黒い太陽に憧れて!   作:ポンノ

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総合評価、300突破ッ!!!皆様、ありがとうございます!!!
このままもう一度日間ランキング100位に……!

そんな訳で今回は完全オリ回で、読者離れする可能性が高すぎるお話です
簡潔に言うとゼータを抱いて寝ます
対戦よろしくお願いします
鰹節食べたい


14話 俺は『黒い太陽』だ

 

「……久しぶりだな、ゼータ」

 

 机に腰掛けながら言う俺。

 そんな俺に抱き着き、胸に頭を擦り付けながら、尻尾を俺の腕に巻き付けるゼータ。

 もふもふしてて気持ちいい……じゃなくて、返答はどうした返答は。

 

「おいゼータ?」

 

 名前を読んでも止まらない。

 こりゃ重症だな。

 

「おーい」

「……よし、上書き完了」

「上書き……お前マーキングしてたのか」

「まぁね。アルファの匂いがべったり付いてたし」

 

 俺に匂いを移し終えて満足したのか、俺から身体を離し、ベッドに座る。

 ゼータのもふもふとした尻尾がゼータの座っているとこの横をポンポンと叩いている。

 隣に座れという事だろう。

 こんなんだからデルタにメス猫とか言われんだろ。

 そういう所だぞ。

 

 まぁ座るが。

 

 隣に座る俺。

 そんな俺の腕に尻尾を巻き付けるゼータ。

 それ好きだな、君。

 

「……尻尾、巻き付いてるぞ」

「巻き付けてるの。離れてほしくないからね」

「そうか」

 

 そう言いながら、俺の肩に頭を乗せてもたれかかるゼータ。

 こうなったときは無理に動かない方が断然良い。

 このまま気まぐれなゼータに身体を任せよう。

 

「……そういや、潜入捜査とやらはどうしたんだ?お前がサボるとも思えんのだが」

「問題ないよ。急ピッチで進めたから、今日中に終わったんだ。ほら、労ってよ」

「随分図々しくなったな」

 

 ここ2年、ゼータは俺に対しては対等の関係かのように接してくるようになった。

 変に敬語使われるよりかは良いのだが、あまりにも距離感が近い。

 ここまで来たらナメられてるんじゃないのか?

 

 まぁ労うが。

 

 猫という生物は、頭を撫でてもあまりいい反応はしない為、顎下を優しくかくように撫でる。

 平然を装った顔をしているゼータの喉の方から、ゴロゴロと鳴っているのが分かる。

 相当気持ち良いのだろう。

 

「やっぱゼータは猫だな」

「むっ、心外だね。私はバカ犬とは違うんだけど?」

「ならそのゴロゴロ鳴ってる喉はなんだ?猫としか言いようが無いだろ」

「それはアレだよ……生理現象」

「猫の、だろ?諦めて認めろ」

 

 撫でていた手を止め、そのままベッドに仰向けに倒れる。

 そんな俺の上にゼータは乗る。

 俗に言う馬乗りの体勢だ。

 俺じゃなけりゃヤバかったろう。

 

「そういやゼータ。お前って今回の作戦参加するのか?」

「……動揺しないんだ。つまんないの」

「必死に抑えてんだ、察しろよ……んで、どうするんだ?」

 

 昂る欲を抑え込みつつ、未だに馬乗りの体制を維持するゼータに尋ねる。

 

「うーん……私は参加しないかな」

「……珍しいな。何か用事でもあるのか?」

「他の任務と被っててね。そっちの方を優先したいんだけど……ダメ?」

 

 俺の上に乗ったまま、首を傾げて尋ねるゼータ。

 この仕草の可愛さよ。

 ゼータの素の可愛さと相まって究極に見える。

 

「別に問題ない。お前はお前のやりたいことをやれ」

「ん……」

 

 動揺した姿を見せまいと、ゼータの頭を撫でながらそう返答する。

 どうやろゼータの場合、頭を撫でられても喜んでくれるようだ。

 

「ありがとね、ブラック」

「そんくらいは良い」

「ホントに助かるよ。今回の作戦、バカ犬も来てるからさ……あ」

 

 撫でられて嬉しくなった影響か、恐らく本当の理由をポロッと言うゼータ。

 しっかり言い終えたあとに気付いたようで、目が泳ぎ始める。

 

「……まさかそっちがメインの理由じゃないだろうな?」

「…………ソンナコトナイヨ」

「目を合わせろ。顔を逸らすな」

 

 コイツこんなに嘘つくの下手くそだったか?

