UAが凄い勢いで伸びていたので驚きました。
今回は繋ぎの回なので駄文注意です。(もうタグに『駄文』入れようかな)
では本編どうぞ。
*混ぜるな シドと 襲撃。
side シド
アレクシアに切り刻まれた僕は、自身の血で制服が塗れたままだが教室へと向かっていた。
しかし、この状態で帰ってしまっては必要以上に目立ってモブとしては0点。…どうしようかな。
「…やっぱりアイツは王女じゃないなー、生まれながらの辻斬りだ。」
こうなってしまった元凶であるアレクシアの愚痴を一人漏らしながら、どう対処しようか頭を働かせていると…
「ひゃあっ…!?」「おっと…」
ピンク髪のアホ毛が目立つ学生の少女とぶつかってしまい、彼女の持っていた沢山の本が散乱してしまう。
「痛ったた…」
うーん、明らかに僕の前方不注意だ。このまま何もしない訳には行かないので、屈んで手を差し伸べる。
「大丈夫?」
と声をかけると、ゆっくりと僕の手を取る。
…うん、考えすぎも良くないな。
「…んで?アレクシア王女とはどうなったんだよ!」
数日後、学園内の食堂にてヒョロにそう聞かれる。
「だから別れてそれっきりだって…」
「チューもしてないんですか!?」
血相を変えてジャガが驚愕した表情を見せる。そしてブッチュー、と言いながらキス顔になる二人。
この顔の絶妙なキモさが二人をモブたらしめる一因なのだろう。
「キスも無いよ。」
話に乗っかり過ぎても面倒だし適当に流すことにする。
「はぁ、勿体ねぇ…ったく、仕方ねぇな。俺がヘタレのお前に
「
顔をこちらに近づけてヒソヒソと話すヒョロの話題に、食い入った表情で割り込むジャガ。
「
ミツゴシ?…あれ?聞き覚えがあるような……
「なんでも、見たことない商品ばかり扱ってるらしくて…『チョコ』ってお菓子がクッソ美味いらしい!」
「成程…それで女の子と…!」
「「シド(君)!」」
「行こうぜ!」「行きましょう!」
『チョコ』…その単語を聞いてはっきりと理解した。
これ、絶対にガーデン絡みのやつだ。
学園内のある広い応接室にて、数人の人物が対談している。
「まずはこれを…」
赤い髪の女性…アイリス王女が話を切り出し、小さなケースを取り出した。それが開かれると中には、金属で作られた四葉のクローバーのようなデザインの中心に小さな赤い宝玉がある……単的に言えば大きなペンダントのような物が見られた。
「…アーティファクトですか?それも使用可能な状態の…」
それを見つめながらピンク髪の少女は呟く。
「先日の事件の折、『ディアボロス教団』と名乗る宗教団体の施設から押収した物です。…しかし、我々には詳細は分からない。
そこで、シェリー・バーネット。王国随一の頭脳と名高い貴方にこのアーティファクトの解読を頼みたい。」
「へえっ!?しかしっ、私はまだ学生ですし…」
驚いたのか素っ頓狂な声を上げたシェリー。
…そう、彼女こそが先日シドとぶつかった其の人である。*1
「この分野で貴方に勝る研究者は居ない。」
「噂は隣の魔剣士学園まで広まっているわ。」
アイリス、そして同席しているアレクシア王女によってもう一押し。
「良い機会だ、受けてみなさい。」
「お、
眼鏡をかけ、少し蓄えられた銀色の髭と銀髪が見られる初老の男性。
ルスラン・バーネット
名前とシェリーの反応から分かる通り、彼は彼女の父である。
が、シェリーは養子として迎え入れており、血は繋がっていない。
魔剣士学園と隣接しているミドガル学術学園の副学園長であり、シェリーもそこへ通う生徒だ。
「君はいずれ世界に羽ばたく研究者になる…自信を持ちなさい。君ならやれる。」
その言葉に少々思考し、分かりました!と元気良く返事を返すシェリー。
その様子を微笑ましく見ていたアイリスは話し始める。
「万が一に備え、警備には
「…アイリス様が新設なされた騎士団ですな。」
ゼノンの件もあり、騎士団も信頼し切れない状況となった為、新たに設立された調査部隊だ。
「まだ小規模ですが、信頼できる者達です。」
先程からアイリスの後ろにいた男が二人…
一人は顔にある傷と獅子の様に生えた髭が目立つ者、名をグレン。
もう一人は若く、そして美しい青髪を持つ者、名をマルコ。
「お任せ下さい。」
グレンが言い、それにマルコが頷く。
「姉様、私も協力します。」
「アレクシア…しかし…」
「私は知りたいのです。彼らの目的、その正体を…」
アイリスはそう語るアレクシアの眼差しを見つめる。やがてため息をつき…
「…分かりました。但し危険の無い範囲ですよ?」
彼女の真剣な目に根負けしたのか渋々返事をする。
アレクシアがそれに礼を言う様子をシェリーもまた、微笑ましく見るのだった。
side サンズ
突然だが、骸骨が王都内を歩き回っていたらどうなると思う?
