さて、まずは要である戦艦の建造からだな。
「というか論文読んで思ったけど、この時代に量子変換技術とかオーバーテクノロジーすぎだろ……」
まだポケベルとか出てきた時代なんだが。
「でもまあ量子変換が確立してるということはありがたいね。」
量子変換ができるということは、物資の置き場に困らないし。
「……ん?量子変換っていうことは……物質の変換とかできるのでは?」
量子変換って、登録した物資を一度量子状にして、量子格納庫に保管してるわけだ。
そこから呼び出すときに、指定した物資の量子配列で構築することで物質を具象化してるんだよな……
「これうまくやれば物質変換器作れるのでは??」
構築する物資の配列をこちらで指定できれば、理論上は石から肉が作れるよな……?
原子配列とか粒子配列とかあるかもだけど、ワンチャン……!
これが機能すれば衣食住全部解決するぞ……!
「よーしまずは量子関係を進めようか!」
そんなわけで開発がスタートした。
開発完了までの期間をダイジェストっぽく残してみると……
「いやなにこの論文。読者の前提知識多すぎだろ。」
そもそも論文の形式を守ってすらいないので、読解にものすごく時間がかかる。
そのうえ随所に出てくるオーバーテクノロジー。
その説明もないので前世の知識をもとにやるしかない。
「もらっといてよかった生産チート……!」
生産チートのおかげでひとまず論文通りに機体を組み上げることができた。
ただ、知識チートはないので、自力で理解して改良する必要がある。
「ここからリバースエンジニアリングをして理解するか……!」
目のまえに佇む鈍色のIS。
なんとこの男、生産チートのおかげで、理論こそ十分に理解しておらずとも、指先だけでIS本体に加え、ISコアまで製造してしまった。
「なんだかんだできてしまったIS……」
「コアまでできたし。てかこれあれなんだよな。論文のままつくっちゃったから、起動させちゃうと、篠ノ之束の作ったISのコアネットワークに接続しちゃうんだよな……」
万一にでも篠ノ之束のコアネットワークにつながると、面倒なことになりそうだよな……
「試験起動はしない方がいいか……」
「できたばかりで申し訳ないけど、一回各機能を調べるためにもバラすか……」
「ごめんな、コア……」
解体に関してちょっとした葛藤があったが、リバースエンジニアリングをしたおかげで、プロトタイプではあるが、独自タイプのコアネットワークを設計できた。
ついでにコアも篠ノ之束のものとは異なるシグナルを発するように改変、ついでに篠ノ之束製のISコア反応を検知できるソナーシステムも盛り込んでみた。
あ、もちろん自己進化もするし、深層意識だってあるぞ。
ここまでくると既存のISコアとは別物になってきたし、名前を決めようか。
「インフィニット・ストラトスが<無限の成層圏>って意味だしなぁ……」
「この子達は宇宙で活動してもらうし、宇宙に関連した名前にしたいな。」
「<輝く星>……これかな。んで、ちょっと厨二チックに外国語にして、<エトワール・ブリオントゥ> 略してEBってのはどうよ。」
というわけで完成したISコア、もといEBコア。
外宇宙探査型基幹システム「輝く星」完成である。
ちなみにここまでで約一年である。チート様様だぜ。