*ホネの 実力者に なりたくて!   作:セッジョー

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*UAが 10000を こえた。
*さくしゃに こうかは バツグンだ。
*さくしゃは たおれた。

UA10000ありがとうございます!
皆さんに見てもらえてるなら書く手を止める訳には…


*たびだちは とつぜんに。

 

side シド

 

…普通に迷ったなぁ。なんか暗くて狭い通路に着いちゃった。

 

不味いなぁコレ、サンズに怒られちゃうよ。まぁ勝手に別行動しちゃった僕の自業自得なのかもだけど。

 

…ん?

 

突然、少し奥にある壁が開き、そこから銀髪の剣士が焦った様子で出てきた。

 

「…クソッ!あの骸骨め……なぁっ!先回りされていたか…だが1人なら容易い!」

 

そう言って僕に向かって迫ってくる。

骸骨って言ってたから、僕の良く知っているスケルトンと戦ったのだろう。…そして逃げてきたって感じ?

 

「エ"ェ"アァァァ!!!」

 

張り上げられた声と共に振るわれる剣。

あぁ…この剣、この動き…駄目だな。

剣を剣(・)先(・)で受け、相手の剣を止める。

 

ガァイイン…

 

剣同士が綺麗にぶつかる音がした。

 

「魔力だけならアルファ以上…ただ全く扱えていない。それに…踏(・)み(・)込(・)み(・)が(・)甘(・)い(・)」

 

「クッ…!」

 

「戦い方に美学の欠片もない……教えてあげよう。正しい魔力の使い方ってヤツをさ。」

 

やられてばかりではいられないとオルバはシドに剣を連続で振るう。

 

が、僕はその攻撃を読めていたと言わんばかりに避ける、避ける、避ける。

 

…じゃあそろそろ教育の時間だ!

 

「Lesson1、使う魔力は最小、足に集中させ、一気に加速。」

 

Lesson1を彼に施しながら流れるように背後に回る。

魔剣士からしたら魔力を足に溜めて加速する技術は当たり前に使うものだ。

しかし、ほとんどの魔剣士には無駄な魔力が多い。

魔力を最大限に活用できるタイミングで一点に魔力を込め、解放する、といったことが出来ていないのだ。

 

…おっと、彼が背後に回った僕を斬ろうとしているね。

じゃあ、次のStepに行こう。

 

「Lesson2、間合いを掴めば速さも力も要らない。」

 

背後から僕に向かって振り下ろされた剣。その一撃が来る前に振り向き、左手で剣を押し退け、横に軌道を逸らす。

 

「そう、魔力さえ……有れば!」

 

剣を逸らされたことにより、完全に懐がお留守だ。

 

「Lesson3、まだまだこれからだ!」

 

そして始まるのは僕の猛攻。今までの研鑽で得た剣技を見せつけ、完全に相手を翻弄していく。突き、連続斬り、回転斬り…全てが相手にモロに当たって、着々とダメージが溜まっていく。

 

「ガハッ……クッ…!」

 

…地に膝がついた。もう限界だろう。

 

「…たとえ、どれほど強くとも…世界の闇は!貴様が思っているよりも!遥かに深い!!!」

 

「フッ…」

 

粋なことを言うね、彼。

…闇が深いなら、僕も深く潜れば良いだけの話だ。

 

「ならば潜ろう、どこまでも…」

 

「…容易くほざくなァァァ!!!」

 

彼の中で何か、認められないものがあったのだろう。僕が放ったその言葉に激昂し、…赤い錠剤?のようなものを大量に飲む。

 

すると彼の体が肥大化し、何とも気品も美しさも人間らしさも失った異形になった。

…でも。

 

「魔力が増えただけでは駄目だ、とさっき教えたばかりじゃないか。」

 

「教えてやろう!この世界の闇を!

