【ポケモン】人生を安価で decide…エンジョイエンジョイね【転生掲示板】   作:ユフたんマン

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二か月!?ZA、エアライダー、イナイレをやってただけなのに…!!?
大変お待たせしました。今回は捏造、独自設定マシマシラです。



アローラだよ全員集合!

UB対策スレ

 

 

 

 

・・

・・・

 

 

 

 

255:UB対策委員

被害どんどん広がっていってるぞ!

 

256:UB対策委員

俺の世界は既にアローラ全土に広がってる…もうこれ無理ぽ

 

257:UB対策委員

何でワイはいつも間が悪いんやろ…

死に物狂いで取った休みでバカンスに来ただけやのに一日目に巻き込まれて全部オジャンや

もう煮るなり焼くなり好きにしてくれ…

 

258:UB対策委員

何だよぉおもおおお!またかよぉおぉぉおおおお!!ガチで誰だよオフ会した奴!こうなるの分かってただろ!?

 

259:ウルトラネキ

調査の結果原因がわかったよ

やっぱりというか転生者関係での騒動みたい

前回の集団オフ会とは違ってレインボーロケット団に所属している個人による犯行であると断定

 

260:UB対策委員

ウルトラネキ!?ウルトラ調査隊のウルトラネキじゃないか!?

 

261:UB対策委員

は?

 

262:UB対策委員

個人による犯行?どうやって?

 

263:UB対策委員

よりにもよってRR団かよふざけんなよマジで

 

264:UB対策委員

奴ら独自の転移装置持ってるから下手するとそれで逃げられかねんぞ

 

265:UB対策委員

fall一人で?普通にエネルギー不足では?転生者間の世界規模やで?

 

266:ウルトラネキ

どうやらfallになる過程を全て違う異世界で何度も何度も繰り返してオーラを重ね掛けしてるらしい

そのせいで計測値が一瞬でオーバーフローする程に濃密なオーラを内包してる…

推測になるけど転生者のfall百人分くらいのエネルギー量かも…

 

267:UB対策委員

いかれてやがる…

 

268:UB対策委員

重ね掛け…?如何に転生者で器が大きいとはいえ負担がデカすぎるだろ!現地人やUBのものならともかく転生者の百人分なんて耐えられるわけがない!

 

269:UB対策委員

頭おかしいよそいつ

 

270:UB対策委員

何がそこまでそいつを突き動かすんや…?

 

271:ウルトラネキ

要約するけど話を聞くに目的は自身が悪役になって主人公達が藻掻き苦しみながらもそれを乗り越える光景が見たい、らしい

破滅願望って言うのかな?その後の自分の事はどうでもいいらしくて既にウツロイドに寄生されて融合してる

 

272:UB対策委員

なんだそれ…自分勝手すぎんか?

 

273:UB対策委員

いやほんと自分の世界だけでやってくれよ!俺たちの世界を巻き込むな!!

 

274:UB対策委員

そういうことか…ウツロイドと融合したことで肉体強度の強化、器を無理やりに広げてのfallとしての許容量の拡張を同時に行ったのか

 

275:UB対策委員

頭ヴリトラかよ

 

276:UB対策委員

理解できる要素が一つもないんやが

 

277:ウルトラネキ

ウツロイドの神経毒も麻酔代わりに使ってるみたい

ウツロイドも内包するオーラを察してか離れようとしてるけどほぼ融合して固定されちゃってる…

 

278:UB対策委員

それもうウツロイドが寄生してるんじゃなくてウツロイドが寄生されてねえか?

 

279:UB対策委員

ウツロイドが可哀想と思ったの初めてかもしれん

 

280:ウルトラネキ

それになんかこいつ転生者のこと毛嫌いしてる

私の事筋肉ポケモナーの異常者とかほざいてるんだが?

 

281:UB対策委員

ウツロイドの神経毒とかもう終わったら完全に死ぬ気やんけ…

 

282:UB対策委員

 

283:UB対策委員

笑ってる場合じゃないけどワロタw

 

284:UB対策委員

ウルトラネキは異常者ではある

 

285:UB対策委員

事実では?

 

286:UB対策委員

転生者なんて一度死んでるからか異常者の巣窟だからな

異常者か常識人ぶってる異常者しかおらんで

ネキはまだかわいい方やが

 

287:ウルトラネキ

は?心外なんだが?

キレそう…

 

288:UB対策委員

ちなこれウルトラネキな

【青肌セクシーお姉さんとマッシブーンの自撮り写真】

 

289:UB対策委員

えッッッッ

 

290:UB対策委員

見てくれだけはいい女

 

291:UB対策委員

顔はいいんだよな

 

292:UB対策委員

>>287好きです結婚してください青肌好きです

もう世界なんてどうでもいいです筋肉もお金もあります!

【バキバキに割れた腹筋とID付の写真】

 

293:ウルトラネキ

私人間に興味ないから

 

294:UB対策委員

屈指のポケモナーに何をしてんだか…

 

295:UB対策委員

バッサギリ振られてて草

 

296:UB対策委員

また一人この異常者の前に散っていったか

 

297:UB対策委員

おい、今非常事態やで?なーに呑気にくっちゃべってんや

ウルトラネキに至っては元凶のお膝下やろ?

 

298:UB対策委員

現実逃避しなきゃやってらんねーよ

 

299:UB対策委員

世界の存亡はウルトラネキ達にかかってると言っても過言ではない

 

300:GOD

まあ話聞く限り相当な無茶してるみたいやから負けたとしてもその元凶も死んじゃうからUBラッシュさえ耐えきれば何とかなる

 

301:UB対策委員

>>300黙れ

 

302:UB対策委員

>>300神カス消えろ

 

303:UB対策委員

>>300お前を消す方法

 

304:UB対策委員

>>300そのUBラッシュに耐えるのにどんだけ犠牲が出ると思いますか?