 てかデルタのことそこまで嫌いじゃないだろお前。

 何だ?デルタに対する対抗意識か?同じ獣人としてジェラってんのか?それはそれで可愛いな?

 

「気まぐれと言うべきか自由すぎると言うべきか……やっぱ猫だよお前は」

「……にゃーん」

「それは可愛いだろふざけんな」

「何にキレてるの……?」

 

 戸惑いながらも、もふもふの尻尾をピンと立てるゼータ。

 嬉しかったんだな、さっきの言葉。

 

「……さて、それじゃそろそろ本題に入ろうか」

 

 俺、そしてベッドから離れて立ち上がり、表情を切り替えるゼータ。

 任務中によく見る、真剣な顔だ。

 この顔をする時、そして俺とゼータの2人だけになった時の本題というのは、1つだけだ。

 

「『ゴルゴム』か」

「そう」

 

 ゼータが差し出したまとめられた書類を、ベッドから起き上がりなら受け取り、内容を確認する。

 そこに書いてあったのは、今回の誘拐事件で関わりがありそうな『ゴルゴム』の怪人について、そして今まで観測してきた怪人達の特性、能力についてだった。

 渡された書類をペラペラと捲りながら、ゼータの話を聞く。

 

「今回の事件、調べた感じ『ゴルゴム』も関連してる可能性が高いよ」

「そうか……」

 

 『教団』だけでも厄介なのに、『ゴルゴム』まで関わってくるのか……教団関係者が怪人を呼ぶ流れか?

 それとも人間が怪人になるパターンか?

 

 どちらにせよめんどくさい事には変わりない。

 

「はぁ……最悪だ」

 

 書類を片手に、またベッドに背中から倒れる。

 今回の事件の犯人はなんとな〜くわかってはいるのだが、この書類を見る限り、そいつが怪人になる可能性がある。

 そうなるとだいぶ……いや、果てしなく面倒くさくなる。

 

 別に戦うことに対しては異論はないのだが、どうせその近くにあの猫被りが居るはずだ。

 それで正体がバレてみろ。

 こっから先の学園生活、アイツの奴隷みたいになるかもしれないぞ。

 

 ……それは今もほぼ同じか。

 

「どうするべきか……」

 

 持ち上げていた書類を手から離し、顔に落とす。

 悩んでるのは、なにもアレクシアが居るかもしれないからという問題だけではない。

 

「……やっぱり辛い?」

「あん?何がだ」

「友達のこと……確かソーンって人だったかな?」

「あー……」

 

 ゼータの問いを聞き、顔に乗った書類を退かし、身体を起こす。

 どうやらゼータはわかっていたようだ。

 

 先程から悩んでいるのは、なにも「アレクシアにバレるかもしれない」ということだけではない。

 未だ『ゴルゴム』に囚われ、洗脳されてる唯一無二の親友、ソーンを助けなければならないという事が、俺の頭にはずっとあるのだ。

 この6年間、ずーっとだ。

 

「……まぁ、だいぶ辛いな」

 

 片手で頭を抱えつつ、ゼータの問いに答える。

 改めて思い返したらちょっと気分下がってきた。

 早く助けなければならないのに、奴等のアジトがわからないから助けれない。

 最悪のジレンマだ。

 

「そっか……ねぇ、ブラック」

「どうした」

「その人ってさ、ブラックにとってどんな人なの?」

「どんな人……か」

 

 天井を見上げ、今までの事を思い返す。

 共にトレーニングした事、共に飯を食った事、共に遊んだ事、共に『黒い太陽』について語り合った事。

 ……最後のはあんまり乗り気じゃなかったが。

 

 ゼータの質問への解答は、俺が思っていたよりも早く出た。

 

「……俺が経験してきたの人生の中で、誰よりも大切な友……ってところだな」

「ふーん……って事は、私よりも大切なのかな?」

「かもな」

 

 敢えて否定はしない。

 実際の所、どちらが大切かを天秤にかければ、ゼータかソーンか、どっちに傾くかは今の俺にはわからない。

 曖昧なんだ、今の俺。

 

「へぇ……なんか妬けちゃうかも」

「おいおい……ソーンは男だぞ?」

「それでもだよ」

 

 そう言うと、ゼータは俺の顎を指で軽くクイッと持ち上げ、目を合わせながら言う。

 

「私はブラックにとって、一番大切な人になりたいんだけどなぁ……」

 

 ペロッと舌なめずりをしつつ、ゼータは言う。

 襲われるのか……?

