勝利の女神NIKKE on DUTY   作:整備士Y

1 / 3
見切り発車!!


プロローグ Act.1

 

視界には朝方の日の出前の薄暗い路地裏、かつては企業競争すえに繁栄した街並みは瓦礫と化し廃墟が並ぶ建物群の小さな裏道を、一人の武装した兵士が足早に駆ける。

 

影に溶け込みようなダークグレーを基調とした全身覆うフード付の外套の中は、腕まくるされた都市型迷彩服の上下に各種装備とポーチ、マグウェルがついた重装型のボディアーマー。顔全体を覆うT字にシールドレンズ部があるフェイスガード付きヘルメットとヘッドセットを装着。

両手には、エリシオン製の量産型ニケが使用する標準アサルトライフル“MCX”を銃身長16インチに延長しそれを全て覆うMーLOKハンドガードに換装、大型のマズルブレーキにハンドガード右側面にフラッシュライトと上部先端にPEQレーザーサイトとこの二つの点灯をコントロールするスイッチパネル、下部に滑り止め加工されたハンドストップ。折りたまれたフロント及びリアサイト代わりにMROドットサイトと素早く倍率を上げれる倍率ブースター(マグニファイア)が載ってる。

 

装具だけで裕に90kgを超えてるが息切れする様子もなく細い路地を走っていると通信が入る。

 

『こちらデルタ、チャックポイント、グリットD4を通過...間も無くエブラ粒子高濃度地域に入ります。』

 

『....了解した。目標地点に着き次第待機しろ、通信終わり。』

 

エブラ粒子の濃度が高い地域では通信障害が発生する為、あらかじめ決めていた地点への移動を命じ通信を切る。

 

「少し急ぐか...」

 

そう言いつつ空を見上げると2機のVTOL輸送機がけたたましくエンジンを唸らせながら飛び去っていった。

 

予定より早いっと思いつつペースを上げる為に地面を蹴る力上げる。

一般人と比べると明らかに速い速度で走る兵士は普通ではない事がわかる。

 

5分ほど裏道を走ると大通り出た。

人の気配も無く吹き付ける風の音だけがする幹線道路には朽ち果てた車や看板、倒壊したビルの瓦礫が至る所ある。

周囲を警戒しつつ道路の半ばまで来たところで、忌々しいあの声のような駆動音が聞こえ、すかさず廃車の陰に隠れ音がする方へ様子を伺う。

脇道から四足歩行型のロボットと有機物が混ざったような者が姿を現した。

 

“ラプチャー”

 

人類種の天敵。

軌道エレベータを建造し外宇宙へ探査が本格化するのではと思われていた矢先、ラプチャー襲来により人類が築いてきた物は破壊し尽くされ鏖殺され蹂躙された。

人類もされるがままでは無くあらゆる抵抗を試み敗北を重ねていった。

人類種の8割が消滅し滅亡が目前に迫った時に、遂にラプチャーに抵抗できる有効の手段としてできた“ニケ”が戦場に投入、それと同時に最後の避難所にして希望の楽園、地下都市“アーク”の建造が始まる。

”地獄の逃避行“、“絶望の消耗戦”、“最後の時間稼ぎ”へて遂にアークは完成し人類は地上との道は閉鎖、地下深くへと潜った。

それから人類が未だ地上を奪還出来ずに一世紀余りすぎている。

その元凶たるラプチャーと呼ばれる種類のうち比較的小さい“ランドクラブ”3体“カバード”1体が目の前を大通り入ってこちらに進んで来る。

 

