用出来る人物こそが、ユミエラ・ドルクネスである。

 

 

だが、そんなユミエラに対してクロノはある一つの不安を抱いていた。

 

それが何かと言うと…

 

 

(ユミエラ様の闇魔法って全部、規格外な物ばかりだから目立つなって言うのが無理だろ。それに授業内容が宮廷魔導士レベルでしか壊せないっていう鎧に魔法を当てるだけってのも余計アウトだ。何せユミエラ様の魔法はその程度のレベルで壊せる鎧なら簡単に消滅させれるし……はぁ)

 

 

クロノが言う様に今回の魔法の授業の内容は簡単に言えば、動かない的に魔法を当てるだけの夏祭りなどで良く見られる射的と同じ方式だったからだ。

 

ただでさえレベル99と言う規格外の実量を持っているユミエラが初歩的な闇魔法と言えどそれ自体が基本的に一撃必殺に近い物であると言う事実がクロノの胃痛を悪化させていた。

 

 

(絶対にこれ、マズイ事になるだろ…嗚呼、胃薬が欲しい)

 

 

遠い目をしながらこれから起きるであろう事態を予期したクロノは痛む胃の辺りを摩っていたと言う。

 

 

 

(クロノ、凄く胃薬が欲しいって考えてる。だったら後で渡してあげないと…)

 

 

 

 

クロノが胃痛を感じているのに気付いたユミエラは後で胃薬を渡す事を密かに決めていたと言うが、その原因が彼女自身にある事には気付いていない様子であった(と言うよりも、相手を見ただけで胃痛を感じてるのを普通理解出来る物なのだろうか?)

 

 

クロノはユミエラの傍に駆け寄ると、そっと耳打ちする様に彼女に念の為に告げた。

 

 

「良いですかユミエラ様。魔法を放つ時はしっかりと手加減してくださいね」

 

「う、うん。わかってるけど少し近い///」

 

「……毎晩、俺の事を襲って来る人の反応ですかそれ?」

 

「……今夜は朝まで寝かせないから」

 

「っ!?」

 

 

ユミエラの反応にツッコム様に言った直後、彼女から死刑宣告とも言える言葉を告げられたクロノはガタガタと震えるのだった。

 

 

 

 

授業が始まり、各々が魔法を的である鎧に向けて放っていく。

しかしやはりと言うか魔法は中々当たらず明後日の方向へと飛んで行ったり、射程が届かなかったりと及第点と呼べる程では無かった。

 

当てる事が出来ても鎧を傷付ける事が出来る生徒は居らず、その内の一人であるアリシアも当てる事が出来ずにいたが、希少な光属性の魔法を放った事で驚嘆の声が上がった。

 

そしてオズワルドの番となり彼は四属性の魔法を使いこなし的に全て当てて見せた事に教師も手放しに褒めるが、やはり的には傷一つ付けられなかった。

 

 

(まぁ、それが普通なんだろう。でも、少しぐらいは傷を付ける程度は誰だって出来ると思ってたんだが………ダメだ。俺もユミエラ様に毒され過ぎてるな)

 

 

そんな事をクロノが考えていると遂にユミエラの番となった。

そしてオズワルドはユミエラに対して挑発行為を行っているのが見えたその時、不意にユミエラの圧が強くなったのを感じ取り冷や汗が流れ始める。

 

 

(何故かは分からないがユミエラ様がキレてるのは分かる。うん♪………っ、あのメガネは一体何を言いやがった!?)

 

 

クロノは内心焦りと憤怒で溢れていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

剣術の授業を終えた私達は実技である魔法の授業を行う事となった。

 

その際クロノに手加減する様に耳元、しかも至近距離で言われて少し恥ずかしかった。(何時もあの距離感なら私も少しはやり易いのに…)

 

その様子に彼が余計な一言をボソッと言ったのを聞いた私はそれを口実に彼をわからせる事にした。(これは嬉しい誤算である)

 

そして授業が進んで行き遂に私の番となった時の事だ。

教師に私はある事を質問していた。

 

 

「あの、的って壊してしまっても大丈夫ですか?」

 

 

そう聞くと教師の代わりに何故かオズワルドが答えた。

 

 

「あの案山子が着ている鎧は特殊な加工をしたものだ。それに、僕が壊せないあれを君が壊せるはずないだろう? それともあそこに居る君と同じホラ吹きの彼に良い所でも見せたいだけなのかい?それならやめるんだ。どうせ彼も本当は大した事は無いんだろ?」

 

 

その言葉に私の中の何かが再び切れる音がした。

 

 

それに気付いた様子が無いオズワルドを無視して、教師に視線を送ると私の質問に答えた。

 

