黒い太陽に憧れて!   作:ポンノ

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作者は欲深い人間だから……より高い評価が欲しいし、より沢山の感想が欲しいんだ
なんならランキングにだって乗りたい

つまりどういう事か
評価9、ほんっとにありがとうございます……!
フライドポテト食べたい

ー追記ー
文章の一部を改変いたしました 皆様には許していただく


7話 あぁんのバカ犬がぁ……

 

 俺の苦労の原因。

 その殆どが『ゴルゴム』に関することだった。

 が、全部ではない。

 軽く見積もって8割位が『ゴルゴム』のせいだ。絶対許さん。殺してやるぞビルゲニア。

 

 ……んで、残りの2割は何か。

 まぁお察しの通り『シャドウガーデン』だ。

 『シャドウガーデン』結成時、アルファは「他の英雄の子孫を探し出して保護する必要もある」とか言っていたのだが、この娘マジでやりやがったんだ。

 捨てネコを拾ってくるかのように『悪魔憑き』を連れてきてしまうのだ。

 最初の2人、ベータとガンマはまだ良かったよ。

 悪魔憑きを治すのもシドがやってくれたからさ。

 でもその後、残りのメンバーは俺が治すことになったんだよ。

 そん時アイツなんて言ったと思う?

 

『そろそろクロノも悪魔憑き治してみたら?僕は『陰の実力者』になる為の修行してるからさ!』

 

 これだぜ?

 マジであのときは殺意が芽生えてたと思う。

 なんなら今思い返すだけでも腹立つ。

 こちとら怪人狩りだけで疲労困憊なんだよ。

 次アイツの顔見たら一回蹴ろう。

 変身して、フルパワーで蹴ろう。

 

 ……とまぁ、そんな事があったもんで、ガンマ以降の『シャドウガーデン』のメンバー……もとい『七陰』であるデルタ、イプシロン、ゼータ、イータは俺が治した。

 この中で一番大変だったのは間違いなくゼータだ。

 なんせ、助ける過程で右足が斬り飛ばされちまったのだから。

 やるなら左足のほうが良かっただの、治るのに一週間もかかっちまっただの、今でも色んな文句が湧いてくる。

 

 その足を飛ばしやがった敵はきっちり殺してやった。

 妙に強かったが……『ナイト・オブ・ラウンズ』だったりしたのだろうか。

 あの怪しい丸グラサン……名前くらい聞いときゃよかったか。

 いや、いいや。あんなの思い出したくねぇ。

 

 ……さて、そろそろ俺の体内時計が睡眠から3時間経ったと伝えてくることだろう。

 ゼータのお陰で十分……いや、十二分に寝ることが出来た。

 これこらも俺が限界に近くなったらお願いしてやろう。

 

 んじゃ、そろそろ起きますかね。

 

 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

「ん……良く寝た」

 

 寝起きなもんで、まだ瞼は重い。

 開けるために必要な力は、寝起きの俺にはまだない。

 だが、きっかけさえあれば直ぐにその力は出る。

 例えば……

 

「あら、ようやく起きたのね」

 

 俺の入っていたベットの隣から聞こえてきた、ゼータの声とは違う聞き慣れたエルフっ娘の声を聞いたりとか……ね?

 

「久しぶりに貴方の寝顔が見れたわ」

「……アルファ。一体いつからそこに」

 

 そう言い、くすくすと笑ったのはお察しの通りアルファ。

 一体いつから居たというのか。

 そもそもなぜ気付かなかったのか……。

 

「2時間前位かしらね。貴方の様子を見に来たらゼータと一緒に寝てたから、あの娘と代ってあげたのよ」

「……それじゃあ、ゼータは今何処に?」

「教団のアジトを調査してもらってるところよ」

「そうか……」

 

 淡々と話して入るものの、アルファの笑顔がとても怖い。

 張り付いた笑顔ってまさにこういうのを言うんだろうけど……いや、マジで怖い。

 

「……アルファさん、怒ってる?」

「怒ってないわよ」

「そうか……」

 

 絶対嘘だ。

 なんか紫色っぽいオーラ見えてるもん。

 絶対ブチギレてるじゃん。

 

「……ただ、そうね。あの娘が貴方と先に添い寝をした事は、ちょっと羨ましいと思ってる……かもしれないわね」

「……さいですか」

 