 

305:UB対策委員

>>300元凶倒して早期解決が一番ってそれ一番言われてるから

 

306:UB対策委員

転生者嫌ってるなら置き土産で更に面倒なことしてきそうやし…

 

307:ウルトラネキ

奴はダンジョンの先で待ち構えてるらしいからそろそろ抜ける

ちょっとは気が楽になったかも

 

308:UB対策委員

マジで頑張ってくれ!

 

309:UB対策委員

頼んだで!!

 

310:UB対策委員

お前がナンバーワンだ…!

 

311:UB対策委員

ダンジョンて…RPGのボス気取りか?

 

312:ウルトラネキ

えっ!?えっ!?うそっ!

ダンジョン内のポケモンレベル100超えてないっすか!?あやば

 

313:UB対策委員

おい、おい!!?

 

314:UB対策委員

100越え!?

 

315:UB対策委員

ポケマスじゃあるまいし…

 

316:UB対策委員

実はZAでは存在するんだよなあ…

 

317:UB対策委員

これ不味いのでは?

 

318:UB対策委員

増援行ける奴居らんの?ソルルナかfallにならずにウルトラスペース移動出来る奴

 

319:UB対策委員

やばいですよ!!

 

320:UB対策委員

ウルトラネキー!!?

 

321:UB対策委員

ソルガレオ持ってるけど無理!!自分の世界で手一杯!!

 

322:UB対策委員

他スレで増援向かってるスレ民いたけどウルトラスペース荒れまくってるらしいから行くやつは気を付けろよ

 

323:UB対策委員

あの…質問いいですか?最近転生者だと自覚したばかりなのですが皆さんが言ってるオフ会事件というのが分からなくて…

 

324:UB対策委員

今から行く!!

 

325:UB対策委員

仲間から託された…決して無駄にはしない…!

 

326:UB対策委員

>>323自分でggr

 

327:UB対策委員

>>323今この状況で!?

 

328:UB対策委員

>>323これ見たら全部わかる

 

【転生者実験録】

 

 

329:UB対策委員

あっ

 

330:UB対策委員

よりにもよって何故それを…

 

331:UB対策委員

たまげたなぁ

 

332:>>323

あの…確認したらpart114514まであるんですけど…何すかこれ(困惑)…何すかこれ(恐怖)

 

333:UB対策委員

分かる…分かる…

 

334:UB対策委員

大事なことなので二回言いました

 

335:UB対策委員

初見はそうなるよな…ワイもそうやった…

 

336:UB対策委員

因みに全部しっかり書き込まれてるからな

 

337:UB対策委員

頭おかしい

 

338:UB対策委員

あたおか集団

実験対象は自分ららしい

 

339:UB対策委員

怖いよゥ

 

340:>>323

え?皆さんこんなの全部読んでるんですか?暇なんですか?

 

341:UB対策委員

そんなわけないだろ

 

342:UB対策委員

億年単位の暇人と一緒にするな

 

343:UB対策委員

人…?

 

344:GOD

呼んだ?

 

345:UB対策委員

呼んでない

 

346:UB対策委員

帰れ

 

347:UB対策委員

一生転生者実験録のまとめ書いててくれ

 

348:UB対策委員

ショウちゃん返したげてよ

 

349:GOD

ちな、全世界の端末に緊急要請出しといたやで

本格的にヤバイとこは助けに来てくれるかも

 

350:UB対策委員

え?マジですか?

 

351:UB対策委員

神ィッ!!

 

352:UB対策委員

ありがとう…ありがとう…

 

353:UB対策委員

俺はお前の事信じてたやで

 

354:UB対策委員

怒涛の手のひら返しで草

 

355:GOD

あっ、端末によって性格違うから気を付けてな

ギリギリまで助けに来ない端末もおるし、無関心で宇宙規模にならんと動かん奴もおる

そも死んでたり封印されてたら来れんけどね

 

356:UB対策委員

うーんこの…

 

357:UB対策委員

まあGODみたいなのもおるし…

 

358:UB対策委員

希望が持てただけでもうれしいうれしい

 

359:UB対策委員

ワイの世界アルセウスコンクリートに埋められてるんやが…もしかして詰んだ?

 

360:>>323

あの…

 

361:UB対策委員

>>359神に不敬にも程があるから因果応報、連帯責任やんね

 

362:GOD

>>360しゃーない我が答えてやろう

 

因みに端末ってのはアルセウスの事な?本体の端末機、中継機、リモコンみたいなもんやな

 

オフ会事件はかつて転生者たちによって起こされた大規模UB災害のことや

規模は約600人、ソルルナ等に手伝ってもらい集められた転生者達が一斉にfall化

その過程でウルトラスペースにクソデカウルトラホールが発生しがばがばになってしまう

ワイらの世界をつなぐウルトラスペースががばがばになったことで無関係の世界にもクソデカウルトラホールが発生

阿鼻叫喚って感じ

 

363:UB対策委員

ざっくりだな…

 

364:UB対策委員

まあそれこそオフ会スレに確認しに行けって話だし

 

365:UB対策委員

長い、三行にまとめて

 

366:UB対策委員

オフ会でfall大量発生、ウルトラスペースがばがば

そのせいでほぼすべての世界でウルトラホールが出現

世界崩壊多々、阿鼻叫喚

 

367:UB対策委員

まずは転生者のfallと現地人のfallの違いを話すべきなのん

 

368:UB対策委員

ウルトラスペースががばがばになったのは人を集める工程でソルルナにウルトラホールを開けさせまくったのが原因だから…

 

369:UB対策委員

ソルルナの力を過信して好き勝手やった末路

 

370:UB対策委員

fallというのはウルトラホールを通過する際にウルトラスペース由来のエネルギーを身に纏ってしまう現象を指す

fallになるとウルトラスペースとの繋がりが出来てしまい、自身と同じエネルギーを纏ったfallを帰巣への手がかりと見てしまうUBを誘引してしまう。そして記憶障害、これが『通常』のfallという存在

 