歩哨的な役割で巡回偵察してるのだろう進行スピードは速くない。

チャージハンドルを少し引き薬室に弾が装填されてる事を確認する。

ゆっくりした動作でMCX mod2の倍率ブースターを起こしつつ、狙いを定める。

カバードのコアがサイト中心点と重なって一テンポ置き、トリガーを素早く3回引く。

命中を確認する間も無く一体ランドクラブのコアにも3連射浴びせ、再び遮蔽へと屈み倍率ブースターを倒しつつポジションを移動する。

正確に打ち出された3発ずつの弾丸はコアに命中して破壊され2体は内部にエネルギーの暴走により黒い煙を吹きながら地面へと倒れる。

突然の襲撃に別方向を見ていた残り2体が銃声した方へ乱射するが、もうそこにはいない。

すると2体ランドクラブの間の足元に拳サイズの円柱状の物が投げ込まれた。

1体が投げ込んできた方向を向く前に青白い光とスパークが炸裂し、ランドクラブの各センサーがショートしほんの数秒だが一時的にシャットダウンする。

その隙をついて一体のコアに走りながらも射撃に破壊。

再起動した最後のランドクラブの光学センサーにはには至近距離でコアに銃口を突きつける一人の兵士を捉える。それが最後に映し出された光景となった。

 

4体のラプチャーを撃破した兵士は、戦闘音を聞きつけて増援がくる前にその場を離れ、廃墟の路地裏へと足を向ける。

しばらく進んだ後、高層マンションを見つけると階段を慎重に上がっていく、集合地点になってる部屋1302番のプレートを視界入れる。

等間隔に5回ノックし、しばらくすると

 

「鍵がかかってません。お入りください」

「はぁ...不用心だぞ、強姦魔だったどうするんだ?デルタ」

 

そう冗談を言いつつドアを開けると茶髪ベリーショートの頭にかけてるサングラスと右肩の刺繍が目に入る。

エリシオン製ニケ“デルタ”

部隊“スカティング”のリーダーで、地上活動での偵察部隊長としてよく出動してる。実直な軍人気質で確実に仕事をこなす。

 

「指揮官、地上にそのよう事ができる人間なんていませんし、襲われても即座に拘束、無力化できます。そもそもこの階層まで上がって来るまでの私が仕掛けた6重のブービートラップを躱せる人物は一人しかいませんから。」

 

デルタは言いつつ腰に構えていた右手に持つサイドアームのハンドガンをセーフティに入れレッグホルスタ納める。

 

「その強姦魔が俺だったどうするんだ?ここいる“3人”ならすぐに無力化出来るぞ」

「.....ふむ.....悪くないですね」

「それはいいですね!隊長だったら受け入れます!」

「はわわわわ!...そ、そういうのはまずは順序を踏んで、ま、まずはデートからぁ....はぅ」

 

なぜか考え込むデルタと部屋の奥の方から、はつらつと答える赤髪のセミロングに金色の瞳、口元をドクロマスク隠すニケとモジモジして口籠るメガネをかけた小柄なニケが顔を見せる。

 

エリシオン製量産型ニケ“ソルジャーE.G.”

量産E.G.モデルとして生まれた彼女だが実はこの中で1番付き合うが長く、プレートキャリアにつけてるワッペンにはソルジャーE.G.“ベルクト”と書かれてる。

今回の任務、当然のごとく抜擢されている。

最後の一人が、

エリシオン製ニケ“シグナル”

スカウティング部隊の通信兵、ドラマ好きで少し夢見がちなところがあるが、偵察部隊員としての能力はしっかりある。

 

その様子を兵士は肩をすくめながらヘルメットとの接続を切りながら脱いで脇に抱える。体格は一般成人男性よりも一回り大きく、彫りのある鋭い眼光した顔。

右胸の暗銀に光るネームプレートに

《Vincent : senior captain》(ヴィンセント:上級大尉)

と書かれており紛れもない男性である。

 

 




補足
ヴィンセント上級大尉
年齢不詳 性別 男 身長187cm
登場武器補足
MCX mod2
ベースモデルSIG MCX SPEAR-LT 16inch
ストック JMAC フォールディングストック SS-8R

Ops-Coreタイプヘルメット+某宇宙戦争傭兵風のフェイスガード
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。