 

「宮廷魔導師くらいしか壊せないのだが、まあ壊せるというのなら壊してしまってもいいよ」

 

 

教師の許可を得た私は的に身体を向けるとクロノからの言いつけを思い出し、渋々だが従う事にした。

 

 

(本当はクロノをバカにしたから、もっと凄いのを使いたかったけど仕方無いか…)

 

「では、ダークフレイム」

 

 

私の指先から豆粒程の大きさの黒い炎が出現し、的に一直線に向かう。

 

 

「何だあれは。何を出すかと思えば豆鉄砲じゃないか」

 

 

オズワルドは笑い声を上げるが、教師は闇魔法だと気付き目を見開いて驚いているがどうでも良かった。

 

私はそれよりもクロノへと視線を向けると彼は安心した様子で視線で「良く出来ました、ユミエラ様♪」と伝えて来た。

 

それに対して私は表情を綻ばせそうになったが、彼の前以外ではこんな表情を見せたく無かったので何とか我慢した。

 

 

私の放った豆粒程の大きさの黒い炎が的に着弾した瞬間、的全体に黒い炎が燃え広がると鎧はドロドロに溶け始める。

 

ダークフレイムは私が良く使う魔法の一つで、フレイムと言うだけあって炎の様な見た目だが熱さは一切無い。

 

石も金属も溶かす様子は炎と言うより酸に近く、魔物に使うと中々にグロテスクなことになる。

 

そして、鎧と中の案山子が溶け切ると黒い炎は消え去る。

 

 

「闇魔法?」

 

 

静まり返った訓練場の中、誰かがそう呟いく様に発言した。

 

 

「はい、闇魔法です。他の属性はからっきしでして」

 

「み、見事だった、ユミエラ嬢。あー、闇魔法の使い手は宮廷魔導師にもいたくらいだ。悪い先入観は持たないように」

 

 

少しどもりながらも教師が闇魔法について説明するが、それに対してオズワルドは有り得ないと言った様子で口を開き始めた。

 

 

「有り得ない、こんなのおかしい。僕は魔法の天才なんだ。ぼ、僕は認めないからなあああ!」

 

 

ブツブツと何か呟いたかと思った直後、オズワルドは叫び出しながら訓練場から走り去ってしまうのだった。

 

こればかりはしょうが無い気もするのだが……まぁ、とりあえず放置で良いだろう。

 

 

(それよりも私は…)

 

 

私はそう考えるとクロノの傍に向かうのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(うん、予想通り過ぎて何も言えないや♪)

 

 

クロノは一連の流れを見ていてそう思っていた。

 

やはりと言うべきか、何と言えばいいのか難しいが結局は周りにドン引きされる結果となってしまった。

 

 

(一つ言える事が有るとしたら……ユミエラ様の魔法、本当に半端ねぇ!!)

 

 

クロノは胃がキリキリするのを感じ始めるとそこにユミエラが近くに来た事に気付き、とりあえず彼女を労う事にした。

 

 

「お疲れ様ですユミエラ様。しっかりと加減は出来ていて、とても偉いですよ」

 

 

そう言いながらクロノはユミエラの頭を優しく撫で始めると、それに対して彼女は頬を赤く染めつつも嬉しそうな表情を見せていた(相変わらず無表情だが、クロノにはそれが分かるとの事である)。

 

 

それを見ていた訓練場に居た教師や他の生徒達は甘い物を食べた後の様な感覚に陥っていたと言う。

 

 

 

そんな時だった…

 

 

オズワルドと入れ替わる様にして、エドウィンと学園長の二人がやって来るととんでもない事を言い出した。

 

 

「ユミエラ・ドルクネス、並びにクロノ・エルダート、貴様達の退学の書類が完成したぞ。貴様達は王立学園に相応しく無い」

 

 

その一言に訓練場が再び静寂に包まれた後、エドウィンと学園長に向けて底冷えする様な視線と共に殺気が襲った。

 

 

(ハァ……勘弁してくれよ。これ以上は我慢の限界だ)

 

 

冷たくも微かに怒気を孕んだ圧をクロノはそっと二人に向けると共に、凄まじい圧が放たれるのだった。




次回 王族や学園長だからと言って、勝手が過ぎるのでは?

遂にクロノのイライラが限界突破する。
果たして、二人は生き残れるのか!?

魔王討伐後はどんな展開にして欲しいのか、以下の選択肢からお選び下さい

  • ユミエラとの結婚式
  • 病み過ぎたユミエラに監禁される
  • 小説版と同じ
  • アニメ最終回と同じ
  • まさかのパットリックルート突入
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