 俺を抱く力を少し強めたアルファは、顔を俺の胸にぐりぐり当てて言う。

 何この可愛い生物。エルフって言うんだ。かわいいね。

 

 けど圧だけは消えてない。

 嫉妬……に限りなく近い何か、取り敢えず恐ろしい感情を秘めてるのは間違いない。

 

「……アルファさんやっぱ怒って」

「怒ってないわよ」

「……おす」

 

 ……コレ以上言うとマジで怒られるやつだ。

 ここはもう何もしないでおこう……それが一番良いはずだ。

 ここから抜け出すのを諦めた俺は、もう吹っ切れてアルファを抱く。

 もう1人抱いてんだから変わらんだろ。

 

「んっ……」

 

 やめろアルファ。

 そんな色っぽい声を出すな。

 

 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 結局アルファに解放されるまで1時間位たった。

 もう辺りは暗くなっており、美しい空からは太陽が消え、月が太陽の光を反射し、輝いている。

 作戦開始時刻まではまだ多少あるらしいが、早めに着いていてデメリットは無い。

 

 ってなわけで今、俺はアルファを後ろに乗せてバトルホッパーで目的の場所へと走っている。

 何でも今回の主犯、『ディアボロス教団』の幹部クラスらしいのだ。

 気張っていこう。

 その為にも、気分を上げてくのは必要だと思うんだ。

 ってことで。

 

「〜〜♪」

「……♪」

 

 鼻歌を歌いながら上機嫌で運転する俺と、そんな俺の腰回りをぎゅっと抱きしめるアルファ。

 平然を装うために歌っているが、大変焦っている。

 アルファは『七陰』の中でも上位の双丘を持つ偉大なる存在。

 その双丘がこの俺の背に密着しまくっているのだ。

 

 後は言わなくてもわかってんだろ?ペイス

 

 まぁそんな猥談じみたお話はここまでにして、今俺が歌ってるこの歌、『イルカ』に関しての話をしよう。

 この世界に転生する前、俺が『BLACKSUN』にハマりまくる前、SOUL'd OUTとかいう素晴らしい神みたいなアーティストの歌を聴き、心が揺れた。

 今思えば、昔の俺は影響力が強いものに弱いんだと思う。

 そうでもなけりゃ、既に解散したアーティストにここまでハマる……ということも無さそうだしな。

 

 閑話休題。

 そんな俺が鼻歌で歌っているのが、2番目に歌えるようになった歌である『イルカ』

 1番目は『ウェカピポ』である。

 いつかこの世界にもこの歌を広めてやりたいぜ……。

 

 とまぁ、そんな感じで気分上々になってると、鼻歌だけでは済まなくなるようになって……

 

「最初っからSTuTTA-LuTTA 二人が泳ぐイルカだったら〜こんな夜中だから水中遊泳〜♪Quick quick quick turn〜♪」

 

 このように口に出して歌ってしまう。

 なんなら運転中とかじゃなくても歌うんだよな。

 『イルカ』はSOUL'd OUTの中でも歌いやすいから、よく口ずさむんだ。

 

「……ふふっ」

 

 あ、そういや後ろにアルファ居たわ。

 なんか聖母みたいな笑顔でこっち見たんだけど。

 何だ?そんな顔で見やがって。下手だったたか?

 

「やっぱり貴方の歌は聴いてて心地が良いわね……」

 

 どうやらご満悦だったようだ。

 伊達に10年間関わってきただけあるってものだ。

 

「お褒めに預かり光栄だな。この曲名、覚えてるか?」

「『イルカ』でしょ?私のお気に入りの曲なんだから」

「ほーん……いいセンスしてんじゃん」

 

 実のところ、アルファは『七陰』の中で一番俺の歌を聴いてると思う。

 まぁその殆どが俺の掘っ立て小屋へ不法侵入して聴いてるわけなんだが……。

 

「それにしても……貴方もシャドウも、一体どこからそんな知識を得ているのかしらね」

 

 出ました。

 ふっつーなら気付くような、単純な疑問。

 

 そんな時、シドから教えられた「七陰圧倒用言語」を使えば、どうにかなるのだ。

 それがコレ。

 

「そりゃお前……『陰の叡智』ってやつだ」

 

 『陰の叡智』

 ソレはシドが使い出した、転生前の世界の知識や技能のこと。

 大体コレを言っておけばどんな変な発言をしてもまかり通る。

 

「そう……流石クロノね」

 

 ほらね?