371:UB対策委員

転生者の場合はまた変わってくる

言葉通り、上位世界から転生してきたワイら転生者は現地人とは魂、器、全てにおいて格が違う

『通常』のfallが記憶障害となるのはウルトラスペースで付着するエネルギーに人という貧弱な生物は耐えられないから

だが生物として格上の転生者達は違う、身体がそのエネルギーに耐えてしまうから記憶障害にはなり得ない

例えるなら人間版のUB、オーラを纏った人間ということになる

 

372:UB対策委員

UBが纏うオーラはウルトラホールとの繋がりそのもの、消失無くしてウルトラホールの消失はありえない

更にそのオーラは器の強度によって濃度が変化する

転生者である、文字通り現地の存在と格が違う転生者のオーラはまさに規格外、UBだけでなく、ウルトラホールすらも誘引する存在へと成り代わる

 

373:UB対策委員

で、そのウルトラホールをも誘引するfallが何百人と集まったらそりゃね

 

374:UB対策委員

伝説であるソルガレオとルナアーラならある程度は軽減してくれるんだが数百人は流石に不可能、当時はこの事は誰も知らなかった、それ故の悲劇だった

無知は罪、とはよく言ったものだな

 

375:UB対策委員

長文乙

 

376:GOD

ワイの見せ場が…

 

377:>>323

は、はえー…ありがとナス!

 

378:UB対策委員

ホンマに分かってんのか?

 

379:UB対策委員

ここから皆ウルトラホール関連には神経質になってるんだよな

世界何個も崩壊したしfallになった転生者もほぼ助からなかったし

 

380:GOD

まぁ詳しくは【転生者実験録】のPart90536かワイがそれを纏めたスレにあるから気になるなら確認しな

 

381:UB対策委員

スマンがそろそろスレチや

ここはUB対策スレ、オフ会についてならオフ会スレでやってくれ

 

382:UB対策委員

さて、話を戻そう

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

▽▽▽

 

 

 

「フンッ!」

「ババァルクウッ!!」

 

アンカーの拳と赤い筋骨隆々の巨体を持つポケモンの拳が大きな衝突音を響かせぶつかり合う。互いの拳の一振で風が荒れ狂い、土埃が舞い上がる。

コードネームUB02 EXPANSION、またの名をマッシブーン。

その丸太よりも太く、重く、デカいマッシブーンの腕から放たれる爆裂パンチにアームハンマー。ポケモンですら致命傷になりかねないその連撃を、アンカーは真っ向から拳で相殺し合っていた。

 

「そらよっ!!」

「バルゥッ!?」

 

マッシブーンの技の終わりと技の始まりの僅かな隙をつき、アンカーは顔部に飛び上がりながら上段回し蹴り。

その巨体が揺らいだ瞬間を逃さず、続けて回し蹴りの振りぬいた際の遠心力を利用し後ろ回し蹴りへと繋げマッシブーンを蹴り飛ばす。

 

「シャイッ!次ッ!!」

 

アンカーはそのまま勢いよく倒れ込んだマッシブーンにウルトラボールを投げ捕獲。

 

「かぶりん!」

 

それはまさに超高速。一筋の風が吹くと同時にボールを投げた体勢のアンカーの背後を取るそれは見るも美しい純白の魅惑的な身体を持つポケモン。

マッシブーンと同じ数字を持つUB02 BEAUTY、フェローチェはその華奢な身体からは想像出来ぬ速さと剛力を持って放つ踵落としによる強襲。

 

 

カチッ

 

 

鳴るのはスイッチが押される音。

 

「かぶりんッ!?」

 

フェローチェの蹴りがアンカーに届く前に、とある障害物に邪魔されることとなった。

 

フェローチェが宙に浮かぶ球体に吸い込まれていく。それはアンカーがウルトラボールと同時に背後に投げていたモンスターボール。

フェローチェが蹴った物はモンスターボールの開閉スイッチだったのだ。

重要なのはウルトラボールではなくモンスターボールということ。

フェローチェを始めとしたUBはこの世界のポケモンではない。モンスターボールはこの世界のポケモンを規格に製造されているため、異世界の性質が全く異なるUBの捕獲には適していないのだ。そのためフェローチェからすればモンスターボールから抜け出す事など朝飯前であった。

 

フェローチェはすぐさまボールを内部から破壊し脱出、目の前には…

 

「ドリルくちばし」

 

高速回転するそれは嘴。脱出したばかりで身動きの取れないフェローチェにポッチャマの必殺の一撃が叩き込まれる。

見た目通りの耐久の弱さで瀕死となり、すぐさまアンカーはウルトラボールで捕獲する。

 

ボールを破壊されることが大前提、出てきて隙を晒したタイミングで叩く。この数秒にも満たない瞬間に全て脳内で弾き出されたこの戦法。

 

「ウルトラボールは有限だからな、確実に捕まえねぇと」

「貴方…本当にネリネ達と同じ人間ですか?」

「失礼だな、人間だよ」

「……しかし、こうも引切り無しにウルトラホールからUBが出てくるようではきりがありませんね」

 

木の葉のように風に乗り、その凶刃を持って斬りかかるUB04 SLASH、カミツルギをメタグロスがアームハンマーで地面に叩き付ける。

 

「だな…今はUBを対処しながら耐えるしかねぇ。向こうへ行けない俺たちは祈ることしか出来ねぇが」

 

 

ぎゅぉぉおおん!?

