ソードアート・オンライン-剣槍-   作:不可視の人狼

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ファントム・バレット編、開始です。
まずは前日談から。


ファントム・バレット編
銃の世界


 7月31日──学生にとっては夏休み本番を目前に控えた、ある意味大事な時期に、俺は自宅のベッドでアミュスフィアを被っていた。

 

 先日菊岡から依頼された、《ザ・シード》連結体(ネクサス)のリサーチを目的としたバイトだ。

 

 俺とキリトでそれぞれ3タイトルずつ選び、新規アカウントで3日~5日程プレイ、内部で何か問題が起きていないか、全うなVRMMOかどうかを調査、報告するよう仰せつかっているのだが……先も言った通り、今は夏休みだ。それも俺達SAO帰還者にとっては実に2年ぶりである。

 いくらバイト代が出るとはいえ、ひと月しかない貴重な夏休みの内最短でも1週間強を費やすのは御免だと断固拒否の姿勢を貫いた事で、調査期間の目安はそのままに各1タイトルのみの担当を勝ち取った。

 

 まぁバイトだ調査だと堅苦しい名目ではあるが、ぶっちゃけてしまえば普通にゲームを遊べばいいだけの話だ。接続料も向こうで負担してくれると言うし、気軽に行けばいいだろう。

 

「──リンク・スタート!」

 

 その一言を唱えた瞬間、俺の意識は現実の肉体から切り離される。虹色の光の中を通り抜けると、アカウント登録ステージに送り込まれた。

 

 

 

 俺がこれより数日を過ごす事になるこの世界の名は──《ガンゲイル・オンライン(G G O)》。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 アカウント登録を済ませ、GGOの世界に降り立った俺が最初に目にしたのは、煤けた灰色だった。

 すぐにそれがコンクリートの地面であると気付いた俺は、俯けていた顔を上げる。

 

 GGOの舞台は最終戦争によって文明が崩壊した世界という設定を見たが、なる程、確かにALOやSAOとは全然違う。あちらはのどかなファンタジー(少なくとも見かけ上は)世界なのに対し、こちらは硝煙と鉄の錆びた匂いが織り成す退廃的な雰囲気を醸していた。アインクラッド50層の《アルゲード》が近いだろうか。

 無機質に立ち並ぶビルにはネオンの光が輝き、聞こえてくる周囲のプレイヤー達の声は軒並み男──それも聞くからに厳つくて強そうな野太い声──そしてそんな彼らの腰や背中では、総じてあるものが存在感を放っていた……銃である。

 

 このGGOは、正式名称からも分かる通り銃で戦うゲームだ。

 ハンドガン、アサルトライフル、サブマシンガン、ショットガン。中にはいかにもSFなデザインの物まで──パッと見た限りでも大小様々な銃が剥き出しでそこら中を行き交っている。

 生きる為にも用いられる剣や槍とは根本的に違う。敵を殺す為に生み出され、今も尚殺す為の進化を続けている武器──無骨で無機質なボディから放たれる威圧感は、俺が長らく慣れ親しんだ武器達とは比べ物にならない程冷たく、鋭かった。

 

 俺がこのゲームを選び、またキリトがこのゲームを選ばなかった理由は至極単純、キリトは銃を始め飛び道具全般が苦手であり、一方俺は得意とまでは行かずとも多少の心得があったから。

 2年前初めてSAOに触れるまで、俺は色んなジャンルのゲームを遊んできた。その中には当然、銃のゲームも含まれている──と言っても、対人戦はフルダイブ技術が登場する以前の画面越しコンシューマーゲームだけで、ナーヴギア発売当時に遊べたのはCPUのゾンビやらロボットやらをひたすら撃ってスコアを競う単調なゲームだけだったのだが。

 GGOはその良いトコ取り──実際に自分の体を動かしながら、自分で考え動き回る人間を相手に戦うPvPがメイン。極論、VRサバゲーと言う事になるのだろうか。久方ぶりに銃に触ってみるのも良いかと思ったのと、仮想世界の銃撃戦がどれ程のものなのか興味があった。

 