…ウガァァァァァ!!!」

 

彼の持つ大剣から放たれる斬撃、ただそれは僕に届くことは無い。…足りないのだ。技術から魔力の扱いまで全てが。

 

「軽い、脆い、これが現実だ!貴様も味わえ、己の無力さを!」

 

…そろそろ終幕の時だ。

 

「醜いな。」

 

そして、今まで隠していた魔力を全て解放させ、全体を覆うように纏う。自分から黒紫色のオーラが出ているのが目に見えてわかる。

 

「何だ…それは…その膨大な魔力はッ!!!」

 

「…遊びは終わりだ。」

 

僕の渾身の一撃を思い切り喰らわせる。

 

「グアッ…ア…ァァ……」

 

彼は流石にこの一撃を耐え切ることはできなかった。

ただ、死に際に首にかかっていたロケットペンダントを名残惜しそうに見ていたことがちょっと印象に残っている。

一応拾ってあげた。

 

「さて…と、あ!姉さん助けないと!」

 

サンズに一番重要な姉さんの救出を頼まれてたんだった。急がないとな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…あの後は無事に姉さんを見つけ、取り敢えずは教団のアジトの入り口まで運んだ。

 

シドとして家まで運び切ると色々面倒だからね。僕はモブであり続けたいんだ。

 

そして予想通り姉さんは帰ってきた。…ご機嫌斜めだったけど。

予想外だったのは姉さんの手の怪我が一晩でどうにかなってしまったことだ。凄いね。

その後は何事も無かったように王都の学園に行ってしまった。

 

そして姉さんが王都に向かった夕方。少し高い所に位置する家の外壁から僕は夕日を眺め、王都に思いを馳せていた。

 

いいなぁ…王都、こことは比べ物にならない大都市だ。

絶対に主人公ポジのキャラが居るはずだし、きっとラスボス…ディアボロス教団の本部もあってもおかしくない、かもしれない。

 

まあ、僕も2年後には行くことになるから…サンズ達には頑張ってもら…

 

「シャドウ。」

 

おっと、頑張ってもらう張本人のアルファに呼ばれた様だな。

 

ゆっくりと僕は振り返ると七陰全員がそこに居た。…どうしたのだろうか。

 

「…私達は貴方の元を離れる時が来たわ。」

 

「…え?」

 

「お別れよ。」

 

「えぇ…」

 

?…どういうことだ?特に僕の元を離れる理由が思いつかないんだが…と僕が頭唸らせていると、突然後ろから肩に手を置かれた。

 

…流石にもう驚かないよ、サンズ。

 

「自由にやらせてやれ、シャドウ。…もう彼女達も充分強くなった。オイラが保証する。」

 

サンズがそう言うと、七陰は皆んな嬉しそうな顔をする。

…正直、何故自由にしたいか分からないけど、許可しないと駄目な流れになってる。じゃあするしかないね。

 

「貴様達がその道を選ぶのならば、進む自由を与えてやるのも我が役目…か。」

 

「!…シャドウ、いいのね。」

 

「おぉ、良かったぜ。アンタが断らなくて。」

 

うーん、やっぱり何をアルファ達がしたいかサッパリだ。後でサンズに聞こう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その少し後、

 

「…アルファ達、行ったね。」

 

「だな。」

 

「サンズは知ってる?七陰が何をするかをさ。」

 

するとサンズは一瞬ポカンとし、その後すぐに呆れた顔をした。

 

「やっぱり分かってなかったのか、アンタ。

…今回の作戦で教団が世界的に大規模な組織だと判明したから、シャドウガーデンの更なる拡大化を目指して活動すんだとよ。」

 

「なるほどね。…となると、これから更に人数も拡大することになる…か。」

 

衣食住とか金銭とか、大丈夫だろうか。

 

「人数とかの問題やらは彼女達がどうにかするだろ。…七陰が賢いのはアンタも良く知ってるだろ?」

 

「デルタ以外、が抜けてるぞサンズ。」

 

あの戦闘狂が賢いにカウントされたら世界の破滅が近いな。

 