 

 

直後、二人の背後の崖に、衝撃と共に彼方からポケモンが吹き飛ばされてきた。すぐさま振り返って見ればそこには瀕死状態のジジーロンが全身傷だらけで力無く横たわる。

しかしその鍛え抜かれた肉体、レベルの高さはこの場の二人ならひと目でわかる高い領域。

 

「…っ!?このレベルのジジーロンが!?」

「お出ましか…!!」

 

ジジーロンが吹き飛ばされてきた方向。そこには赤があった。

 

「■■■■■■■ッ!!!!」

 

鳴き声とも呼べない叫び声。怪しく光る赤眼を浮かべながら、同種の群れの中でも一際巨体な身体を唸らせ歩き出す。

 

「UBの親分個体…ッ!!」

 

均衡は崩れた。先程まで優勢だったトレーナー達は強力な親分個体と、それに追随する通常個体の連携に為す術無くなぎ倒されていく。

唯一対抗出来るのはトレーナーの中でも上澄みであるベテラントレーナーにエリートトレーナー。だがそれも数の暴力により持ち堪えられるのも時間の問題だろう。

 

不幸中の幸いといったところだろうか。UBの別種同士は仲間ではなく敵として認識しているようで、UB同士でも熾烈な争いが繰り広げられており、戦線の崩壊は辛うじて防がれている。

 

「まずいな…」

 

戦線の崩壊は防がれているが、このままでは防戦一方。更に時間をかければウルトラホールが拡大してしまい被害が大きくなると判断したアンカーはすぐさまポケモンボックスからミロカロスの入ったムーンボールを取り出し、一斉に全てのボールを放り投げる。

 

アンカーが持つ全戦力、ポッチャマ、ウーラオス、イダイトウ、ぺリッパー、ランターン、ゲッコウガ、ミロカロス。

計7匹、法律で定められた手持ちの上限数を上回るが今は非常事態、四の五の言う暇は無い。

 

「ポッチャマは俺と、他は全員親分と戦ってるトレーナーのサポートッ!」

 

簡潔な指示を受けたポケモン達は皆神妙な顔で頷き、「散ッ!」の掛け声の元、戦場と化したメレメレ島全土に散開する。

 

「…ッ!!ネリネは避難所に戻ります!あそこに親分のUBが現れたら…!」

「頼む!無茶はすんなよ!」

「それはこちらのセリフ…!」

 

二人は一斉に別方向へと駆け出した。

 

荒れる空、揺れる大地、轟く叫び声。

ウルトラホールは依然として宙に浮かんでいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

▽▽▽

 

「ウォーグル、ブレイブバード!ガオガエンはDDラリアット!」

 

空に突如開かれたウルトラホールから絶え間なく、際限なく出現するUBの群れ。

メレメレ島各地で襲来するUBに対抗すべくトレーナー達は奔走していた。

それは博士であるククイも例外ではない。

 

「くそっ!数が多すぎる!」

 

ウォーグルが空を飛びUBを吹き飛ばし、ガオガエンが地で駆け回りUBを打ち倒す。凄まじい速度で群れを蹂躙していくもその数は一向に減る気配もない。

 

「UBの大量発生…!昔起きたヤツよりも規模がデカイ…!一体何が…!!」

 

ククイの脳裏に浮かぶはかつて自身がまだキャプテンを目指し、島キングのハラの元で修行していた頃の話。

その時も今のように空間が裂けるようにウルトラホールが出現し、数多のUBがこのアローラの地に襲来した。

 

原因は不明で、当時はまだウルトラホールもUBも未解明な存在であったが、規模が小さかったこともありなんとかハラの先代である島キング達の力も借りウルトラホールに押し返す事に成功。

 

そこから危機感を抱いたアローラ地方は妻であるバーネットも所属する研究機関を設立し、ウルトラホールの解明へと舵を切ることとなった。

 

 

 

 

そして数年前のウルトラネクロズマによるウルトラホールの出現、そして今回。

計三度目のウルトラホールの出現。

 

無論、これまでの経験から備えはしてきた。避難場所に防衛設備、トレーナーの育成にUBの情報公開、エーテル財団とも連携しやれることは全てやったつもりだった。

 

だがこれは…この規模は…!前回の比では無い!

 

「しまっ……!?」

 

思考の海に沈んでしまった一瞬の隙、そこに滑り込むようにカミツルギがひらりひらりと舞い降りる。

 

「ヤー!ターン!」

 

両手を合わせ、その鋭い刀のような腕を更に先鋭化、その凶刃がククイの首筋に触れる…

 

 

 

 

「であいがしらァッ!!」

 

ガンッ!と鈍い打撃音が響き渡る。

カミツルギはその衝撃で地面に叩き落され、そこにククイの危機に駆け寄ったガオガエンがフレアドライブでとどめを刺す。

 

「バトル中にボーッと突っ立ってんじゃねぇよッ!ククイッ!」

「お、お前は…グズマッ!?」

 

ボサボサの白髪に黄色の縁の丸いサングラス、黒いジャケットを羽織り、であいがしらを放ったグソクムシャの後ろに佇む男はククイを小馬鹿にしたように嗤う。

男の名はグズマ。元スカル団のボスであり、かつてククイと共にハラの元で修行していた同門のトレーナー。

 

「結婚して腑抜けてんじゃあねぇーだろうなぁ?」

「ぐ…すまない、だが助かった……!」

「ハッ!で、これはあれか?あの時と同じウルトラホールの大惨事、UB共がアローラをブッ壊し回る最高に最悪なイベントか?」

「恐らくな、ネクロズマの時とは違って複数のウルトラホールが一つに合併してる、あの時と同じ状況だぜ」

「なら前みてーに全部ウルトラホールに追っ払っちまえばこれも収まるわけだな」

「ウルトラボールは持ってるのか?」

「代表から渡されてる…」

 

グズマは一つのウルトラボールを掴み、投げる。グソクムシャと共に並び立つ様に飛び出しポージングを決めるのはグズマが以前捕獲したマッシブーン。

 

「チャンピオンはどうした?」

「ヨウはホウエン地方での交流戦でアローラにいないな」

「チッ、タイミングが悪ぃな!」

「だがヨウはいないがチャンピオンクラスのアンカーが丁度来てくれてたのが不幸中の幸いか!彼には悪いが背に腹はかえられない!」

 

アローラの最高戦力であるヨウは不在。ネクロズマの制圧力があれば一気に鎮圧出来たであろうが無い物ねだりしたところで意味が無い。

話している間にもUBは続々と溢れ出しその数を増やしていく。それに焦燥の声を上げながらも叫ぶ。

 