 暫く周囲の景色をぽかんと見上げていた俺は、取り敢えず街を適当に歩いてみる事に。

 確か、プレイヤー達が拠点とするこの街──《SBCグロッケン》は、でっかい宇宙船の上に建設されたこれまたでっかい街なのだとか。もし規模まで《アルゲード》と同じかそれ以上なら、くれぐれも迷子にならないよう気をつけなければ。

 

 歩き出すと、傍らにガラス張りの建物が目に入り、そう言えばまだこの世界に於ける己の姿を確認していなかったと思い出す。手や腕を見る限り、少なくとも現実世界の俺より格段に肉が付いているのは間違いない。まぁ、VRゲームではどれだけマッチョな外見だろうと、その腕っ節はシステムに依存するのだが。

 

 そんな事を考えながら、いざ窓の前に立ってみると……

 

「(……なる程。いかにもソルジャーって感じだな)」

 

 反射して写ったのは、薄らと焼けた肌に鋭い眼、不機嫌そうに引き締められた口元、髪をかき上げてオールバックにしたガタイのいい強面の男だった。ここから顔に傷の1つでもあれば、誰がどう見ても歴戦の兵士に見えたことだろう。どうやら身長も少しだけ高くなっているらしい。

 

 GGOのアバターはALO同様に完全ランダム生成という事だが、やはり傾向として強面のプリセットが多かったりするのだろうか。何はともあれ、この世界にいるのはほんの3日程度の事だし、よっぽどな外見にさえならなければ文句は無い。

 

 適当な通路に当たりを付け、道なりに進んでいく。行き交う人は誰もがアウトローな雰囲気を漂わせており、すれ違う俺の強面な顔を見て萎縮する者もいれば、真正面から睨んでガンをつけてくる者もいた。後者の手合いは揉め事になる前にそそくさと通り過ぎ、散策を続ける。

 

 ──取り敢えず30分程歩き回ってみた感じでは、至って普通のVRMMOと言った所だ。

 

 殺伐とした空気の中でも仲間内で楽しく雑談している者、ショップで装備を吟味している者、狩りで大きな収穫があったらしい者、逆に結果が芳しくなかったらしき者──ALOは勿論、SAOでもよく目にした光景だった。

 

「(足だけで集められる情報はこんな所か。となると次は……)」

 

 いよいよこのゲームのメインである戦闘に足を踏み入れる必要がありそうだ──と言っても、今の俺は生まれたての赤ん坊も同然。装備も無ければ金も無い。それどころかこのゲームのハウツーもロクに知らないのだ。一応、「序盤は安価な武器で狩りをして金を貯め、強い装備を入手するべし」という基本中の基本は心得ているが、その安価な武器とやらも何を選べばいいのか。

 

 考えていても仕方ない。と、俺は一先ず手近な武器屋を目指して歩みを再開するのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「──うーむ……分からん」

 

 いざ武器屋に赴いたは良いものの、ずらりと並ぶ銃の前で俺は立ち尽くすことしか出来ずにいた。

 

 俺の懐は初期金額である1000クレジット。

 この価格帯に収まるのは主にSFチックな外見をしたレーザー銃で、実弾の場合はこぢんまりとした拳銃のみらしいのだが、それだけとっても価格から性能までピンキリだ。なけなしの金を全額武器に突っ込むべきか、防具類にも目を向けるべきか。

 SAOでは前者の道を選んだ俺だが、世界が変わればセオリーも変わるのがお約束。紙装甲でノコノコとフィールドに出てPKにでも遭遇すれば、あっという間に殺されてリサーチどころの話ではなくなってしまうだろう。

 

 こういう時、リーファのような初心者に優しいベテランが居てくれれば内情リサーチの面でも心強い事この上ないのだが……悲しいかな、俺の周囲には見ず知らずのプレイヤーが数人いるのみで、声を掛けようとする端から店を出ていってしまった──たまたまタイミングが重なっただけで、決して避けられたわけではない……と、思いたい。

 

 一度ログアウトしてこの辺の情報を洗い直してみるかと思っていると、俺以外無人だった店内に新たな客が入って来た。何もやましい事は無いにも関わらず反射的に棚の陰に身を隠した俺は、その客の方をそっと覗き見る──2人組の男女、所々拾えた会話を聞くに、どうやらビギナーの女性に経験者の男性プレイヤーがレクチャーをしているようだ。