 

 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 そんなこんなありまして、目的地である盗賊アジトに辿り着いた俺とアルファ。

 作戦実行時間よりも前だと言うのに、ベータからイータまでの『七陰』は全員揃っていた。

 早いもんだ。

 

 ……それにしても、シドのアホは何処に行った?

 まさか先に1人で凸ったか?

 畜生、あり得ない話でもないz

 

「ししょぉーーう!!!」

「ぐはぁ!?」

 

 バトルホッパーから降りながら、今いるメンツを確認し、シドのことに関して頭を働かせる俺。

 そんな俺に、真っ正面から体当りしてくるとんでもねぇバカ犬。 

 思考中だったこともあり、避けれずに衝突する俺とバカ犬

 多分肋骨逝った。

 

「……ひ、久しぶりじゃねぇかよバカ犬。元気してたみたいだな」

「デルタバカじゃないし犬じゃない!」

「違ぇなデルタ。いきなり人の肋骨部分に体当りしてくるのはバカ以外の何でもねぇんだよ」

「デルタバカじゃない!!!」

「よぉし、それくらい貫けるほどの図太さは覚えたか。流石俺の一番弟子だ。頭を撫でてやろう」

 

 一番弟子の僅かな成長に喜び、俺はデルタの頭を撫でる。

 

「わふぅ〜♪デルタこれ好き!」

 

 あぁ〜……心が癒やされる。

 シドへの恨み……は消えないから、『ゴルゴム』への憎しみ……も消えない……何にも消えねぇや。

 けど癒やされる。

 獣人バンザイ。

 

「……そろそろいいかしら?」

「あっ、はい」

 

 先程目覚めたときと同じような紫色の圧を放ちながら、デルタの頭を撫でるを俺をアルファが静止する。

 こうなったら俺もデルタも勝てん。

 怖すぎ。

 

 アルファの威圧を感じ取ったデルタも怯えてしまい、ガンマの背後へと隠れてしまう。

 あ〜あ。

 ビビらせちゃった。

 

「……アルファ様は鬼なのです。おっかないのです」

「デルタ?」

「って師匠が言ってたのです!」

 

 小声で言えばバレないとでも思ったのか、アルファに対しての愚痴を言うデルタ。

 だがアルファはエルフ。

 ふっつーに聞こえていたようで、黒い笑みを浮かべながらデルタの名を呼ぶと、責任を俺に擦り付ける。

 育て方間違えたなコレ。

 

 まぁあの冷静沈着なアルファがデルタの言葉に惑わされるだなんてそんなこt

 

「ブラック。後で個人的に話たいことがあるから……ね?」

「……嘘だろ?」

 

 黒い笑みの対象がデルタから俺に移り変わる。

 あぁんのバカ犬がぁ……。

 師匠を売るとは何事だ!

 帰ったら嫌と言うほどわしゃわしゃしてやふからな……!

 

「あ、あのブラック様。シャドウ様は今何処に……?」

 

 デルタに対して恨みの念を抱きながら拳を強く握りしめていると、銀髪のエルフっ娘が俺の背後から尋ねてくる。

 

 この娘はシドが2番目に助けた元悪魔憑き、ベータ。

 俺やシドと同年代とは思えない程良好なプロポーションであり、シャドウ狂信者。

 趣味が執筆活動で、未完成の作品や、改良中の作品を定期的に見せてくれる。

 そん中でも唯一の一次創作である『試作 シャドウ様戦記』はそこそこ面白い。

 読んでて楽しい小説ってのは素晴らしいもんだ。

 そんな彼女の二つ名は『堅実』。

 

「ん?ああ、シャドウか。アイツは1人で動いてるぞ。不測の事態に備えてな」

 

 実際そうであるかは知らん。

 なんならアイツは先行して突撃したは良いものの、雑魚狩りに集中するあまり迷っていそうだが……まぁ大丈夫でしょ。

 

 それに、ベータを始めとしたシャドウを崇拝してるような『七陰』の面々なら……

 

「……!我々にも予測出来ていない事態に備え、先回りしていらっしゃるのですね!流石シャドウ様です……!」

 

 ほら。

 不服ではあるがアイツを褒めるような事を言っておきゃ納得してくれるんだ。

 んでもって、何故かベータ以外の『七陰』達も順に思いを伝えてくる。

 