「クソッ、ククイ!テメェと組むのは癪だが手ェ貸せ!アローラからUB共追い出してウルトラホールをブッ壊すッ!足引っ張んじゃねぇぞッ!」

「…ッ!!あぁ!今度は逃げるなよグズマッ!」

「うるせぇッ!!」

 

ククイとグズマが背を預け合う。何年振りの光景か、かつてハラの元でキャプテンを目指し修行した同門同士の共闘。

こんな非常事態だというのにククイの心は熱く燃え滾っていた。

 

 

 

 

 

 

▽▽▽

 

「お疲れ様です、増援に来ました。状況は?」

 

アンカーと別れ、避難所へと帰ってきたネリネは疲れ切った顔で地面へと座り込むお巡りさんへと声を掛ける。

 

「ぞ、増援かい…?けどまだ子供じゃないか…」

「これでもイッシュ地方のリーグで殿堂入りはしているので安心してください」

「イッシュ地方…あぁ、今ここに臨海学校に来てるっていう学生さんか…可哀想に、せっかくの臨海学校がこの騒動で台無しだろう」

 

お巡りさんは乾いた笑いを浮かべながら視線を逸らす。それは疲労からか、はたまた恐怖からか、その身体はブルブルと小刻みに震えていた。

 

「正直現状はかなり苦しいと言わざるを得ない…

最初は守り神であるカプ・コケコがここの防衛を手伝ってくれていたんだが、向こうで戦闘が激化してからはそっちに行ってしまってな…

度々起こるUB達の襲撃で既にご覧の有様だよ。ポケモンもトレーナーも満身創痍、回復道具でなんとか持ち堪えてるが時間の問題だろうな…体力は回復出来ても気力は回復出来ないからな…」

 

ネリネは避難所に避難する人々の様子を観察する。

布団を頭まで被り震える者。自棄になってポケモンと共にUBを倒しに外へ出ようとする者。家族と身を寄せ合い僅かな希望に祈る者。

 

似ている。

 

ネリネの脳内に溢れ出したのはかつて自身が幼い頃に起きたプラズマ団によるテロ事件時の光景。

 

イッシュリーグがプラズマ団の王に乗っ取られ、それに対応すべくジムリーダーが徴収され町から出たそのタイミング。

ジムリーダーが不在の時を狙った同時多発テロ。

 

ポケモンを解放せよ、ボールという監禁装置から解放せよ、人間の支配から解放せよ。

 

未だに頭の中で狂信者達の声が反響し続けている。

ポケモンを奪い、傷つけ、町を破壊し、動乱を巻き起こすプラズマ団。

 

かつての自身はここの人達と同じように恐怖に震え縮こまっていた。

 

 

 

かつての自身と、今ここにいる人達が重なって見えた。

 

「『大丈夫』」

 

震えるネリネに差し伸べられた手のひら。

太陽のように、恐怖で暗く曇ったネリネの心を照らした彼女のように、ボールを握り締め、言葉を紡ぐ。

 

「『任せて』」

 

 

「ドガグイイッ!!」

 

何かの鳴き声と、ドンッと衝撃が避難所に走る。

 

 

「ま、また来たぞッ!!う、うわぁぁあ!!?」

 

外で見張りをしていたトレーナーの悲鳴と共にジャラランガが壁を突き破って吹き飛ばされてきた。

 

その目にはまだ闘志がメラメラと燃え盛っていたが、満身創痍のようでその場から立ち上がることも出来ない。

 

「う、嘘だろ…!!ここで一番強いジャラランガが…!!」

 

大きく空いた穴から、ジャラランガを吹き飛ばした存在の姿が顕になる。

真っ黒な巨体に、腹部にはとてつもないほどの大口を持つUB05 GLUTTONY、アクジキング。

その目は赤く、赤眼を揺らしながら目に映る全てを捕食する。

UBの中でもトップクラスの危険度を持つアクジキング、その親分個体。

目に映る全てを喰らうその生態から群れは率いていないものの、たった一匹だけでも他のUBの群れと大差ない危険度。

 

ネリネは胸ポケットから懐中時計を取り出し、開く。

そしてそこに埋め込まれた螺旋状の模様が浮かぶ虹色の石に触れる。

 

「…徹頭徹尾、正確無比に。迅速に終わらせましょう。メガシンカ」

 

虹色の石、キーストーンから眩い光が溢れ、ネリネのメタグロスの持つメタグロスナイトと共鳴し高エネルギーを放出する。

 

ネリネとメタグロスの絆が交差する時、その姿は大きく変化する。重々しく地面に突き刺さっていた四本腕は宙に浮き、新たなメタングとダンバルを加え八本腕に増える。

肉体性能は勿論のこと、通常時よりも遥かに上昇した演算能力も備えたメタグロスの究極形態。

 

「…メタグロス、メガシンカ完了」

 

ネリネの眼光は鋭く、相手のアクジキングの一挙手一投足をも見逃さない。

かつての恩人のような、相手を観察し、最適解を常に導き出すその瞳にアクジキングを映す。

 

「…今度はネリネが皆を助ける番」

 

メガメタグロスのギガインパクトがアクジキングを吹き飛ばした。

 

 

 

 

 

 

 

 

▽▽▽

 

避難所付近での大規模な戦闘が始まり辺り一帯に大きな振動と衝撃が響き渡る。

それに震えながら縮こまる群衆の中には朝方までアンカー達と共に行動していたホウとスイも混ざり避難していた。

 

「ホウちゃん、この薬をお願い!スイちゃんはこっちね!」

「わかった、任せて!」

「はーい!」

 

ホウとスイは手渡された物資を持って避難所を駆け回る。

二人は将来姉であるスイレンのようなキャプテンを目指すポケモントレーナー。実力はまだまだ未熟な二人、このような事態であれど何か出来ないかと思案した結果、避難所で戦うトレーナー達のサポートに徹することになった。