 

 ……声をかけるべきか、非常に迷った。

 

 シチュエーション的には、便乗する形で教えを請うのに都合のいい場面と言えなくもない。何より今を逃したらもう二度とチャンスは訪れないかもしれないのだ。だがもし……もし、2人が恋仲であり、俺が割って入ることで2人の時間をぶち壊しにしてしまう、なんて事になっては申し訳なさの方が勝ってしまう。

 

 数秒間悩んだ末、「出来る限り怖い顔で話しかけて、話を聞いてくれそうならそのままレクチャーを頼み、ダメそうならガラの悪いプレイヤーAとして男に花を持たせてやる」という折衷案を考えついた俺は、早速それを実行に移すのだった。

 

「──あの……」

 

「うわッ──!?」

 

 意識的に低くした俺の声に、2人揃って驚きの声を上げて振り返る。男女の内、男の方──長い銀髪を後ろで纏めたプレイヤーに目を向ける。

 

「少し、いいか?」

 

「な、何、ですか……?」

 

 警戒している感は拭えないが、取り敢えず話は聞いてくれるらしい。これ幸いと、俺は声のトーンを戻して話を続けた。

 

「アンタ達、このゲーム長いのか?」

 

「え、ええとまぁそれなりには……」

 

「私の方は、そろそろ2ヶ月だけど……」

 

「もし迷惑じゃなければ、序盤の諸々をレクチャーして貰えないだろうか。見ての通り、右も左もわからない初心者なんだ」

 

 システムによってこのアバターに与えられた野太い声から発せられた言葉に、2人は目をパチクリさせる。本当にそれだけ?とでも言いたげな空気だ。

 

「勿論、無理にとは言わない。何か予定があればそっちを優先してくれ」

 

 男はチラリと目線を女性に向ける。これは無理かな……と思った矢先──

 

「──助けてあげたら?」

 

 水色の髪にマフラーが目を引く女性プレイヤーは、あっけらかんと言い放った。

 

「でも、いいの……?」

 

「私だって最近脱初心者したばかりだし、大して変わらないわ。あなただけじゃ大変なようなら、私も少しは手伝えるし……それに、初心者には優しくするのがマナーでしょ。GGOみたいなゲームなら尚更ね」

 

「うーん……まぁ、シノンがいいなら──じゃあ、まずは自己紹介からかな。僕は《シュピーゲル》って言います」

 

「私は《シノン》。同じ初心者同士、よろしく」

 

「ありがとう。シュピーゲル、シノン──俺は《ジェイド》だ。少しの間、世話になる」

 

 本名の1字から取った仮初の名前を名乗った俺は、幸運にも出会えた気のいい2人と握手を交わすのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 シュピーゲルから、この世界で生き残る為にはまず安い光学銃を購入し、モンスターを狩って金を貯め、対人戦用の実弾銃を手に入れるのを当面の目標とするよう教えられた俺は、彼の勧めで小型のレーザー銃を1丁購入し、残った金で最低限の防具を整えてから街近辺のフィールドに繰り出していた。

 

「本当に1人で大丈夫かい?」

 

「こういうのはトライ&エラーだ。まずは1人でやってみるよ。もし危なくなったら、フォローを頼む」

 

 シュピーゲルとシノンには後方で待機してもらい、単身銃を構えて進む。前方にはでっかいダンゴムシ型Mobが砂の荒野をゴロゴロと駆け回っており、足を止めた俺は銃口をダンゴムシに差し向けた。トリガーに指を掛けると、視界に緑色の円が表示される。

 これは確か、《着弾予測円(バレット・サークル)》──実弾・光学問わず、撃った弾はこの円のどこかにランダムで命中するらしい。光学銃は総じてこの円が小さく、命中精度に秀でているのだと教えてもらった。

 丸まったダンゴムシの中心を捉えて、撃つ──バシュンッ!というような音と共に光の弾が発射され、ダンゴムシに命中。一撃で赤いポリゴン片に分解されていった。

 