「主様は常に我々の想定を超えますからね……感服致します」

 

 目を閉じ、満悦そうに頷きながら言ったのは、シドが3番目に助けた元悪魔憑きのエルフっ娘、ガンマである。

 アルファに並ぶ……いや、アルファを超える程の知恵と頭脳を持った凄い娘。

 この娘のお陰でシドの中途半端な転生前の知識を完成させれる。

 が、絶望的に弱い。

 何もないところで転ぶしすぐ鼻血を流す程には弱い。

 故に付いた二つ名は『最弱』。

 残念ながら当然である。

 

 ……こっからは雑にやるか。

 全員俺が助けたんだし。

 

「むぅ……ボスが居ないのは残念なのです……ここは師匠で我慢するのです」

 

 尻尾をしゅんと垂れ下げながら果てしなく失礼なことを言うこの駄犬は、俺が1番目に助けた元悪魔憑きの獣人、デルタ。

 強い馬鹿。 

 俺のかわいい一番弟子ではあるが馬鹿。

 俺のライダーキックをほぼ再現できるほどの身体能力は持ってるけど馬鹿。

 付けた二つ名は『暴君』。

 それ以外にも脳筋、バーサーカー、戦闘狂みたいなのが候補に上がってた。

 

「主様の実力にはいつも驚かされるわね……まぁ、当然のことだけど!」

 

 まるで自分のことかのように無い胸を張りながらドヤ顔で言ったのは、俺が2番目に助けた元悪魔憑きのエルフっ娘、イプシロン。

 音楽好きのぺったんこ。

 そのぺったんこを隠すためにスライムスーツで盛りに盛りまくろうと魔力操作を全力で鍛え上げている。

 多分俺と同等くらいには魔力操作が出来てるから、そろそろ悪魔憑きを治せると思うから、成長を見込んで今後に期待である。

 それ故に二つ名は『緻密』。

 経緯を知ってしまっているせいか、かっこよさが薄れてしまう。

 

「主の行動の意図を理解できたんだから、ブラックも誇るべきじゃない?」

 

 喋りながら俺の横に立ち、尻尾を絡みつけながら俺を見るこの卑しい猫が、俺が3番目に助けた元悪魔憑きの獣人、ゼータ。

 学名ストーカーメスネコ。

 この猫は癒やしさと卑しさ、両方の性質を併せ持っている。

 諜報活動と称して俺の後を着いてきたり、稀に俺の一挙手一投足を監視してたり……訴えれば勝てる。

 究極の天才肌で飽き性であるため、何でも身につけるが極めることはできない。

 俺のロードセクターを完璧に乗りこなせるやべぇ猫。

 付けた二つ名は『天賦』。

 もう一つの候補として追跡があったが、本人に断られたので断念するしかなかった。

 

「……うん、間違いない。もっと、感情を表に出すべき」

 

 眠そうにしつつも、的確なアドバイスを与えてくれたのが、俺が4番目に助けた元悪魔憑きのエルフっ娘、イータ。

 重要危険人物。

 シドが教えた中途半端な知識、そして俺が与えてしまった『科学』という存在に狂ったマッドサイエンティスト。

 すぐに俺を実験台にしようとするほどには危険な奴。

 寝たまま歩きだしたりするもんだから、シドから強要されてる睡眠法を教えてやろうかと戸惑ってる最中である。

 彼女の二つ名はまだ決めてないし、本人も必要としてない。

 二つ名決めるくらいなら実験体になれとか言われたから俺は諦めた。

 

 それぞれ違った個性を持った、ぶっ飛んだ面々な上に、全員女の子って言うね。

 まぁ悪魔憑きの症状は女性にしか出ないから仕方ないんだが……まぁいいや。

 

「……んじゃ、そろそろ行きますか」

 

 イータが開発した暗闇でも視えるサングラスを装着し、いつもとはちょっと違う黒いコートを羽織る。

 

 人間様がどれ程の実力を持ってるもんか。

 お手並み拝見だ。

 




デルタに師匠って呼ばれたい人生でした

作者がSOUL'd OUTにハマったが故にオリ主は歌えるようにしてやりました
SOUL'd OUTを完璧に歌えるのは人間やめてると思うの(褒め言葉)
だから怪人になりたがってたオリ主にはぴったりかな〜って

ちなみに作者が歌えるのはウェカピポとGASOLINEくらいです
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