 

年は違うが同じく学生のアンカーとネリネが戦っている。あの二人が最も危険な場所で戦っているのに私達だけ安全な場所で震えて縮こまっているだけなんて出来ないと奮起する。

 

「ざこちゃーう!ざこ、ざこちゃう!!」

 

そんな中、外からヤングースの懇願するかのような鳴き声がする。

 

スイは動きを止め、そのヤングースを見る。毛は焼け焦げたかのように黒く煤け、血で赤く染められている。

足を怪我したのかズルズルと引き摺りながらも必死になって鳴いている。

 

「大丈夫!?」

「ざこッ!!」

 

直ぐ様持っていたすごいキズぐすりを使い治療しようとするが、ヤングースの剣幕に気圧されてしまう。

 

「ざこ!ざこちゃう!ちゃうッ!」

 

何かを訴えるかのように、スイに向けてヤングースは鳴く。

ヤングースは縄張り意識がかなり強いポケモンである。さらにそれが野生なら尚のこと。

気性も荒く、本来ならこのように人間に助けを乞うなんて絶対にしないであろう。

だが今、このヤングースは必死にスイに、懇願する様に鳴く。

 

「もしかして…仲間が向こうで倒れてるの…?」

「ざこッ!!」

 

ヤングースは力強く、必死に頷く。

それにスイは少し躊躇う。

何故なら今このメレメレ島は戦場だ。そこらを歩けば大量発生したUBに接触してしまう可能性がある。

今のスイの実力ではUBに敵う筈もない。

 

他のトレーナーに頼むというのも考えたが、今UBから襲撃を受けている状況ではそれも厳しいだろう。

 

一瞬の逡巡ののち、踵を返して案内する為に駆け出したヤングースの背を追う。

スイは未熟とはいえポケモントレーナー、傷ついたポケモンを見捨てるという選択は性根の優しい少女には不可能な事だった。

UBに遭遇した際にはすぐに撤退する。そう心に決め、一人森の中に入っていった。

 

 

 

 

それが間違いだと気付いたのは早かった。

 

 

 

 

 

ヤングースの仲間は幸い早く見つかった。案内された場所には複数のヤングースに守られるように倒れるデカグースの姿があった。

先程のヤングースよりも深刻で重篤な状態であった。

UBにやられたのであろうデカグースは動く気力もないのか浅く息をするのみ。

 

スイも予想以上の惨状から目を背けそうになるも、直ぐ様気を取り直してげんきのかけらと回復の薬を惜しげなく取り出し治療を開始する。

 

その最中の出来事であった。

 

 

「じぇるるっぷ……」

 

空から降りてきたのは硝子の様な触手をうねらせるクラゲのようなポケモン。UB01 PARASITE、ウツロイド。

 

「ざこちゃーう!」

「ざこ!ざこ!」

「ざーこッ!」

 

デカグースを守っていたヤングースが直ぐ様飛びかかる。

しかし力量差は歴然であった。

技ですらない、単なる触手を振り回しただけでヤングース達は弾き飛ばされる。

 

「オ、オニシズクモ!サニーゴ!」

 

UBに遭遇すれば即刻逃げる予定であったが、この重篤な状態のデカグースを放っておくなど、スイには不可能だった。このままではデカグースは確実に殺されてしまうだろう。

直ぐ様、応戦する為にオニシズクモとサニーゴをボールから繰り出す。

 

「オニシズクモはアクアブレイク!サニーゴはねっとう!」

 

二匹がスイを守らんと動く。オニシズクモはカサカサと高速で動きウツロイドに接近、サニーゴはねっとうでウツロイドへ強襲。

 

「べのめのん……!」

 

しかし二匹の攻撃がウツロイドへと届くことは無かった。

ウツロイドのパワージェム。ねっとうは展開された岩に防がれ、オニシズクモは攻撃前に射出された岩に直撃し大ダメージ。

 

ウツロイドは尚も動き続ける。

ヘドロウェーブで残っていたヤングースごと押し流す。

 

「ウ…ウソ…!?」

 

ゆっくりと触手を動かしながらスイへと近付いていく。

 

「ニゴッ!!」

 

唯一無事だったサニーゴが近付かせてなるものかと果敢に挑むも、ウツロイドの触手に巻き取られ投げ飛ばされてしまう。

 

「い、嫌…!!」

 

逃げようとするも腰が抜け地面へと座り込んでしまう。恐怖で震える。もう既に自身を守る手段が無い。

手持ちのポケモンも、戦ってくれたヤングースも、全員戦闘不能。

 

何故一人で来てしまったのか、まだ死にたくない、なんで私が、まだやりたい事が沢山ある。

様々な感情がごちゃ混ぜになり、溢れ出るそれは涙となって頬を流れ落ちる。

 

ウツロイドの触手が伸びる。ゆっくりと、逃げ場を無くすように、包み込むように広げられる。

まるでそれはドククラゲが見せる捕食のような…獲物を恐怖で甚振る動き。

 

「た、たすけ…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おい…」

 

 

 

 

 

 

 

ウツロイドの金魚鉢のような頭を掴むその手。

怒りを露わにしながら発せられた響くような重低音。

 

「スイに何してやがる…!」

 

メレメレ島を駆け回っていた筈のアンカーがそこにいた。

額に血管を浮かばせながら、ギリギリとウツロイドの頭を締め付ける。

 

「じゅ、じゅぷッ!?」

「オラァッ!!」

 

メキメキと嫌な音を立て始めたその握力に危機感を抱いたウツロイドは瞬時に神経毒が大量に含まれた触手の針で突き刺さんと動く。

だがその前にアンカーは勢いよく地面に投げ捨てた。

 

「ポッチャマ」

 

そこに遅れてきたポッチャマのハイドロポンプが突き刺さる。

その威力にウツロイドは吹き飛ばされるもまだ瀕死にあらず。反撃のパワージェムを展開するも、その背後にはもう一つの影が。

 