 そのまま、近くにいた青イノシシ──何たる偶然か、SAOでも目にした《フレンジー・ボア》によく似ていた──へ狙いを付け、即座に射撃。これまた一撃で倒す。同じ事を数回繰り返し、近辺のMobを全滅させて戻ってきた俺を、シュピーゲルが拍手で迎えてくれた。

 

「凄いね……いくら光学銃でも、動いてる的にいきなり当てるのは難しいんだけど。君センスあるよ」

 

「ありがとう。銃に触るのは久しぶりなんだけどな。しっかり狙った所に当たってくれたし、銃の性能がいいんだろ」

 

「分かる。そのブラスター、かなり使い易いわよね。ミドルゾーン上位でも狩りに愛用してるプレイヤーが結構いるって話よ」

 

「へぇ、流石シュピーゲル先生だ」

 

「いや、大袈裟だよ。確かにシノンの時にもその銃をオススメしたけど、それだって攻略サイトからの受け売りだし」

 

「謙遜する事無いのに。私が順調に強くなれてるのは、間違いなくあなたが序盤の進め方を教えてくれたからよ。自信持って」

 

「シノンの言う通りだ。GGOみたいなPvPメインのゲームは、新規プレイヤーにしてみれば敷居高いし、2人みたいなプレイヤーが居てくれると心強いよ」

 

 MMOを始め、対戦型ゲームでよく発生しやすいのが《初心者狩り》だ。

 主にミドルゾーン以上のプレイヤーがニュービーを狙って行うこの行為は、ゲーマー界隈では絶対にやってはいけない蛮行の1つとして有名なのだが、悲しいかな多くのゲームにそのようなプレイヤーが一定数存在してしまっているのが実情であり、まっとうにゲームを楽しむプレイヤー達及び運営サイドの悩みの種となっている。

 ことGGOはALO以上にプレイヤー同士で殺し合うのがメインであるハードなゲームだ。フィールドに潜伏(ハイド)してか弱い初心者だけを狙う姑息な輩もいる事だろう。志ある新規プレイヤーを守るという意味でも、初心者を導いてくれるシュピーゲルのような存在はとても貴重と言える。

 

 ……まぁ、初心者である事にかこつけてナンパめいた行為に及んだり、初心者を装って相手をPKにかけるような輩も少なからずいる事を考えれば、シュピーゲルも一緒だったとはいえ女性プレイヤーでありながら俺を助けるよう促してくれたシノンの優しさには感謝せねばならない。

 

 その後、シュピーゲルやシノン達も一緒になって狩りをし、俺のレベルが1つ上がった所で街へ戻ってきた。

 

「──さて、無事レベルアップしたわけだけど……ジェイド、ステータスビルドの方向性はもう決めてる?」

 

「ああ、そうか。GGOは自分でステ振りするんだな」

 

 GGOはSAOと同じくレベル・スキル複合制のゲームだ。レベルアップに際して獲得出来るステータスポイントを任意のパラメータに振り分ける事でアバターを強化していく点は同じだが……

 

「うわ……パラメータ多いなぁ」

 

 SAOでは《筋力(STR)》と《敏捷(AGI)》の2つだけだったパラメータが、GGOでは5つ用意されている。先の2つに加え、《体力(VIT)》、《器用(DEX)》、《幸運(LUK)》──ここから更に、各種派生スキルも合わせて育成していくシステムとなっているようだ。

 

 ステータスビルドの方向性は、即ちこの世界に於ける自分の生き方とも言える大事なものだ。こういうものにフラットなバランス性を求めてはいけない。満遍なく平たいステータスよりもいずれかに尖らせた方が強いというのはどんなMMOに於いても常識だ。レベル制MMOは往々にして、ステータスのリセットは出来ても振り直しが出来ない為、よく考える必要がある。

 

 そして──

 

「……銃ゲーで大事なのは敏捷(AGI)……いや、多少撃たれても平気なように体力(VIT)を上げるか……?器用(DEX)はリロード速度に影響しそうだし、筋力(STR)は絶対あって損ないよなぁ…──」

 