…へへ、そりゃ騒ぎになるだろうな。指名手配もされてたら尚更だ。
となると、オイラが王都に滞在するとなれば拠点が必要って話になってくる。ま、つまりは…
「ミツゴシ商会がなんやかんや最強の隠れ家って話だな。」
「まあ、勿体なきお言葉です…!」
ミツゴシ経営者のガンマが笑みを浮かべながらそう言った。
あ、オイラの低い身長に合わせてそんなに屈むと…
「あぁっ!?……あれ?痛くない…?」
思った通り、足を滑らせたガンマ。それを床に出た骨が受け止める。
へへ、事前に設置しといたのさ。
「やっぱりな…そうなると思ったよ。」
「あわわ…サンズ様の御手を煩わせてしまい…」
「これも日常茶飯事だろ?気にしないさ。」
ここに来てまだ数日だが、ガンマの介護(?)も慣れたもんだ。しかし、今更ながら本当に運動センスがな…
「なあ良いのか?こんな手厚い待遇してもらって…」
正直、最低限の衣食住だけで構わない…というか住だけでも良かったんだが、高級ホテル並のサービスしてくれるんだよな。
ありがたい。ありがたいんだが…優遇されすぎて気が引けるんだよな。
「いえいえ!遠慮はいりませんわ。…むしろ逆です。ここまで行わなければ、此方も気が気では無いのです。」
それなら問題無し、か…?
…一旦、話を変えよう。
何故オイラが王都に来たか、それは単純。シドの学校生活を監視するためだ。
以前の王女の件もあって、やはりシドは放置し切れない文字通りの
そしてもう一つ…オイラが動くのには理由がある!それは…
シドの学園で襲撃が起こる
かもしれないからだ。
先日、縦横無尽に駆け回って調べていたらとんでもない情報が手に入った。なんでも、シドの魔剣士学園に教団が襲撃するらしい。
作戦の内容は全く知れなかったこともあり、実際に行われるかも分からない。もしかしたらデマかもしれない。しかし、とある
シドと襲撃者…混ぜるな危険にも程が無いか…?
あの狂人…マジで何するか分からない。
しかし、言ってしまえばこれはオイラの単なる空論。とすれば七陰を無闇に動かす訳にはいかない。
てな訳でオイラが直々に王都に来たんだが…
「報告します…我らが主君、シャドウ様がお見えになりました。」
現れた構成員の一人がそう告げる。
「主様が…!要件はきっと……」
ガンマがそう呟いているのを尻目に、オイラは心の中で死ぬほどデッカいため息を吐く。
ただアイツが来る以上は仕方ない。気持ちを切り替えて体を動かすのだった。
side シド
ヒョロジャガによってミツゴシ商会に来て早々、「アンケートの協力」などと言う建前で僕は店内へ入って行った。
因みにモブ友二人は此処に居ない。なぜなら前に立って僕を先導してくれている茶髪の女性が笑顔のまま「お一人で結構です♪」と圧をかけたからだ。残念だったね。
店内に入るとそれは凄い事になっていて、話題になっていたチョコや珈琲、女性用の化粧品、そして洒落た服。
まるで前世で見た百貨店だ。まさかここまでになるとは…
そして階段を登ったり、従業員専用の扉を通ったりして、大きな扉の前まで来た。目的地はどうやらこの建物の中らしい。
その扉が開かれた瞬間、僕は目を見張った。
神殿の様に作られ、細部まで凝っているホール。床は大理石で覆われ、歩いて下さいと言わんばかりに僕の前に敷かれたレッドカーペット。その傍には数人が礼をして並んでいた。
奥に見える玉座はこの様式とマッチしており、この空間全体を引き立てている。
一歩一歩、ゆっくり、そして噛み締める様に歩く。
…あぁ、素晴らしいよ。陰の実力者って感じだ。永遠に歩いていたい。
「ご来店を長らくお待ちしておりました…」
玉座の隣に立つガンマ。
「経営は順調?」
「はい、主様よりお聞きした叡智の一部を微力ながら再現させて頂きました。」
『陰の叡智』…僕が昔に前世の知識をそう言って適当に教えたんだ。でも、チョコなんて「苦い豆に砂糖をぶっ込んで固める」ぐらいしか言ってないし、サンズからも中途半端すぎるってダメ出し食らったんだよね。
でもそんな断片的な情報からよく作れたね。頭脳の差なのか…
「お久しぶりです主様。」
そう言いつつ此方に向かってくるガンマ。あ、そこ階段が…
「ぴぎゃ!うぎょ!ぺぎゃ…」
足を踏み外して顔面から落ちるガンマ。そこの階段10段も無いよ。
「ど…どうぞ此方へ…」
「鼻血出てるよ。」
気を取り直して用意されたその玉座へ座った。
左手で頬杖をつき、足を組む。
この場所が少し高い事もあって壮観。まさに王、陰の実力者になった気分だ…!
「褒美だ…受け取れ。」
空いていた右手に魔力を集中させ、上に放つ。やがて魔力が分散し、光の雨が降り注ぐ。一応、少しだけ回復効果がある。疲労回復、魔力循環効率改善、微量の治癒などだ。
良く見るとガンマや他の者まで涙を浮かべているのが分かった。更に良く見ると奥の方に骸骨が……
「…え?サンズ居たんだ。」
全然気づかなかった。ガンマ達も気づいてなさそう…って
サンズから魔力感じないんだけど
混ぜるな危険とはこの事ですね…
ここからまた原作に戻りますからね!たまにはオリジナルも良いかもですが!