「水流連打」

 

背後をとったウーラオスの水流連打。堪らず戦闘不能となり、アンカーの放り投げたウルトラボールに容易く捕獲され、あれほど絶望的だった戦闘は呆気なく片がついてしまった。

 

「UBの中でも、テメーは駄目だ。特にな」

 

アンカーはウルトラボールを広い、バックに収納。すぐに放心状態のスイに駆け寄る。

 

「大丈夫かスイ!どこも刺されて無いか!?怪我は!?」

「あ…あ…う…うん…ひっ……うぇ……!こ、怖かった、怖かったよォ…ッ!!」

「ああ、大丈夫、大丈夫だ…頑張ったな…」

 

スイの細い腕が震えながら相手の服をぎゅっとつかむ。声が震え、続けようとしても息がうまく整わない。

胸元に顔を埋めたまま、スイはしゃくり上げる。アンカーはその小さな背中にそっと手を回した。それだけで、スイは堰を切ったように泣き声をこぼした。

 

泣き声が少しずつ静まっていくのを待ちながらもアンカーはスイに質問を投げ掛ける。

 

「本当に何も無いか?刺されてないか?」

「ゔ…ゔん…大丈夫…でも、でも、ポケモン達が…!」

「大丈夫、今ウーラオス達が手当てしてくれてる。全員無事だ。そこのデカグースもな」

「よがっだ…よがっだよォ!!」

「言いたいことも叱りたいことも沢山あるが…無事で良かった。よし、立てるか?避難所に戻ろうぜ」

「こ、腰が抜けて…」

「そうか、じゃあ…ヨッと」

「わっひゃっ!」

 

アンカーはスイをヒョイと軽々と持ち上げる。

 

「えっ!?えっ!?うそっ!これってお姫様…」

「悪りィがこれで我慢してくれよな。一番負荷が少ねぇからな」

「う、うん…」

「デカグース達も一旦ボールに入ってくれよな。後でちゃんと野生に帰すから」

 

アンカーはモンスターボールで応急手当し危機が去ったデカグース達を捕獲し、回収する。

アンカー達が行なったのは薬による応急手当のみ。この後はポケモンセンターで適切な治療を受けなければならない。その為に持ち運びやすいボールへと入ってもらう。

流石にこの非常事態に不可能では無いが全員を背負ってはいけない為である。

 

 

そうして避難所に戻れば真っ先にホウがアンカーに抱かれるスイの元へと駆け寄ってきた。

 

「大丈夫!?急にいなくなって私すっごく心配したんだよ!?」

「うん、うん、ごめん…!!」

 

ゆっくりとアンカーが地面にスイを降ろせば姉妹二人で揃って抱きつきながら泣き始める。

 

「アンカー、戻りましたか…それでこの状況は…」

「ネリネ、その様子だとそっちは大丈夫だったみてぇだな。とりあえずスイがUBに襲われてたから助けて来た」

「…えぇ、こちらは問題なし、UBは迎撃済み。貴方も無事だったようで何よりです」

「流石だな。こっちもここらの親分個体はあらかた片付いたんじゃあねぇかな。ウーラオスとはさっき合流したから次は奥の方へ行く予定だな」

 

奥、それはメレメレ島上空に出現したウルトラホールの真下。未だ大量のUBが犇めく魔境となってしまった地帯。数多くのUB達が苛烈な争いを繰り広げている。

 

「ならネリネは継続して此処を…ッ!!?」

 

 

揺れる。空間が悲鳴をあげるように。

宙のウルトラホールは縮まる所か、今の衝撃で拡大する。

 

「な…!?」

「まさか…負けた…!?ならもうどうしようも…!」

 

空間の穴が広がる。それに伴い更に大量のUB達が襲来する。

空を埋め尽くす膨大な数のUB達。その規模はメレメレ島を覆い尽くす程の大きさ。

 

「ドガグイイッ!!」

 

アクジキングがアローラに舞い降りた時、聖なる月光がその巨体を吹き飛ばす。

 

「これはムーンフォース!この威力は並のポケモンじゃない!」

 

視線を巡らせればそこには───

 

「カプゥーフフ!」

 

カプ・テテフ。アーカラ島の守り神。

 

「カプゥブルル!」

 

カプ・ブルル。ウラウラ島の守り神。

 

「カプゥーレ!」

 

カプ・レヒレ。ポニ島の守り神。

 

メレメレ島にアローラの守り神が集結。

それと同時に、一斉に全てのスマホロトムが強制起動し、映像が流れ始める。画面に映るのは褐色肌の一人の女性。アローラ地方でなら誰もが知る島クイーンであり、四天王の一人。

 

『皆さん、遅れてしまい申し訳ありません!アーカラ島の島クイーン、ライチです。事態は刻一刻を争います。ですので簡単な説明をさせていただきます。我々は既にメレメレ島を包囲、島から飛び出したUB及び、同時発生した小規模のウルトラホールは全て対処済みです。ですので残すはあとメレメレ島のUBのみ!

皆さん、ここが正念場です。カプ・テテフ、守り神であるカプ達に力を、Zリングを持つ者は準備をッ!』

 

アローラは今、佳境を迎える。

 

 

 

 

 

 




ウルトラホール
ウルトラホールを通るとオーラが付与される。そのオーラを持つ人、ポケモンがその世界に存在する限り、オーラとの『繋がり』が途切れず開き続けてしまう。
閉じるには完全なオーラの断絶、ウルトラボールへ隔離するかウルトラホールへと送り返す行程が必要となる。
オフ会事件を機に様々な世界で人間用の物も作られている。


Fall
ウルトラホールを通った者の通称。通常の人間であれば、ウルトラホールのオーラに身体が耐えられず、オーラは飛散、しかし飛散する過程でオーラが体内で荒れ狂い記憶障害等の症状を引き起こす。