 気付けば俺はブツブツと呟きながらステータス画面とにらめっこしていた。こういう時、肌に合った武器でも見つかっていればそれに則したビルドに舵を切れるが、今俺が持っているような光学銃は総じて軽くてよく当たり、弾倉交換も簡単と来た。ステータスビルドの指針にはなりそうにない。何か実弾火器を入手するまで引っ張りたいのが正直な所だが、そんな縛りプレイをしていては時間ばかりかかって仕方ないだろう。

 SAOでのビルドを再現するにも、あれはベータテスト時から続くSAOでの経験に基づいたものだ。違うゲームで同じビルドをしたとて、それが上手く働く保証は無い。

 

「……彼、結構なゲーマーみたいね……」

 

「みたいだね…──迷ってるようなら、取り敢えずAGIを上げるといいよ。AGI一極型のビルドは弾を避けられるから、体力の低さも補えるし」

 

「なる程な……うん、じゃあそうするよ」

 

 見かねたシュピーゲルの助け舟に乗り、獲得した3ポイントをAGIに2、念の為STRにも1振っておく──結果的にSAO当時と同じになった。

 

「今の狩りでちょっとは稼げたと思うから、実弾銃を見に行こう──と言っても、買えて中古のサブマシンガンが精々だろうけど」

 

「あ、だったらいいのに心当たりがあるわ。こっち──」

 

 シノンに連れられてやって来たのは、路地を進んだ先にある寂れたガンショップ。SAOでは、こういったボロっちい店でこそ掘り出し物が見つかったりするものでワクワクしたが、果たして……

 

「こないだ偶然見つけてね。まだ残ってるといいけど──あった。コレよ」

 

 シノンが指し示したのは、棚に横たえられたかなり小振りな機関銃だった。

 

「へぇ、《MICRO UZI(マイクロ ウージー)》か。値段も手頃でちょうど良さそうだね」

 

「実弾銃は高いって話だったけど、ピンキリとは言え思ったより安いんだな?」

 

「多分中古品だからだね。本来この銃には姿勢安定用の折り畳み式ストックが付いてるんだけど、それが無いんだ」

 

「精密性は落ちるけど、AGI型ならそこまで気にしない要素だから問題ないはずよ」

 

 別に俺はAGI一極ビルドを目指すと決めた訳ではなく、そこはシノンも了解している筈。少なくともステータスタイプが固まりきらない序盤の内は事足りる、という事だろう。シュピーゲルの反応も良いようなので、この銃を購入した。

 

「後は予備のマガジンと、対ブラスター用の防護フィールドを買えば一通りの装備は整うかな。初心者向けの大きなマーケットに行けばどっちも揃ってるし、シューティングレンジもあるから実弾銃の練習をしておくといいよ」

 

「実弾銃は弾を買うのにもお金かかるから、実戦では計画的に使うようにね」

 

「分かった」

 

 ここでシュピーゲルは私用、シノンもリアルで用事があるとの事で、俺達は解散する事に。

 

「改めて、本当にありがとう。シュピーゲル、シノン。2人が助けてくれなかったら、こうもスムーズに進められなかった」

 

「気にしないで。──けど、今後は少し気をつけた方がいいかもね。GGOのプレイヤーは全員初心者に優しいわけじゃないから」

 

「ああ。2人の教えを無駄にしないよう頑張るよ」

 

「それじゃあ、私はここで。またねシュピーゲル」

 

「うん。お疲れ」

 

 メニューを開いたシノンがログアウトし、シュピーゲルもこの場を後にする。残った俺は一先ずシュピーゲルの言っていた大型マーケットに行き、《UZI》用の予備マガジンと弾薬、光学銃用の防護フィールドを購入。試射もしたかったが、そろそろいい時間なのでそれは明日に取っておくことにした。

 

 メニューを開き、ログアウト──こうして、俺のGGOで過ごす1日目が終わりを迎えた。

 




ミツキもといジェイドの初GGOでした。
因みにシュピーゲルがジェイドにも優しかったのは、この当時まだAGI型ビルド1強で、同タイプのシュピーゲルは強者の側にいたからですね。シノンもまだヘカートを入手する前だったので、彼の心にはまだ余裕がありました。


それはそうと、原作最新巻、良かったですねぇ…!本を開いた瞬間から声出ました。
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