 

 だがまぁ、そうだな。

 このままこいつにやられっぱなしって言うのも気分が悪い。

 ……やり返してやろう。

 何倍にしてもな。

 

「……安心しろよゼータ。少なくとも今はお前が一番だ」

 

 俺の顎を掴んでいた手を掴み返し、俺の頬に当てながら、目をしっかりと見合わせて言う。

 

「今は……ね。まぁいいよ」

 

 少し不満げではあるものの、やはり尻尾はピンと立てて答えるゼータ。

 俺の勝ちだな。

 

「まぁつまりだよ?今のブラックは友達のことを思って寂しくなってるわけだ」

「急にどうした」

「いいから答えて。寂しくなってるの?」

「……否定はしない」

「そっかそっか」

「なんでそんな笑顔なんだよ……」

 

 理由のわからない笑顔とは、なかなかに怖いものだ。

 別にアルファの黒い笑みじゃないだけ精神的には良いのだが……それでも怖い。

 

「そんなブラックに1つ、良い提案してあげよう」

「なんで急に上から目線を……で、なんだよ。良い提案って」

 

 尻尾を大きくゆっくり振りつつ、ニヨニヨとした笑みを浮かべながら、俺に顔を近づける。

 そして、耳元で囁くように言う。

 

「今日、私の事抱いて寝てみる?」

「……?」

 

 頭の中に広がる銀河。

 混乱、困惑、当惑……そんな言葉じゃ言い表せない程の戸惑いが、俺を襲い続けている。

 この場合、どうするのが正解になるんだ……教えてくれ、偉い人!

 

 そんな俺に、とある1つの言葉が脳裏に浮かび上がる。

 『据え膳食わぬは男の恥』

 BLACKSUNの光太郎が、何処か賢そうな雰囲気を放っていたから、取り敢えずことわざを片っ端から覚えてたあの時に見た、妙に印象に残っていた言葉だ。

 まさかここで役立つとは……ありがとう、過去の俺。

 

 既に俺は13でゼータを抱いて寝た身、ここで戸惑ってどうするのだ。

 忘れるな。*1

 俺は『黒い太陽』だ。*2

 戸惑うな。*3

 

「……な〜んて、冗だ」

「なら遠慮なく」

「へ?」

 

 俺から離れようとするゼータの腕をガシッと掴み、コチラに手繰り寄せる。

 その勢いを殺さず、そのまま一緒にベッドに転がる。

 お前は俺の大切な仲間で、No.1の抱き枕だ。

 

「ちょ、ちょっとブラック!?私まだシャワー浴びてないんだよ!?それに走ってここまで来たから汗臭いし……」

「構わん。黙って抱かれろ」

「で、でもぉ……」

「安心しろ。抱いて寝るだけだ」

 

 ゼータの空いた胸に顔を突っ込みながら、勢いよく空気を吸う。

 あゝ素晴らしきかな、この太陽のかをり。

 『キングストーン』が活性化する……。

 

「……なんで臭い嗅いでるの!?」

「ゼータは太陽のいい匂いがするんだ……」

「理由になって無いんだけど!?」

「おやすみなさい……」

 

 人間において重要な「息を吐く」という行為を忘れつつ、俺は久しぶりに夢の世界へと旅立った。

 久しぶりにぐっすり寝れますわ。

 

*1
彼はここ5日間寝ていません

*2
彼はゼータになら何しても良いと思っています

*3
戸惑え




今回ちょっと短めで欲望マシマシ
自分で書いといてアレなんですが、オリ主がとんでもないスケコマシ過ぎる
その上で大変気持ち悪い
救いようがねぇ

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