転生者のFall
肉体が通常の人間と文字通り格が違う為、オーラに身体が耐えてしまう。それによりポケモン(UB)と同様オーラを纏ってしまい、ウルトラホールを開く繋がりとなってしまう。
対処法はウルトラボールのようなオーラを完全に断絶する物を使用するしかないが、当時ポケモン用しか用意されていなかったため、ウルトラスペースに放り出された者や、ウルトラホールが閉まることなく存在し続け滅んだ世界も存在している。



オフ会事件
かつて起きた転生者達のトラウマ。
発端はソルガレオを持つ転生者。小規模のオフ会はこれまでに何度かあったが、大規模なモノはこれが初めて。
数人であればソルガレオやルナアーラがオーラから守ってくれるが、そのオフ会の規模は六百人規模。ソルガレオとルナアーラは複数匹いたが、全員をオーラから守りきる事が出来ず、エネルギーが暴走した結果転生者達が一斉にFallと化す。

一度に転生者というFallが同じ世界に大量発生してしまったせいでウルトラスペースと隔てられた空間がガバガバに。ウルトラホールが誘引されまくり乱立してしまう事態となってしまった。

それは1つの世界に収まらず、そのFallとなった転生者の元の世界との繋がりも巻き込み、ウルトラホールは更にその元の世界でも発生。
連鎖的に更にガバガバとなり無関係の世界にもウルトラホールが大量発生してしまった。

アンカーの世界は発生源からかなり離れていた為、他の世界と比べればまだマシな方であるが、酷い世界は上記の通り、Fallのウルトラスペースへの追放や殺害、世界が滅びたりと阿鼻叫喚であった。
単純計算で今回の6倍の規模である。

これを機に転生者間では異世界に渡る行為はNGということが暗黙の了解となった。
例外としてウルトラメガロポリス所属のルナアーラを所持するウルトラネキといった者のみが異世界の移動を許可されている。(といっても滅多にしない)



元凶転生者
今回の元凶である転生者は主人公の前に強大な黒幕として立ち塞がり、打ち負かされたいという破滅願望を持つヤベー奴。
この転生者の世界は主人公達が敗れてしまった世界線であった為、目的が果たせなかったが、RR団に加入する事で別世界でその目的を果たす事に。
強大な黒幕として相応しい実力を手に入れる為にウツロイドと合体。神経毒で恐怖感と痛みを誤魔化し、Fallとなる事を繰り返し、たった一人で数百人規模のオーラを手に入れる。
オフ会事件の規模には及ばないが、同様の現象を引き起こし、今回の騒動が巻き起こった傍迷惑な奴。
Fateのヴリドラみたいな奴だが特に打ち破っても報酬とかないのでエアプヴリドラである。
転生者は世界の異物であると考えており、露骨に嫌悪感を抱いている。
最後は世界が壊されては困るとレッドとサカキが手を組み、ミュウツーを同時にXYにメガシンカ。
絶頂してる所を背後から別の転生者に撃ち抜かれた。
ゲームの仕様だと手持ち6匹のステータスが全て6段階上昇している。
多分歴代主人公達とのレイドバトル。




ウルトラネキ
ウルトラメガロポリスに転生した転生者。
手持ちが5匹マッシブーンの筋肉フェチポケモナーとかいうヤベー奴。もう1匹は移動用のルナアーラ。
見た目は青肌セクシー系美女。見てくれだけは良い。
人間には一切興味なし。ポケモナースレによく出没しGODニキ等とよくレスバしている。




GODニキ
アルセウスの端末として転生し、1つの世界を創造したヤベー奴。
世界を創造してからは暇を持て余し、掲示板のスレを全てに目を通している。
ギラティナ(ムチムチお尻)とレジギガス(ライナー)を良くない目で見ている。尚、両方から中指立てられている模様。
果てし無い年月を生きている為思考が人間から離れ神よりに。
ナチュラルカス。本人に悪気は一切無いのが尚タチが悪い。
レジェアルではショウちゃんを必要なことだけど過去に連れてくの可哀想だよね、じゃけんコピー作っておくりましょねー的な事をやらかしコピーのショウは発狂した。
ポケモナースレでよく出没し、ウルトラネキ等とよくレスバしている。




転生者実験録
自身の体を実験体として様々な実験を施し、それを掲示板に淡々と書き込んでいくヤベー奴らの集まり。そのPartは114514までに達し、早い時は数時間で一スレが消費される。
転生者について知りたいならこれを見れば大体わかる。
全て読んだ者はGODのみ。GODが簡略版を作っているがそれでも多すぎて全て頭に叩き込むのは不可能に近い。全員の手持ちには癒しの波動を極めたブチ切れポケモンが存在する。





転生者達の世界
実はかなり距離は離れているがウルトラスペースで繋がっており、一応行き来したり出来る。今では滅多に別世界に行く転生者はいない。
ちなみに全ての世界にアルセウスの端末が1匹ずつ存在する。
本体は世界の外側にいるらしい。



ネリネ
過去は捏造。まぁあれだけ強いならメガシンカも出来るやろって事でメタグロスがメガシンカ。カキツバタもこの作品だと出来る。
懐中時計にキーストーンが埋め込まれている。

ネリネの恩人はBWの女主人公のトウコ。たまたま訪れた町でプラズマ団のテロに巻き込まれ、それを鎮圧。この世界ではバトルサブヴェイガチ勢。



ギラティナ
通称ぎらちー。可愛いムチムチドラゴン。
映画ではディアルガにブチ切れてたのにサトシを見ると一瞬で怒りが吹き飛ぶぎらちーマジで可愛い。
なんやかんや言われながらもランクマの圏内には入る、格好良さと可愛さを兼ね備えたゲーフリの最高傑作と言っても過言では無い。
ピシャーン!!←可愛い。

次の話なんですが久しぶりのガチバトル回です。描写の仕方なんですがどちらがいいでしょうか?

  • 実況や解説を入れる
  • 今まで通りトレーナー間だけで完結
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