「…ま、それはそれとしてだ…シド、アンタは救出作戦の時に何故、別行動をした?」

 

あ…僕、叱られるやつだ。

 

「…いやぁ、なんやかんや久しぶりの戦いだったからテンション上がっちゃって。

でも、教団の幹部っぽかった人倒したよ。ほらここに戦利品のペンダントあるし……へぶっ!?」

 

僕の頬に向かって細い骨が小突いてきた。まあまあ痛い。

 

「やっぱり考えなしか、予想通りだったぜ。ま、アンタが幹部倒したのは知ってるし、素直に話してくれたからさっきのでチャラにしてやる。」

 

お、案外優しめ。いやー、誤魔化さなくて良かったね!

 

「…話は変わるけどさ、サンズはどうするの?」

 

「どうするって?…あぁ、オイラの今後の話か。ま、変わらないと思う、と言いたいとこだが…」

 

…なんだ?

 

「シャドウガーデンの方を七陰が運営するらしいし、オイラはそろそろ…更にサンズに近づかないとな。」

 

あー、ここ三年くらいずっとディアボロス教団に構ってたもんね。

 

「習得したい技があるんだ。未完成でもいいから実戦で使えるレベルにまでは鍛える。だから修行すんのさ。

…まあアンタが学園に入学する頃には戻るぜ。」

 

「そっか…ちょっと寂しくなるね。」

 

「そう気を落とすなって。…じゃあな、シド。」

 

するとサンズはいつもの『近道』で何処かに行ってしまった。

 

…少し寂しさが残るけど、僕はいつも通り訓練をしていこうかな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

side サンズ

 

さて、シドとの話も済んだことだし、拠点に戻るか…荷物も取りに行かないと駄目だし。

 

『近道』を再び使い、拠点の廃村に戻る。

時間も経ったし、廃村には誰も居ないと思ったが…

 

「あら…案外遅かったじゃない。」

 

アルファが居た。

 

「荷物を取りに来たんでしょ?貴方が纏めてた荷物、ここにあるわ。」

 

「へへ、サンキューな。…他の七陰は?」

 

「まだ付近に居ると思うわ。今日は一旦休むように私が指示したの。」

 

そうか、顔くらいは……いや、やめとこう。

 

「アルファは今何をしてんだ?」

 

「今は現時点の課題を確認中。最優先は新たな拠点と資金源ね。…どちらも簡単には終わらないでしょうけど。」

 

そりゃ、デカい課題だな。

 

「アルファは…いや、七陰は優秀だろ?きっと出来るさ。」

 

「…でも!貴方やシャドウに比べると私達は……ムグッ!」

 

おっと、それ以上は喋っちゃダメだぜ?

と、アルファの口を塞ぐ。

 

「役立たず、とでも言うんだろ?」

 

「!」

 

「図星か。…良いか?今日言ったばかりだが、オイラはアンタらは強いと思ってる。そして、自由にやれるようにシャドウも認めてくれたじゃないか。

つまりは信頼してんだよ、アンタらを。」

 

「…ッ!」

 

アルファの口から手を離しつつ、そう言う。

 

「…ありがとう、サンズ。貴方と話せて良かったわ。」

 

「へへへ、そりゃどうも。…アルファ。シャドウガーデンを頼むぜ。」

 

「えぇ。…貴方は何を?」

 

「…習得したい技がある。二年くらいは会えない。」

 

そう言えば、アルファが悲しそうな顔をする。

…悪いな。もう決めたことなんだ。

 

「行ってしまうのね…また、会える?」

 

「あぁ、必ずな……じゃ、またな。」

 

オイラは『近道』を使って、再び何処か遠くへ…

 

 

……コレばっかりは使えるようにならないとな。




シド君がLesson(ネイティブ)を施し、七陰とサンズが旅立つ回でした。
サンズは何を習得するんでしょうね?

誤字脱字報告有難いです!
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